深紅の武人が住くD×D   作:あさやん&あさやん

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予約投稿の時間、ミスってました!

申し訳ないです!!




第九十一話

 

 

 

 

 

「全軍投入の『殲滅』を提案いたします!」

 

 

 

俺が各神話群の全軍をもっての総力戦を提案すると、部屋にいる神々は全員声を失っていた。

恐らく人間からそんなことを言われるとは思っていなかったのだろう。

 

だが『アレ』はこの世界すべてを滅ぼせる力を持っているんだ。対処するなら出し惜しみは不要、文字通りこの世界にある全ての『力』を結集しなければならない。

 

 

「一応理由を聞かせてもらおうか、曹操」

 

ほとんどの神々が未だ固まっている中、『封印するべき』と唱えていた天照が尋ねてくる。

俺は想定の範囲内の質問だったため、すぐに用意していた回答を伝える。

 

 

「はい、まず一つは【呂布の存在】でございます。先ほどどなたかが仰せにもなりましたが、『アレ』は日々力を増しております。確かに主神の皆様の力を合わせれば、二百年は封印出来るでしょう。

しかし、三百年後は? 四百年後は? 『アレ』が封印を破って出てきた場合、果たして呂布のいる今よりも良い条件で迎え撃つことが出来るでしょうか?」

 

「...............」

 

 

「っ、確かに、呂布の存在を失念しておったわ」

「うむ。頭に血が上って一番大事なことを見落としていたわい」

「そうだな。重要なのは『封印が破られた場合どうするか』であった」

 

 

どうやら神々もようやく事の本質を理解できたようだな。

 

そう、問題なのは『如何にして封印を守るのか』ではなく『封印を破られた場合、どのように対処するか』なのだ。

 

だからこそ聖書の神は........。

 

 

「二つ目は【封印の確実性】でございます。先ほど『二百年は大丈夫』と申しましたが、それも希望的観測に過ぎません。

どのように強固な封印を施したとしても、悪意のある者が必ず封印を解こうとするでしょう........『禍の団』のように。

だからこそ『聖書の神』は『アレ』の存在を隠そうとしたのではないでしょうか?」

 

「どういうことじゃ?」

 

「はい。『アレ』については名こそ知られておりますが、その存在を確認できるような資料は一切ございませんでした。

これは意図的に『アレ』の存在を隠そうとしていた証拠でございます。

また、ここからは私の推測となりますが........『聖書の神』は『アレ』の存在を隠し、名前すらも風化させることで、封印そのものを守ろうとしたのではないでしょうか?」

 

 

「確かにその可能性はあるな」

「ええ、それならば『アレ』についての資料が無いのも納得がいきます」

「うむ。『檻』と『忘却』、この二つを持って二重に封印をしようとしていたわけか」

 

 

そう、聖書の神は『アレ』の存在を隠すことで封印自体を守ろうとした。

しかし、『アレ』の存在は既に知られてしまっている........しかも『禍の団』という悪意ある者たちに。

 

ならば、封印を永久に守ることなど不可能。どれだけ厳重に守ったとしても、必ず『禍の団』のような悪意ある者が現れて封印を解こうとするはず。

 

故に『再封印』ではなく『殲滅』に考えを切り替えるべきなのだ。

 

 

「以上の二つをもって『アレ』については『殲滅』するべきだと愚考いたします。

そして『殲滅』するのなら戦力の出し惜しみは愚策、各神話群の全戦力をもって当たるべきと申し上げます。

神々よ、今一度お考えいただけないでしょうか?」

 

俺は神々に向かって抱拳礼を取り、頭を下げる。すると神々も俺の考えに同意したのか、『殲滅』の意見が多くなったように感じた。

 

だがそんな中、天照が今度は呂布に問いかけてきた。

 

 

「........なるほど、曹操の言うことにも一理ある。だが、肝心なことをまだ確認していない。

呂布よ。そなたが『アレ』と戦った場合、勝算はどの程度になる?」

 

天照が呂布に『アレ』とどこまで戦えるかを聞いてくる、もっともな疑問だ。しかし、これについては報告書にこそ載せていないが、既に呂布に確認をしている。

 

