深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

9 / 212


曹操との邂逅は主人公のこの世界での生き方に関わってくるので、なるべく丁寧に仕上げたいです(願望)


第三話

 

 

 

「ズズズゥーーーー。ふぅ、旨かった。ありがとう、君のおかげで晩メシはとても豪華な物になったよ」

 

俺は沸かしたお茶を啜りながら余韻に浸る。

 

「しかし、君は随分と料理が上手いんだな。大した調理器具も無いのに、釣ってきた魚であっという間に蒸し魚、焼き魚、煮魚を作ってしまうんだから。しかもどれも美味しかったし」

 

こんなに食事が楽しいと思ったのは初めてだ。両親とはこんな団欒なんて皆無だったからな..................................。

 

 

「?」

 

 

おっと、昔のことなんて考えている場合じゃなかった。今は目の前の彼についてだ。

 

「さて、腹も膨れたしそろそろ話をしようか。改めて名乗らせてもらう。俺の名前は曹操孟徳。

三国志に出てくる英雄、曹操孟徳の子孫で彼の魂を受け継ぐ者だ」

 

まあ実際のところ、今の俺は須弥山に世話になっている修行僧みたいなものなんだがな。まぁ、少しぐらい見栄を張っても良いだろう。

 

「そしてさっき君が見たあの槍は『黄昏の聖槍』。神器の中の最高峰、神滅具の1つで神すらも貫くと言われている代物さ」

 

果たして俺に神を貫ける日はやって来るのだろうか..........................?

 

 

「俺に関してはこんなところかな?何か聞きたいことはあるかい?」

 

フルフル

 

「そうか、では次は君のことを教えてほしい。とりあえず名前から教えてもらえるかな?」

 

そう言えば、まだ名前も聞いてなかったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「............呂布........奉先............」

 

 

 

 

 

 

 

 

っっっっっっ!!!!!

 

 

........................何、だと..................呂布? 呂布、奉先?

 

 

三国志..................後漢時代において「最強」と謳われた武人であり、【飛将軍】と称えられたあの『呂布奉先』の魂を受け継いでいるというのか!?

 

これも合わせ打ち? いや、彼ほどの男がこんな幼稚な嘘をつくはずがない! ましてや見栄やハッタリを張るタイプにも見えない!!

 

そして何より、あの圧倒的なまでの武勇..........................!!!

 

 

 

 

..................フフ..................フフフ........................フハハハ........................アーーーハッハッハッハッハッハッ!!!

 

 

 

 

 

何という偶然! 何という奇跡!! 何という巡り会わせの妙!!!

 

帝釈天から話には聞いていた、「世界には俺と同じように英雄の魂を受け継いだ者が存在する」と。

 

いつかは会ってみたいと思っていたが、まさかこんな形で..................しかもこれほどの強さを持った存在と出会えるなんて........................!!!

 

 

先祖からの因果か、それとも聖槍に宿った聖書の神の導きか........................いずれにしても俺は今日この時、生まれて初めて「自分」が「自分」として、この世に生を受けたことを感謝した。

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

あれ?何か名前教えたら突然黙っちゃったぞ?

 

 

やっぱり料理が口に合わなかったのかなぁ? 一応チートのおかげで【食戟のソーマ】の十傑クラスの料理は出せるようになったはずなんだけど。

 

........................まさか、曹操は既に本物の「呂布奉先」に会っているんじゃあ..............................!

 

ッ、マズイぞ!!! 原作にもアニメにも出てこなかったし、この世界に転生してからも噂とか聞いたこと無いから大丈夫だと思っていたのに..............................どうしよう。

 

 

「そうか........................俺が【曹操】で、君が【呂布】か。ものすごい偶然だね........................どうだろう?

ここで会ったのも何かの縁。君のことは『呂布』と呼ばせてもらって良いかな? 俺のことは『曹操』で良いから」

 

あ、受け入れてもらえた....................良かった。えぇモチロン、好きなように呼んでください兄貴!!

 

 

「コクン」

 

「ありがとう、呂布。では早速聞きたいことがある。まず、あの馬は何なんだい? 見たところ、ただの馬では無いようだが?」

 

あー、そういえば食事の支度をしている時からチラチラと見ていたよね、グラニのこと。

 

「....................神器」

 

「やはりそうか。俺も自分以外の神器の所有者を見るのは初めてだが、生物形態として独立して動いているのはかなり珍しいんじゃないか?」

 

確かに。他の生物形態型って『刃狗 スラッシュ・ドッグ』と『獅子王の戦斧 レグルス・ネメア』しか知らないしなぁ。

 

「しかも君は『呂布』だろ? そしてあの赤い馬........................ひょっとして『赤兎馬』かい?」

 

随分興味津々だなぁ........................はっはーん、分かったぞ? 乗りたいんだな? グラニに!!!

