お嬢様と往く、『スーパーロボット大戦31』   作:和鷹聖

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家庭用ゲームで『スーパーロボット大戦Y』が出るようです。
アルファベッド順に当てはめれば一度は思いつくタイトルですが、ムービーを見たら何か納得の内容です。
参加ユニットも『水星の魔女』参戦……学園飛び出して部隊参加とは、学園バトルでのビーム手加減設定はすっ飛ばしたようで。
『復活のルルーシュ』も出ていたので、瞬時にネタが湧いたのは内緒。
というか、『マジェスティックプリンス』は大丈夫なのか?
とりま色々ありますが、今はこっちに集中デス!

それではお嬢様のヒュッケバイン開発、スタート!




10 お嬢様、凶鳥を造る

 

《 コロニー『L-5』》

 

月の公転軌道に沿って地球の重力に囚われる事なく、安定した宇宙の浮遊空間、ラグランジュポイント。

その中の『L5』宙域に属する5つ目のコロニー『L-5』。

 

「ようこそ。開発部門主任のヴィクター・ヴェントリムです。准将からは話は伺っています。」

「はじめまして。C商会CEO、カルディナ・ヴァン・獅子王・アースガルズです。後ろの方々は私の部下ですわ。」

「広報部部長のアズ・セインクラウスです。」

「警邏部門部長のイングラム・プリスケンだ。」

「同じく警邏部門のクォヴレー・ゴードン。」

「同じく警邏、叢雲劾だ。」

「ほう、なかなか手練れが多いようで……ん、そちらの方は?」

「……か、会計総務主任、アンネス・プレピュール……です!」

「あ、はい。どうも。」

 

少々緊張した面持ちで挨拶するのはアンネス・プレピュールという女史。

この度会計総務の主任となったハマーン・カーンの偽装した姿である。

流石にそのままの姿形という訳にもいかず、この度変装する事となったのだが、髪型は髪色を変えただけでは特徴的なぱっつんおかっぱ頭を隠す事は出来ないため、エクステンションで伸ばしたロングウェーブの茶髪にした。

また、顔は三重連太陽系の医療技術でシャアからアクシズを押し付けられる事態が起きなかった場合のノンストレス状態のハマーンを意識している。

具体的に言うなら『大人になったばかりの、はにゃ~ん様風味』……のはずだったが、出来上がったのは20歳になったナナイさんというオチ。どうして?

立ち位置は、カルディナとアズの()()としている。

 

「……しかし。失礼ですが皆さんお疲れの様で。どうしました?」

「まあ、ここに来るまでに別用を済ませていて……」

「……それがとんでもない事態になっていたので、対処に困難を極めた、というところですわ。」

「……そうですか。」

 

ここに来る前にララァ、ナタリー、ハマーン、フェネクスと一悶着あったが、それ以上に堪えたのが、ファイクス准将への報告であった。

 

「あ、そういえば忘れてましたわ。」

 

ハマーンをアンネスへとキャラチェンジしていた最中、現メンバーの事の報告を忘れていた事を思い出したカルディナ。

別に報告義務はないが、急に湧いたメンバーの事はキッチリ言及されるのは間違いない。

そして准将に通信越しに、先の戦闘とその際のメンバー、そしてハマーン生存(?)報告をすると、絶句の後に大いに叱られた。

だがタイミングが多少ズレていたところで、この次元でハマーンが生存している事は確定しており、それを公表した瞬間にネオ・ジオンの残存勢力がどんな風に奮起するか不明なため、ハマーンの事は絶対秘密厳守となり、箝口令が敷かれた。

何よりこの件はお嬢様にとっては不可抗力。

 

「ハマーン・カーン、お前に反抗の意思はあるか?」

「この道化にされている姿を見て、それが言えるとでも?」

「……すまん、失言だ。」

「ファイクス准将、カルディナが貴方にした事は聞いている。故に、反抗の意志はない、と断言する。それに今のジオンには立派に成長されたミネバ様がいる。あの方の理想がジオンを導いているのであれば、私の出る幕はない。それがダイクン派の意向を汲んでいるのであれば、尚更だ。仮に裏切るような事があれば容赦なく私を撃ってくれ。」

