復讐少女のジェノサイドロード!   作:黒色火薬

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EP 6

 

 

ミーシャを司令室に運びベッドに寝かせてやった頃にはとっくに日は暮れていた。

痛々しい傷が目立っていたから近くの川の水で綺麗にしてやり包帯を巻いてやったが……

これで少しはマシだろうか?

 

「フリーデ、外で人待たせてるぞ?」

 

「ん?なんだ?私は今ミーシャに服を着せているのだが……」

 

「いや、小隊長達呼んでるだろ?」

 

「他人より家族の方が大事。この世の理だろう?」

 

「約束を守ることも大事だろ……俺がやっておくから話してこい」

 

「私は母として!」

 

「今は中隊長としてしっかりしてくれよ……ミーシャも呆れてるぞ?」

 

「……了解だ、入っていいぞ」

 

私が入る許可を出すと4人の屈強な男達がテントの中に入ってきた。

だが私が目についたのは少し白髪が混ざった少佐……おそらく彼はここにいていい人材じゃない。

なぜこっちに……?

 

「欠員はいないか?では、挨拶をしようか。私は諜報組織エドワーズのボスであるフリーデだ。この中隊を預かってるのは私だと言うことを忘れないでくれ、それでは会議を……」

 

そして会議は始まった……と思ったのだが。

 

「話には聞いていたけどよ……こんなガキに指揮を任せるのか?」

 

「おい中隊長だぞ!?失礼だ!」

 

こんな見た目だからか反発するものも現れた。

金髪ツーブロック名前は……なんだっけか?

まぁそいつが私に啖呵を切り始めた。

 

「俺は認めねぇぞ!おいガキ!お前今幾つだ?」

 

「私とモンドは15だが……軍は実力主義だ、従ってもらうぞ?」

 

「テメェみてぇなガキに負けるだ?しかもお前女だろ?」

 

「性別は関係ないだろう?それに今は戦時中、味方同士で争うことは得策ではないぞ?」

 

「舐めた口利きやがってぇ……!」

 

まぁもしも私が彼の立場だったら同じことを言うだろう。

こんな少女に指揮を預けることに不安があるのはわかる。

……なら実力で黙らせるしかないよなぁ?

 

「いいだろう。そんなに私の実力が不安なら明日の朝に組み手をしてやろう」

 

「はっ、テメェが?笑わせるなよ?」

 

「てことは少女に勝てる自信もないと……上に報告しておこう」

 

「は?いいぜやってやるよ?死んでもしらねぇからな?」

 

「期待はしないでおく、それでは私の指揮に異議がないものだけ残ってくれ。あるやつは帰って構わん、と言うか反感ある状態でいる方が迷惑だ」

 

そう言った結果残ったのは……トート少尉一人だけだった。

まぁやはりそうだよな……金髪ツーブロックはもちろん。白髪の少尉も不安そうな顔をしてテントを出て行った。

 

「残りはトート少尉のみか……では作戦会議を始めよう」

 

「ひ、人がいませんが大丈夫でしょうか……?」

 

「話を聞かん奴が死んだところで自業自得だ。放っておけ」

 

「了解であります……」

 

「さてこれからどうするのが得策だ?考えてみろ」

 

犬としては優秀だが……能力を測らないと始まらん。

 

「そうですね……機密文書によると橋を通って物資をマジェスティ側に運ぶみたいですので、橋を占拠しその間にマジェスティ側のドール兵を始末するのはどうですか?」

 

考え方は正しい……能力は申し分ないみたいだ。

 

「正解だな、と言ってもこんな子供に言われても仕方ないか?」

 

「いえ!逆に私は若いながらにその地に着いたことを尊敬しています!」

 

「そうかそうか……よし、君の作戦を採用しよう。結構は一週間後の早朝から行軍開始とする、いいな?」

 

「了解であります!それでは先ほどと同じように連絡をしておきます!」

 

「そうか、頼んだ」

 

「では失礼します!」

 

そういってトート少尉はテントを去って行った。

彼……どうしてこんな前線にいるのだろうか?

こんなに使えるのなら後ろにいてもおかしくない……

 

もしかして彼は……わざとこちらに送られているのか……?

 

「おいフリーデ?見事に舐められてるなぁ?」

 

「モンドか、そりゃこんな体だぞ?舐められるに決まってるだろう?」

 

「いや、体じゃなくって歳だと思うけどな?」

 

「それはどうしようもないと思うが……どうしたものかなぁ」

 

「いやお前なら余裕でボコボコにするだろ……」

 

「当たり前だろう?でも士気に繋がるのが不安でなぁ……」

 

こんな少女にボコボコにされたとあれば士気に繋がることは確定だろう。

彼の小隊は彼の言うことを聞かなくなってしまう……それは避けたい。

だがこのまま彼が私のの言うことを聞かないのは作戦に影響してしまう……

 

「士気?プラスに決まってるだろ?」

 

「は?」

 

何故かモンドが血迷ったことを言い始めた。

私は子供な上に女だ。

プライドの高い軍人がそんな奴に負けたら?士気が駄々下がりになってしまう……!

だと言うのにっ!なんで士気が上がると!?

 

「……血迷ったか?いや、ミーシャの死で悲しいのはわかるが……」

 

「違うぞ!?」

 

「違うのか……じゃあなんだ?」

 

「確かに上官の立場からしたらそう思うかもしれないけどな?部下からしたら強い上官ってのは結構頼もしいわけだよ……わかるか?」

 

「わからん」

 

「即答かよ……」

 

だって私は部下だった時期がないし……あ、わかったぞ?

