進撃! 犬耳機動部隊   作:神谷萌

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Chapter-41

 9月15日(枢軸軍基準)。

 この日の夕暮、後に枢軸軍呼称『第一次マタニカウ川会戦』と呼ばれる一連の戦闘において、2度目の連合軍大規模攻撃が実施された。

 準備砲撃から、突入の援護砲撃は、先日の攻撃よりも激しいように感じられた。だが、撃ち返すチハーキュ陸軍自走砲隊、日本陸軍連隊砲隊の射撃を超えるものではなかった。

 まだ残っている陽の明かりの中、120mm榴弾の着弾により、川面から東岸にかけて、まるで地面が沸き立っているかのような様子が、見て取れる。

 苦労して新たに築いたろう砲兵陣地に、75mm榴弾が飛び込み、M2 105mm榴弾砲が米豪軍砲兵ごと吹き飛ばされる。

「本当に、何考えてんだ。大砲でこっちが勝っているのに、川挟んで真正面から突撃とか、正気じゃねぇ」

 本隊より川に近いところで、見張り用に土嚢で作られた土塁陣地で、日本兵が忌々しそうな表情で言う。

 その傍らで双眼鏡を覗き込んでいた、ヴォルクス兵が、突然、ピンッと耳を立て、ピコピコと動かす。

「…………キャタピラの音だ……」

「何ッ!?」

 呟くような言葉に、日本兵が反応する。

「間違いない……装甲車両が来る!」

 枢軸軍の制圧射撃が米豪軍の歩兵に向けて迸る中、

 ガァアァァァッ……ズヴォウ!!

 と、歩兵突撃をかき分けるかのように、それが現れた。

 全長の割に背が高い、全周砲塔の戦車。M3『スチュアート』。

「うわぁぁぁっ」

 4両のM3が、枢軸軍の防衛線めがけて突進してくる。

 ドォン! ドゴォッ!!

 土嚢で作った土塁の向こうに、37mm榴弾が飛び込む。土と日本兵の身体が混じったものが空中に舞い上がり、土塁が崩れ落ちる。

 120mmや75mmの大口径野戦砲でも、榴弾で戦車の進撃を食い止めるのは難しい。

「徹甲弾だ! 早くしろ!」

「は、はい!!」

 日本軍の砲兵陣地で、四一式山砲への徹甲弾装弾が急がれる。

「退避、一時退避しろっ!」

 日本軍の小隊長が言う。

「伏せてろーッ!!」

 その、腹の底から絞り出すような絶叫が響いた、次の瞬間。

 ドガン、ドゴォッ!!

 日本軍、チハーキュ軍の防衛線を蹂躙しようとしていたM3の、先頭車に衝撃が走ったかと思うと、車体が松明のように燃え上がり、弾むように砲塔が落下した。

 グォウ!! ヴォゥ!!

 ギャギャララララララッ

 今度は日本軍・チハーキュ軍の防衛線の後方から、ディーゼルエンジンの咆哮とキャタピラの軋みを響かせ、2両のMLB-3 mod.205中戦車が姿を表した。

 ガッ

 電動機の音を立てて、砲塔が僅かに角度を変える。

 そこへ、

 ガァーンッ!!

「あ、あぁっ……!」

 先行していたMLB-3に、37mm砲弾が命中する。

 だが、MLB-3の傾斜した正面装甲は、何事もなかったかのように、砲弾を弾き返してしまった。

 ドゴォッ!!