「……わかった。その言葉、信じよう。しかしカルディナ、お前はいつも騒ぎの中核だな。」

「失礼ですわ、今回は巻き込まれた側ですわよ。」

「呼び寄せているようなものだ、同じだろう。」

「それは同意します、准将。こいつは特異点です。」

「心中、お察しします。不条理な事が有れば大概この令嬢が犯人でしょう。」

「んな!?」

「すまんが、この傍若無人なCEOの御守りを可能な限りしてくれ。次は何をしでかすか分かったものじゃない。」

「それは……難しい任務ですね。」

「……全力を、尽くします。」

「失礼ですわ!!」

「事実だろう。」(ハマーン)

「否定出来る要素がない。」(クヴォ)

「流石に擁護は出来んな。」(ムラクモ)

「信用出来る要素を見つけてからにしろ。」(イングラム)

「お姉ちゃん……説得力がないよ。」(アズ)

《災禍の中心にいるのはいつもの事では?》(V.C.)

「普段通りに解決(物理)すれば良いかと。」(ヴィータ)

「………」

「全会一致だな。」(ファイクス)

 

全員からのフルツッコミで沈黙したカルディナであった。

そんなやりとりがなされながら、一同は『L-5』へ到着、今に至る。

 

さて、どうしてこんなところに来たのか?

それはこのコロニーが地球連邦軍の特殊機関であるのと同時に、ここがヒュッケバイン30、1号機の改修地であり、2号機の開発地であるからだ。

このコロニーは開発された年代、宙域の特性上から住居地ではなく連邦の研究所、開発機関として創造されたコロニーである。

 

「それ故に、ここは連邦が秘密裏に開発したい機体を造るために御座います。」

「……すみません、それは私が説明する事なのですが。」

 

気分を一新し、意気揚々と説明するカルディナに対し、スタッフが気不味そうに物申した。

それをアズを始めとした一同は、半ば呆れれつつ同意し、移動していた。

 

「というか、何で一企業の社長がご存知なのですか?一応ここ、機密エリアなんですが。」

「企業秘密で御座います。何ならその機密情報のプロテクトが甘いのでは?と進言致しましますが。」

「……はぁ。准将から『碌でもない相手だから気を引き締めておけ』と言われていたんですが、そのまんまとは。」

「お褒めに預かり光栄ですわ、オホホ。」

(……皮肉も嫌味も効かないとは。)

 

既にV.C.が丸裸にしている連邦の機密情報をカルディナが把握していない訳がない。

もちろん『L-5(ここ)』の機密も知っている。

A・Eに負けじと連邦独自で開発しようと造られた試作試験場、それが『L-5』である。

このヴィクターもそのような場所で働いているためか、何気にプライドが高く、カルディナがそういう人物である事につい毒突いてしまうが、当の本人は気にもしていない事に、やはり碌でもないと思ってしまう。

だいたい、この様な狂人(マッドサイエンティスト)は何人か見ているので。

 

「それで、事前にお願いしていましたものは如何でしょうか?」

「そちらは問題なく。ヒュッケバインに使われいる物と同型のもの、それと以前試作品で造った物を用意しました。」

「流石です、ここのスタッフは実に優秀な方々ですわ。」

「??何を用意させたのだ、カルディナ。」

「もちろん、ここに来る前に宣言した通り、『カッパバイン』を造ります。そのためにまず必要なものですわ、少佐。」

「あちらになります。」

「む、あれは……!」

 

イングラムが機体整備用ハンガーにあるものを目にした。

事前にハンガーまで送り届けられたアズのヒュッケバイン30改、それと装甲のない機動兵器の骨組みが2つ。

 

「MSのムーバブルフレーム、ではないな。2つあるが……これはPTのフレームか。」

「その通りですわ。」

「ヒュッケバインであるなら、片方は間違いなく『Hフレーム』……それに、この連動型の構造は『Gフレーム』……いや、『GⅡフレーム』か。」

「正解です。」

 

 

『Hフレーム』

それは『ヒュッケバイン』に採用されているインナーフレームである。

高い強度と剛性、柔軟性を備えており、高出力のジェネレーターでも負荷せずに問題なく耐えられることから異星人の超技術(EOT)に指定される動力源の搭載も可能である。

 

