元の世界、とある一軒家にて
姫に電流走る。
「……!!!サッちゃんが……!」
「え、なんですか姫ちゃん。朝ご飯中にいきなり立ち上がって……」
「姉さんがどうしたの?というか何をどう感じたのさ。ピンチとかそういうの分かるの?」
「サッちゃんがえっちな格好してる気がする!!!」
「……はい?」
「マジ?千里眼発現しないかな」
「ちょっと前もこんな感じがしたんだけど、今回は間違いない!!!くっ…!サッちゃんがえっちな格好してる気しかしないのに見れないなんて!!!土下座しようとしてでも着て貰ったドレス姿の写真を見て落ち着くしかないの………!?」
「うわぁ…サオリ姉さんロスで姫ちゃんもミサキさんも遂におかしくなっちゃいました……あ、私仕事なんで行きますね。朝ご飯ご馳走様でした、行ってきます」
「「行ってらっしゃい」」
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くしゅんとくしゃみをする
私の写真を撮りまくっていたハナコが言う
「あら、噂されてるんですかね?」
「…この露出が多い服のせいだろう」
まぁ、温度的にも体感も別に寒くはないのだが…
私は試着室のカーテンに身を隠し、顔だけ覗かせる
ノノミもハナコも満面の笑みだ
「…楽しそうで何よりだ。それで、もう終わりか?終わりでいいよな?着替えるぞ元の服に………」
カーテンの奥に戻って私は着替えようとしたのだが、ノノミとハナコに引き止められる
「待ってください先生!あと一着、あと一着だけ!」
「お願いします先生、これで最後ですから♡」
そう懇願される
……………くっ…………!!!!!
「……絶対だな?約束して貰うぞ?本当にこれで最後だからな!!!」
「はい、絶対に最後です、約束します!」
「えぇ、約束は破りません♡」
ニコニコした顔で頷く二人
……くっ…楽しそうで何よりだ………
「……分かった、それで…何を着ればいいんだ次は」
「ビキニか執事服なんですが……好きな方を──」
私は戦闘時に近しい俊敏さで執事服を受け取って試着室に戻り、着替える
もう夏も終わりかけだというのに水着とか気恥ずかし過ぎる
執事服は依頼で着たことがある。さっさと着替えて私はカーテンを開けた
「おぉー………!」
「流石…先生はすらっとしていますし、やっぱり似合ってますね………」
「少々胸がきついがな…ただこの服は悪くない。かなり前の話だが、依ら…んん、バイトで着たこともあった。動きやすいし…何よりそこまで恥ずかしくない」
試着室の鏡で自分の姿を見てみる
まぁ…似合ってなくはないとは思う
流石に先程のメイド服や以前のバニー服よりは確実に似合っているのは分かるが
「バイト…?執事喫茶的なあれでしょうか」
ハナコがそう聞いてきたので頷く
「あぁ、確かそんな感じの場所だった気がする。この服を着て、丁寧な口調で接客をしろという…バイトだったな」
私は背筋を正し、記憶にある素振りを思い返しつつ丁寧に礼をする
「『お帰りなさいませ、お嬢様方。是非荷物は私に。席にご案内致します』……こんな感じだったか?」
そこそこ前の事だ、あまり明確には覚えていないな
「わぁ…!ほんとの執事さんみたいです!」
「えぇ。執事としてもやっていけるのでは?」
そういえば、二人ともお金持ちのお嬢様だったな、本物の執事にも会ったことがあるだろう
ノノミはそう聞いているし、ハナコもトリニティに通っている時点でお嬢様なのは確定だからな
「ふふ、本物のお嬢様からのお墨付きをありがとう。まぁ、私は皆を助けられる先生の方が好きだから執事を本業にするつもりはないがな」
そう言って私はカーテンの後ろに引っ込んでササッと元の服に着替える
「約束通り、これで終わりだ」
序盤の方に2人が持ってきた普通の服で動きやすかったものを選び、レジへと持っていく
「あら、メイド服と執事服は買わないんですか?」
「使い所何処なんだそれは。無用な買い物は流石にしたくない」
「残念です、凄く似合っていたのに…」
「そうですよ、いつか着るかもしれませんし…ハナコさんの言う通り凄く!物凄く似合ってましたし!」
「お褒めに預かり光栄だ、だが買わんぞ」
二人の説得(?)を受け流して私は会計を終わらせる
そうして外に出ると自分も気に入った服があったらしいハナコが買ってきますね、と言って小走りで駆けていく
少々待つ事にする
「ふぅ…次は何処か行きたいか?あ、服はもう無しだぞ。別の場所だ」
後でハナコにも聞くとして、取り敢えずノノミに聞いてみるとしよう
「別の場所ですか……質問に質問で返してしまう形になってしまいますが、先生は何か買いたい物など無いんですか?」
そう聞かれ、私は考え込む
買いたい物……買いたい物か………
「ふむ。……そういえば、シャーレに娯楽用品…玩具やゲームを置こうと思っているのだが中々私はそういうのに詳しくなくてな…少々行き詰まっているんだ」
玩具、ゲームは本当に殆ど触れたことが無い
どうしたものかと最近は悩んでいる
「あぁ、配信でも言っていましたね」
「うぉ…は、ハナコか」
考え事に集中していた私は突然真後ろから聞こえたハナコの声に少々驚いた
