シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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指揮を始めよう

 

マエストロと黒服は戦場を見下ろしつつ会話する

 

「クックック…興味深いですね」

 

「…黒服?どうかしたのか」

 

「反転した彼女……意思だけで恐怖を屈服させました。己の本質を捻じ曲げ、反転した状態から自己の定義を塗り替えた」

 

「ほう」

 

淡白な返事をするマエストロ

 

「貴方はあまり興味が無いのですね、マエストロ。貴方の興味は…やはり、先生ですか」

 

「その通りだとも。先生、理解してくれたまえ、私の崇高を……!!!」

 

「クックック…そして、虚。貴女の結末は…ヘイロー破壊爆弾は…不死さえ突破して、ヘイローを破壊できるのでしょうか。それにしても…ふむ…やはり、彼女を失うのは惜しいものですね。私達に止める権利はありませんが」

 

「む……それはそうだ。混ざり物は兎も角、本来の彼女とはもう少し話がしたかったものだな。もし、ヘイロー破壊爆弾で殺しきれなかった場合は恐らく…」

 

「先生は、どう動くのか……クックック…拝見させて頂きましょう…」

 

─────────────────────

 

辺りを包んでいた闇と月が消え、太陽が姿を見せる 

…再びこの景色を見る事になるとはな………

私にとっての…奇跡そのものだ

反転した私が虚の指輪を破壊する

苦しんでいた皆が解放された…か…

舌打ちして虚は一時撤退した

吹き飛ばされた時の痛みに耐えつつ私は起き上がってヒフミ達の元へ歩く

はぁ…片腕が使い物にならないというのはやはりかなり大変だった。普段通りに身体が動かないものだな

すると、反転した私が近付いてきて、頭を下げつつ私に話しかけてきた

 

「…シャーレの先生…その……まずは、本当にすまなかった。これから私が言う事はただの我儘だ…あ、いや…当然対価は払う。私の事は好きにしてもらって構わない。だから…私の家族だけでも…助けてはくれないだろうか。彼女達は、操られていただけだ。全ての罪は、巻き込んだ私にある」

 

顔を上げた反転した私……いや、サオリの目は真っ直ぐだ。いつまでも反転した私等とは呼べないな

私とは、違う判断をしたのだから

そして私は…ここではサラ先生なのだから

 

「……お前は、ここでその判断が出来るんだな」

 

「…?」

 

私の漏らした言葉にサオリが若干怪訝な顔をする

 

「いい、今のは忘れろ。助けて欲しい…だったな。当然だ、私に任せてくれ。お前達も生徒、ならば先生が手を差し伸べずしてどうする。……よく、助けを求めてくれた。ありがとう、サオリ」

 

「あ…あぁ……礼を言うのは此方の方だ。…その…感謝する……ほ、本当に…?本当に良いのか?私は貴女に…」

 

「今は時間が無い、後で話すぞ。ヒエロニムスが此処を見つけるのも時間の問題だからな。いつ虚が再び仕掛けてくるかも分かったものではない」

 

「…あぁ、了解だ」

 

サオリはそう頷いた

というか、正気を取り戻しても反転はそのままなのか…

正直反転については私もよく知らない。そういうものがあるという事だけは知っているが…

…今はいいか。戦力としてはかなりのものだからな

そう考えていると…

 

「キヒッ…!すみません先生…!遅くなりました…!反対方向に吹き飛ばされ…!」

 

「せ、先生…!その腕……!!それに……」

 

ツルギがコハルを抱えて駆けてきた

ゆっくりとコハルを下ろすと、心配そうにコハルが駆け寄ってくる。しかし、隣にいるサオリに怯えつつだった

サオリもなんとなく気まずそうに私から距離を取る

 

「先生……あの者は…」

 

「私が助けなければいけない生徒の一人だ。彼女にもう敵対の意思は無いぞ」

 

「な…なるほど…味方…になったという事で…?」

 

ツルギの言葉に頷くと……再び足音が駆けてくる

 

「ごめん先生。遅くなった、急に空も晴れて…」

 

ヒナだ。周囲を見渡し、サオリを発見して硬直する

サオリもその視線にピクリと反応し、数秒硬直していたが、意を決した様子でヒナに近付き、頭を下げた

 

「空崎ヒナ、本当にすまなかった。あんな事をした身で…と思うだろう。報いも、罰も、必ず受ける。だが…今は、家族を守る為に…少しだけ、見逃してくれないだろうか。あれに対抗するには…」

 

「…………先生がそれを許したなら、私からは別に何も言う事は無いわ」

 

それだけ言い、私に近付いてきた

 

「先生、伝達は終わった。アコとハスミさんは後で合流するみたい。それで…アレ、どうにかできると思う?」

 

ヒナがチラリとヒエロニムスを見やる

顕現したばかりだからか、動きは鈍い。だから私達は未だにこうして話し合いを出来ているのだが……

 

「…正直、手が足りないだろう。あれに対抗するには…もう少し……」

 

いや、私が大人のカードを使えば………

そんな事を考えていると、何処からともなく声が響く

 

「ふっふっふ………手が足りないって?先生…」

 

「こ、この声は……」

 

「来てくれたんですね…!」

 

ヒフミがそう反応する

現れる4人の人影。あれは…

 

「ん、ヒフミからのメール見て走ってきた」

 

ぐっ、と親指を立てるシロコ

 

「やっほ〜先生、ヒフミちゃん」

 

ヒラヒラと手を振るホシノ

 

「お友達を助けに来ました☆」

 

ニコニコと柔和な笑みを浮かべるノノミ

 

「借りを返しに来たわよ!」

 

ニッコリと笑ってそう言うセリカ

 

『アビドス高等学校、ヒフミさんの救援要請を受けて助けに来ました!』

 

「アビドスの皆さん…!ありがとうございます!」

 

アヤネが通信にてそう話す。ヒフミがお礼を言っていた

なるほど、ヒフミが連絡してくれていたのか

 

「うへ〜、ちょっと遅くなっちゃったけど、あのデカブツが相手?人がいっぱいだねぇ〜まぁ、任せてよ、先生」

 

ホシノがそう言う。アビドスは実際かなり強いし、その中でもホシノもかなりの実力者だ

アビドスも強力してくれるなら、これは……

 

「…ありがとう、これだけ戦力が揃えば…」

 

瞬間、指を弾く音が響き渡る

青い炎が大量に現れ、人の形を成していく

 

「先生!聖徒会が再び…!ッ…!」

 

再び漆黒から虚が現れ、それを視認したヒナが私を庇うように立つ。皆が一斉に虚へ銃を向けた

 

「…は…は……!ハハハハ…!!!いいでしょう…!見せてみなさい、その力を……!先生…!私の敵対者…!!!ハッピーエンドなど…戯言でしかないのです!」

 

それは…ベアトリーチェではなく、虚の悲痛な叫びにも聞こえた

そうだな…虚は……足掻いた先に、何もなかった私だ

…だが、生徒達を傷付けるのであれば…私は──

 

「理想論であれ、戯言であれ、生徒達が望むのなら、それを叶える手助けを全力でするのが先生だ。生徒達を支え、助け、導く。大人としての責任を…果たさせてもらう…!行くぞ、皆!」

 

私の言葉に今この場にいる全ての生徒が答える

 

「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」

 

さぁ、指揮を始めよう




朗報 ヒフミ、ファウストバレ回避
(いつかやります)

オリジナル生徒について!!!

  • 全然出していいよ!!!!!!!
  • 出さない方が好きだよ!!!!!
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