『GⅡフレーム』

『ゲシュペンストMk-Ⅱ』に採用されているインナーフレームで、ゲシュペンストに採用されているGフレームから発展したフレームであり、Gフレームと同じく人体骨格を模して造られた連結型フレームで全体が連動する仕組みになっていて強度と剛性、拡張性に優れており、格闘戦にも耐えられるほどの性能を持っている。また、性能を向上させる事で更なる力を発揮出来るようになる。

GⅡフレームはコストパフォーマンスが高く、安価で高い量産性を実現しており、連邦軍の主力機として制式採用された量産型ヒュッケバインMk-Ⅱ(OG版)のインナーフレームとして使われている。

 

Gフレームは連結構造であるため、装甲と内部機器を交換出来ても部位をフレームごと交換して大幅な仕様変更をする事は出来ない反面、その強度は随一。拡張性は『量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ改』のように専用のオプションを用いる事が最善である。

そして連結型フレームであるGフレームやGⅡフレームと違って、Hフレームは各フレームが独立構造となっており、部位をフレームごと交換をして大幅な仕様変更を速やかに行う事が可能なのである。

 

更に一つ加えるなら、ヒュッケバイン30にもHフレームは採用されている。

そしてこの目の前にあるGⅡフレームは、Hフレームとほぼ同時期に製造されている。

そのデータの元は……今は秘密である。

 

「……なるほどな。出自はさておき、この2つのフレームを用いて造るのか。」

「しかし、これらのフレームとカッパバイン……どう繋がる?」

「もちろん説明させて頂きますわ。これから造るカッパバイン……つまりは『ヒュッケバイン009』です。」

 

 

『ヒュッケバイン009』

3機建造されたヒュッケバインのうち、ブラックホールエンジンではなく従来型のプラズマジェネレーターを搭載したPT。

2機のヒュッケバイン008に、動力炉としてブラックホールエンジンが搭載されたのには政治的事情が絡んでおり、ある意味で本機はヒュッケバイン開発陣が当初に想定していた本来あるべきだった姿とも言える。

RTX-008Rが暴走・消滅事故を起こし、同じブラックホールエンジン搭載型のRTX-008Lも封印されて以降、しばらくこの機体だけが新機種開発のためのデータ収集用機体後のヒュッケバインMk-Ⅱの他、この機体とビルトラプターのデータを元にしてR-1として細々と運用されていた*1)。

後に戦局の激化に伴い実戦にも投入された。

 

その際のカラーリングが『緑』。

 

他のヒュッケバイン2機と区別するため機体色は緑色に塗装されているが、このためか『緑色の金属→青銅』という連想から付いたあだ名が『カッパバイン』*2

 

ちなみにこのカラーリングはヒュッケバインが初めて登場した『第4次スーパーロボット大戦』にあったヒュッケバインに設定出来るカラーリングの1つである。

また、白にも変える事が出来るが、その見た目はまさしくガンダ……

 

「……むっ!?」

「どうしました、ヴィクターさん」

「いや、どこかにA・E(アナハイム)の気配がしたような……」

「え??」

「以前ヒュッケバイン30を開発した際に、A・Eから変な抗議があってね。対応に苦労したんだ。内部からの情報漏洩を疑った事があるんだ。流石にそれはなかったようだが、それ以来ヒュッケバインをガンダムと間違えようなら、どこからともなく抗議が来るようになって……」

「は、はあ……」

「奴ら、ガンダムと似たような機体を作ろうものなら、どこからともなく抗議してくる!いったいどこから機密を入手しているんだ?と神経質になっていた時期があって……」

(この世界でもヒュッケバインとA・E(バ〇ダイ)の『ヒュッケバイン問題』があるのかしら?)

 

ヴィクターの事はさておき。

流石にブラックホールエンジンを搭載したRTX-008L/Rと比べると出力面では見劣りし、重力制御兵器を使うことも出来ない。

とはいえ基本的な性能は高い。

 

「つまり、アズのヒュッケバイン30を手本に『ヒュッケバイン009(ブラックホールエンジン未搭載機)』を造る、それが今回のテーマですわ。」

「なるほど、理解した。」

「だがGⅡフレームがあるのは何故だ?今の説明ならヒュッケバインならHフレームだと思うが……」

「おそらく『ヒュッケバインmark-Ⅱ』を再現したいのだろう。あれはGⅡフレームを採用している。」

「はい、あれはグラビコンシステムを搭載したプラズマジェネレーター搭載機ですので、ブラックホールエンジンは搭載しません。それに、GⅡフレームは元より私の機体を造るのに使います。」

