シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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状況把握/悪夢

 

「…落ち着いたか?」

 

私はミカの涙を拭き取りつつそう語り掛ける

 

「…先生……私、セイアちゃんに会いたい…ナギちゃんにも、もう一度会いたい……こんな私じゃ…もう駄目かもしれないけど……」

 

震える声でそう溢すミカ

やっと聴けた、彼女の本音

私は頷き、言う

 

「あぁ、分かった。きっと、また会わせてみせる。約束しよう…ミカ」

 

「…先生……ありがとう………」

 

……セイアは…きっと見ているのだろう

起きる理由の、一つになると良いのだがな

そんな事を考えつつ、私は立ち上がる

 

「すまない、私は行かなくては。…もう少し、待っていてくれ。必ず、解決して戻ってくると誓おう」

 

「…うん、分かった。待ってる。先生ならきっと…大丈夫だもん」

 

「ふふっ…では、その期待に応えるとしようか」

 

そうして私は、ミカに見送られつつ、部屋を出たのだった

 

─────────────────────

 

「すまない、少し遅くなった。ハナコ、ナギサ、大丈夫か?」

 

集まっている大勢の生徒の間をくぐり抜け、私は部屋の中心へと向かい、そこにいる二人の人物にそう声を掛ける

 

「先生…!」

 

「先生、お怪我の方は…」

 

ハナコとナギサだ、今はこの二人でトリニティの統制を行っている

お陰で過激派は抑えられ、シスターフッドと正義実現委員会の誤解と混乱による暴走も食い止められている

ナギサがツルギに守られていたから軽傷で済み、すぐに起きてトリニティに戻れたのはやはり大きい

 

「私は大丈夫だ、行動に支障はない。そんな事よりも、今の大聖堂周辺の状況に関しての情報が欲しい」

 

「…そう…ですね。ハナコさん、よろしくお願いします」

 

「はい。目撃者の情報では、今は真っ黒のドームのようなものが形成されており…中には入れそう…との事でしたが、かなり不気味な雰囲気と、全身が痺れるような感覚がする…と。偵察部隊にも確認してもらいましたので、情報に間違いはありません。内部は未だに判明していない…というのが、現状です。そして、ユスティナ聖徒会…彼女らの顕現がかなり少なくなりました。襲撃犯と思われるアリウス兵達も…ほぼ、戦闘不能状態で捕縛していて、現在の大聖堂近辺は静寂に包まれています」

 

地図を取り出し、黒いドーム状の何かが覆ってる範囲も分かりやすく書き込んで示してくれるハナコ

 

「……ふむ…」

 

私は顎の辺りに手を当てつつ考える

黒いドーム状の何か……あれは恐らく反転した私によるものだろう

少し前に遠目から見たのだが、あれからは虚の負の力…のようなものを感じない

あまり関係はないかもしれないが、気になった事を聞いてみる

 

「アリウスの生徒達はどうしている?」

 

「やはり、様子が変です。一言も喋りませんし、何より…目が虚ろです。行動もおかしいですね、まるで、普段通りにしようとしている…ような……?」

 

「…そうか…」

 

…ベアトリーチェが私達に行った、ジワジワとした教育による思考を歪めるような洗脳ではなく、こういう単純で、直接的な洗脳か…

……以前、虚が言っていたな…『指輪を狙え』

思い返してみれば、確かに指輪をつけていた

アレを破壊する事ができれば、何かあるのだろう

念頭に入れておこうか

 

「ワカモは…見つかったか……?」

 

「………ごめんなさい、殆どの人は救助が完了しているのですが…狐坂ワカモさん…彼女はまだ……」

 

私の質問に、ハナコはそう答えた

 

「……………そうか……」

 

今すぐ飛び出したい…が…それは出来ない

……きっと、ワカモなら大丈夫だ…

そう自分に言い聞かせる

……不甲斐ない、私のせいで…生徒達が傷付いている

渦巻く後悔の念。もっと…やり方はあったのではないか。私のミスで…こんな事になっているのではないか

 

「…………」

 

………いや、それでも…私は進まなくてはならない

前を向いて、私の手の届く全てを救う為

迷っている暇なんてない、そんな暇があるなら体を動かして一人でも多くの生徒を救え

私は…先生で、大人なのだから

…いつもそうだ。やはり私は間違える…

だが、それでも…道が閉ざされる事なんて無い

私という存在が、その証明なのだから

 

「……よし、状況は大体理解した、ありがとう。ナギサ、ハナコ。動ける人員を此処に。ここからは反撃の時間だ…!」

 

「「はい…!」」

 

怪我人の救助はほぼ完了し、トリニティの混乱は収まった。ならば後は、アリウスの事をどうにかするだけだ

待っていろ、虚…アリウスの皆

 

─────────────────────

 

【……姫……姫…………アツコ…………】

 

また、守れなかった、失った

アツコから熱がどんどん失われていく

……何回目だろうか

10……?100……?……1000……?

ありとあらゆる世界線の私を…悪夢の中、体感した

卑怯な手を使った。救えなかった

激情のまま、一人で駆けた。救えなかった

……逃げた。救える筈が無かった

…こんなもの…私が殺したも同然じゃないか…

これは…きっと、生徒会長が私に教えているんだ

どんな世界線も…私は皆を守れた事はなかった

脳内に響く声が、私を責め立てる

 

───貴女は誰も…救えない──────

 

【………ぁ…………】

 

嗚咽が漏れる

 

───そう、誰一人…貴女が居るから────

 

私は…死神だ…

私が居るだけで、皆は苦しみ…地獄の中で利用され…その命を散らす

私から離れない限り、その運命からは逃げられない

私のせいで………幸福は訪れない

あぁ……でも……

本当に…罪深い………私は………私は……

私なんて…居ないほうが良い…分かっている…

分かっているのに……なのに………

……それでも、願ってしまうんだ

 

【皆と……一緒に………】

 

幸福な、未来を───

閉ざされた瞳から…赤い涙が零れ落ちた




ア゛リ゛夏゛良゛か゛っ゛た゛……………(泣)
まだ読んでない方…!!!
是非お読みになって下さい………!!!!!
水着サオリと水着ヒヨリ実装が待ちきれません…!
これはうちの小説でもでも絶対にやらねば……
その為にも今はサラ先生に頑張ってもらいましょう!
皆で海に行けるような明るい未来を目指して…!

オリジナル生徒について!!!

  • 全然出していいよ!!!!!!!
  • 出さない方が好きだよ!!!!!
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