シャーレの先生だ、よろしく頼む   作:桜花=サン

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救援、美食研究会!(+名誉美食研究会部員フウカ)

 

「た、退学!?」

 

「……まさか、そんな事が…」

 

アズサとコハルが目を見開き、驚く

 

「退学になったら、正義実現委員会に復帰できないどころか…ハスミ先輩に会うことだって…」

 

「…厳しい条件だ。ティーパーティーは何を考えて…」

 

コハルは勿論狼狽えているが、アズサは冷静に思考を開始する

だが……

 

「……すまないが、悩んでいる時間も無い。試験時間と試験の場所を見てくれ」

 

「……深夜の…3時!?ば、場所は…ゲヘナ自治区第15エリア77番街、廃墟の一階…」

 

読み上げた後、思考が追い付いたヒフミが絶句する

 

「なんでトリニティの試験をゲヘナで受けなきゃいけないの!?」

 

「行かないと、欠席扱いで不合格…と」

 

本当にご尤もな事を叫ぶコハル

ハナコの呟きはその通りだろう

 

「正論だが、ナギサには届かない。今から出発しなければ3時には間に合わないぞ」

 

皆の荷物を手早く纏め、皆へ渡す

筆記用具は事前に試験用の物を私が持ち歩いている

 

「分かった。そういう事なら早く行こう。驚くにせよ、怒るにせよ、絶望するにせよ、それは試験を受けてからでも遅くはない」

 

こういう時のアズサは頼りになる

 

「そういう事だ。皆、出発するぞ」

 

「もう…何が何だか……!」

 

慌ただしく、私達は合宿場を出発したのだった

 

─────────────────────

 

「…ここから先はゲヘナの近辺だ。恐らく不良が沢山…」

 

「おうおうおう!誰の許可得てここを」

 

アズサが無慈悲に不良が話している途中で弾丸を脳天へと放って昏倒させた

 

「アズサちゃん?!」

 

「……居るから気をつけるように…と言おうとしたのだがな…」

 

「あんなのに構ってる暇は無い。さっさといかないと間に合わない距離だから」

 

…それはそうだな…

そんなこんなで私は縄で手早く拘束、アズサはサーチ&デストロイでサクサク不良を無力化しつつ、私達はゲヘナ自治区へと向かっていった

順調に進み、不良もどんどん少なくなってきて…

と思いきや

 

「この橋を渡れば……っ…風紀委員会か」

 

「そこの怪しい団体!動くな!此処から先は立ち入り禁止区域になっている!そもそも今日は外出禁止令が…お前達、トリニティか?!なんでこんな所に……!目的はなんだ!!」

 

そう言って銃を向けられる私達

 

「あの…ただ私達はここを通りたいだけで…!」

 

ヒフミがそう弁解するが…

 

「なんの目的も無しにトリニティがゲヘナに来るはずがないだろう!」

 

まぁ…ゲヘナとトリニティの関係ならそうなるか…

 

「ですが私達は本当に試験を受けに来ただけなんです」

 

ハナコもそう言うが、流石に無理だろう

 

「なんでトリニティがゲヘナに試験を受けに来るんだ!嘘をつくならもうちょっとマシな嘘をつけ!」

 

うーん…ご尤も……

だが、こんな無駄な問題をしている暇は無い

時間は刻一刻と迫ってきている

本当に使いたくなかったが……私の権限で…

 

「先生!補習授業部の皆様!捕まってください!」

 

「…この声は…ハルナ!?」

 

「なっ!?美食研究会!?異様に大人しいし反省も示していたから今日釈放してやったというのに!」

 

見事なドリフトを決めながら現れたのは給食部の車と…それに乗った美食研究会…と今回は拘束されていないフウカ

 

「ちょっ!大事に使ってよ!?どうしてもって言うから貸してあげたけど!いやてかなんで私まで!?」

 

そんな悲痛な声が聞こえてきた

なんというか…フウカはゲヘナ生徒なのに優しすぎるな…

だが、今は助かった

ヒフミ達を全員車に乗せ、私も乗り込む

ぎゅうぎゅう詰めだが今は仕方無い!

 

「失礼するぞ!全員乗れ!ハルナ、この場所に向かってほしいんだが!」

 

「分かりましたわ!さぁ、全速前進です!」

 

「はい、アクセル全開〜☆」

 

車を運転しているアカリがアクセルを踏み込み、物凄いスピードで車は走り出す

 

「待てーーー!!!クソッ!増援を!美食研究会を捕まえろ!!」

 

そんな風紀委員会を置いて駆けていく私達を乗せた車

 

「ハルナ、助かったが……どうしてあんな良いタイミングで…?」

 

「ふふふ…そう、勘です!」

 

「そ、そうか……」

 

というか、ハルナにここまでしてもらうような事を私がやった覚えもないのだが…

私がそう首を傾げていると、様々な方向から爆発音が聞こえている事に気づく

 

「…爆発…発破か…?そうか、温泉開発部が暴れているから今日はあそこが封鎖されていたのか…」

 

「えぇ、その通りです」

 

私の推察に頷くハルナ

 

「まぐろ〜〜〜〜〜〜」

 

イズミは未だにマグロにご執心なようだ

それにしても、風紀委員会には今度全力で謝らなければ…と考えていると、ジュンコが小声で話し掛けてきた

 

「ハルナったら、牢屋の中でずっと先生先生言っててもー…なんか知らないけどめっちゃ気に入って…いて、いた、ちょっ、ハルナやめて!羽でビンタするのやめて!」

 

「ふふふふ…」

 

聞いていたのか、ジュンコを顔を赤くしているハルナが器用に羽で叩いていた

…私には本当に覚えがないのだが…まぁ、私の事を気に入ってくれたのは素直に嬉しいな

 

「えぇ、そう、私は先生から純真な、食事を…美食を楽しむ心を感じ取ったのです!そんな先生は私に気付きを与えてくださった!ですので、その恩を返す為!こうして助けに来たという事なのです!」

 

「……なるほど?」

 

説明を聞いてもあまり良くわからなかったが、助けてくれたのは嬉しい

 

「ありがとう、ハルナ。本当に助かった」

 

「……それは何よりですわ!」

 

羽がパタパタと動き、今度は揺れる尻尾がジュンコを襲う

 

「ちょっ、やめ、尻尾が!尻尾が当たってる!ちょ、痛い痛い!」

 

なんだか不憫だなジュンコ…

哀れみの目線を向けていると、温泉開発部の部員が数十人前方に見えた

 

「「「「「開発だーーー!!!」」」」」

 

後方からは追いかけてきた風紀委員会の生徒達

 

「「「「「待てー!!!規則違反者共め!!!!」」」」」

 

「挟まれたみたいだが…どうする?ハルナ」

 

「強行突破あるのみ!ですわ!」

 

「突っ込みますよ〜〜〜☆」

 

ブレーキを踏むこと無く、前進し続ける車

 

「状況が混沌とし過ぎてますよ!?!?!?」

 

「なるほど…これがゲヘナか」

 

「活発ですね…」

 

「もう何が起こってるの〜!?!?」

 

そんな補習授業部の悲鳴がゲヘナ自治区に響いたのだった




次回は少し前の事になる予定です
一応100話目…という事でちょっと特別なやつです
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