「その心は?」

「……私が乗る以上、インファイト仕様になるのは必然なのですが、シミュレーションとは言え、テスト試乗の時に剛性の強いHフレームのヒュッケバインの機構がイカレた経緯がございまして……」

 

事前にデータで得たHフレームを用いた試乗をしていたカルディナであるが、データ上のヒュッケバインの関節機構と胴体がテスト試乗中に破損―――フレームが金属疲労で歪んだ事案が発生した。

原因はカルディナ由来の武術モーションが機体に合っていなかったようで、可動域を超えた動きにより壊れた事によるもの。

TC-OS由来のモーションならまだ救いはあったが、カルディナの使うのはマギウス・ガオガイガー由来の、『OG』であればダイレクト・フィードバック・システムである以上、限界可動域の違うモノ同士が競り合った結果、こうなった。

 

反面、GⅡフレームであればその問題がクリア出来たので、ヒュッケバインという縛りがある以上、必然的にカルディナがGⅡフレームしか選択肢がないのは必定であった。

 

ちなみにここでヒュッケバインで格闘なら、ボクサーを推す人もいるだろうが、嵐のように機体をブン回し続けるお嬢様が乗ったらならば、ボクサーの命運がどうなるかは……ご想像にお任せする。

 

「……つまりPTで機体の追従性を求めた場合、フレームはGⅡフレーム(連動型)一択な訳か。」

「……左様で御座います。さもなければ、DGG(ダイナミック・ゼネラル・ガーディアン)シリーズかEG-X(ソウルゲイン)タイプでなければ機体の損壊を気にせずには戦えませんわ……」

「どっちとも特機(スーパー系)だな。機体の耐久性がそこまで必要とはな。」

「難儀過ぎるぞ。」

 

ちなみにムーバブルフレームでもHフレームと似たような損壊が起きている。

お嬢様のファイティングスタイルがいけないのか、フレームの脆弱さがいけないのかは不明である。

 

 

「事情は分かった。それを踏まえてどの様な機体を造るつもりだ?今の話を聞いている限り、特機仕様にしかならない未来しかないぞ。」

「あ、そこはご心配なく。ちゃんと私に耐えうる機体を設計していますので。」

《完成予想図をお見せします、近くのモニターをどうぞ。》

 

そこに映し出されたのは『赤』のヒュッケバインmark-Ⅱ……ではなく、ゲシュペンストにヒュッケバインをぶち込んで、更になにやら色々ミキシングされたPTが映っていた。

しかも両腕に装備されている武装もまた酷い。

 

「左腕に……これはサークルザンバーか?」

「しかもサークルザンバーのビーム発生器の上に……これはチャクラムシューター?しかもこのサークルザンバー、どれも外れそうなんだが。」

「肘には反りの付いた……これは日本刀か?右肘にはファングスラッシャーが付いているように見えるが……」

「む、待てよ。このデザイン……ヒュッケバインではなく、ビルトシュバインか。」

「ビルトシュバイン?」

 

───『ビルトシュバイン』

PTのビルトシリーズ*3の一体。

ゲシュペンストの性能向上試作機で、量産主力機化を想定して開発した汎用型PTであり、設計思想は後にヒュッケバインに受け継がれる事になる。

 

ビルトシュバインとはドイツ語で『野生の豚』───イノシシの事。

 

ゲシュペンストとヒュッケバインの間に位置づけられる機体として生み出されたこともあり、両機体の要素を受け継いでデザインされていて、上半身がヒュッケバイン、下半身がゲシュペンストに近いものになっている。

体型もゲシュペンスト寄り。

 

装甲が厚く、機動性と近接戦闘能力も高い。その上、滞空能力も優れ、限られた時間なら空中戦闘が可能。また、換装武器の積載量も多く、武装の拡張性が高いのも大きな特徴である。

唯一の固定武装として、左腕に円形のビーム刃を生み出す格闘武装『サークルザンバー』を装備する。

しかし特殊戦技教導隊のゲシュペンストの運用データを元に作られたため、凄まじい反応速度と大出力を持ち、教導隊レベルの技量を持つパイロット以外は使いこなせない機体となった。

なおゲームでは載せ替え可能で、『ディバインウォーズ』ではイングラムの後にリョウトが搭乗している。

 