 

「........五分五分だ」

 

「っ........なるほど。グレート・レッドを倒した呂布をもってしても五分か。微妙なところじゃの」

 

呂布の答えに天照が難しい顔をする。確かに今の呂布はグレート・レッドを倒した時よりも更に強くなっている。

その呂布でも勝ちを確信させられない相手となれば、悩むのも当然だろう。

 

しかしそんな悩む天照に、同じく『再封印』を唱えていたオーディンが助言に入る。

 

 

「いや、天照よ。それは違うぞ? むしろ今の呂布の言葉を聞いて、儂も『殲滅』するべきじゃと思ったわい」

 

「? どういうことじゃ、オーディン。勝算が五分しかない戦いに賭けるとは、お主らしくもない」

 

「逆じゃ、天照。呂布一人で勝算が『五分もある』んじゃ。ならば儂らが全面的に呂布に協力すれば、それだけ勝算が上がり勝ちの目が出てくる」

 

「っ、確かにそうじゃが........ううむ」

 

「それにじゃ。さきほど曹操も言ったが、これから先の時代で、呂布以上の『英雄』が現れるとは儂には思えん。

もし現れたとしても、儂らに友好的で信頼出来る人物である保証は無い。

ならば呂布のいるこの時代で、『アレ』を倒すのは十分アリじゃ」

 

「..................」

 

オーディンが『殲滅』することの理を唱えることで、『封印派』の神々も徐々に『殲滅派』へと回り始める。

しかし、まだ踏ん切りがつかないのか........再度、天照が呂布に尋ねてくる。

 

 

「........呂布よ、今一度問う。『アレ』と戦って、そなたは勝てると思うか、心して答えよ」

 

天照が厳しい顔つきで呂布に問いかける。周りの神々も固唾を飲んで呂布の答えを待つ。

 

これが恐らく最後の問い。呂布の返答により神々が、牽いては各神話群がどう動くかが決まる。

今やこの世界の命運は、呂布の判断に委ねられたと言っても過言ではない。

 

 

 

 

世界の命運か.......駄目だな、俺には大きすぎて決断出来そうにない。

オレ、いや、普通の人間がそんな決断を迫られたら、あまりのプレッシャーに精神がどうにかなってしまうだろう。

 

何せ自分の考え一つで、この世界とこの世界に住む人々の行く末が決まってしまうのだからな。

 

呂布はどう思っているのだろう? さすがの呂布も今回ばかりは答えに困るんじゃないだろうか。

 

どうする、何とか考える時間をもらうか?

 

 

いや、これは正真正銘『神の問い』。問いかけてるのは天照だが、実際はここにいる主神たち全員からの問いだ。

現に神々から呂布に向けて静かなプレッシャーを感じる、下手な小細工は神々の怒りを招く!

 

 

ならば呂布を信じるしかない...........!

 

 

そして呂布は神々のプレッシャーに晒されながらも、天照.......『神の問い』に答える。

 

 

 

「勝てるかどうかで、戦うつもりは無い」

 

「......どういう意味じゃ? 自信が無いと申すか?」

 

予想外の返答に天照が怒りを露にする、こんな天照は初めてだ。いや、周りの神々も呂布へのプレッシャーが強くなっている!

呂布は『神の問い』に失敗したのか!?

 

だが、そんな俺の心配を他所に呂布は首を振って答える。

 

 

「フルフル、相手の強さは、関係ない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勝たなきゃいけないから、『戦う』。それだけだ」

 

 

 

「「「「「「ッッッッッッッッ!!!」」」」」」

 

 

呂布の、ただ一言の返答にこの場にいる全ての神が驚いた。鋭い目を向けながら問いかけていた天照も呂布の単純な........そう、あまりにも単純な答えに言葉を失った。

 

 

 

 

 

 

「「「「「「クククク...........アーハッハッハッハッハッハッハッ!!!」」」」」」

 

 

