シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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成果の確認

 

「ホシノ!後ろから来ている!気を付けて!」

 

「はいはーい!」

 

「セリカ、シロコ、ホシノの援護に回ってくれ、ノノミはそのまま掃射を継続!リロードのタイミングが近くなったら教えてくれ!」

 

「「「了解(です!)」」」

 

「ヒフミ、無理はしていないか?巻き込まれたんだ、疲れているなら休んでくれて構わないが…」

 

「だ、大丈夫です!まだまだやれます!」

 

私達はブラックマーケットを戦闘しながら駆け抜けていた

 

「かなり数は減ってきた、この調子で突破するぞ」

 

私の言葉に皆が頷き、戦闘に戻る

 

『先生、北の方向!突破が可能です!』

 

「よし、皆、北へ全力で前進!振り切るぞ!」

 

流石に、しんどいな…頭も身体も使いっぱなしで疲労が溜まる一方だ

体力は本当に懸念点だな、大事な場面で疲労によって判断ミスや動けない、などがあってはいけない

 

「ん、先生、ごめん」

 

「…?シロコ?何を…っわ!」

 

突然近寄ってきたシロコに抱えられる

 

「ちょっと、スピードが落ちてたから。こっちのが早い」

 

「あ、あぁ…そういう事か…すまない、シロコ」

 

「ん、問題無い」

 

数分後、私達はブラックマーケットから脱出する事に成功し、追っ手も完全に振り切った

 

「ふぅ…疲れたー!」

 

「覆面、流石に暑苦しいね〜」

 

セリカとホシノが覆面を外しながらそう言う

 

「シロコ先輩は外さないの?」

 

「天賦の才を発揮しちゃって、外したくなくなっちゃったんじゃな〜い?」

 

「シロコ先輩はアビドスに来て正解だわ、他の学園なら何かとんでもない事やらかしてたかも…」

 

「ん…そ、そうかな…」

 

シロコもそう言いつつ覆面を外した

そんなシロコにおじさんは確認を取る

 

「シロコちゃん、集金記録ちゃんとある〜?」

 

「う、うん。このバックの中に…」

 

チャックを開けると、中に入っていたのは金目の物に札束に…色んな書類に……

 

「う、うわぁ……」

 

「シロコ先輩、間違えて現金盗んできちゃったの!?」

 

「いや、これは銀行の人が勝手に入れたやつで…集金記録は………あった」

 

「お金、軽く一億はあるね〜本当に5分で一億稼いじゃったよ〜」

 

……ふむ。悪人から…盗んだお金か

セリカが喜びの声を上げる

 

「やったぁ!ほら、早く運ぶわよ!」

 

「ちょ、ちょっと待ってください!そのお金、本当に使うんですか?!」

 

「アヤネちゃん、なんで?借金を返さなきゃ!」

 

「そ、そんな事したら本当に犯罪だよ!セリカちゃん!」

 

「は、犯罪だから何!このお金はそもそも、私達が汗水流して稼いだお金なんだよ!?それがあの闇銀行に…!それに、あのままにしておいたら犯罪者の武器や兵器に変えられていたかもしれないでしょ!悪人のお金を盗んで何が悪いの!?」

 

アヤネの言い分も、セリカの言い分も一理ある

悪人のお金だったとしても、超えてはいけない一線である事に変わりはない。ただ、犯罪者達に使われるよりは自分達が使った方が良い、というのもその通りだ。そもそもが、自分達が稼いだお金なのだから

 

「…私はセリカちゃんの意見に賛成です。私達が正しい使い方をした方が良いと思います」

 

ノノミはセリカの意見に賛成らしい

 

「ほらね!これだけあれば、学校の借金をかなり減らせるんだよ!?」

 

…私が介入を……いや、その必要は無いみたいだ

 

「うへ。シロコちゃんはどう思う?」

 

「………私の意見を述べるまでもない。ホシノ先輩が反対するだろうから」

 

「へ!?」

 

セリカが素っ頓狂な声を出す

予想外だったのだろうか

 

「流石はシロコちゃん、私の事、わかってるね〜」

 

ホシノは一呼吸置いて、真面目な顔で話し出した

 

「私達に必要なのは書類だけ、お金じゃない。今回は悪人の犯罪資金だから良かったけど…次はどうするの?その次は?」

 

