生徒会長が壁に打ち付けられ、意識が朦朧として動けない私と、気を失っているヒヨリの命を纏めて刈り取る為に、刀を横薙ぎに振るう
その冷たい刀身が首元に触れ………
死を覚悟していたが…生徒会長の動きが止まった
「がっ…!?ぐっ…!大人しく…なさい…!」
赤く染まった腕がどんどん元の肌色に戻っていき…
腕を抑えつつ苦しむ生徒会長
「はぁ…っ…!……この…っ…………!」
再び腕が赤く染まっていく
「……諦めの悪──────」
そう生徒会長が悪態をつこうとしたその瞬間
後方で闇が爆発する
…そう、形容するしかない光景だった
そして、恐らく、あそこに居た筈のサオリを中心に、立ち昇る漆黒が空を…辺り一帯を……全てを埋め尽くす
「……何が───まさか!?」
生徒会長も流石に狼狽えていたが、何か心当たりがあるようだ
完全に辺りは闇に包まれ何も見えない…
そこに、冷たい光が差し込んだ
「こ…れは……月…光………?」
空を見上げると…そこには、綺麗な満月
月光を背に、人影が見える
彼女は漆黒に染まっている3対の羽をゆっくりと動かし、空に浮いていた
「サ…オリ…………?」
ヘイローにヒビが入り、サオリの目は開いていない
だが、片目からは…赤い涙を流していた
その右腕には大鎌を携え
左手には…鍵が握られている
「……やはり、反転…色彩の力を使わずとも…?!チッ、これは流石に──────」
『あぁ…ぁ……ワタシ…は………裁き……殺す……代行者なれば……裁量の時は…今、此処に───』
サオリの目が開いていく
黒く染まった目だが、瞳孔だけが紅く、煌々と輝いていた
その目を見た私も、生徒会長も、動けなくなる
言葉一つ……発する事が出来ない
『…………堕天……悪を為す者…裏切り………ワタシ……は……裁きを………』
生徒会長へと近づき、鎌を振るう
その刃を動けるようになった生徒会長はなんとか刀で弾き返すが、柄で腹部を殴り飛ばされる
「ごほっ…っ……!これが…『恐怖』の力…!」
再生ですぐに傷は治ったようだが…何故か、動けないようだ
そして、サオリは私に目を向ける
一歩、また一歩…近付いてくる
『審判……裁き……ワタシは……』
……怖い。今のサオリは、サオリじゃない
『…命を奪う者なれば……』
不器用だけど、真面目で、優しい…彼女じゃない
『その生命……』
鎌を再び振り上げ………
「…リー…ダー………駄…目…です…それは…サオリ姉さんが…一番…やら…ない事…!サオ…リ姉さんが…一番…やっちゃ…いけない事…です…!」
目を覚まし、起き上がったヒヨリが、サオリに抱きつきつつ涙を流しながら言う
「サオリ姉さん……!!!」
『……ぁ…あ……ワタシ……私は……っ…』
彼女は頭を抱え、狼狽える
『殺す…裁く……?…否、ワタシ…私…は…護る……否、それは…ワタシの在り方では……否…それが………私の在り方───』
サオリは、左手に握った鍵を輝かせる
「何……がっ!これは…!」
生徒会長が闇に包まれ、どんどん引き離されていく
「この…っ…!離しなさい…!」
生徒会長の姿が見えなくなり…………
再び、サオリは鍵を輝かせた
すると………
「な、何!?あ、アズサ!?…ヒヨリも…?そ…れに……姉…さん…なの………?」
「───???」
「ミサキ、アツコ!?」
闇に包まれ、何処からか彼女らが姿を見せる
ミサキもアツコも突然の事に思考が追いついていないようだ
『………………』
そして、それを確認したサオリは、目を閉じ…立ったまま、動きを止めた
─────────────────────
「…最悪の未来だ。先生、君の傷は…普通の人間である、君の身体では……まぁ…一命はとりとめただろう。だが、当分の間は動く度に…激痛が走る。それではもう動けない」
いつか見た場所で、再びセイアと出会った
セイアは語る
「そして、錠前サオリ……彼女は、反転した。彼女を中心に現れた、ドーム状の闇………あの空間は、彼女の世界。私の目ですら、あの闇を見通す事は出来ない。だが、あれは…狩りのための空間だ、巻き込まれたアズサや…スクワッドの子は…」
反転……先生に聞いていたが…そうか…
………だが…
「………大丈夫だ。まだ、なんとかなる。…いや、なんとかする。…私は先生だ。何としても、生徒を助ける。任せてくれ。……ふぅ、紅茶、ありがとう。美味しかった」
紅茶を飲み干し、私は椅子から立ち上がる
「なっ…待て、先生…!…私は、知っている。先生も…迷っている筈だ。なのに……暗闇の中でも、先生はそれでも、走り続けると言うのか…!?」
セイアも驚愕を浮かべた表情で椅子から立ち上がる
「……はは、情けない所を見せてしまってすまないな。…そうだな、私は…迷っている。この先に続く未来は、どうなるのか。私は…間違っていないか。ずっと、そんな事を…考える事もある」
不安もある、恐怖もある
そして…後悔がないと言えば、嘘になる
「なら、どうしてそうやって進めるんだい…?」
普段、見えている一本の道筋が…突然数百本に枝分かれし…どの道を進むのかわからくなったのだ
分かっていたものが分からなくなる…それはきっと、酷く恐ろしいものだっただろう
だから、今、セイアの身体は怯えて…震えているのだろう
私はセイアへ語り掛ける
「私は先生だ。生徒に希望を与え、私が導かなくてはならない。…そして、私は信じている。人の強さ…そして、人の可能性を。何よりも…この私が、その証明だからな。……待っていてくれ、セイア。私は、君も救いたいからな。君が起きてきても、大丈夫と確信できるようなハッピーエンドに、辿り着いてみせるよ」
ヒラヒラと手を振って私は意識を覚醒させる
…良いようにされるのも、ここまでだ
大丈夫、まだ手はある
反撃開始と行こうじゃないか
アリ夏ー!!!
アリ夏ですよ皆さん!!!!!
うちの小説でも絶対そのうちやりますね!!!
…ごめんなさい…今こんな話する状況じゃありませんね…()
オリジナル生徒について!!!
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全然出していいよ!!!!!!!
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出さない方が好きだよ!!!!!