そして一時は静寂に包まれていた部屋に、問いを投げた天照を含めこの場にいる全ての神の笑い声で満たされた。

『封印派』も『殲滅派』も、皆が等しく呂布の返答に大笑いしている。

 

 

「ハッハッハッハッ! そうじゃな。そのとおりじゃ、呂布! 元来『戦い』とはそういうものじゃったな!!」

 

「ええ。勝敗など不明確で当たり前。だからこそ勝つために『全力で最善を尽くす』、それ以外に出来ることなどありはしません」

 

「いやはや、そんな当たり前のことすら忘れているとは、ワシらもずいぶん平和ボケしているなぁ。ガッハッハッハッハッ!!」

 

「まったくじゃ。やれやれ、年は取りたくないもんじゃのう。ホッホッホッホッ♪」

 

呂布の答えを気に入ったのか、先ほどまで言い争いをしていた神々は愉快に笑っていた。

これほど神々が、しかも主神たちが上機嫌で笑っているのは初めてだ。

 

もっとも、俺も平静を装ってはいるが........俺自身、笑いを堪えるので必死だった!

 

 

クククククク、呂布.......キミは本当に凄いヤツだよ。俺なんか勝算どころか『世界』という背負うものの大きさに押し潰されそうになっていたというのに。

 

そしてそれは恐らく、主神たちも同じだったはずだ。

 

この場にいる全員が『世界の命運』という、とてつもなく大きなプレッシャーに追い詰められ浮き足立っていた。

だからこそ意見が割れ、『勝算』などという不確かな物にすがってしまったのだ。

 

 

だが、呂布だけは冷静でいた。この世界の存亡が懸かった状況で、自身に匹敵するであろう強敵を前にしても尚、普段と変わらず己の成すべきことを見据えていたのだ。

 

呂布の言う通り、『勝たなければ生き残れない』ならば勝つために全力を尽くす。

そこに勝算や相手の強さなどは関係ない、ただそれだけのことだったんだ。

 

だが、そんなことすら俺たちは分からなくなっていた。呂布に言われるまでは。

 

 

フフ♪ やはり呂布こそ『真の英雄』だ。俺はおろかこの場にいる主神たちすら、唯の一言でまとめあげてしまったのだからな!

 

そうして神々はひとしきり笑った後、その顔からは迷いが消えていた。

 

 

「では決議に入ります........と言っても、その必要はないでしょうがね。『アレ』について『殲滅』するべきだと思う方はご起立下さい」

 

 

ガタッ!!!

 

 

ダグザが聞くと神々が全員が一斉に立ち上がる。もはやこの場に『封印』を唱える者は一柱たりともいなかった。

ダグザも『予想通り』と言わんばかりに笑みを浮かべて結果を述べる。

 

 

「満場一致で、『アレ』については『殲滅』と決まりました。以後、『アレ』に対しての対応方針を議題に上げることはありません。皆さんもご了承ください」

 

これでようやく本格的な話し合いが出来るな。さて、俺も勝つために『全力』を、『最善』を尽くすとするか。

 

安心しろ、呂布。キミが全力で戦える最高の舞台を用意しよう。それが『呂布奉先の鞘』たる、この『曹操孟徳』の役目!

キミは何も気にせずに思いっきり戦ってくれればいい。雑事は全て、俺たち『蒼天の紅旗』が受け持とう!!

 

 

「うむ。さて戦うと決まったのなら、さっそく妾たちも準備しなければならないな。まずは各神話群の総力を結集した連合軍の設立からか」

 

「そうじゃな。曹操、封印はあとどの程度保つか分かるか?」

 

「はい。今の状態なら、早くて『二年』といったところでしょう。無論これはあくまで推測であり、リゼヴィムが何らかの干渉をしてくるようなら、もっと早まる可能性があります」

 

「なるほどのう。ならばまず、各神話群からそれぞれ精鋭を選出して「失礼、オーディン様。少々よろしいでしょうか?」 何じゃ」

 

俺はオーディンの話を遮る。本来なら主神の話に割って入るなど不敬極まりないがコレも呂布のため、牽いては『蒼天の紅旗』や各神話群のためだ。

 

 

 

