つまり生徒ならほぼ誰にでもグイグイ行く先生って感じ…
サクラコとマリーが出ていった後、その場に残った私とハナコは会話する
「そういえば少し前、ヒフミは確かナギサに呼ばれたんだったか?改めて、直接謝りたいとかなんとかで…」
「ヒフミちゃんから聞きましたけど、誠心誠意謝ってもらったとのことです。…途中、ヒフミちゃんが苦笑した時に噎せてカップを数個割ってしまったみたいですけど」
「苦笑……?……いやそれヒフミの『あはは……』がトラウマになってるだろう。いや、表情から余程のダメージだったのは分かっていたが……」
親しい人に…裏切られる…
私の脳裏に浮かんだ光景は…
【はは……えっと、それなりに楽しかったよ、サオリとの家族ごっこ】
……危ない、息を引き取る所だった
姫はこんな事言わない!!!!!!!!!!
姫は!!!!!!!!!
こんな事!!!!!!!!!!!!
言わない!!!!!!!!!!!!!!!
あまりの解釈不一致に暴れ散らかす私の心を落ち着かせつつ水を飲んで絶対にない妄想を振り払う
ハナコの方を見ると若干申し訳無さそうに目を逸らした
「まぁ、これに関しては…私が色々としておく。ハナコからはもう謝っていたのだったか? 」
「はい…それにしても…まさかここまでとは思っていなくて…」
「…予想以上の効果だったのはそうだろうな……それで、ナギサは…」
数日の間、ナギサが色んな場所に顔を出しているという情報があった事を思い出し、ハナコに聞いてみると…
「はい、他の皆さんにも謝罪して回っていました。私、コハルちゃん、アズサちゃん、ハスミさんにまで…」
「…そうか」
やっぱりナギサの根本は善良なのだろうな…
また、話をしなくては
「そういえば、先生の所には……」
「あぁ、今度私から行く、と伝えているからな。あんな事があったばかりだし…少し気まずかったりもするだろう。今は時間を置いて、そのうちしっかりと話をして…メンタルのケアもしなくては。きっと、疑心暗鬼から抜け出しかけてはいるのだろうが…その先に辿り着く所が必ずしも良いものとは限らない。ミカのことも………」
「…先生は、以前言っていた通り、ナギサさんも…そして、ミカさんも助けようとしているのですね」
「あぁ、そうだな。私はナギサもミカ助けたい。だが…それで追い詰めてしまっては本末転倒だ。二人共…色々と終わって落ち着くまで少し時間が必要じゃないかと思ってな。まだ直接会ってはいない」
私も、先生に助けられた直後は先生に会う…というのは気まずいにも程があったんだ。その辺りは理解している
「先生はミカさんの動機について…どう考えていますか?」
「……自分が招いた…許されない事態に責任を感じ、自分のせいだと思い込み、後から理由をつけていった結果だろう。自分は悪で、元々嫌いだったゲヘナを滅ぼす為に…じゃないとセイアの死は…そんな考え方だと思うが」
「……なるほど…そう…考える事も……先生、随分と詳しいんですね…?」
不思議そうに首を傾げるハナコ
まずい、話し過ぎたか
「ミカのような性格の友人が居るものでな…」
「それは…こう…」
苦笑しつつ若干言いにくそうにするハナコ
大体言いたいことは察してしまう
「はは、難儀ではあるが、良い友人だ。少しずつ悪い所も直していったしな。私も、以前は問題のない人物とは言えなかったしな…」
元々トリニティにミサイルをぶち込んだテロリストだったなんて事言える筈も無く、ちょっと濁しつつそう言う
「先生が、ですか?結構意外と言いますか……いえ、なんというか…戦場や緊急事態に慣れている、というか、肝が据わっている…とは思っていましたけど…」
驚いた顔をするハナコ
良かった、あまりボロは出ていないようだ
ハナコにあまり勘付かれていないのなら大丈夫だろう
「ははは、人の可能性は無限大、という話だ。ほらハナコ、そろそろアズサへの質問も終わっているタイミングだろう。私も少しの間空き時間がある。皆でスイーツでも食べに行こうじゃないか」
軽く話題を流してハナコを誘う
「あら、良いですね。行きましょう!」
いつものニコニコ顔のハナコを連れて、ヒフミとコハルを回収して、部屋から出てきたアズサも回収して皆でスイーツを食べに行った
─────────────────────
それからのトリニティは、一般生徒からすればほぼ変わらない平穏だっただろう
私としては、やる事が大量にあったのだが…
とはいえ、海に行ったりもした。残念ながら、ハナコとコハルは来れなかったのだが…
…思い出すのは、また今度にしておくか
昼はトリニティやゲヘナでエデン条約関連の事を先生として介入して…夜はアリウスの事でこっそりと動いたり、シャーレでミサイルやその後の混乱への対策手段を考える
毎日、アロナに怒られるが…私はやれる事をやらなくてはな
今日もシャーレの執務室にて、私はタブレットやPC、紙などを見て様々な情報を漁る
「……こことここにシェルターか。それと…そうだな、警報を……シャーレの先生、という立場は目につきやすい。SNSで皆が見れるアカウントを作っておくか。非常事態が起こった時の対処法として、情報を発信しつつ……」
ぶつぶつと独り言を言いつつ考えていると…
朝の起床アラームが鳴った
ほぼ無意識のうちに停止させる
すると今度はシッテムの箱からアロナが呼びかけてきた
『先生!先生!!!もう朝の5時ですよ!というか何日徹夜してるか分かってますか?!ちゃんと寝てください!!!仮面で見えませんが、きっと隈が凄い事になってますよ!!!』
一瞬反応が遅れてしまう
何処から……あ、そうか…アロナか…
机に置いていたシッテムの箱を持ち上げる
アロナがぷんぷんしながら私にそう言っていた
「ん…あ、あぁ…アロナ…すまないな。何日…あれ、何日徹夜した……?きのう…おととい…」
指を折って数える
いち…に…さん……………あれ?今…いくつまで数えたっけ…あぁ、3だ。それで…
そんな様子を見かねてか、アロナが指を4本立てつつ声を張り上げる
『4日目ですよ!!!4日!!!!!そろそろ寝ないと本当にまずいです!!!』
「…あぁ、そうか……4日目か…だが…まだやる事が…」
そう言われるとなんだか瞼が重くなってきた
ぐ…少々…無理をし過ぎたか…4徹でこれか……やはり前の身体には遠く……及ばない…………
身体の力が抜けて背もたれに背中を預ける
『あーっ!また椅子で寝ようとしてますね!せめてベッドに───』
そんな声を聞きつつ私は眠りについたのだった
オリジナル生徒について!!!
-
全然出していいよ!!!!!!!
-
出さない方が好きだよ!!!!!