うんうん分かるぞ、大きな馬に乗るのって憧れるよね。俺も前世で一度は乗ってみたかったって思うもん。

 

よござんしょ、魚を分けてくれた礼だ。お乗りなさいな! グラニも俺が頼めばOKしてくれるはず。

 

けど、俺がグラニに乗せようとするとグラニが自分から近づいてきて訂正する。

 

 

『いいえ、私は【北辰の駿馬 フィンブルズ・グラニオン】。スレイプニルの1体です。』

 

「っ、驚いたな、自我まで持っているのか。それにスレイプニルと言えば北欧神話に出てくる神の馬じゃないか」

 

『はい、名をグラニと申します。マスターは人と話すことに慣れておりませんので、失礼ながら間に入った方が良いと判断いたしました。以後お見知りおきを、マスターの初めての友よ』

 

おぉ! 流石はグラニさん、俺のことを良く分かっていらっしゃる! 是非ともお願いしたい!!

安心してくれ、サポートはバッチリしちゃる(いや、お前自身のことだろ)

 

 

「..................友? この俺が?」

 

『はい、マスターは感情がほとんど表に出てきません。しかし長年付き従った私の目から見ても、マスターは貴方に随分気を許しています』

 

 

確かに。初対面ではあるけど知ってはいたからね、原作とかで。

 

原作でもテロリストとして色々と非道いこともしてきたけど、どうも嫌いになれなかったんだよね。

彼も彼なりの考えあって行動していたし、主人公達に敗れた後は心強い味方になっていたし........................バトル物の王道だよね。

 

 

それに何より..............................魚を分けてくれたからね!! 見たところ、まだテロリストになる前みたいだし。

ここは同じ釜の飯?を食った誼で友達になるのも悪くないかも。

 

 

「............コクン」

 

 

「っ........................そうか、友達か。フフ、まさか俺にそんなものが出来るとはな」

 

あら? もしかしてこの子........................ボッ○ですか!? 俺も前世ではそんなに友達いなかったけど、まるっきしの0人ってことは無かったぞ?

まぁこの世界では初めてになるわけだから、俺の言えたことではないか。

 

 

「ありがとう、素直に嬉しいよ。それにしてもグラニ....................伝説の騎士【ジーク・フリート】の愛馬か。つくづく驚かせられる。そうすると君が持っていた戟、あれも神器なのかい?」

 

あ~~~あれねぇ。あれはねぇ..............................

 

『あれは【方天画戟】。神器ではなく、「グラム」「ブリューナク」「レーヴァテイン」の三つが一つになったマスター専用の武器です』

 

「っ、あらゆる龍を滅ぼす最強の龍殺し『魔帝剣グラム』。聖と魔、相反する力によりこの世の全てを貫く絶対の槍『聖魔槍ブリューナク』。

神の炎を宿し神すらも切り裂くとされる神剣『神滅剣レーヴァテイン』。どれも神話級の武器じゃないか!!! 一体どうやってそんなものを手に入れたんだ?!」

 

『「ブリューナク」はアイルランドを旅した時、光の神ルーと仲良くなり譲り受けました。

「グラム」と「レーヴァテイン」は北欧の神々から招待された際にロキが騙し討ちしてきたので、返り討ちにして手に入れたものです。云わば戦利品ですね』

 

..............................もう説明はグラニに任せた方が良いね。間違ってたり、直接聞かれたりすればその時口を開けば良い(コイツ丸投げしやがった)

 

「っ、せ、戦利品って........................まさか、神を倒したのか!?」

 

『はい。ちなみにその時ロキの研究所からフェンリル、スコル、ハティの三匹の神喰狼を使い魔にしています』

 

貰えるものは貰う主義ですので........................迷惑料として。

 

そういえばあの子達、元気にしているかなぁ? ずっと俺の作った異空間で飼っているから、たまには外に出して遊ばせた方が良いかな?

 

ただ本人達はあそこが気に入っているみたいだけど..............................ん?

 

 

「..................ククク..................ハハハ..................ハーハハハハ!!!」

 

 

おわっ!びっくりした!! 何でいきなり笑い出したんだ!? グラニも困惑しているし。

 

「ハハハ........................あーー、すまない。決して君たちのことを馬鹿にしたり疑ったりはしていないんだ。

ただ凄絶な生き方の君たちに比べ、自分があまりにもつまらない人間だなと思っただけさ。フフッ」

 

? 別にそこまで面白い話だったかなぁ? 確かに神様と関わるなんて珍しいとは思うけどさ。

 

でも俺は既に転生した時に出会っているし、この世界であれば神器を持っていれば神様と何らかの形で関わりそうだし、曹操にいたっては神様の世話になっているんだろ?

 

まぁ笑いのツボは人それぞれだからなぁ..............................。

 

 

「..............................呂布。友達として聞きたい」

 

うん?何ぞ?急に今度は真面目な顔をして........表情筋過労死しちゃうよ?

 

 

「君は何を求めて旅をしている、君の旅の目的は何だ?どうして強さを必要とする、何が君をそこまで駆り立てる」

 

 

 

 






主人公の料理チート【トリコ】と迷いましたが、あのファンタジー料理は文字では表現出来なさそうだったので【食戟のソーマ】にしました
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。