「お話を遮ってしまい誠に申し訳ありません。連合軍を編成するにあたって、私からご提案したいことがございます」

 

「ほう、また悪巧みか? 面白い、申してみよ」

 

「フフ、滅相もございません。ただ『アレ』との戦いには........【聖書陣営】も駆り出しては如何でしょうか?」

 

 

「「「「「!!!!」」」」」

 

「.........正気か? ハッキリ言って、『足手まとい』以外の何者でもないぞ。当然それ相応の理由があるんじゃろうな?」

 

俺の提案に神々が驚き、天照も訝しげな表情を浮かべて尋ねてくる。

無理もない、色んな意味で爆弾を抱えているような連中にこんな大事を共同で行うなんて、自殺行為としか言えない。

 

だが物は使いようだ。あんな奴らでもそれなりの利用価値というものがある。

 

 

「はい。主な理由は二点。一つは『アレ』と戦う場合の戦場についてです。

『アレ』とは戦うだけで、相応の被害が出ることが予想されます。故に人間界で戦うというわけにはいきません。

かといって各神話群の支配領域で戦うとなれば【どこにするか】、端的に言えば『誰が割りを食う』かで、また揉めることとなります」

 

「........なるほどのう。そこで戦場を冥界、『悪魔の縄張り』にしてしまおうということじゃな?」

 

「はい。二つ目は被害の分散です。『アレ』と戦うなら文字通り、この世界の全ての『力』を結集させるべきです。

しかしこのまま戦い、『アレ』に勝利したとしても我々には大きな被害が出ます。

そこで、聖書陣営をこの戦いの最前線に配置するのです」

 

「ふむ。そうすれば、妾たちの被害も最小限に抑えられるのう」

 

「ええ。以上の二点により、今回の戦いに聖書陣営を私たちの被害を抑えるための『防波堤『』として利用することを進言致します」

 

俺が理由を説明すると神々も納得したように頷く。毒にも薬にもならない連中だが、捨て駒としては十分だ。

 

この機会に面倒事を全部押し付けて、思う存分利用させてもらおう。

 

 

「ハッハッハッ! 確かに。誰かが損をしなければ話が進まないなら、必然的に候補は『嫌われ者』になるわな!!」

「ええ。今まで散々好き勝手やってきたのですから、こんな時くらい役に立ってもらわないと♪」

「うむ! ワシは大賛成じゃ。そもそもこんなことになったのはリゼヴィム........『禍の団』とやらを生み出したアヤツらのせいなのじゃからな! 責任を取らせよう!!」

 

どうやら俺の提案は無事通るみたいだ、まぁ当然だな。聖書陣営に厄介事を全て押し付けることで物事がスムーズにいくのなら、まさに願ったり叶ったりだ........幸い『大義名分』もあることだしな。

 

 

「しかし果たしてヤツらがすんなりと了承するかのう? 何だかんだで理由をつけて、話が長引くのは勘弁じゃぞ?」

 

「仰る通りです、天照様。ご安心ください、私に腹案がございます。加えて此度の一件である『リゼヴィムとロキを取り逃がした件』と『覇龍の暴走の件』を利用するのです」

 

「っ、どういうことじゃ?」

 

「はい。此度の一件について、この場では何も賠償の要求はせず、『貸し』にしてしまうのです。

その際に日本神話群への『貸し』ではなく、全神話群への『貸し』にするのが良いでしょう」

 

「.........クククク、なるほどのう。今回の一件を『日本神話群からの要求』ではなく、『全神話群からの貸し』にすることで奴らに恩を売りつつ、来たるべき時に利用しやすくするということじゃな」

 

「ええ。聖書陣営としても、『貸し』一つ作ることでこの場を切り抜けられるのですから、渡りに舟でしょう。

しかも『日本神話群』からではなく『全神話群』にすることで、『貸し』の取り立てを拒むことが出来なくなります」

 

小さな要求を敢えて捨てることで、後の大きな要求を通しやすくする.........交渉術の基本だ。

聖書陣営には『呂布の顔を立てた』とでも言っておけば納得するだろう。

 

