ヒフミとノノミのモモフレンズ語りが終わるまで待とうとのんびりしていると……
「見つけたぞ!あいつらだ!!」
…この声は、さっきのチンピラの仲間か?
今度は大人数で報復に来たらしい
あまり騒ぎを起こしたくはないな……
「何?報復?いいじゃない。またボッコボコに…」
「いや、皆、逃げるぞ。ここであまり騒ぎを起こしたくは無い。この場所の治安維持組織にバレると厄介だ」
「そ、そうです!その人達に見つかってしまうと本当に……あうぅ…」
「うへ。先生詳しいんだね〜」
そうだった。普通の人はそんな事知らないか…
「……調べて来たからな。ほら、早く逃げるぞ」
そうして皆で走り出した
「……この辺りで大丈夫か」
聞こえていた後方からの怒鳴り声も聞こえなくなり、私達の呼吸の音だけが響く
「ねぇ先生、ヒフミ。ここ、無法地帯のようなもの…と思っていたんだけど、治安維持組織なんてあるの?」
シロコがそう聞いてきた
「あぁ。勿論、公式に連邦生徒会から認可されている組織ではない。自主的に行っている組織がある…という事だ。無法地帯ではあるが、他の自治区と変わらない部分も多くある」
「金融機関すら存在している程ですからね…先生、やけに詳しい…んですね…?」
ヒフミにそんな目線を向けられる
多少、ブラックマーケットで暮らしていた頃があってな……だなんて言える筈も無い
「…私の権限で色々とデータを見漁ってな。そこで知った情報だ」
「まぁ、セントラルネットワークにアクセスできる程だもんね〜」
ホシノ達は納得してくれたらしい
「そ、そうなんですね…?」
ヒフミは…私の事をまだよく知らないので読み込めていないらしい
まぁ、当然か
「取り敢えず、治安維持組織を避けるのは良い判断です…!一番厄介ですので…」
「ヒフミちゃん、詳しいんだね〜じゃあさ、ヒフミちゃん。私達を案内…というか、色々と教えてくれないかな?助けられたお礼だと思ってさ」
ホシノがそんな事を言う
「ふむ?確かに、詳しい人がついている…となると心強いが…ヒフミ、嫌なら拒否してくれても構わないからな?」
強要は良くない。ヒフミが良いと言うのなら頼もしいが…
「あ、いえ、大丈夫ですよ!助けてもらいましたし、そのぐらいは」
嫌ではないのなら、任せようか
「そうか、なら頼む。心強いな」
「は、はい!期待に答えられるように、頑張ります!」
「そんなに気を張らなくても大丈夫だぞ…?」
張り切るヒフミにそんな言葉をかけた
さて、私達の目的だが……
「戦車の情報?ですか?」
「あぁ。とある戦車の情報を探そうとしているのだが…」
「戦車の情報……とある可能性を除くのなら…ブラックマーケットなら多分すぐに見つかるとは思います。行きましょう」
「頼もしい限りだ。皆、出発しよう」
ヒフミに続いて、私達は歩き出した
数時間後……………
「つ、疲れた………」
「数時間歩きっぱなしだからな…流石に私も疲れてきた…」
「うへ〜〜おじさんの腰に大ダメージだよぉ〜」
「ほ、ホシノさんはおいくつなのでしょうか…?」
「ほぼ同年代よ!」
ブラックマーケットを彷徨う事数時間、私達はまだ情報の影も形も掴めずに居た
「あら、たい焼き屋さんがありますよ〜☆」
「少し休憩にしようか、私が買ってこよう。皆はそこで待っててくれ」
注文し、少々待ってたい焼きを受け取る
値段は……おや。ブラックマーケットの店だというのにそこまでぼったくり…という程でもなく、相場の範囲だ
「まいどあり!」
皆の元へ帰り、一つずつ手渡していく
「うへ〜丁度甘いものが欲しかったんだ〜」
パクリとたい焼きを食べるホシノ
目を輝かせていた
「美味しい!」
「本当ですね。今まで食べたたい焼きの中でもトップクラスの美味しさです!」
皆の口にも合ったようで、パクパクと食べ進めていた
美味しかったのなら何よりだ
皆のそんな様子を眺めていると…
「ん、先生は食べないの?」
シロコがそんな事を聞いてきた
……実は私を人数分に入れるのを忘れていて、皆の分しか買っていなかった…等と言える筈もなく
「…そこまでたい焼きの気分でも無い…からな」
「ん、でも口の部分開いてる」
しまった。食べる気満々だったから仮面の下部分を開けていたんだった。忘れていた
急いで閉める
「……気の所為だ」
「先生、無理がある」
駄目だったか……………
「…人数分買ったつもりだったんだが、私を含めるのを忘れていてな。皆の満足そうな顔で私はもうお腹いっぱいだ。気にしなくて大丈夫だ」