 MLB-3の50口径75mm砲が閃く。半瞬後にM3の1台の砲塔が弾け、車体が燃え上がった。

 残りの2両も、すでにもう1両のMLB-3によって仕留められていた。

 ガチャッ

「ふっざけんなうぉらー!!」

 車長ハッチを開け、身を乗り出した戦車兵が、フラストレーションの籠もった高い声を上げた。

 高い声 ──── そう、女声。

 再度だが、ガダルカナルへの支援部隊は、可能な限り男性兵士が抽出された。だが、女性主体のチハーキュ帝国陸軍にあって、戦車兵となると男性だけでは揃わず、状況を説明した状態で、女性戦車兵の志願を募った。

 ──── 志願は殺到した。

 チハーキュ帝国陸軍は、戦車に対し「戦車自身に敵戦車を排除する能力が求められる」という戦訓を得て、75mm高初速砲の拡大砲塔を搭載したMLB-3 mod.205を開発した。

 MLB-3は、元々陣地突破用の90mm歩兵砲を搭載していて、砲塔は窮屈だった。

 チハーキュ陸軍は、国内、それに同盟国とも演習を繰り返し、その戦訓がほぼ正しいことを確信していた。

 ──── だが、軍人というものは、実戦での経験を最も尊ぶ存在でもある。

「身体を慰み者にされても構わない、対等な敵と実弾で撃ち合ってみたい」

 アメリカ合衆国陸軍は、それを満たしうる最初の相手だった。 ──── それを期待していた。

「こーんなんじゃブリキ細工と同じじゃないのよ! 不完全燃焼でかえってムカツク」

 身を乗り出している車長兼派遣戦車小隊長、エリカ・セリル・シュマイナ少尉が、憎々しげにM3の残骸を見ながら、苛立った口調でそう言った。

 

 15日夕刻は、総兵員数約5,200名で待ち構える枢軸軍陣地に対して、約2,600名の連合軍が突撃を実施した。

 M3軽戦車だが、12日未明の攻撃の際に使われた、川上の迂回渡河地点を使い、連合軍側では経験則程度だったが、ヴォルクスの耳が効きにくくなるスコールの最中に西岸側に渡しており、その痕跡が発見され、日本軍は再度念入りに破壊した。

 M3軽戦車の出現により、枢軸軍は、日本兵を中心に166名の戦死者を出し、第一次マタニカウ会戦では最も多い損害となった。だが、その代償として連合軍は1,776名の戦死者・行方不明者を出した。

 そして ────

 

 

クソッ(Shit)! しつこい!!」

 エスピリトゥ・サント島を離陸したB-17が、ニューギニア方面からガダルカナル島に向かう枢軸軍船団を発見した。

 チハーキュ軍は大型外輪船を使うため、すぐに判別可能だった。ただ、B-17クルー達は、日本人がスターリー港で見たような、ホイールボックスを彩ったそれを見たことはない。

 ガダルカナル島のヘンダーソン飛行場は事実上運用が不可能で、連合軍は、エスピリトゥ・サント島、ニューカレドニア島、ミルン湾などの基地からしか、日本軍・チハーキュ軍の兵站線に対して航空攻撃を出すことができなかった。

 そしてその成果は芳しくなかった。大抵の場合は空振りとなり、帰還を余儀なくされた。ラバウルのあるニューブリテン島周辺の潜水艦狩りが特に激しく、連合軍潜水艦が近づける状況ではなかったため、情報が得られないこともこれに拍車をかけていた。

 それでも、枢軸軍の船団を発見し、多少の戦果を出していた。それは小さいが、兵站能力に欠ける枢軸軍には致命的に近い打撃になる ──── 彼らはそう聞かされ、そして信じていた。

 この日も、B-17の2個小隊は基地を飛び立ち ──── サンタイサベル島近海で、枢軸軍の護送艦隊を発見した。

 そう、 ──── 発見してしまった。

 発見してしまった以上、攻撃しなければならなかった。

 だが ────────

 空母がくっついていた。

 これまでも、船団に小型空母がくっついていることがあり、最大でも中隊規模で別れて行動しているB-17にとっては、致死量のネッド、それに連合軍が “Sid(シド)” と呼び始めた複座戦闘機 ── Se9 ── を飛ばしていた。

 だが、この日のそれは、小型空母1隻、どころではなかった。

 ちょっとした空母部隊 ──── 第72任務部隊の空母部隊が、くっついていたのである。

 ロンが次々と、パワーダイブを伴いながらB-17に襲いかかってくる。

「クソッ、クソッ、近づいてくるんじゃねぇ!!」

 背面動力銃塔のCal .50 ブローニングM2機銃が、激しく撃ちかけるが、当たらない。

 24機ほどの梯団を組んでの爆撃であれば、密集した防御火線を構成して戦闘機を追い払う事もできるが、8機ではそれもできない。

 ダダダダダダダダッ……!!