「………」

 

セリカは押し黙った

 

「……楽に慣れると、抜け出すのは難しくなる」

 

「そう。こんな方法になれちゃうと…ゆくゆくはきっと平気で同じような事をするようになるよ」

 

慣れ、とは恐ろしいものだ

異常を通常に変えてしまう

その感覚は味方になる事も多い。しかし、いけない事に慣れてしまうと…

 

「そしたら、この先またピンチになった時、「仕方無いよね」とか言いながらやっちゃいけない事に手を出すと思う。おじさんとしては、可愛い後輩がそうなっちゃうのは嫌だな〜。そうやって学校を守ったって、何の意味があるのさ」

 

ホシノの言葉を聞いて、セリカも考えているようだ

 

「そんな方法を使うなら、ノノミちゃんのゴールドカードを頼っていた筈」

 

「私も提案したのですが、ホシノ先輩に却下されて…でも、先輩の気持ちも分かります。正しい方法で借金を返しきらないと、アビドスはアビドスじゃなくなってしまう……」

 

「うへ、そういう事。だから、このバックは置いていくよ。持っていくのは書類だけ。これは委員長としての命令だよ〜」

 

「……あぁもう!わかったわよ!変な所で真面目なんだから!」

 

口ではそう言っているが、ホシノの言わんとすることは理解したようだ

 

「ん、了解」

 

シロコも頷いていた

そう決めたのなら、私ができる事は……

 

「あ、な、何者かが此方に接近しています!」

 

突然、アヤネがそう私達に伝えてきた

 

「追っ手!?マーケットガード…」

 

「い、いえ…敵意は無いようですが…」

 

「…?」

 

取り敢えず皆覆面をつけてその人物を待った

 

「はぁ…ふう……ま、待って!」

 

……アル、追いかけてきたのか

 

「落ち着いて、私は敵じゃないわ…あの、た、大したことじゃないんだけど…さっきの襲撃、見せてもらったわ!ブラックマーケットの銀行をものの5分で攻略して見事に撤収…!稀に見るアウトローっぷりだったわ!」

 

「!?」

 

早口でまくし立てるアルに詰め寄られ、シロコが驚いていた

色々と語りだしたアルを前に口を挟む暇もなく…

 

「それで、あなた達の名前を教えてほしいの!」

 

困惑するシロコの横からすっとノノミが割り込んだ

 

「私達は覆面水着団です!」

 

「ふ、覆面水着団!?ヤバい……!超クール…!!カッコ良すぎるわ…!!!」

 

待てアル。冷静になれ。流石にソレはセンスがどうなのか問いたくなるぞ

 

「普段はスクール水着に覆面なんだけどね〜時間がなかったから今日は覆面だけなんだ〜」

 

待てホシノ。水着の伏線回収はしなくていい。スク水に覆面の集団?どんな変態だそれは

 

「そうなんです!普段はアイドルとして活動していて、夜になると悪人を倒す正義の怪盗に変身するんです!」

 

待ってくれノノミ。設定を付け足すな。更にややこしくなる!しかも今は昼だが!?

 

「そして私はクリスティーナだお♧」

 

「きゃ、キャラも立ってる……!」

 

「うへ。目には目を、歯には歯を。無慈悲に孤高に、我が道の如く魔境を行く…それが私達のモットーだよ!!!」

 

あぁ駄目だこれは。もう収集がつかない

 

「な、なんですってー!?」

 

目を逸らすと、カヨコ達が少し離れた場所に居た

アルの様子を見て呆れているカヨコと面白がっているムツキ、あわあわしているハルカだ

 

(もう良いでしょ?この辺にして、逃げようよ!)

 

セリカがノノミにそう耳打ちする

 

「それじゃあ私達はこの辺で。アディオス〜♧」

 

「行こう!夕日に向かって!」

 

「夕日…まだですけど…」

 

「色々とガバガバ過ぎるぞ…」

 

私達はそうして走り去った

花のパヴァーヌ編一章を飛ばしてエデン条約編を進めて良いか(パヴァーヌ編は一回飛ばすことになったらエデン条約編の後に一章、二章と続けてやります)

  • だめです!!!!!!!!!!!!
  • いいよ!!!!!!!!!!!!
  • 本編の順番通りがいい!!!!!!!!!
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