シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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決着、ヒエロニムス

 

地面に多数の紋様が現れ、次々に炸裂していく

爆発本体は兎も角、爆風は今の私には大したダメージにならないので最低限の回避だけで突き進む

ヒエロニムスが右手に持つ杖ではなく、左手に持つ杖を掲げた

すると、地面から赤黒い炎が湧き出してくる

 

「っ…!これは中々…!」

 

爆破と炎で地面が埋め尽くされていく

回避する手段が無いのなら突き進む他ない

肌を焼かれる嫌な感覚を無視して私はヒエロニムスにどんどん接近する

アサルトライフルの射程に入った

私は射撃を開始する

放たれた弾は次々にヒエロニムスを穿っていく

 

【───────────────!!!】

 

再び咆哮を上げるヒエロニムス

すると、青い炎が集まり始め…聖徒会がヒエロニムスを守るように出現した

 

「聖徒会まで扱うとはな…!」

 

どういう原理かは知らないが、なりふり構っていられなくなったのだろう

取り回しの良いナイフとハンドガンに持ち替える

私に大量の銃弾が放たれた

本当に最低限の弾丸だけ弾き、一番近くに立っている聖徒会の喉元を斬り裂く

その勢いのまま別の標的へナイフを投擲し、空いた手で目の前の聖徒会が持っていた銃を奪い取ってマガジン内の弾を周囲へ掃射する

 

「弾切れか」

 

撃てなくなった銃で飛んできた銃弾を防ぎ、壊れた銃を投げ捨てつつハンドガンで着実に数を減らす

今まで本当に気にした事が無かったのだが、先生として皆の指揮をしていて分かった事がある

同じ銃を使っていても銃弾に威力差がある事だ

私達は特異な存在だ。神秘だのなんだのはよく分からないが…恐らくそれが作用しているのだろうな

無意識のうちに銃弾に神秘を籠めている…とかそういうものなのだろうか

ナイフから持ち替えつつハンドガンを速射すると青白く輝いた弾が聖徒会を貫いた

 

「……ふむ」

 

取り敢えず、今はいいだろう。威力はあるだけ嬉しい

かなりの数を減らしたので私はヒエロニムスにも攻撃を再開し始める

背中から迫っていた標的の頭部に振り返りつつナイフを突き刺し、ハンドガンでヒエロニムスを狙い撃つ

が、杖で防がれてしまう

あの杖、破壊できないものか。可能ならば攻撃と防御の手段を封じる事が出来る

もう仕方のない負傷と割り切っているがジワジワと私の体力を削っている炎か爆破を止められるというのは大きいだろう

全力でナイフを投擲するが、深く突き刺さるだけで破壊するというのは流石に厳しい

すると、ヒエロニムスが右手の杖を大きく杖を掲げ始めた

杖に紋様が浮かび上がり、神々しい程に光り輝いていく

この場はあまりに近い。どのような攻撃であれ恐らく射程範囲内だ。早く離脱を…そう考えたが、私の周囲を聖徒会が取り囲んでいた

 

「復活する兵の一番良い使い方だな…!」

 

ヒエロニムスが杖を左手で持っていた杖を両手で持ち、振りかぶる

……予想外だった、まさか物理攻撃とは

だが、強力なのは間違いない。あの巨躯から放たれる巨大な武器の一撃など流石に今の私でもかなりのダメージだろう

退路は無い。作るとしても間に合わない

ならば、迎撃するしか無い………か

 

「……出来るだけ、使わずに済ませたかったが。耐えてくれ、私の身体───!」

 

私は再び大人のカード取り出し、叫ぶ

 

「ヒナ!私に力を!!!」

 

『えぇ、気張りなさいサオリ』

 

ヒエロニムスが杖を私に叩きつけるその直前、噴出した闇は私を包み込み、私に2つ目の神秘が宿る

頭から角が生え、背中には羽が出現した

巨大で立体的なヘイローが私のヘイローを包み込む

私を包み込んでいた闇を終幕:デストロイヤーから放たれる弾丸が吹き飛ばし、ついでと言わんばかりに周囲の聖徒会を殲滅する

そして、振り下ろされる杖を迎撃した

放たれ続ける銃弾により、振り下ろされていた杖はその動きを止める

 