 

「うむ。ワシらもその意見には賛成じゃ。天照、後々のためじゃ。今回は我慢せい」

 

「わかっておるゼウス、大事の前の小事じゃ。しかし現赤龍帝についてはどうする? 正直さっさと封印してしまいたいのじゃがな」

 

「確かになぁ。だがあの様子だと連中、またゴネそうだのう」

「なら神器のみ取り出して、別の者へと与えてはどうじゃ?それなら連中も納得するじゃろう」

「わざわざ、神滅具を手放すとは思えません。それこそ躍起になって反対してきますよ」

 

 

現赤龍帝、兵藤一誠か。賈駆や陳宮から報告を受けて事の詳細は知っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直、これほど誰かを【殺してやりたい】と思ったのは初めてだ!!!!

 

 

呂布への度重なる暴言に加えて、俺たち『蒼天の紅旗』の足を引っ張り、あまつさえ呂布に一般人の寿命を半分にさせた!

あの心優しい呂布にそんなマネをさせるとは..........!!!

 

挙げ句の果てには呂布に『弟子入りしたい』だと? ふざけるな!!!

しかも俺たちの努力と技術の上澄みを掠め取るなど言語道断!

 

最初は来るつもりがなかったが、呂布の話を聞いて気が変わった。キサマは断じて許さん!!!

 

 

封印?処刑? そんな甘い裁定は俺が認めん! キサマにはそんな安らぎなど与えはせん!!

 

見ていろ.........キサマのことは骨の髄、血の一滴まで利用し尽くしてやるからな!!

覚悟しておけ...........!!!

 

 

「........神々よ。赤龍帝についてですが、私に考えがございます」

 

 

 

 

俺は赤龍帝の今後の扱いについて神々へ提案をした。

 

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

 

 

タンタンタンタンタンタンタンタン..........

 

 

 

「おい、リアス。そんな足なんて鳴らしてないで、いい加減落ち着いたらどうなんだ?」

 

「だってアザゼル! この部屋に来てから、もう二時間も経つのよ? 話を聞くにしては、いくら何でも長すぎるわ........!」

 

 

神々が曹操の話を聞くために私たちを部屋から追い出し、二時間が経過したが未だに呼ばれる気配が無い。

 

呂布様は『出来る限りのことはする』と仰ってくれたけど、それでも待つだけというのが、こんなにも辛いことだなんて.........!

 

 

「大方、曹操の話を聞くだけじゃなくて、俺たちについてもどうするか話し合ってるんだろう?

とりあえず呂布に任せておけ。アイツなら悪いようにはしねぇはずだ」

 

「ええ。いくら神々とて【深紅の武人】の言葉を無視することは出来ないはずです」

 

「そうだ、リアス。今ごろ呂布殿も私たちのために頑張ってくれているはずだ........ここは信じるしかない」

 

「そうそう♪ 呂布くんはとっっっても頼りになるんだから☆ きっと大丈夫なはずだよ♪」

 

「まぁセラフォルーほど能天気になれ、とは言わないがな。それでもリアス・グレモリー、キミはもう少し辛抱強く待つことを覚えるべきだ」

 

「そうだね~~~。レーティングゲームでも~~君が負けたのは~~そういった『我慢強さ』が足りなかったのもあるんだからね~~~。

『王』たる者~~常に冷静さを忘れちゃダメだよ~~~~」

 

 

「っっっ! は、はい、申し訳ありません」

 

 

魔王様にアザゼル、ミカエル様にまで注意されて私は顔を俯かせてしまう。

 

確かにコカビエル、レーティングゲーム、リゼヴィムとロキの襲来。どれも冷静さを失っていたために失敗してきた。

 

けど何も出来ない自分が、何も出来ずに時間だけが過ぎていくことが、もどかしくてたまらないのだ!

 

それにいくら呂布様と言えども、ここまで状況が悪い私たちのことを擁護するのは、さすがに『無理』だと思えてしまう。

 

 

 

コンコンッ

 

 

「「「「「っっっっっっ!!!」」」」」

 

 

私が不安に思っていると部屋のドアがノックされ、神々の使いと思われる人が入ってきた!

