シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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ヘルメット団、襲来

 

机を囲んで、ホシノ、ノノミ、シロコ、セリカ、アヤネが座っている

 

「対策委員会の顧問として、これから私は協力する事になる。改めて、よろしく頼む」

 

皆私の言葉に頷いてくれた

 

「色々と報告があるから、聞いて欲しい。まず、補給の話だが、これは連邦生徒会から来る事になった。弾薬などの問題は解決することになるだろう」

 

リンへ色々と相談し、色々な所と話をつけ、許可が出たのだ

 

「ただ、補給が到着するのは少し遅れるようだ。私も遭遇した砂嵐の影響だな」

 

「なるほど…ありがとうございます」

 

「先生として当たり前だとも。むしろ、対応が遅れて申し訳無い」

 

私も赴任したてだし、連邦生徒会はゴチャゴチャしていて今まで対応する余裕が無かったのだろう

その他の報告も進めて、一区切りがついた

 

「…と言った感じだな。そろそろ休憩にしようか」

 

はーい、と返事する5人

そして、シロコが近寄ってきた

 

「ん、先生。折角だし、学校を案内するから、ついてきて欲しい」

 

「それは有り難いな。なら早速行こう。案内を頼む」

 

「ん、まずはこっち」

 

シロコの後に続き、色んな場所を見て回る

廊下に出され、積まれた机と椅子

砂は校内まで入り込んでいて、歩く度にジャリジャリした感触がする

すっからかんの校舎は、酷く寂しく見えた

私でさえ、こう思ってしまうのだ。彼女達が抱える感情は私とは比にならないだろう

 

「で、ここ。先生が自由に使ってくれていい」

 

「いいのか?」

 

「ん、皆で決めてたから。…どうせ、使う人も今は居ない」

 

少し悲しそうな声でシロコはそう言う

 

「…そうか。この部屋は、有り難く使わせてもらう。私も全力を尽くす事を約束しよう」

 

シロコの頭に手をポンと置いて、返事をする

さて、次は…と思考を巡らせていると

ダダダダダダダダッと、銃声が鳴り響いた

窓ガラスが割れ、部屋の中にも多少銃弾が入ってくる

 

「…ッ…なんだ?」

 

「先生はそこで隠れてて!」

 

シロコは私にそう言って窓ガラスがあった場所から飛び降りて行った

彼女の身体能力なら心配は要らないだろう

警戒しつつ、下の様子を見る

 

「おらぁ!さっさとこの学園から出ていくんだなぁ!」

 

障害物が置かれた校庭の先

校門の辺りに居たのは、ヘルメット団…

声を張り上げて、そう要求を述べていた

傭兵として、アルバイトとして、世話になった事はそこそこあった

向こうの世界での恩はある、だが、今の私は先生で、対策委員会の顧問として此処に居る

 

「アロナ。いけるか?」

 

『はい!お任せ下さい!指揮補助システム、起動します!』

 

「頼んだ。よっ……と」

 

『先生!?』

 

シロコと同じように窓から飛び出し、衝撃を逃がしつつ、皆より後方に着地し、一番近い障害物に身を隠す

 

「うん、技術は鈍っていないようだ。皆、指揮は私に任せてくれ」

 

「シロコ先輩といい、どっから来てるのよ!普通に玄関から出てきなさいよ!」

 

『びっくりさせないでください!先生!』

 

セリカとアロナにそう怒られた

 

「ん、今はそれどころじゃない」

 

「…少し急いでしまった、すまない」

 

「一先ず、先生が指揮をなさるんですね?対策委員会全員、先生の指揮下に入ります!」

 

アヤネがそう宣言した。話が早くて助かる

ふと思ったが、アロナの声は皆に聞こえているのだろうか

後で聞いてみようか

 

「あぁ?なんだこいつ?だが、一人増えた所でこの新たな装備を整えたカタカタヘルメット団の敵じゃねぇ!撃て撃て!」

 