「…開演の時だ…決着をつけよう……!」

 

私の言葉に呼応する様に終幕:デストロイヤーの連射速度と銃弾の威力が上がっていく

弾丸は紫色の光を放ち始め、やがて一本の光線と化す

その光線はヒエロニムスの杖を逸らすどころか、両断し、ヒエロニムスさえも襲う

 

【───!!────!!!──!!】

 

ヒエロニムスは絶叫をあげて苦しんでいた

これで紋様の攻撃は使えなくなった筈だ

聖徒会と地面から吹き出す炎から距離を取るため、私は強化された身体能力を存分に駆使し、その場から駆け出して跳躍、羽を羽ばたかせて飛行する

 

「っ…ぐ…!」

 

一瞬ふらついたが、なんとか体制を整え、空中に留まる

左腕と腹部が酷く痛む。元々怪我をしていたからその分だろう。特にダメージが蓄積しているし、活動できる時間は増えているとはいえ、通常の状態だとしても肉体が限界に近付いていたのだろう

ヒエロニムスは一瞬ふらついた私の隙を見逃さず、残った左手の方に持つ杖で私を殴りつけた

回避しきれず、なんとか防御する

 

「がっ………!く……っ…はぁっ……!」

 

吹き飛ばされたが、空中で体制を整えてデストロイヤーを構える

……まずい、早く決着をつけなくては

左腕た腹部の痛みはどんどん増していく。全身がミシミシと痛んでいる

デストロイヤーを構え、私は再びその暴威を撃ち放つ

ヒエロニムスは、もう一つの杖で防御の姿勢を取った

放たれた弾丸がヒエロニムスを削り取っていく

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」

 

【─────────!!!!!!】

 

紫色に輝く弾丸は光線となり、2本目の杖も破壊してヒエロニムスへと着弾しようとしたその瞬間

私の左腕が激痛と共に動かなくなる

 

「っ゙…!あぁ゙ッ……!!!あと…!少し……!」

 

飛行もままならなくなる程に腹部も痛み、姿勢を崩してしまう

引き金から指が離れ、終幕:デストロイヤーから放たれていた弾丸が止まった

ヒエロニムスはまだ生きている、倒せていない

だが瀕死だ。あと一撃、あと一撃が入ればヒエロニムスは消えるだろう

無理矢理身体を動かし、引き金を引こうとするが、あまりの激痛に銃を取り落としてしまう

力が抜けていく、ヘイローが明滅する

羽が消え、私は地面に向かって落下を始める

ヒエロニムスが私に向かって手を伸ばしていた

あの手に捕まれば、瀕死とはいえ私は簡単に潰される

絶望的な状況だ

 

…だが……それでも…!

 

私は…!

 

右手で大人のカードを取り出し、叫ぶ

 

「……あ…きらめて………たまるか!!アル!!!私に……!力を───!!!!!」

 

『えぇ…!えぇ!!!よく吠えたわ!ハードボイルドに決めなさいサオリ!!!』

 

私のジャケットが真っ赤なコートに変化し、ヒナの角がアルの角に塗り変わる

アルの薔薇のようなヘイローがヒナの立体的なヘイローの内部から咲き誇るかのように姿を現した

私は右手で出現したアルのスナイパーライフル、ワインレッド・アドマイアーを掴み、狙いを定める

最強で最高なアウトローの力を借りているんだ

スナイパーライフルだとしても………

 

「片手で…命中させられる…!!!」

 

引き金を引き、放たれた弾丸は狙い通りヒエロニムスの頭部を撃ち抜いて爆発した

爆発により頭部を失ったヒエロニムスが力無く倒れていく

 

【── ─  ───    ─】

 

「…っぁ……」

 

光に包まれ、ヒエロニムスは消滅していった

同時に私のヘイローも消滅し、顔に仮面が出現し、私の姿が元に戻る

地面が迫る中、私は疲労と激痛により意識を失った

オリジナル生徒について!!!

  • 全然出していいよ!!!!!!!
  • 出さない方が好きだよ!!!!!
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