ミカがこちらを見て、声を漏らす
「私が…どう…したいか……?」
「そうだ、ミカ。それは…自分の物語を紡ぐ為の第一歩となる筈。自分で道を選ぶんだ」
「………」
「分からないのなら、友人を…先生を頼ろう。一人では分からない事も、他の皆の考え方を聞いたりすれば何かが分かるかもしれないし、先を生きてきた先生なら何かアドバイスをくれるかもしれない」
「…私は───」
ミカが口を開こうとした瞬間に再び地響きが起こる
数か所、地面に亀裂が入っているのが分かった
コンクリートを破壊して、巨大で赤い蔦が数十本現れた
それと同時に、聖徒会までもが多数顕現する
「なっ……!これは…!」
「私とセイアちゃんを襲った…!」
手に持つ大鎌を握り締め、ミカに声を掛ける
「……ゆっくり考えると良い。私はアレを食い止める」
多数の赤い蔦が同時に襲い掛かってきた
「遅いな!」
大鎌を振るい、振り下ろされる蔦を次々に両断する
生徒会に向かい、身体を捻りつつ大鎌をブーメランのように投擲する
多数の聖徒会の胴を切り裂き、手元に戻ってきた大鎌をキャッチして私を取り囲む蔦を刻んでいく
足を絡め取ろうとこっそり背後から伸びてくる蔦も切り裂き、地面の下から強襲しようとしてくる蔦を地面に手を突っ込み引き摺り出して千切る
再び私は大鎌を投擲した
多くの蔦を切り裂き、地面へと突き刺さる
一体一体はそうでもないが……
「とはいえ、この数を相手にするのは時間を取りすぎる。隙を見て離脱するべきだな」
私がそうぼやいた時、ミカが目を見開いていた
「…あ…れは………!」
ミカの視線の先には…
ゆっくり…此方に前進してくる影が一つ
「……聖女…バルバラ…!」
植え付けられた記憶で何度もバルバラとは相対し…敗北してきた
ミカも同じようだ。苦い顔をしている
ヒエロニムスのように巨大ではないその体。しかし…放たれている威圧感はかなりのものだ
銃口が私達を捉え、銃弾が放たれた
ミカの前へ庇うように立ち、2つ目の大鎌を手元に出現させ、なんとか銃弾を受け流そうとするが……数が多すぎる
身体の至る所に傷が増えていく
「っぐ…!」
「サオリ……」
ミカの声が後方から聞こえてくる
数が多いだけじゃない、一撃一撃も重すぎる
少しずつ腕が痺れるような感覚に襲われ、一層受け流せる弾丸は減っていく
このままでは……!
そう考えた瞬間…
「がら空きだな」
そんな声と同時に…弾丸の嵐が止まる
バルバラの背中側から心臓を穿ってその刀身は姿を表す
なんとか振り返ったバルバラの頭部にナイフが突き刺った
それでも尚暴れるバルバラの背中側から巧みな動きで離脱したその人物は私達の前へと降り立つ
「やはりタフだな…これでも消滅しないとは。すまない、遅くなった。サオリ、ミカ、無事そうで何よりだ」
そう穏やかな口調で話しつつ刀を腰につけた鞘へと戻してハンドガンで更にバルバラへと追撃を加える先生
「先生…!」
「えっ…!?先生…!なんでこんな…あ…そっか、そうだよね…生徒が…ってなったら来てるかぁ…」
「ふふ、よく分かっているなミカ。生徒の為だ、当然私は協力する」
先生はアサルトライフルに持ち替え、駆け出していく。先生のアサルトライフルから放たれた弾丸がバルバラを…それどころか、周りの聖徒会さえも的確に射抜いていく
バルバラが弾丸を放つが、それを巧みに躱し、どうしても避けきれない攻撃はナイフを扱い受け流している
その技量は、今の私では到底届かない程にかけ離れている
自分の身体を全て理解し…経験により磨き抜かれたその絶技は、美しいと言える程のものだった
傷だらけのその体でも、左腕が扱えなくても…以前戦った時と大差ない程の動きを見せている
先生は交戦しながら口を開いた
「ミカ。沢山悩んで、考えると良い。生徒は…子供は、そうして成長していく。失敗する事もあるだろう。間違える事もあるだろう。喧嘩する事だってあるだろう。だが、それだけで道が閉ざされる事は無いんだ。頼ってくれ、私を……先生を。私が一緒に考えよう。私が手助けしよう。子供を支えるのが大人……私の仕事だ。ちょっとした不良生徒ぐらいなんだ、その程度で私は見放したりなんてしない」
先生は片手で刀を扱いバルバラを突き刺し、刀から手を離して地面に刺さっていた大鎌でその首を刈り取った
形を失い、青い炎となってバルバラが消滅していく
「なんで…そんな……私は……私にチャンスは…」
「ある。無かったとしても私が作る。何が何でもこじ開けてやろう。もし出来なくても、もう一度やればいい。失敗したとしても…何度でもな」
先生が一発、ハンドガンを使い上へと弾丸を放つ
それが合図だったのだろうか、姿を隠していたミサキが放ったクラスター弾が蔦を…聖徒会を殲滅していった
「一つ、教えておくぞ。生きている限り、道が続いている限り…チャンスは何度だって生み出せる。この先に続く未来には…無限の可能性があるのだから。大丈夫、それは…『大人の私』が保証するからな」
表情は見えないが、とても優しげな声で先生はそう言ったのだった
オリジナル生徒について!!!
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全然出していいよ!!!!!!!
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出さない方が好きだよ!!!!!