リーダーと思われる生徒が指示を出し、一斉に射撃が行われる

 

『アビドスの生徒さんとヘルメット団の人達のデータを表示します!』

 

アロナが、得た情報をシッテムの箱に表示してくれる。データに目を通し、得意な戦法、どのような武器を使うか、装備の種類を把握する

 

「ホシノ、相手のリロードのタイミングで盾を構えつつ前進!」

 

「はいは〜い」

 

ホシノはその小柄な体を盾で隠し、射撃を完全に防御する。ゆっくりと距離を詰め、ショットガンで牽制も行っている

 

『先生、今のアビドスは弾薬が枯渇気味です!あまり長引くと不利になってしまいます!』

 

弾薬などの補給を要請するぐらいだ。当然残り弾薬は少ないだろう

 

「短期決戦で終わらせよう。ノノミ、シロコ!」

 

「はい!ノノミ〜行きま〜〜す!」

 

「ん、ドローン、一斉射撃」

 

ノノミは飛び出し、敵陣へミニガンを掃射する

体幹が全くブレていないな。かなり鍛えているのだろう

シロコはミサイルを発射するドローンを起動させ、リーダーに向かって攻撃指示を出す

 

「う、うわぁッ!クソッ!ぐっ!」

 

ドローンからの小型ミサイルで遮蔽ごとヘルメット団のリーダーが弾き飛ばされる

相手の陣形が崩れ、指揮系統も乱れた

 

『今の攻撃でヘルメット団の半分以上が戦闘不能状態です!』

 

「畳み掛けるぞ。ノノミはその位置で牽制を、セリカ、シロコ、前に出てホシノと合流、制圧を。アヤネ、銃弾の補給を皆へ」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

…なるほど、アビドス…かなりの連携力だ

それぞれの戦闘力も高く、バランスの良い得意戦術

5人でこの学校を守ってきたのだろう

やられっぱなしだったヘルメット団のリーダーがとあるものを此方へ投げてきた

 

「ん、これは……」

 

『先生、煙幕です!』

 

「あっ!逃げるつもり!?」

 

煙が周囲を包み、何も見えなくなる

 

「クソォ!お、覚えてろよー!!!」

 

煙の中、ヘルメット団はそう捨て台詞を残しつつ逃げ帰っていった

 

『追跡は可能ですが…どうしますか?』

 

「位置の把握だけできるようにしておけるか?報復に動く可能性もあるからな」

 

『分かりました!』

 

「戦闘終了だな。皆、お疲れ様」

 

私の方へ集まってくる皆をそう労う

 

「ん、戦いやすかった。先生凄い」

 

「戦局を俯瞰的に見れる方が居るとかなり違うものなんですね…」

 

シロコとアヤネにそう感想を言われる

 

「私としては、君達の強さに驚いた。ホシノやシロコ、ノノミは勿論、セリカとアヤネも戦い慣れているんだな」

 

セリカの射撃は正確で、一人一人しっかり撃ち抜いていたし、アヤネの補給タイミングもバッチリだった

 

「うへ〜…襲撃も一度や二度じゃないからねぇ〜」

 

「ほんと、懲りない奴らよね!」

 

度々襲撃されているのか…ヘルメット団はよく依頼も受けて、そこを襲撃したりしていた

依頼主が…居るんだろうな

 

「アヤネ、アビドスは何処に借金をしているんだ?」

 

「…カイザーコーポレーションです。近頃は、砂漠で何かしらを探しているようで…」

 

私の居た世界でもきな臭い動きばかりしていた記憶がある、キヴォトス屈指の企業が怪しい…と

これは……骨が折れそうだな

花のパヴァーヌ編一章を飛ばしてエデン条約編を進めて良いか(パヴァーヌ編は一回飛ばすことになったらエデン条約編の後に一章、二章と続けてやります)

  • だめです!!!!!!!!!!!!
  • いいよ!!!!!!!!!!!!
  • 本編の順番通りがいい!!!!!!!!!
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