 バリバリバリグワシャッ

 ロン、ネッドもだが、機首に武装を集中させている。Cal .50クラスとCal .80クラスの機銃弾が、B-17の主翼表面をミシンがけするように破壊していく。

 燃料タンクからの火災は、自動消火装置によって消し止められる。だが、自らが飛行する力で、そのB-17の主翼は破壊を進行させていた。

「うぐ……ぐ……」

 操縦席の背後から、呻き声が聞こえてきた。副操縦士が振り返ると、背面機銃が潰されていた。

 明らかに、B-17のライトR-1820ではないエンジン音が接近してくるのがわかる。

「だめっぽいな」

 操縦席の機長が肩を竦め、苦笑しながらそう言った。

 副操縦士は、一瞬緊張を解き、苦笑で返す。

 バリバリバリバリバリ

 ガシャガシャンガシャン

 ロン ──── Ie9の射撃が、B-17に降り注いだ。

 

「…………米艦隊が攻撃に来ている、って予測は外れていたのかな?」

 空母レムリアス、戦闘艦橋。

 アリーネは、怪訝そうな表情になってしまうのを、度々眉間を揉んでほぐしながら、呟いた。

 第一次マタニカウ会戦の後、枢軸軍の補給を行うにあたって、これが海軍との動きと連動したものと懸念したラバウルのチハーキュ帝国海軍・大日本帝国海軍双方の司令部は、協議の結果、空母レンジャーの部隊が進出してくることを想定して、第72任務部隊を護衛役として輸送船団に同行させたのだ。

 だが、実際には()()()()()B-17の空襲はあったものの、予想された米空母部隊の出現はついになく、輸送船はクルツ岬の仮設桟橋に着け、弾薬、食料、燃料等の陸揚げ、それに砲身寿命に不安のある、自走砲、山砲の交換配備が行われた。

 その荷役の最中も、土嚢が周囲に積み上げられたトレーラーに載せられた、35mm前装式リボルバーカノンが周囲に配置された中、空母艦載機による攻撃が来るのではないかと、日本軍の歩哨は空を睨み、チハーキュ軍の電波警戒班は操作盤にかじりついていた。

 だが、ついに米空母も、米空母艦載機も発見されないまま、荷役は順調に進んだ。

「確実な敵意があるより、『出てきそうだけど確信がない』状況が不気味すぎて緊張するな……」

「ですね……味方潜水艦の捜索線に引っかかってでもくれればいいんですが」

 アリーネが、緊張からの脂汗が艦橋に差し込んでくる熱帯の強い日差しの汗に紛れるのを拭いながら言うと、エミリアが、艦橋の中で直接は見えないはずの空を見上げる仕種をした。

 それが主目的ではないが、チハーキュ海軍はガダルカナルへの補給線遮断の為に巡洋潜水艦を珊瑚海からソロモン海北東部にかけて放っている。輸送船団を捜索する線に敵の実戦部隊が引っかかることも可能性としては充分ある。

 レムリアス、に限らず、艦の乗員、特に電波警戒器オペレーターも緊張している。

 

 一方。

 ガダルカナル島枢軸軍司令部、捕虜収容棟。

 突貫で建てられた木造建築の中で、第一次マタニカウ会戦の生き残りの米豪軍兵士が、与えられた食事をがっついていた。

「お、お前ら、もっと落ち着いて食べないと、身体がびっくりするぞ」

 尋問役として同席していた、日本海軍の岡村徳長少佐が、慌てたように声をかけた。

 日本陸軍は、つい最近まで対北重視だったために、士官が操れる外国語はロシア語が多い。チハーキュ軍は言うまでもなく英語はまだ習得し始めたばかり、ということで、日本海軍士官にお鉢が回ってきた。