そう言ってシロコの頭を撫でる
「……ん、先生、これ」
シロコが自分のたい焼きをちぎって渡してきた
優しいな、シロコは
「私は本当に大丈夫だぞ?自分で食べるといい」
「先生はもう沢山お世話になってる。だから、お礼」
「……そうか、なら、有り難く頂こう」
そんな会話をしていると、皆も集まってきた
「うへ〜先生、そうならそうと言ってよ〜」
「そうですよ!はい、私のも少しあげます☆」
「し、仕方無いわね!一人だけ仲間外れも可哀想だし、私のも少しあげる!」
「沢山お世話になりましたから…!」
皆から少しずつ渡され、合計の量は皆と変わらないぐらいになってしまった
ヒフミが声を掛けてきた
「先生、慕われているんですね」
「………あぁ、嬉しい限りだ」
そうして食べたたい焼きは、とても美味しかった
「…さて、腹ごしらえも終わった。続きを…と言いたい所だが、ここまで探して見つからないとなると裏があるだろう」
「はい。例えば…誰かが意図的に隠している…とか」
私とヒフミは同じ結論に辿り着いたらしい
シロコが質問してくる
「異常…って事?」
「異常というよりは、普通ここまでやりますか?といった所でしょうか…」
「ある意味開き直っているからな、ここで悪さをしている企業は。わざわざここまで隠蔽するのがおかしい」
確実に、裏がある
ヒフミが、私の後ろにある建物を指差して説明する
「例えば、あの建物はブラックマーケットの闇銀行です。盗品など、色んな違法な品の15%はあそこで管理されているのだとか…」
ふむ、私の記憶に無い場所にあるんだな
私がここに流れ着くまでに潰れたのだろうか?
銀行強盗にでも襲われて全財産を失ったとかか?
そうだとしたらいい気味だな
「あっ!み、皆さん!こっちへ!早く!」
ヒフミに言われ、皆で即座に路地裏に入り、身を隠す
「武装集団………さっき言った治安維持組織だな」
「はい…しかも、その中でも最上位の組織、マーケットガードです…パトロール……?いえ、護送中でしょうか…?」
ふむ、あの車を護っているのか
いや、待て。あの車は確か…
入口について、降りてきたのは……
「あっ!いつも利息の回収に来る人!」
シロコが声を上げる
「ブラックマーケットと繋がっていたか……」
「カイザーローン…カイザーグループ自体は犯罪を起こしたことはありませんが、グレーゾーンで上手く振る舞っている企業だと聞いたことがあります…トリニティも影響を受けているので、ティーパーティーも目を光らせている…と」
ヒフミがそう教えてくれた
ティーパーティー…か
いや、今はそれどころでは無い。面倒な事になった
カイザーグループ…あまり良い噂は前の世界でも聞いていなかったが………
「アビドスの皆さんは、カイザーローンから融資を…?」
「借りたのは私達ではありませんけどね……」
「カイザーローンが現金しか受け付けなかったのって……」
「まぁ…そういう事、だろうな」
「………」
正直、怒りが湧いてくる
自分達の学校を守ろうとしている生徒達を利用して巻き上げたお金を更に犯罪に利用する…?
なんだそれは。ふざけているのか?
……深呼吸して気持ちを落ち着かせる
「あっ、さっき確認していた書類…それを見れば証拠に…ハッキリすると思います」
なるほど…それはそう、だが…
「良いアイデアだが…」
「そ、そうですね…もう書類は銀行の中ですし…」
………手詰まりか。もどかしい
ふと、シロコが声を上げた
「………ホシノ先輩、もうアレしか無い」
「アレ、アレかぁ〜」
「そうです…!あの方法なら……!」
「えっ、嘘!?私が想像してるやつじゃないよね?!」
「………待てシロコ、もしかして……」
会議で…案を出してたな………
「ん、銀行を襲う」
花のパヴァーヌ編一章を飛ばしてエデン条約編を進めて良いか(パヴァーヌ編は一回飛ばすことになったらエデン条約編の後に一章、二章と続けてやります)
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だめです!!!!!!!!!!!!
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いいよ!!!!!!!!!!!!
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本編の順番通りがいい!!!!!!!!!