 

 

「失礼いたします。皆様、主神の方々がお呼びです。お戻りいただけますでしょうか」

 

使いの者に言われ、私たちは部屋を後にする。

 

いったい、どうなったのかしら? 呂布様が上手くやっていてくれたらいいんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、私たちは再び会議場に戻ってきた。周りの神々の様子が違うような気がするけど、今はとりあえずイッセーのことの方が重要だわ。

 

先ほどと同じように、私とグレイフィアは壁際に。魔王様たちは部屋の中央にある卓に備え付けられた椅子に座っている。

そして曹操と呂布様は私たちとは反対側の壁際にいた。

 

私たちの様子を見て準備が整ったと見るやダグザ様が口を開く。

 

 

「コホン。え~~では、これより聖書陣営に対しての要求を伝えます。なお、この要求はこの場にいる全ての神が認めており、我々の最終決定です。

そのため日本神話群からではなく、この場にいる全ての神話群からの要求と捉えて下さって構いません。もし断る場合は、相応の覚悟をしてください」

 

 

「「「「「ッッッッッッ!!!」」」」」

 

 

なっ、この場にいる全ての神話群からの要求って..........日本神話群の要求を神々が認めたと言うの!?

 

やはり呂布様でもダメだったのね........。

 

そして魔王様たちは要求の内容を固唾を飲んで待つ。

 

 

「まず『リゼヴィムとロキを取り逃がした件』と『覇龍の暴走』ついてですが........こちらは『貸し』とします。

なお『貸し』の取り立てには、全神話群の最高神の同意が必要であり、聖書陣営はこれを拒否することは出来ません」

 

「「「「「!!!」」」」」

 

 

.......え?『 貸し』? 高額な賠償金ではなく、理不尽な不平等条約でもなく、『貸し』だけ?

 

私は頭の中に疑問符が数えきれないほど出てくるが、それはアザゼルも同じだったらしく、ダグザ様に尋ねる。

 

 

「........おいおいおい、それはいったいどういうことだ? いくら何でも悪ふざけにしちゃあ笑えねえぞ?」

 

「ふん。別にふざけてなどおらんわ。ただあまりにも呂布が食い下がるものじゃから、顔を立てたまでのことよ。

それに息子のために寿命を減らしたという赤龍帝の両親は一般人、しかも妾の管理する領域の人間じゃからな。

日本の神としては、慈悲の一つも与えなければいかんじゃろう」

 

「へぇ~~~知らなかったぜ。お前がそんなにお優しい神様だとはなぁ............何を企んでる」

 

「何じゃ、不満か? せっかくの妾たちの慈悲を無下にするというのか?

何なら当初の予定通り、莫大な賠償金とルシファーやおぬしの首を要求しても良いのだぞ?」

 

「生憎、これを素直にラッキーと喜べるほど能天気な性格はしてねえんだよ」

 

「ふん、安心せい。『貸し』は『貸し』じゃ。いずれ返してもらうが、『今は良い』というだけのことじゃ。

妾たちにとっては、『必ず返す』という確約をしてくれれば、それで構わないという結論になった」

 

「.........そうかよ。じゃあ、せいぜい無理難題を吹っ掛けられないように祈っているぜ」

 

 

天照様の言葉にアザゼルはひとまず納得したようだった。確かに気にはなるけど、これ以上藪をつつくと何が飛び出してくるか分からない........深掘りは危険だ。

 

 

「では次に、赤龍帝の処遇についてです」

 

 

来た! 正直、私にとってはこちらの方が重要だ!! 呂布様が間に入ってくれた結果どうなったのか。

神々はどう判断したのか.......私はダグザ様の言葉を待った。

 

 

 

 

そして私は思いがけない結果を伝えられるのだった。

 

 

 







最終決戦に向けて、聖書陣営には白紙の小切手を切らせることで今回の件については一旦終えたいと思います。

また、曹操の持つ『腹案』については後々の展開で明かしたいと思います。

それでは皆さん、次回で♪
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