 軽く塩を振るった握り飯に、チハーキュ軍の軍用糧秣である缶詰ハムが供され、それを貪り食っている。

 精悍な、否、精悍だったろう西洋人の彼らは、今は、頬は痩け、明らかに不健康そうにやせ細っている。

「後で正式な尋問があるが……諸君らはそこまでして、どうしてこの突撃作戦を実行したのかね?」

 岡村が訊ねる。すると、1人の米兵が、

「知らないな」

 と、忌々しそうに言い始める。

「俺達の方が教えてほしいぐらいだ。まぁ、想像はつくがね」

「想像とは? あ、いや、これは正式な尋問ではないが……────」

「マッカーサーの野郎のメンツと政治力のためだ」

 岡村がふっと気づいて止めかけたとき、米兵は憤怒が感じ取れる表情で、岡村の言葉を遮り、強い語気で言った。

「それは……どういう……?」

「奴さんは、太平洋戦線での指揮権を自分に1本化したいのさ。その為に何が何でもこの島をとりたいんだ。だから、人数だけはいるだろう、と、ジャッ……日本人と犬人げ……異世界人を殲滅しろと言ってきたってわけさ。こちとらカービンの弾にも事欠くってのに」

 憎悪によるストレスを吐き出すように、米兵は言った。

「もし野郎がノコノコこの島にやってくるようなら、あんたたちの銃を貸してくれ。ヤツを撃つ」

 その言い種に、日本海軍の士官達は困惑したような表情を浮かべる。

「そ、それなら、な、なぜ戦車を最初から使わなかったんだ!?」

 少尉の階級章をつけた海軍士官が、訊ねる。

「使えなかったんだ。ガソリンが()ぇんだよ」

 やはり忌々しげに、別のオーストラリア兵が言った。

「コーンパイプ野郎の頭ン中じゃ、航空機用も含めて大量に荷揚げされた()()()()()()んだろうがな、あんたらの爆撃機が毎日毎日物資集積所を燃やしてくれたからな」

「初日の突撃が失敗したと打電したら、戦車があるのになぜ負けたと言われた。使えと。それでしょうがないから、発電機用のなけなしのガソリンを回したんだ。あんたらがあんなクソでかい戦車をこの島に持ち込んでるとは思わなかった」

 オーストラリア兵に続いて、最初の米兵が呆れたようにそう言った。

 岡村と部下たちは、どうしたらいいものかという様子で顔を見合わせあった。

 

 

「マッカーサーの失点になっているのはいいが……」

 ノーフォーク、合衆国艦隊司令部。

 報告を受け取って、キングはどう反応してよいか、という様子で切り出した。

「これでは、厄介なお荷物を敵に減らしてもらっているのと同じではないか」

 キングは、その兵士達の運命を嘆くかのように、目元を手で覆って首を振りながらそう言った。

「たしかに、補給しなければならない兵員数が減ってくれるのは、海軍としては有り難いですが……」

 ガダルカナル島への輸送は、リスクに見合った成果がなかった。というより、皆無に等しかった。必死に荷揚げしても、毎日のようにチハーキュ軍の4発重爆撃機を中心に、枢軸軍の爆撃機、攻撃機がやってきて、その日の午前中には灰にしてしまう。

 その実態はキングも完全に把握しているとは言えなかったが、海軍としてガダルカナル島への輸送が悲観的であるという情報は得ていた。

 航空機だけではなく、チハーキュ軍、日本軍の、潜水艦や駆逐艦がソロモン諸島をウロチョロしているため、軍用以外の輸送船が近づくのは危険になっていた。

「しかし、私情を抜きにしても、マッカーサーには退場いただきたいところだ。やつは優秀かもしれないが、 ──── 私がどうかは自信がないが、ヤツは私情を優先しすぎるきらいがある」

