シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

32 / 189
目的の推理

 

『まず、先程までの愚行は、私の方から謝罪させていただきます』

 

「なっ!私は命令通りにやったんだけど!?アコちゃん!?」

 

『命令に、「まず無差別に発砲せよ」なんて言葉が含まれていましたか?』

 

「そ、それは…」

 

『ましてや他の学園の自治区の付近なのだからその辺りは注意するのが当然でしょう?』

 

アコにそう言われ、狼狽えるイオリ

ふむ、イオリの独断行動は、私達を巻き込んでの戦闘行為か。説明に割く人員すら惜しいと考えてしまったか?

 

『失礼しました、対策委員会の皆さん。私達はあくまで、私達の学園の校則違反をした方々を逮捕するために来ました。色々と望まない事はありましたが、まだ違法行為とは言えないでしょうし、やむを得なかったということでご理解いただけると幸いです。風紀委員会としての活動に、ご協力をお願いできませんか?』

 

………ふむ

アヤネが私を見てきたので、言ってやるといい、と意志を込めて頷く

 

「先ほども言いましたが…そうはいきません!」

 

『あらっ……?』

 

「他校が他の自治区で戦闘行為をするだなんて、これは自治区の観点からして、明確な違反です!便利屋の処遇は、私達が決めます!」

 

私も続けて口を開く

 

「だそうだ。すまないな、アコ行政官。その要求は承諾しかねる」

 

「まさか、ゲヘナ程の大きな学園がこんな暴挙に出るだなんて思いもしませんでしたが…ここは譲れません」

 

私達の言葉を聞き、アコも口を開いた

 

『ふぅ…ここまでの兵力を前にしても全く怯まないだなんて、これだけの自信で満ちているのは信頼できる大人が居るからでしょうか?……ねぇ、サラ先生?』

 

「……さぁな。でも、これは彼女達の選択である事に間違いは無い」

 

『シャーレの先生、あなたも対策委員会と同じご意見ですか?』

 

「……便利屋は困った生徒達ではあるが、悪人では無いし、今回被害を受けたのは我々だ。私も少々、彼女達に言いたい事があるからな」

 

「いやいや!悪人ではあるでしょ!ラーメン屋を爆発させたのよ!?」

 

「セリカ、それはな…」

 

「多分だけど、あれは間違って爆発させちゃって、そのままパニックで見栄を張っちゃったんだと思う」

 

シロコは気付いていたのか。洞察力が高いな

 

「私達が居ない時間にあそこを爆破させる意味が無いから。一度やったら警戒されるあんな大掛かりな手段をあの状況で使う理由も無い」

 

「た、確かにそうね…でもつまり、それって罠の用意をしていた途中で間違って起爆しちゃったって事?どれだけ馬鹿なの…?」

 

それは………まぁ…そうだな……ちょっと…愚かと言わざるを得ない…か…

 

「でも、柴関ラーメンを攻撃したのは事実。このまま大人しく引き下がる訳にはいかない」

 

シロコに続き、ノノミも言う

 

「そうですね、彼女達の背後に居る方の正体もまだわかっていませんし、話を聞かせて貰いませんと」

 

「そういう訳だ。交渉は決裂だな」

 

「私達対策委員会は、風紀委員会に退去を要求します!」

 

さて…アコはどう出る?

 

『……そうですか…予想はしていましたが…やるしか、なさそうですね?』

 

銃声が響き渡った

 

「ぐわぁっ!」

 

「うわぁぁぁぁっ!」

 

……?これは、風紀委員達の…悲鳴?

 

「な、なんだ!?何が…」

 

イオリも困惑していた

 

「許せない………!」

 

イオリの真後ろに突然姿を見せたハルカ

つまりこれは……便利屋68の仕業か

 

「許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない…!!!」

 

至近距離でハルカがイオリにショットガンを連射する

 

「ぐっ……うぅっ……」

 

イオリは倒れ、声が響いた

 

「嘘をつかないで、天雨アコ」

 

この声は……カヨコか

包囲網を突破し、カヨコが私達の所まで歩いてくる

ハルカ、ムツキ、アルも包囲を突破したらしい

 

「この状況、偶然なんかじゃない。最初から狙っていたんでしょ?」

 

私の思い違いでは無かったか…

 

『……面白い話をしますね、カヨコさん?』

 

カヨコの考えを聞かせてもらおう

 

「最初はどうして風紀委員会がここに現れたのか理解ができなかった。風紀委員会が他の自治区まで追ってくる理由、それも、私達を狙って?こんな非効率的な運用、風紀委員長のいつものやり方じゃない。だからアコ、これはあんたの独断的な行動に違いない」

 

やはり、空崎ヒナはこんなやり方をするような人物では無いのか

 

「それに、私達を相手するにしては多すぎるこの兵力、最初から別の集団との戦闘を想定していたとすれば、説明がつく」

 

なるほど……戦闘に必死で気がついていなかったが、確かに便利屋の4人を捕らえるためだけにここまでの戦力は普通動かさないだろう

 

「…とはいえ、アビドスは5人……いや、…そうか、あのゴム弾は…」

 

私を殺さない為の対策は既にされていた

そしてあの場所の伏兵は…私を狙ってなければあり得ない

 

「先生も気付いたみたいだね。そう、アコの目的はシャーレ。先生を狙ってここまで来たんだ」

 

「!?」

 

「な、なんですって!?」

 

「先生を、ですか?」

 

シロコ達が驚いていた

アコは……

 

『ふふっ、なるほど……あぁ、便利屋にカヨコさんが居る事をすっかり忘れていました。雑談なんてしている暇はありませんでしたね……』

 

私が目的…で間違い無いようだ。とはいえ、どうして私を…?危険因子になり得るからだろうか…

 

『……とはいえ、まぁ、構いません』

 

ザッザッザッザッザッザッと、沢山の足音が聞こえてくる。まだ兵力があるのか…

 

「12時の方向、それから6時の方向、3時…9時…風紀委員会のさらなる兵力が四方から集結しています…!」

 

これは……少々まずいな…

花のパヴァーヌ編一章を飛ばしてエデン条約編を進めて良いか(パヴァーヌ編は一回飛ばすことになったらエデン条約編の後に一章、二章と続けてやります)

  • だめです!!!!!!!!!!!!
  • いいよ!!!!!!!!!!!!
  • 本編の順番通りがいい!!!!!!!!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。