そんな私の反応にハナコも何故か驚いていた
「…先生も驚くんですね」
「なんだその感想は…?」
困惑していると、ノノミも少々驚いていたようで説明してくれる
「先生はどれだけ予想外の事が起きても冷静に対応するイメージがありますから…」
なるほど、そういう事か
私は納得して頷いた
「戦闘中は気を張っているからな、予想外の事が起こった場合の事も想定してある。どう対応するかはその場しのぎにはなってしまうが、心構えをしているかどうかでかなり違うだろう?驚く暇があれば状況把握と対応策を考えるべきだしな」
「…やっぱり先生って戦闘慣れしてしますよね…」
「じゃないとあんな事出来ませんよ」
ハナコが言うあんな事というのはヒエロニムス討伐の事だろうか
あの場にいた皆が私の事を隠してくれたようで、本当に感謝しかないな
気を使ってだろうか、顔も見ているだろうにサオリとの関係性を聞いてくる生徒もいない
まぁ、これに関しては聞かれても大丈夫ではあるのだが
結局姉妹で通す事にしたしな…
「ハナコも戻ってきたし、取り敢えず適当に商品を見て回りながら喋らないか?」
「はい、そうしましょう!」
「ですね」
私達は歩き出す
「…というか、ハナコも私の配信を見ているのか」
割と知り合いにも見られているのだろうか
「はい。…というか、先生と知り合った生徒はほぼ見てると思いますよ?気になりますから」
「私も時々見てますよ〜☆勉強が捗って助かります」
にっこりと笑う二人
割と知り合いにも見られているようだ
そう考えると少々気恥ずかしいな……
しかし…
「そうか、助けになれているのなら良かった」
間接的だとしても生徒の助けになれているというのはやはり嬉しい
「先生、1つ提案があるのですが…」
そう言って手を挙げるハナコ
「うん?」
「先生はシャーレをもっと認知して貰うことを目的としているのですよね。そうする場合、色々なジャンルの配信をしてみてそのジャンルが好きな層に覚えてもらう…というのはどうでしょう。それこそゲーム配信とかですね…先生のライブもそれの一環になるかと」
ハナコがそう提案してくれた
なるほどな……流石ハナコだ
「ほう。いいアイデアだな……ゲーム配信等か…考えておこう」
私はメモ帳にその考えを残しておく
プレイ映像などはそこそこ見たことがあるが慣れないと大変そうだ
「いいアイデアだと思います!私はあまりゲームはしないので人気のゲームなどはあんまりですが…」
「私もですねぇ…ヒフミちゃんがこの前ペロロさんのゲームを持ってきてアズサちゃんとコハルちゃんと一緒にそれをプレイしているのを眺めていた程度でしょうか」
「……それは若干知っているかもしれない」
以前の世界でヒフミとアズサがやっていたのを私も眺めていた気がする
独特なBGMがなんだか癖になってきてDJの方にも支障が出かけて危険だった。あれは恐ろしいゲームだ
思い出しかけた記憶に蓋をして私は再び考える
「ゲームに詳しい人か……あまり知り合いには居ない気がするな。今度知り合えたらその人におすすめを聞くことにしよう」
コメントに聞いてみるのもいいかもしれない
「どんな配信をして欲しいか聞くのもありだな…ノノミとハナコはどうだ?」
取り敢えずこの場にいる二人に聞いてみる
「トレーニングの配信などどうでしょう!先生と一緒にトレーニングです☆」
「中々良いな、運動は心身共に健康にしてくれる」
トレーニングならいつもやっているし、日課を配信するだけでいいのか…
前向きに検討するとしよう
「ASМRとかどうです?心地良い音と甘い囁き声で皆さんをリラックスさせるみたいな♡」
「な、なるほど…?私に出来るかは分からないが…まぁ…一応考えておく…一応な…」
私の声でリラックス……?…まぁ、無理だろうから心地良い音の方だろうか
色々と必要だろうしこっちは……いつかだな…
「色々とアイデアをありがとう。そろそろお喋りよりもショッピングに意識を戻そうか。まだ時間はあるからな。ゲームセンターとか行くか?」
「行きます〜☆」
「良いですね、行きましょう」
そうして、私達は色々な事を楽しんで、日が落ちる前に帰路についた
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翌日。シャーレに送り物が届いた
何か頼んだ記憶もないが…
送り主を確認すると、ハナコだった
……………待て。物凄く嫌な予感がしてきたぞ
恐る恐る開けると…視界の先に鎮座していたのは、あのメイド服と執事服だ
そして私はメッセージカードを見つけた
『私が購入しました、これで無用な買い物ではありませんね♡』
私は数十分頭を抱えた後、バニー服と同じ場所に封印したのだった
サオリのASМRどこ………?ここ……………?
大人サオリが居た世界の先生の性別どっちがいいですか!
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男性!!!!!!!!!!
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女性!!!!!!!!!!