『凄い活気ですね、先生!』
「そうだな。トリニティもゲヘナも…一堂に介しているから…少々不穏な空気でもあるが」
アロナの言葉にそう返す
今日はエデン条約の調印式…その当日だ
私が今居るのは、大聖堂へと続く道
スタスタと歩いていると、声をかけられる
正義実現委員会の子だ
隣には風紀委員会の子も居る
「そこの人、此処から先は関係者しか…」
「……おい、ちょっと線はみ出てるぞ。勝手に入るな」
風紀委員会の子の発言に床を見てみると、確かに謎の線がある。正義実現委員会の子の靴の先が少しはみ出ていた
「…この程度で煩いですね。流石はゲヘナです、短気は得しませんよ」
「なんだと?喧嘩売ってるのか?取り締まってやる」
ぞろぞろと奥から風紀委員会の生徒が出てきた
「なっ、増援?!ならこっちも───」
正義実現委員会の子が無線を取り出した直後、その背後からぬるりと黒い影が現れた
「キキキキキ…ヒャハァッ!!!!!」
そう、ツルギだ
声を張り上げると全員が恐怖で硬直する
「ひ、ひぃっ!」
「増援どころか委員長!?」
すると、大聖堂から人影がもう一人
「み、皆さん…喧嘩はお止め下さい…」
シスターフッド所属のヒナタだ
ツルギがそう声を上げるヒナタを見た後、口を開く
「……その方は、シャーレの月司サラ先生、関係者だ。…特徴的な仮面をしていると伝達した筈。…個人の好き嫌いに口を出すつもりも無いが、気を取られ過ぎるな。…正義実現委員会として、自分の役目を果たせ」
「は、はい……」
涙目で頷く正義実現委員会の子
そんな様子を見て、ツルギに怯えた風紀委員会の子達も解散して持ち場に戻る
その様子を見届けたツルギはその場を去ろうとしたのでお礼を伝えた
「ありがとうツルギ。ツルギが居なかったらどうなっていた事か」
「…いえ、お気になさらず。結局先生なら止められていたと思いますし…これも私の役目ですから」
そう言った後、ツルギはお辞儀をして去っていった
「正義実現委員会の委員長さん…私、ちょっと誤解していたかもしれません」
様子を見ていたヒナタがそう言う
「そう誤解されるように振る舞っているのだろう。事実としてその振る舞いは犯罪などの抑止力になっているからな」
「なるほど…確かに、いつものツルギさんに追いかけられたいと思う人は少ないですよね…」
それこそ本当にトラウマになりかねないからな…
「もう少しで調印式ですね。平和条約…無事に済むと良いのですが…」
若干言葉に迷ったが、どうにか口を開く
「…………あぁ、そうだな。もしもの時は頭を打たないようにして、迅速に避難するんだぞ?」
「はい、そうですね…先生のアカウントで発信している情報通りに!」
ぐっと腕に力を込めるヒナタ
「結構皆に伝わっているようで何よりだ。では、私はこれで」
「はい、お気をつけて!」
そう言ってヒナタと別れる
私は歩を進める。ビルへ登り、上からトリニティを一望できる場所へ
………時間は…もう、少し…か
『ヒナ、準備は良いか?』
『えぇ』
連絡すると、そう端的に返ってきた
予定通りならば、もう少し
大通りで行われているパレード
皆、楽しそうだ
まぁ、お互いを嫌悪する視線もあるが………
…………私…は……
瞬間、配置していたセンサーが起動し、連動させていた私のスマホが振動する
考え事を止め、咄嗟に隠し持っていたスイッチを押し、それを合図に廃墟が爆発
瓦礫は別方向へと飛んでいった為、これによる被害は…無し
そこかしこから悲鳴が上がり、緊急事態に避難が開始される
「全員、シェルターに急ぐかその場から急いで離れて!」
「こっちだ!焦らずに!」
迎撃システムは………駄目か、止まらない
ミサイルは此方に飛んできている
私は2つ目のスイッチを押し、廃墟を爆破
これも人的被害は無い、計算通りだ
「うわぁぁっ!」
「何が起こってるか分からない!今は身を守ることを最優先に!早く!」
避難は迅速に終わり、その場には人の姿が完全に無くなる
そしてそこに………
巡航ミサイルが姿を見せる。目的は大通りではなく、大聖堂だ
防衛システムを起動させ、放たれた電波はシステムを書き換える
目標地点が書き換えられ、大聖堂を逸れる
普通の巡航ミサイルならばこんな急な書き換えには対応しきれず、その勢いのまま着弾しかねないが、あれは不可解なモノだ。その高性能を利用する
巡航ミサイルは起動を変え、まるで生物かのように旋回、大通りを狙いに定めた
落下を始め……着弾
光が瞬き、爆風と衝撃が私を襲う
「…っ………」
なんとか堪え、大通りの様子を確認する
…大丈夫だ、シェルターはこの程度の爆発じゃびくともしない。食料等の問題も無いし…瓦礫で閉じ込められても数日は保つ
大聖堂の方も無事…まだあちらには人が残っているが…異常に気付いた皆が動く筈
これで…後はアリウスを……等と、考えていた
私のスマホが再び振動する
まさか、と思ったその瞬間、私の頭上を影がさっきの何倍ものスピードで通り抜けていく
私が振り返るより早く、二発目の巡航ミサイルが大聖堂に着弾した
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「巡航ミサイル着弾を確認。…恐らく1発目は凌がれました。2発目は大聖堂へ命中…2発とも当たれば…死者は出たでしょうが、1発だけでは…」
『…そうですか、面倒なのは確実に処理したかったのですが……計画に変わりはありません。全員、出撃しなさい。この世界に真実を知らしめる時です』
「了解。……この世界に真実を…私達が…裁きを」
オリジナル生徒について!!!
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全然出していいよ!!!!!!!
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出さない方が好きだよ!!!!!