「たしかに、今回の無謀な陸戦も、彼の感情が優先された面はあると思いますが……」

「そうだ。そして、今度の戦争は、ヤツが思っているより長く、険しくなる」

 参謀達は、キングの、わずかに憤りが混じったかのような険しい表情を見て、困惑した表情をする。

「それは……」

「8月に我々があの島に上陸し、その次の日にはあのB-17もどき(knockoff B-17)の爆撃が始まった。ほぼ連日、同程度の規模で行われている」

 キングが口にすると、参謀達がざわつき始める。

「日本にこれが可能か? ドイツに可能か……!?」

 キングが、睨むような表情で、言う。

「そ、それでは……犬人間……チハーキュ帝国の規模は……────!!」

 

 

 エボールグ。

 チハーキュ帝国本土カムイガルド。

 帝都レングード、エリア航空機製造本社。

「も、もう上がったのか!?」

 設計部長、エメリクス・ラングリー・フォックスが、それを手渡されて、驚くような ──── 否、驚いていた。

 眼の前には、1人のダークエルフの女性がいた。

 何度目かになるが、チハーキュ帝国の、軍事以外の産業は、多少女性が多い程度の男性社会である。

 だが、才能と言うものは、性別どころか、種族すら選ばずに降り立った。

「中間報告しました通り、原設計を根本的に手を入れないというのと、生産開始時期をできるだけ前倒しにするという2点を優先して、ターボチャージャーは断念します。機械式過給器になりますので、高高度性能はLV12搭載機より落ちることになると思いますが。それに、現物合わせをしてみてから調整する部分も多いと思います」

 ダークエルフの女性 ──── エリア社設計部第1設計課長補の身分を持つ設計者、リズ・リンナ・イエラは、そう説明した。

 元々、海軍はIe9の生産をMk.III(3)の充足をもって終了するつもりでいた。陸軍の方はもう暫く続けるつもりだったが、とにかくどちらもレイアナーが新たに開発中の2,000hp級エンジン、LV13を待って、新型機の設計要求を出すつもりでいた。

 だが、突然の対米開戦。海軍はLV12搭載のIe9の生産再開とともに、まっさらの新型機ではなく、現行機であるIe9にLV13を搭載したモデルが造れないか打診し、エリアは、というか、リズは引き受けた。

 6月下旬に正式に契約が交わされて、わずか2ヶ月弱。

 図上での設計に満足のいったイエラは、次の段階に進めることを報告したわけである。

 ただ、それはLV13搭載型の話 ────────

「もう一方のですが、そちらはもう少し時間がかかりそうです。エンジンはLV12のままでいくつもりですが、主翼を大胆に設計変更する必要がありそうで……」

「そうか。まぁ、要求としては、ターボチャージャーは必須になるだろうからな。LV12はちょうどいい大きさだし、レイアナーの部長はもう少し出力も上げられると言っていた。取締役会を通じて、レイアナーをせっついてもらおう」

「ありがとうございます。そうしていただけると幸いです」

 リズは、無感情というわけではないが、クールに振る舞い、受け答えする。

 ──── もう一方。それは、Re4と同等の機体 ──── B-17を、アメリカが製造し、戦力にしていることがわかった。

 B-17については、現用の、Ie9、El11で対処が可能ではある。

 ──── だが、()は?

 リズも、同様に戦闘機設計技師であるエルードのカイ・ケリー・ハミルトン技師も、B-17の「次」を想定し始めていた。

 それは、今年はじめ頃に、レイアナーが “決戦爆撃機” として陸軍と海軍に提示した、安定して回るLV12をベースとしたX型24気筒3,000hp級エンジン6発の、高々度超重爆撃機のモックアップだった ────────

 





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チハーキュ帝国海軍軍装、どちらがいい?(絵のリンクは Chapter-12 あとがき)

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