「…あの宣言の心意気は高く評価するが……っと、もう少し頭を下げろモモイ、ミドリ」
二人にそう言い、物陰に隠れつつ様子を窺う
同時進行でアロナにもサーチを行ってもらう
此方に近づいてきたロボットが周囲を見渡している
『大丈夫です、まだ感知はされてません!このまま少し待てば、通常の巡回ルートに戻るかと!』
やはりアロナは頼りになる
隠密が必要な時、状況を俯瞰して見て、適切に報告してくれる裏方が居るだけで大助かりだ
「せ、先生なんか手慣れてない…?いや、先生を連れて此処にきたのは私達だけど、予想外というか…」
小声でモモイが話しかけてくる
「……私がある程度戦えると知っていて連れてきたと思っていたんだが。…私が私で良かったな…」
あのモモイの宣言の後、ミレニアムプライスについてなどの説明も受け、私の知識も合っていることを確認。そして、ユウカがミレニアムプライスまでは廃部を待ってくれることになった
かなりの恩情をかけてくれている
ユウカが立ち去り、モモイは奥の手を使うと言い出し…
今現在、ミレニアムの廃墟に居る
ここは本来、立ち入り禁止区域で…その制限をしていたのが連邦生徒会長からの指示らしい
正直、どんな危険があるか分からないので早急に立ち去ってほしいが…
チラリとモモイとミドリを見る
モモイは張り切っているし、ミドリはあわあわしている
……言ってもモモイは聞かないだろうから、私が一緒に行った方がまだ大丈夫だろう
モモイは一度帰らせても確実に私抜きで此処に足を運ぶ
「それで、目的の物…確か…【G.Bible】…だったか?それは本当にここにあるのか?」
モモイに小声でそう聞く
「うん、ヴェリタスにG.Bibleの捜索をお願いしたら、座標を教えてくれたの。最後にG.Bibleの稼働が確認された場所を!それで、その場所は通常の地図には無い場所で…だから、この廃墟に来たって事!」
ふんす、と胸を張るモモイ
なるほどな。数日かければ……まぁ、廃墟はある程度探索できるだろうし…
詳しい場所が分からないというのは痛いが
「…なるほど。それで、G.Bibleには【最高のゲームを作れる秘密の方法】が載っていて…それを入手して、TSC2を作り、ミレニアムプライスに入賞して、廃部を回避する…と」
「そう!話が早くて助かるよ先生!」
「せ、先生はその……私達がやっちゃった事を知って尚、手伝ってくれるんですね…?」
ミドリが恐る恐るそう聞いてくる
「生徒に助けを求められたからな。過去の事は、もう既にユウカに散々怒られているだろう?」
「……う、うん…」
「はい…」
「…なら今は過去の事はいい。だが、モモイはもう少し反省するようにな。私も関係者となった以上、次また何かをやらかそうとした、もしくはやらかしたらユウカと私でお説教が2倍だと考えておけ」
「ひぇぇ……」
「自業自得だよお姉ちゃん…」
基本モモイが引っ張り、ミドリはそこまで主張が強くなく、まだ対面したことはないがユズも恐らくそのような感じなのだろう
つまりモモイの暴走を止める人が誰一人居ない…
仕方が無い、私がいるうちは私が担おう
ふと、気になったことがあるので二人に声をかけてみる
「……少し気になった事があるのだが」
「ん?なーに?」
「G.Bibleというのは伝説のゲームクリエイターが残したものなのだろう?その最高のゲームを作れる秘密の方法がモモイ達にはまだ難しい技術、もしくは未知の技術の情報だった場合どうするつもりなんだ?それなら解析ができるかもしれないからまだしも……根性論、精神論の可能性すらあるかもしれないぞ」
天才というのは、自分の感覚を理屈で説明するのが難しいと感じる場合が多いと何処かで見た気がするし…
私の言葉を聞き、モモイは硬直する
「…………………」
「…モモイ?」
「そそそそそそそんな事あるわけないよ!きっとすごい…なんかとってもすごい感じですごいゲームが作れるようになるやつだよ!うん!!!」
「………そうか」
まぁ、キヴォトスには不思議なものが多い。そういうものがあってもおかしくはない………か
「は、早く行こう!?ちゃちゃっと見つけてササッと…」
進もうとするモモイ
慌てて私は引き止めようとするが、手は空を切る
「モモイそっちは───!」
【■■■■■■───!!!】
「……あっ」
モモイがロボットに見つかってしまった
……厄介な事になる前に始末したい所だが…
この状況下だ、私が一番早い
私は物陰から飛び出し、最短ルートでロボットに近づく
「アロナ!」
『首の辺りに電源と繋がるケーブルが一本!』
アロナに一番優先するべき場所を教えてもらい、私はナイフを取り出した
足音を検知したロボットが此方に銃口を向けてくるが、既にゼロ距離まで接近している私はその銃を蹴り飛ばし、その首元にナイフを突き刺す
そのまま、胴へと伸びる線を数本切断した
来る前に研いでおいて良かった
突然の動力遮断に一瞬、ロボットの動きが停止する
その隙に残った線も切断し、頭部をもぎ取って拳銃で完全に破壊する
この形のロボットは頭の部分に感知機能が全て揃っていることはアロナのスキャンで判明済みだ、つまりこれでこいつは私達を感知する手段を失った
頭部があった部分からロボットの中が見える
拳銃で動力部分を破壊すれば、ロボットは完全に機能を停止した
『先生、0.3秒間に合いませんでした』
「…仕方ないか。モモイ、ミドリ、走るぞ」
私は近くにいるモモイとまだ物陰にいるミドリに声を掛ける
「あっ、えっ!?いや…えぇ?!」
「で、でも先生が倒しましたよ…?」
「すぐに応援が来る。ギリギリ位置情報を共有された」
耳を澄ませば、遠くから駆動音が聞こえてくる
「外はまずい。このままでは蜂の巣だ。何処かの室内に行くぞ」
何処かいい場所はないかと周囲を見渡していると、モモイがとある建物に指をさす
「ならあっちの工場はどう先生!G.Bibleも丁度そっち方向だよ!」
「ふむ、工場か……悪くない。ナイスだモモイ、そっちに行こう」
「ふふーん!」
「いやこの状況になったのお姉ちゃんのせいだけどね?」
迫りくる駆動音を背に私達は工場に向かって駆け出した
サオリが仮入部する所どっちがいいですか!!!!!!
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正義実現委員会!!!!!!!!!!!
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シスターフッド!!!!!!!!!!!