シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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元、アリウススクワッド

お昼頃とも夕方とも呼べないぐらいの時間

 

「ふう……ただいま〜」

 

私は玄関のドアを開け、靴を脱いで中へ入る

 

「おかえり、姫。ちょっと早いね。最近の花屋はどう?」

 

リビングのソファーでパソコンを弄りつつそう言うのはミサキ

 

「まぁね、今日はヒヨリの誕生日だし…お店の方はありがたい事に今でも結構繁盛してる。ミサキの方は?」

 

「んー、今はリオ社長から直接任されてる仕事やってる。あの人、ずっっっっと仏頂面で正直言葉もキツいけど割と部下の事もちゃんと見てるし、悪くないよ」

 

ミサキはパソコンで色々する仕事をやっているらしい。一度説明を聞いたけど複雑過ぎてあんまりよく分からなかった

どうやらそこそこいい上司が居るようだ、良かった

 

「ヒヨリは今日、夜に戻ってくるんだったよね。さ、帰ってくる前に色々準備しよう」

 

「うん。というか…大変そうだね、ヒヨリの仕事……飲食店の店長は。誕生日パーティーの準備に関しては色々買ってきてるしあとは飾り付けとかするだけだよ」

 

ミサキはパソコンを閉じ、側に置いていた100均の袋を持ち上げつつ立ち上がる

 

「ご飯も………ってあ、ヤバ。ケーキが無い。いつも姉さんが買って帰ってきてたけど今姉さん居ないから…」

 

「うん、だから私が買ってきてるよ」

 

右手に持つケーキの箱を見せつつ軽く笑みを浮かべる

そんな私を見てフッ、と軽く笑いつつ

 

「流石」

 

と返してくるミサキとハイタッチして私達は準備に取り掛かった

 

─────────────────────

 

その後、合流したアズサと一緒に帰ってきたヒヨリを出迎え、誕生日を祝い…ご飯を食べてケーキも食べる

 

「ん〜〜〜!美味しいですね…!えへへ…」

 

「ふふ、それは良かった。アズサから教えてもらったお店だったんだけど確かに美味しいね」

 

私はストロベリーのケーキを口に運びつつそう言う

絶妙な酸味と甘味のバランスが素晴らしい

 

「そうでしょ?少し思い出もある店で…またあの限定パフェ、販売しないかな」

 

「いやアズサは早く食べなよ。そろそろ溶けるよ」

 

「そ、そうだな…いやでも……」

 

アズサの前にはどうやらアズサが随分前からハマっているモモフレンズという作品とコラボしてるらしく、珍妙な表情をしている生物の形をしたスイーツが置かれている

 

「なんだっけその………カバ…?の名前」

 

「ペロロは鳥だ」

 

「あっ目が落ちた。早く食べないから〜」

 

ペロロの溶けて目が落ちる

それを指摘したミサキの言葉にアズサはぐぬぬ…と言った感じでスプーンを刺して食べ始める

 

「む、結構美味しい」

 

「美味しいんですね、どんな味なんですか?」

 

「うーん、結構複雑な味だから…そうだ、ヒヨリも一口食べる?ほら」

 

そう言いつつアズサはヒヨリにスプーンを差し出す

 

「良いんですか!では遠慮なく……んむ…確かに複雑な味ですね、でも美味しいです!ありがとうございますアズサちゃん!」

 

「気にしなくていい、美味しかったのなら良かった」

 

ヒヨリはニコニコしながらそうお礼する

アズサもそんなヒヨリに軽く返事をした

 

「ふふ、ヒヨリは変わらないね」

 

「そうですか?変わる変わらない…と言えば一番変わったのはミサキさんですよね」

 

ヒヨリの言葉に一斉に目線を向けられたミサキ

パクパクと手元の抹茶ケーキを食べていたが視線に気づき顔を上げる

 

「ん?私?あー、まぁ…そうかもね」

 

