シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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シスターフッド

ミカから、様々な事を聞いた

もうミカは本校へ帰っていったが…

アリウス、エデン条約、何故、補習授業部の皆が疑われているのか

逆に…ナギサへの疑い

そして、私が一番気になっている…

 

「………百合園セイア……」

 

ミカは死んだ…と言っていた

ナギサもその事は知っているが、他の生徒達は知らない……と

あの子は、前の世界では生きていた

だが、少しずつ、元の世界とは別の方向へ進み始めているこの世界では…どうなっているか…安心する事はできないだろう

 

「……なんだか、探偵になった気分だ」

 

そうボヤきつつ、私は教室へ続く道を歩く

足元に設置された地雷や、罠を潜り抜け…

…………地雷や罠…?

大量に設置された地雷、その他諸々の罠

こんな事をするのは…

 

「アズサぁ!」

 

教室へ駆け込み大きな声でアズサを呼ぶ私

コハルがひっ、と怖がっていた。すまない

 

「なんだ、騒がしいぞ先生。というか、足音がした方向からして、侵入者用の対策をした通路から入ってきたのか。よく無事だったな」

 

淡々とそう言うアズサ

いつも通りで安心したというか…なんというか…

なんか…遠慮が無くなってないか?

 

「アズサちゃん!?」

 

「そうだと思った…ほら、片付けなさい。来客でも来たら不味いことになるだろう」

 

「こんな場所に来客なんて侵入者以外───」

 

ピンポーン、と来客を知らせる呼び鈴が鳴る

タイミング!?あれか!?フラグというやつか!

私は全力で駆け出す

 

『し、失礼しま───きゃぁぁぁっ!』

 

『わ、わぁぁっ!』

 

爆発音が鳴り響く。二人の生徒が爆風に包まれていた

 

「そこのシスターフッドの生徒!そこから動くなよ!そこは安全だから、私が来るまでじっとしているんだ!」

 

「は、はいぃ!!」

 

そう言ってプルプル震えながらもそこでじっとする恐らくシスターフッドの生徒

 

「もう一人は……っ…!」

 

爆風で此方に吹っ飛んでくる少女を優しく受け止める

 

「すまない!大丈夫か……って…おや、あの人質の…」

 

「えっ、あっ、せ、せんせい!?…近…あぅ…」

 

その子は私の腕の中で気絶した

 

「!?だ、大丈夫か!?あぁ、いや…まずはあのシスターフッドの生徒も助けなければ…」

 

「先生!大丈夫ですか!?」

 

ヒフミ達が教室から出てくる

 

「あぁ、皆。この子を保健室まで運んでくれ。私はあの子を助けに行く」

 

そう言いつつ、皆にその子を託す

 

「ま、マリーちゃん…大丈夫ですか…?」

 

ハナコの知り合いだったのか

そんな暇が無かったからあの小柄でシスター服を着ているのは…確か、伊落マリー。シスターフッドで合っていた筈だ

沢山の罠を潜り抜けてマリーの所へ向かう

 

「少々、失礼するぞ…っ」

 

「わひゃぁっ!」

 

マリーを抱きかかえ、私は来た道を引き返す

二人共無事に救出する事が出来た

 

「ふう………怪我は無いか?大丈夫か?」

 

抱えていたマリーを降ろし、声を掛ける

 

「わ、私は大丈夫です…えっと、先生…ですよね?」

 

「あぁ。シャーレの先生、月司サラだ」

 

「サラ先生…助けていただき、ありがとうございます…」

 

ペコリと頭を下げるマリー

すると、人質の子はヒフミ達に任せて残っていたハナコが近付いてきた

 

「マリーちゃん、怪我は無いですか?一応、保健室に行きましょう」

 

「は、ハナコさん…はい、ありがとうございます」

 

どうやらマリーとハナコは結構仲が良いようだ

 

「歩けるか?何処か痛むのなら、私が運ぼう」

 

「だ、大丈夫です…!」

 

「そうか」

 

ハナコが先導し、ついていくマリーの後ろを私が歩く

うん、本当に痛む箇所とかは無さそうな歩き方だ

安心だな

保健室に着いたのでドアを開けて中へ入る

 

「あ、先生。ご無事で何よりです」

 

ヒフミがそう声を掛けてくる

あの子は…起きてるな

 

「私の代わりに運んでくれてありがとうヒフミ。君も、無事で良かった。一応聞いておくが、怪我は無いか?」

 

「は、ひゃい!」

 

「無事なら良かった。気を失ったから頭でも打ったのか……と心配してたが…杞憂だったようで何よりだ。…顔が赤いぞ、熱でもあるのか?」

 

おでこの辺りに手を当ててみる

うーん…少し体温が高い……か…?

 

「だ、大丈夫です…!元気です…!」

 

「…そうか。無理はしないようにな?」

 

まぁ、熱という程では無いか

おでこから手を離し、代わりに頭を撫でる

うん?ヒフミとハナコとコハルが何かをヒソヒソと喋っている

 

(ねぇハナコ、あれ…!)

 

(…ですね、あれは…!)

 

(俗に言う……クソボケってやつよね…!)

 

(あはは…以前に面識もあるみたいですし…)

 

(罪な女性ですね〜♡)

 

何を話しているのだろうか…まぁ、聞かれたくないからヒソヒソ喋っているのだろうし気にしないでおこうか

……そういえば…私はこの子の事を知らないな?

名簿には確実に載っていなかったのだが…

トリニティの生徒ではないのか、とも考えたが、今の彼女はトリニティの制服を着ているし…

見た目は正義実現委員会の子達に少し似ている

制服は普通のトリニティの制服だから、正義実現委員会では無いのだろうが

本人に聞くのが一番か

 

「すまない、君の名前を教えてくれないだろうか?私の記憶では…名簿に載っていなくてな」

 

「名簿に…あ、わ、私、最近…先生に助けられた日に入学したので…まだ載っていなかったのかと…」

 

「ふむ、なるほど。途中で入学してきてたのか」

 

「はい…あ、名前…でしたね、私は白山クロです。1年生で…部活はまだ何処にも所属してません」

 

「白山クロ…か。よし、教えてくれて感謝する。覚えておこう。では…」

 

撫でるのをやめて、私はアズサを連れてくる

私に引っ張られ、ヒフミから押されてアズサが二人の前に立った

流石にアズサも罪悪感を感じているようで、素直に謝る

 

「……ごめん、こんな所まで来る人なんてほぼ居ないからてっきり襲撃かと」

 

「え、えぇっと…?」

 

「わ、私は大丈夫だったので…」

 

マリーは困惑の声を上げ、クロはそうフォローしていた

その後、さほど時間もかからずマリーからも許しを貰ったアズサ

もう少ししっかり一般の感覚を教えておいたほうが良さそうだな…




人質の子改めクロは特に何の裏も無い一般生徒です
何の特殊な力も持ってませんし戦闘力も普通より下ぐらいです
サオリ先生に脳を焼かれたモブちゃんって感じ…
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