シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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エリート!

 

「えっと………?」

 

「認めない…とは、何の事だコハル」

 

私は認めないから!と発言したコハルにそう返す私

 

「わ、私は正義実現委員会のエリートなんだし!こんな部活、さっさと抜けてやるんだからっ!あんまり馴れ馴れしくしないでもらえる!?」

 

「な、なるほど?」

 

あまりコハルとは話した事は多くはないが…こういうタイプでは無かった気がする

……まぁ、人は変わるものだ。それは私が現に証明している。コハルにもこういう時期があったのだろうな

 

「それにそもそも…私が試験に落ちたのは飛び級のために一個上の試験を受けたからだし!」

 

「コハルは一年生だから…二年生用のテストか?」

 

「それはまぁ…どうしてそんな事を?」

 

コハルの言葉に私とハナコがそう問いかける

 

「だ、だって私はこれから、正義実現委員会を背負う立場になるわけだし……」

 

ふむ……コハルはきっと、正義実現委員会という居場所も、先輩も、仲間達も大好きなのだろうな

そして、そんな皆の役に立ちたいという気持ちが少々先走り過ぎている…といった感じだろうか?

私がそう考えていると、ハナコが更に問う

 

「なるほど…?でもそれで結局落第してしまったんですよね…?一度チャレンジする…というなら分かりますが…」

 

プライドか、余程惜しかったのか…

コハルはハナコの言葉にうっ、と一瞬狼狽えたが、すぐに言葉を返す

 

「うっ、うるさいうるさい!私が言いたいのはそういう事じゃなくて!つまり私は今まで本当の力を隠してたって事!」

 

「なるほど、つまり特別学力試験は一年生を受けるから余裕…と」

 

「そういう事!それでさっさとテスト終わらせておしまいってわけ!」

 

「「?」」

 

ふふん、と胸を張るコハルの説明にうん?と疑問符を浮かべるヒフミとハナコ

せ、説明はちゃんと聞いていたか……?

 

「え、えっと…個人で優秀な成績を出してもそれでこの部を卒業できるわけじゃなくって…」

 

そう説明しようとするヒフミだが…

アズサがコハルに話しかけていたのでコハルは聞いていなさそうだ

 

「なるほど、経歴を隠していたわけか。ちなみに私も前の学校との学習進度の違いで、1年生用のテストを受けてる」

 

「そ、そうなの?じゃあ同じ…い、いや、それもすぐに関係無くなるけどね!それに、短い付き合いで残念だったけど、あんた達はそういう感じじゃないみたいだし?じゃあね!精々頑張って!」

 

そう言ってコハルは教室から出ていった

 

「コハル、ちょっと待っ……行ってしまったか…補習授業部の事、勘違いしたままじゃないか…?大丈夫だろうか…」

 

急いで追いかけようとしたが、もう姿は見当たらず、ヒフミ達を置いていくのも憚られるので今日は諦める事にした

すると、ハナコが口を開く

 

「ふふ、コハルちゃんはテンションの上下が凄くて見てて面白いですね。対照的にアズサちゃんは一貫して全然ブレませんし…」

 

チラリとアズサに目線を向けると

 

「?」

 

私?と言わんばかりに首を傾げ、疑問符を浮かべるアズサ

 

「あ、あうぅ…」

 

「これから楽しみですね、ふふふっ」

 

もうどうしていいかわからずにあわあわし始めるヒフミに、そう言って微笑むハナコ

 

「ぜ、前途多難過ぎるが…私も尽力しよう…んん、取り敢えず、今日の顔合わせと自己紹介は終わりだな。今日はこれでおしまいだ。明日から、放課後はこの教室に来るように。では、解散」

 

パン、と手を叩いてそう言い、今日はお開きとなった

 

─────────────────────

 

翌日…補習授業部の面々はちゃんと教室に来た

コハルもちゃんと来てくれたのは良かったな

皆机に教科書やノートを広げ、勉強している

 

「ハナコ、先生、この問題はどう解けば良い?」

 

「どれだ?ふむ、これはだな───」

 

「……なるほど、理解した」

 

ヒフミは自分で普通にやれているし、アズサはわからない事があるならこうやって私かハナコを頼って聞いてくれる

ただ、少々進みが遅いな

ハナコはあまり勉強しているようには見えないが…誰かがわからなさそうにしているとしっかりと正しい解き方を教えている

コハルはというと……

 

「………?」

 

「えーっと、コハルちゃん?何かわからない問題がありましたか?」

 

「い、いやっ、別に!?」

 

「ちなみにそのページは今回のテスト範囲ではありませんよ」

 

「う、嘘!?し、知ってたし!今回の所は余裕だから先の所を予習してただけ!」

 

少々…不安が残ってしまうな……

そんなハナコと話しているコハルの様子を眺めていると、ハナコが話しかけてきた

 

「先生は先生だけあって、やっぱり勉強を教える事もできるんですね。教え方も上手いです」

 

「まぁ、流石にな。生徒を守る…というのも先生の役割だが、教える…というのも先生としての大事な一つの側面だからな」

 

そう、向こうの世界では、一応先生…というよりは教師…だろうか。先生の助手として動く事も多々あったが、私の本来の仕事はそっちだ

その為に勉強はしたし、免許も取ることができている

どうやら私は飲み込みが早い方らしく、先生の助けも借りつつ、結構短期間で教師になる事ができた

なるほど…と頷くハナコ

 

「ハナコ、先生、これは…」

 

「それはですね───」

 

アズサが質問してきたが、ハナコが教えてくれているので私は皆の進捗を見て回る

 

「……………」

 

「……?」

 

「あら、アズサちゃん、古代語読めるんですね」

 

「あぁ、昔習った」

 

黙々と進めるヒフミに、固まるコハル。ハナコとアズサはそのような会話をしていた

こんな感じに、補習授業は進んでいくのだった




昨日なんか凄かったらしいですね…運営さんお疲れ様です………
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