シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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水着パーティー(不純物1名)

 

「……結構な雨だな」

 

大雨、と言っても過言じゃない勢いだろう

……待った、昨日ヒフミ達は洗濯を……!

私は慌てて洗濯物を干してある場所へ向かい、びしょ濡れになりつつも室内へと取り込んだ

 

「うーん…洗い直しだなこれは…もう少し早く…いや、起きた時にはもう既に雨だったから変わらないな…天気予報でも特に雨が降るとか言っていなかったしな…予測にも限界があるという事か」

 

そんな事を考えていると、ハナコ達が走ってきた

おや、アズサが居ない。寝ているのだろうか

 

「あ、先生…!ごめんなさい、気付くのが遅れて…タオルです、使ってください」

 

「気にするな。でも、洗濯物は全部洗い直しだな…急にこんな大雨だなんて予想もしていなかった」

 

タオルを受け取り、濡れた髪と身体を拭く

 

「大雨…いや、遠くで雷も鳴ってるな…嵐でも来たかのようだ…」

 

「ま、窓がガタガタ言ってるんだけど…」

 

「風も強いですね……ってわあっ!?」

 

「きゃっ!」

 

「!?」

 

ガタン!という音と共に近くの窓が風によって開け放たれ、雨風が私達を襲う

鍵はかけておいたんだが…手入れされておらず少し効力が薄かったか

 

「折角拭いたんだが……な!」

 

びしょ濡れになりつつその窓を閉めて押さえつける

うーーん、どうしたものか

 

「もうここは諦めるしか無いか。雨が収まり次第私がしっかり掃除しておこう」

 

にしても…

 

「大丈夫か、皆。……今の一瞬でだいぶ濡れたな。一旦部屋に戻って着替えてくるといい…ってそうか、その着替えが今全滅してるのか」

 

…あ、そういえば私も着替えが無かった

 

「そうなんですよね…どうしましょうか…」

 

そしてどうなったかと言うと………

 

─────────────────────

 

薄暗い体育館の中央部分に5人の人影

 

「では、第一回、水着(バニー1名)パーティーを始めます!」

 

こうなった

何故…………………

高らかに宣言するハナコを尻目に視線は私に集まっていた。なんならハナコが一番私をガン見しながら宣言していた

そう。タンスから部屋着をごっそり全部持ってきたからか、紛れ込んだバニーガールの衣装

それを私は着ていた。着ることもないし、着たくもないので存在も早く忘れるように努めていたのだが、それが裏目に出たようだ

なんで無事な服……服……?

服…がお前だけなんだ…!

 

「やめてくれ、見ないでくれ。なんだこれは拷問か?」

 

先生何か悪い事したか!?

 

「……ふむ………(ガン見)」

 

今までにない程真面目な顔のハナコ

 

「大丈夫だ先生。似合っているから」

 

ぐっ、とサムズアップするアズサ

 

「あ、あはは………」

 

目を逸らすヒフミ

 

「エッチなのは駄目!!!死刑!!!!!」

 

顔を真っ赤にして叫ぶコハル

 

「もう死刑で良い………」

 

そんな私の嘆きの声が体育館に響いた

そう、遡る事数十分前

 

「うーん…ジャージごと見事に全滅…ですね」

 

びしょ濡れになった身体を拭きながらそう言うハナコ

 

「うぇぇ…気持ち悪い…」

 

「あはは……まさか突然来た雨がこんなに凄いなんて…」

 

コハルとヒフミも身体を拭いている

 

「ごめん、大変だったみたいなのに私は寝坊してしまって…」

 

部屋に居たアズサだけは無事だ

アズサはあぁ言っているが、しっかり睡眠を取れたみたいだから良かった

 

「アズサちゃんは気にしなくて大丈夫ですよ。ですが…どうしましょうか、これでは下着で勉強するしか…♡」

 

「は、はぁ!?何言ってるの!?エッチなのは駄目!死刑!」

 