「前のミサキはすぐあんな事やこんな事を…」

 

「その言い方やめて姫、というか今はもうちょっとあの時の私の発言恥ずかしくなってきてるんだから!思い出させないで!」

 

黒歴史的な扱いになりつつあるのか、若干頬を染めつつそう抗議してくるミサキ

 

「ごめんごめん」

 

でも、本当にミサキは変わった

サッちゃんの抱えていた責任を受け継いで、自分の体を傷付ける事も無くなり、性格もクールではありつつも確かに明るくなった

…というより、こっちが本来の性格なんだと思う

 

「全く……というか、こびりついた洗脳が抜け落ちても皆がブレなさすぎなんじゃないの?アズサとヒヨリはほぼ変わらないし…姫もちょっと口数が多くなったぐらい?姉さんは……うーん…」

 

考え込むミサキにヒヨリも苦笑しつつ返事をする

 

「変わったような…変わってないような…そんな感じですよね…」

 

アズサも続けるように言う

 

「まぁ、根本は変わってないな。正しい手段も知識も立場も自力で手に入れて、護る対象が広がっただけだ」

 

「だね。変わったようで変わってないのがサッちゃん。ふふ、きっと向こうでも無自覚イケメンムーブで罪な女してるよ?」

 

私の言葉に全員様子が容易に想像できたのか苦笑する

 

「ホント、タチ悪いよね姉さんのアレは」

 

「何処のラノベ主人公なのでしょうか。変に鋭くて変に鈍感で……」

 

「そこに先生ムーブまで兼ね備えてる…と」

 

そのうち襲われてそうだなと結論が一致した

ま、サッちゃんならどうにかするでしょう

そして話は変わり…

 

「そういえば、今日アズサは先生に会ってたんだっけ」

 

私の質問に頷くアズサ

 

「あぁ。どうやらミカと陸八魔アル、空崎ヒナが同じ夢…サオリに会った夢を見たらしいんだ。以前、似たような夢をアツコ達も見たのだろう?簡単には信じられなかったが……やっぱりサオリは別の世界?に居る…という事になりそうだ」

 

元ゲヘナの風紀委員長に元ゲヘナの指名手配犯に元トリニティのティーパーティー…

一瞬奇妙な組み合わせだと思ったが、アルちゃんやミカちゃんの事はサッちゃんが珍しく外で作った友人だと知っているし、ヒナさんの事はサッちゃんが姿を消す少し前に打ち解けられそうだという話を聞いていた

 

「ミカちゃん達が……サッちゃんのお友達って所かな?」

 

「そうっぽい。その話を聞いて先生もサオリは別の世界へ飛ばされただけだと確信したみたい。一応無事だと分かって凄く安心してた」

 

アズサの言葉にミサキも安心したような表情を浮かべて言う

 

「良かった。先生、最近凄く無理してたし」

 

「だな。私も…何か…サオリに関する何かを見たような気がするんだが…はっきりとは思い出せないんだ。これに関しては、ただ普通の夢かもしれないが」

 

私もちゃんと話したかったな、と残念そうなアズサ

 

「きっと見てるよ。なんなら、檄を飛ばしたりしたんじゃない?」

 

「どうせ悪い癖も発揮されてるだろうしね」

 

ため息をつきつつそう言うミサキにアズサは確かにな、と苦笑する

 

「サオリ姉さん…きっといつか、おかえりって言いたいです」

 

「…そうだね、まぁ、今の姉さんならどうにか戻ってくるよ。向こうの世界を放置して帰ってくることはないだろうけどね」

 

ヒヨリの言葉にそう返事するミサキ

 

「そうだね、でも、待っていよう」

 

無理はしないでね、サッちゃん

……と言っても、生徒達の為にはするんだろうけどね

窓から星空を見上げる

 

「…いつまでも、待ってるからね」

オリジナル生徒について!!!

  • 全然出していいよ!!!!!!!
  • 出さない方が好きだよ!!!!!
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