「……虚……っ…」
「驚きました、まだ喋れるのですね。まぁ…では、さようなら」
一気にズルリと刀が引き抜かれ、地面へと倒れ込む
どうにか、すぐに起き上がろうと脳は考えているのだが………力が…入らない。体が…動かない
視界の端で…上段に構えられた刀が振り下ろされる
その直前に、ヒナが間に割って入った
「あぁぁぁぁぁぁッッッ!!!」
振り下ろされた刀を受け止め、弾く
マシンガンを近接武器のように振り回し、それを刀で防いだ虚を力任せにそのまま弾き飛ばす
「知ってはいましたが…本当に厄介ですね」
やれやれ、とため息をつく虚
ヒナは私に駆け寄り、流血している場所を押さえつけて止血しようとする
「ッ……!先生!!!私が…っ……血が止まらない……!」
「無駄ですよ。遅かれ早かれ、結局死にます。どうせなら早く楽にしてあげたらどうですか?」
「お前っ………!」
「怖いですね、そんなに睨まないでください」
「ッ…………!!!」
ヒナがサブマシンガンを虚に向かって連射する
砂煙で何も見えなくなる
そんな中、ヒナは背後に殺気を感じて飛び退き、振り返りつつ射撃する
「流石に、あなた自体に殺気を向ければ気付かれますよね。さっきあなたが気付けなかったのは、自分に殺意が向いていなかったから…という事です。どうします?先生は脆弱で貧弱なただの人間…です。あと数分もあのままだと出血多量でお亡くなりになられるかと……あ、そうですね…これはどうでしょう」
指をパチンと鳴らすと、ユスティナ聖徒会が今までの倍と言っても過言じゃない程に顕現する
「流石のゲヘナの風紀委員長だとしても、この数には多少は手こずるでしょう」
「……」
ヒナは無言で銃を構え……
虚は指示を出す
「全軍、一斉射撃───」
その瞬間、周囲が爆風に包まれ…ユスティナ聖徒会の約半数が巻き込まれて消滅する
続く背後からの奇襲
銃剣による刺突をギリギリの所で虚は刀を使い受け止める
「…次は何───おや、あなたは……」
鍔迫り合いは終わり、お互い距離を取る
「あなた、ですね?私の友人を、傷付けたのは」
ゆらりと立ち上がる、狐の仮面を着け、着物を着ている生徒。その目は仮面の奥からでも分かるほどに、ギラリと怒りに燃えていた
「…まさか、指名手配犯にまで懐かれているとは思いませんでした。ですが、それにしては遅かったですね。【お友達】のピンチに、間に合っていませんよ?狐坂ワカモさん?」
「…楽しくもない破壊というのは、初めてです」
「そうですか」
ワカモは地面を蹴り、再び接近する
横薙ぎに振られた刀をスレスレで躱し、射撃を行おうとするが…突然虚の姿が消え、かと思えば死角からの斬撃
それをすんでの所で回避し、銃口を向けようとするが、もうそこには姿が無い
「ちょこまかと……」
忌々しそうに怨嗟の声を漏らすワカモ
「…災厄の狐。今は…」
そうワカモに声をかけようとするヒナだったが…
「加勢は不要です。それよりも早く先生を連れて逃げてくださいますか?……刻一刻と、タイムリミットは近付いているのです。アイツをどちらかが足止めしない事には、逃走も叶いません」
「……そうね。…少し、冷静じゃなかった」
「落ち着いたのなら、お願いいたします」
「えぇ」
ヒナは急いで私に近寄ってきて、出来るだけ優しく抱えてくれた
私の血が…熱が…どんどん外へと流れ出ている感覚
………痛みとは違い…中々慣れるものでもないな…
それでもどうにか私は口を動かす
「……ヒ…ナ……ワ…カモ……すま…な…い…な…」
「……!?せ、先生、まだ意識が…!?いえ、喋らなくて良いから…!大丈夫、間に合う…間に合わせるわ。死なせはしない…!」
そう言って駆けるヒナ
そんな私達の前に虚が現れ、刀を振りかぶる
「往生際が悪いですね………!」
「飛んでくださいまし!」
「………ッ!!!」
ワカモのその言葉が耳に入った瞬間、ヒナは刀を回避しつつ跳躍し、そこから羽を力強く羽ばたかせて更に高度を稼ぐ
ある程度の高所に辿り着くまで、2秒もかからず…そして、虚が居た場所は大爆発が起こった
「小癪な…………ッ?!」
「読んでいましたわ」
刀を振り、切り裂いた空間へ入るには、流石の虚でも若干のタイムラグがある
立ち回りでどうにか対応していたが…誘導されて、刀を振る隙すら与えなければ……
「ぐっ……!」
爆破が命中し、よろめく虚。…傷は一瞬で再生していた
虚は刀を一振りし…
「無駄な足掻きを…ッ!」
後ろからと見せかけた、横からの斬撃を放つ
「そう接近してくるのも、分かっていました」
ニヤリと嗤うワカモ
ワカモは戦闘の最中、散りばめるように設置していた小型の地雷の一つを自分で踏み抜き…虚と共に吹き飛ばされる
「…逃げ…回るの…なら……!此処等…一帯…を全て……攻撃してしまえば…良いのです…!」
そして、吹き飛ばされつつも更に、戦闘中に散りばめて仕掛けていた爆弾全てを起動させる
何十回もの爆発音が響き渡り、ワカモの姿も虚の姿も見えなくなる
「……ごぼっ……はぁッ……ワ…カモ……!」
「先生!今は抑えて!信じましょう、彼女ならきっと大丈夫。災厄の狐…いえ、ワカモの為にも、今は先生を優先しなきゃいけない!」
「………」
それは、正しい…正しいのだけど…
心の中で歯噛みしつつ……大人しくする
ヒナは更に駆けていく。そして、前方から車の音
あれは……救急医学部の……
セナがドアから身を乗り出しつつ話しかけてくる
「風紀委員長!乗ってください!」
「よく来てくれたわセナ!先生がまずいの!」
「分かって……っぐ…!攻撃…!」
「それは私に任せて」
救急医学部の救急車に運び込まれ、寝かされる
それを確認すると、ヒナは出ていった
沢山の銃声が鳴り響く
「ごほっ………ぅ…ぐ…………」
伝わってくる振動は微かなものだが、今の私にはかなり響く
「……これは…内臓が…出血も………先生。今から応急処置を行います。…麻酔をうつ時間もありませんから、痛いのなら悲鳴を上げてください…!」
オリジナル生徒について!!!
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全然出していいよ!!!!!!!
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出さない方が好きだよ!!!!!