 

「もしかして、自分が死ぬリスクが減るからか!なるほどなぁ……」

 

「そ、そうだろうけど言い方よ……要するに強い上司がいると士気が上がる、わかったか?」

 

「わかったが……むぅ」

 

なんて初めての部下に戸惑いながら1日目が終わった。

 

 * * * 

 

「さて……警備兵以外は集まったか?」

 

「集まりました!ですが警備兵は……」

 

「あとで酒と手当を渡すから問題ない。文句があるなら私を殺してみろ」

 

「了解であります……」

 

「では一応挨拶をさせてもらおうか……諸君!私はエドワーズのボスであるフリーデというものだ!こんな見た目だがこの中隊を預からせてもらっている!私の指示には原則従ってもらう!よろしく頼む!」

 

「挨拶ありがとうございました……早速ですが、アプファル少尉とフリーデ中隊長の組み手を行います!」

 

「あ、アプファルって名前だったのか……確認不足は気をつけないとなぁ」

 

「おっ、お前ぇ……!そのふざけた態度もいい加減にしろよっ!!」

 

「いや……お前、喚いてるペットに躾をすることに態度もなにもあるか?」

 

「いい加減にしろやぁあああっ!!」

 

流石に我慢の限界が来たのか顔面に拳が飛んできた。

避けることもできるが……受けてみるか。

結果、見事に私の顔は潰れた。

 

「ちゅ、中隊長!?」

 

「はっ!やっぱりガキじゃねぇか!おいトート!早くカウント取れよ!」

 

「い、いや中隊長……微動だにしてしてないぞ!?」

 

「だから気絶したか死んだっつってんだろ!?だから」

 

「……少佐は訓練兵を送ってきたのか?」

 

「は?」

 

威力は申し分ないが……私には届かないな。

 

「骨は折れたがこんなの明日には治る程度だな……さて次は私の番か?」

 

「は?いや、なんで」

 

「寝とけ」

 

軽く飛び頭に回し蹴りでKO。

ま、ざっとこんなもんか。

アプファルが倒れると一瞬の沈黙の後歓声が響いた。

 

「しょ、勝者フリーデ中隊長っ!!す、すごいですっ!」

 

「あいつバカだな……えぇっと、トート少尉だっけ?」

 

「は、はい……あなたは?」

 

「エドワーズ所属のモンドだ。多分上官に当たるだろうけど気にしないでくれ」

 

「わかりましたけど……どう言うことですか?」

 

「人形狩りって知ってるか?」

 

「そりゃあ知ってますよ!うちの軍の伝説ですから!西部戦線の最前線をマチェーテ一本で駆け回り、前線を壊滅させたうちの軍の英雄です!でも謎の多い人物なんですよね……見た目も年齢も不詳、どういった人物なのかも軍のアーカイブにないんです……」

 

お、なんか話してる……私についてか?

じゃあちょうどいいし教えてやろうか。

 

「そりゃ軍非所属なんだから軍のアーカイブにないのは当然だろう?」

 

「中隊長殿!それって一体……」

 

「当時は人形狩りのフリーデって言われてたんだが流石に恥ずかしくって少佐殿にやめてもらったんだよ」

 

「……てことは中隊長殿が人形狩りってことですか!?」

 

「そう言ってるだろう?」

 

モンドがいうにはこれで士気が上がるみたいだが……

 

「おいみんな聞いたか!?中隊長殿が伝説の人形狩りだぁああああっ!!」

 

「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおっ!!」」」

 

「ちょっ、うるさっ……!?」

 

私が人形狩りだと知るや否や営内にさっきの十倍の歓声が響いた。

モンドの言う通りだったか……なんか癪だな。

 

「人形狩り殿!」

「西部戦線の時はどうやって生き残ったのですか!」

「あとで近接格闘の訓練をお願いします!」

「明日お時間ありましたら自分と作戦について談義させていただけませんか!」

 

気づけば私の周りに人だかりができてしまった。

ど、ドールよりこいつらが怖いっ……!

逃げなきゃっ……!

私は目の前にいた男の足を払い踏み台にし飛び上がり、目の前の群衆の頭の上を走って渡った。

 

とりあえず命令でも出そうっ……!

 

「お、お前らっ!警備兵と交代して警備につけ!ここは最前線だ!いつドールが攻めてくるかもわからないんだぞっ!」

 

「た、確かに……」

 

「あと私とモンドは今からマジェスティに一時帰還する!その間も警備は怠るな!」

 

「了解でありますっ!!」

 

「……結構離れてますが大丈夫ですか?」

 

「は?走ればすぐだろう?」

 

「いや、100kmはあります……」

 

「余裕じゃないのか?私やモンドは余裕だぞ?」

 

「それはエドワーズがおかしいのでは……?」

 

そうなのか……!?

私の戦い方の関係上体力は本当に必要なのだ。

え?戦い方変えればいいって?

……この手で直接ドールどもを殺したいだけだが?

 

「モンド!今から出るぞ!」

 

「え、今から?まじで言ってるのか?」

 

「いいから行くぞ!と言うか腐敗はもう始まってるだろ!」

 

「いや、死体袋に入れて冷やしているけど……」

 

「急いだ方がいいに決まってるだろう!?子供達に顔を見せてやりたいし……!」

 

「え、中隊長子供いたんですか!?若いのにすごいですね……」

 

「まだ産める体じゃない!!あとセクハラだ!アプファルにボコボコにしてもらえ!!」

 

「え?」

 

「とりあえず行くぞ!」

 

「了解だよフリーデ……」

 

い、一回こいつらから離れたい……喧しいんだよなぁ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




2時に出すよう予約したのですが完了押せてませんでしたぁ……!
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