『こちらアズサ、聞こえているか?アリウスの生徒を視認した。…数は…数十人だろうか。あと、少し様子がおかしい』
私とハナコはヒフミ達との合流地点へ急ぎつつアズサからの無線に耳を傾ける
「様子が?どうおかしいんだ?」
『静か過ぎる。ナギサが居なくても誰も何も言わず、焦らず、また別の場所を捜索し始めた』
アリウスの生徒達は確かに淡々と、冷静に任務を遂行するように教育されているだろうが…予想外の出来事に焦るぐらいの人間らしさはある筈
「確かに…少々妙だな。誘導は十分警戒するように」
『了解』
無線が切れた
「上手くいくと良いが…」
「アズサちゃんなら大丈夫ですよ。私達も急ぎましょう」
「そうだな」
そうして再び私達は走り出した
その数十分後……
アズサが体育館へ駆け込んでくる
その後を追い、アリウスの生徒達も入ってきた
私の側に来たアズサが報告をしてくれる
「……先生、これまでの攻撃でアリウス兵は一言も言葉を…声を発していない。挑発で怒るどころか、攻撃を受けた時の悲鳴すら。異常だ、まるで誰かに操られているようで……」
「…そうか…一先ず、ここまでの誘導は流石だった。ここで一網打尽にするぞ!」
シッテムの箱を起動し、そう告げる私
相手は何をしてくるか分からない…そして、きっとミカはやって来るだろう
あまり消耗したくはないな
「了解、戦闘態勢に入る」
「は、はい!」
「う、うん!」
「はーい♡」
皆の返事を聞きつつ私はアロナへ話し掛ける
「今回も頼むぞ、アロナ」
『はい!お任せください!』
良かった、もう拗ねてないようだ
ヒナの力を借りた翌日、物凄い剣幕で怒られ、その後拗ねて謝罪どころか話を聞いてくれなくなってしまっていたのだ
左腕の損傷率が…78%だったか?
確かそう言っていた筈。……結構危なかったな
100%に達すれば私の腕はもう使い物にならなくなるか…あの傷の様子からして腕が崩れ落ちる可能性すらある
…っと、今はそんな事を考えている暇は無かった
「アズサは最前線に、コハルとヒフミはアズサのサポートだ。死角からアズサを狙う兵を妨害したり、デコイやグレネードを頼む。ハナコは前と同じく私の補助に回ってくれ。主に索敵を任せたい」
頷く皆
まずはアズサが飛び出していった
「………」
黙りこくったまま、射撃を開始するアリウス兵
アズサは巧みに遮蔽と加速、減速を絡めて銃弾を回避しつつ接近
背後から射撃しようとするアリウス兵はコハルが投擲したグレネードによって吹き飛ばされた
至近距離まで距離を詰めたアズサが次々とアリウス兵を撃ち、昏倒させていく
「やはりおかしい。単調過ぎる…本当に、操られているとしか思えないな……」
「…動きが機械的過ぎますね……中庭方向、15人程度の増援です」
「そっちは罠がある。暫くは足止めが出来るだろうから後回しだ」
「わかりました、…正面方向からも増援が来ていますね」
「アズサ、一度戻れ。囲まれるぞ」
「了解、少し下がる」
アズサが最後に一人の脳天へ弾丸を撃ち込み、後方へ下がる
正面方向から現れたアリウス兵達も、さっきまでと変わらず機械的に、淡々と動いていた
「ペロロ様の出番です!」
ヒフミがフリスビーのように投げた装置が地面につくと同時にペロロが出現する
そしてその口からモクモクと煙が溢れ出し…
「え、煙幕仕様……?随分と凝ってるな…いや便利だが……アズサ。今のうちに数を減らしておけ」
「了解」
煙幕の中へ飛び込み、数分の間銃撃の音が聞こえてアズサが煙幕の中から飛び出してきた
「粗方倒した。だが……まだまだ増援が居る」
「正義実現委員会はまだですか…!?」
「そ、そろそろ来てもおかしくない頃なんだけど…」
…正義実現委員会は動けないだろう
何故なら……
「正面方向、また増援……いえ、あれは…やはり…!」
「正義実現委員会は動かないよ?」
正面方向からアリウス兵を引き連れ、体育館へと入ってくるのは…ピンクの髪に美しいヘイロー、ティーパーティーの一人…
「………ミカ」
「やっ、先生。久しぶりだね〜…あれ?あんまり驚いてない?あと、正義実現委員会どころか、他の勢力も動く事は無いよ?ティーパーティーの命令が届く所全てに待機命令を出してあるから」
そんな飄々とした態度で現れたミカ。ある程度予測していたハナコもやはり驚きを隠せないようだった
勿論、ヒフミ達も
「聖園…ミカ…?…何故だ、何故こんな事を?」
「…あぁ、白洲アズサ、だったよね?なんで…って言われても、最初からこのつもりだったからだよ」
「…最初から、アリウスを利用する為に……?和解の事も、全て嘘だったのか!?」
「そう、ぜーんぶ嘘。私はナギちゃんをティーパーティーのホストの席から降ろして私がホストになる。ゲヘナとの仲良くしようねって条約?そんなの駄目だよ、いつ背中から撃たれるかわかったものじゃないでしょ?」
………そう、全部嘘だ。今のミカの発言が、だが
彼女は今、理由を後付けして動いている
記憶に蓋をして、取り返しのつかない悪い事をしてしまったから、元々悪い事をしようとしていたから、と理由を作ることで自分を保っている
「先生も、沢山嘘ついちゃってごめんね?ま、全部気付いてたみたいだけど。というか、あんまり怒ってもないの?」
「すまないな、リアクションが薄くて。…お説教はまた今度だ。今はミカ、君を止める」
「あはっ☆さっさとナギちゃんを渡してくれれば無事に帰してあげようかなってちょっと思ってたけど、そっちがそのつもりなら仕方ないよね?」
ミカとアリウス兵達が一斉に銃を構えた
「…皆、今はやられない事だけを考えてくれ。攻撃は最低限で良い。…来るぞ!」
正直、この世界に来て戦ってきた中でもミカは最も強いだろう。……気を引き締めねば
そうして、戦闘が始まった
オリジナル生徒について!!!
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全然出していいよ!!!!!!!
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出さない方が好きだよ!!!!!