サラ先生がヒビキの着せ替え人形にされている間、モモイはウタハに事情を説明していた
「なるほど。事情は理解できたよ。新しい仲間に、より良い武器をプレゼントしたい…と。そういう事であれば、エンジニア部に来たのは正しい選択だね。ミレニアムにおける勝敗は、優れた技術者の有無に大きく左右されるものだ」
ウタハは満足げに頷く
「あっちの方に試作品が置いてある。そこにあるものであればどれを持って行っても構わないよ」
「やった!ありがとうウタハ先輩!」
「ありがとうございます、ウタハ先輩。…ところでお姉ちゃん…先生の事助けなくて良いの?」
「うーん…どう助ければいいか分かんないし…」
モモイ達の視線の先には………
黒色の鎧を身に纏ったサラ先生が居た
右腕はアームキャノンのようなものになっている
「お……重いんだが…なんだこれは…?鎧…?」
「一応パワードスーツなんだけど…流石にデータが足りてなかったかな。試作品だし…キヴォトスの外から来た先生じゃ重たいか…でも超似合ってる………!!!」
「…そうか。じゃあもう良いか?……まだあるのか…くっ…もういっそ殺してくれ………」
「先生が女騎士のテンプレみたいな事言ってるよお姉ちゃん」
「リアルくっころだ、初めて見た!」
「なるほど、先生のジョブは騎士だったのですね!」
などとテンションが上がるモモイとアリス
そうこう言っている間にサラ先生は抵抗虚しく再び着替えの為に部屋の奥へと押し込まれていった
武器を選びつつそんなヒビキとサラ先生を眺めていたウタハは言う
「ふむ。あのパワードスーツも出来れば実用の範囲内までは持っていきたいね…とはいえ、今はアリスの武器だろう。これなんてどうかな?」
そうしてウタハがモモイ達に差し出したのはハンドガン
「軽いし、反動も少ない。初心者でも扱いやすい筈だよ。それに、とっておきがついている」
ふふん、と胸を張るウタハ
「とっておき…?」
「おぉ!なんか凄そう…!」
モモイ達の期待も高まっている
「そのとっておき…というのは、Bluetooth機能だ。これはヒビキが考案したものだね」
「…………Bluetooth…???」
「そう、Bluetooth。Bluetoothを通じて音楽鑑賞やファイルの転送も可能。確かスモモ機能も搭載されていた筈だから公共交通機関の乗り場にあるICパネルにタッチして支払いが出来る。更にNFC機能も付いているからコンビニペイでさえこのハンドガンさえあればお手の物という事だ」
凄いだろう、と説明するウタハだったが、モモイ達の期待していたとっておきとは少々方向性が違ったようだ
「…コンビニでそれを出すと襲撃と勘違いされそうだな。というかわざわざハンドガンと一緒くたにする必要はあるのかこれ」
今度は着物姿のサラ先生が姿を現し、ハンドガンを覗き込んでいた
「うわ先生、着物も似合ってるね…!」
「先生はジョブチェンジが得意なんですね!」
「本当だ。やはりスタイルが良いからかな。仮面の怪しげな雰囲気ともマッチしているね」
口々にそう感想を言われるサラ先生
もうそろそろ流石にサラ先生も慣れてきたのか、褒め言葉を受け取る余裕もできてきたようで割と満更でもないような声色でウタハに話しかける
「……ウタハもスタイルが良いと思うが。変わってくれても良いぞ」
「いやいや、私より先生の方が身長が高いし、何より胸部が違い過ぎる。先生が適任だと私は思うよ」
そんな押し付け合いにヒビキが割って入る
「大丈夫。次はウタハ先輩のもちゃんと用意しておくから」
ウタハはコスプレに関しては抵抗は無いが、時間を取られる事に抵抗があるようだ
「………一着か二着で頼むよ」
ヒビキにそう言った
ヒビキはウタハの発言にどっちとも分からないにっこりとした笑みを浮かべつつ、サラ先生をじっくり見て写真を撮って再びサラ先生を連れて部屋へと戻る
サラ先生はもう抵抗を諦めたようでどうとでもなれ、といった様子で大人しく連れて行かれたのだった
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着物姿から着替えさせられたのはドレスだった
以前着ていたドレスや、虚が着ていたドレスは真っ白だが今回着たドレスは真っ黒の中に青のラインが入ったドレスだ
満足気な顔をしているヒビキが話しかけてくる
「どう先生。これは一番の自信作なんだけど」
「あ、あぁ…中々…良いな。流石だ、ヒビキ」
機能性も考慮されているデザインも私好みだし、そこそこ動きやすい
ふむ…可動域の問題も少ない。凄いな、これは
衣装の出来の良さが凄い事に感嘆していたが、モモイ達を放置してしまっている事に気が付く
何をするか分からないので見張っていなければいけないというのに…
「モモイ達の様子は……」
そう言ってドアを開けた瞬間
「ちょっ、アリスちゃん待っ───」
というミドリの声をかき消すように…
「っ…光よ!!!」
嬉しさが滲み出ているアリスの声と共に、アリスが持っている超巨大な武器からレーザーが放たれ、部室の天井を貫いた
振動と破砕音が周囲に響く
「…………」
「何!?何の音!?」
ヒビキも部屋から出てくる
私は心の中で頭を抱えつつ、皆の元へと向かった
オリジナル生徒について!!!
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全然出していいよ!!!!!!!
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出さない方が好きだよ!!!!!