「まぁ…本当に最終手段だなそれは…」

 

流石に下着で勉強は色々と失ってはいけないものを失う気がする

 

「取り敢えず洗濯機に洗い直すやつは入れて回してる間にジャージをドライヤーか何かで乾かせば良いでしょ!」

 

「おぉ、冴えてるな、コハル。そうしようか」

 

最適解はコハルの出した案だろう

下着で勉強よりはよっぽど良いし早速動く事にする

 

「取り敢えず、洗濯機に洗い直す服を入れてくる、皆はドライヤーでジャージを乾かしておくといい」

 

頷く皆を背に洗濯機へ洗濯物を投入する

 

「よし、洗濯開始───」

 

ボタンを押し、起動した瞬間、一瞬視界が白く染まった後、轟音が鳴り響いて今度は視界が暗くなる

 

「落雷による停電…!皆大丈夫か!」

 

落雷が落ちたのは恐らく中庭辺りだろうが、一応皆の無事を確認する

 

「は、はい!ちょっと、いえかなりびっくりしましたけど……」

 

「近いな…む、そうか、ドライヤーが…というか、停電したから明かりもつけられないし、これでは勉強もできないのか」

 

アズサの言う通り、服を乾かすのは無理になった

雨というだけあって、周囲は暗い。見えなくもないが、勉強できる環境ではないだろう

 

「そうだな、洗濯機も動かないだろうし…仕方無い、今日は部屋で休息を…」

 

「待ってください先生」

 

ピッ、と手を上げるハナコ

 

「あ、あぁ…どうしたハナコ、そんな真剣な表情で」

 

「折角ですし、ただお休みというよりは皆でお話とかして、楽しみませんか?もっと細かく言えば…そう、水着パーティーとかどうでしょうか!」

 

「み、水着パーティー…?…あぁ、水着を着ていれば一応…この時期だし身体を冷やす…という事もないか…他に着るものも無い…しな」

 

「……はい!?」

 

「えぇっ!?」

 

「なるほど」

 

一応アズサはジャージがあるけども

ハナコ達が交流を深めて楽しむのは私としては全然いいのだが…

 

「皆はどう思う?」

 

「皆とお話は楽しそうなので賛成ですが…水着は…それしかありませんから仕方無いですね…」

 

「む、皆水着か。なら私も水着で行く」

 

「アズサ!?なんでそんな乗り気なの!?」

 

そう言いつつコハルも皆とのお話自体は楽しみにしていそうだ

ならそうするか

 

「まぁ、良いだろう。折角だし、ちょっと広めのスペースでやった方が楽しいか?体育館にでも行こうか」

 

まぁ、私は水着なんて持ってないから濡れてちょっと気持ち悪いがこのまま───

と、一足先に体育館に向かおうとしたが、ハナコに引き止められる

 

「せ・ん・せ・い♡まさか、自分一人だけ水着じゃないなんてそんな事…ありませんよねぇ?」

 

「…ハハ、持って来てないから、仕方無い。そう、仕方無い。うん」

 

良かった、持ってこなくて。というかこっちの世界だと私は水着を持ってないのだが

 

「いいえ、先生もまだ濡れていない服を持っている筈です」

 

私は首を傾げる

何を…シャーレの制服は濡れたし、私服ももう…

 

「…………?…いや待て、まさか…というかなんでハナコが知って!?」

 

一つだけ、心当たりがある。あってしまう

 

「ふふっ、折角の水着パーティーです、先生一人だけ普通の格好じゃつまらな…こほん、雰囲気が壊れてしまうかもしれません♡生徒からのお願い、無下になんてしませんよねぇ?♡」

 

「ぐっっっっっっっっっ………!!!」

 

そうして押し切られた結果、私はこうして今現在恥を晒している。絶対に許さんぞ雑に全部タンスから服を引っ張り出した過去の私




絶対に許さないぞ陸八魔アル(いつもの)
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