「なるほどな。ゲシュペンストであり、後のヒュッケバインでもあるPTか。」

「それだけではない。機体カラーが赤色なのは『ヒュッケバインEX』の影響だな。」

「正解ですわ、少佐。」

 

 

『ヒュッケバインEX』

シリーズで設定が違うが、だいたい中間機の意向が強いヒュッケバインである。

 

『α』ではヒュッケバインとヒュッケバインMk-Ⅱの中間に位置するPT。

ヒュッケバイン008Rの暴走事故の一件で地球連邦軍極東基地に封印されていたヒュッケバイン008Lを、SRX計画でヒュッケバインMk-Ⅱのパーツを使用して改修した機体であり、ブラックホールエンジンも改修されている。

つまりは元祖ヒュッケバインの改修機なのだ。

外見は赤いヒュッケバインMk-Ⅱとなっており、その外見から『レッド*4』の通称で呼ばれている。

スーパー系主人公を選んだ場合に登場し、SRX計画のテストパイロットであったイルムガルト・カザハラによって強奪され、初見では主人公の恋人と共に登場する。

条件次第ではストーリー終盤で仲間となる頼もしい機体だ。

 

『OG』ではmark-ⅢのAMパーツ調整用に、009(カッパバイン)を改造*5して誕生した機体。Mk-IIとMk-IIIの中間に位置する機体で『OG外伝』の時点ではバラバラの状態で実戦投入不可能な状態だった。

 

そしてイングラムが予想していたヒュッケバインEXは『α』仕様である。

 

「なるほどな。ビルトシュバイン(0.5)とヒュッケバインmark-Ⅱ(2.0)であり、ヒュッケバインEX(2.5)でもある、か。随分詰め込んだものだ。だがファングスラッシャーはどういう意図だ?それにあのサークルザンバーの設計はビルトシュバインのそれとは違うようだが……」

「ファングスラッシャーは単なる趣味ですが必殺モーションで使いたかったので、搭載しています。サークルザンバーの設計ですが、あのビーム発生器は分離可能で、リープスラッシャーになりますわ。」

「まさか、両立させているのか!?」

「はい。そしてこれらを合わせた左腕兵装をドイツ語より『複合兵装(ズーザムゲゼット)』と称しています。」

「ズーザム、ゲゼット……」

「……狂気だな。」

「ああ、半ば狂気じみた趣味の領域だ。」

 

まんまだが使いこなせれば、恐ろしい武装である。

ちなみにこのズーザムゲゼットは、ガンダムSEEDのプロヴィデンスガンダムの『MA-V05A 複合兵装防盾システム』も参考にされており、ビーム発生器先端にはライトセイバー、ノーズ・フォトンキャノン、そして発生器の出力を変更すればシールドとしても使用出来、思った以上にゴチャゴチャしている。

そして右肘のファングスラッシャーを左手で持てば正に『複合兵装(ズーザムゲゼット)』となる。

また、左腕にマウントされている日本刀のような武器は、ブレイブソード。カルディナの工房お手製の『ウィルナイフ』の長剣バージョンが、今回は鞘も込みで長刀の日本刀にしている。

勇気によって無限の斬れ味が発現し、実刀のみならずビームサーベルでも切り裂ける威力を誇る。

 

「とどめに射撃武器は、フォトンライフルに、グラビトンライフルを2丁か。」

「銃身を短くしているな。完全なインファイト仕様か。」

「明らかにミドルレンジで撃つ気満々だな。」

「マギウス・フェザーも30改同様にスラスターに装備している事も含め、遠距離戦も抜かりないが……」

「というか、どれだけの武装がある?」

「ざっと10種以上あるかと……」

「多いわ。」

 

イングラムが真顔で突っ込む。

流石に今までのPTであれば換装武器容量の事を考えるとウエイトが無駄過ぎる。

何と戦う事を想定しているかは不明だが、このお嬢様なら使い切る事間違いないだろう。

 

「え~、いいではありませんか。」

「まあ、カルディナらしいとは思うが……だがこの血まみれ感はどうにかならんのか。」

「血まみれ感!?」

 

そして叢雲劾が突っ込んだ『血まみれ感』。

『α』のヒュッケバインEXをモデルに選んだ時点で、そう呼ばれる事は不可避である。

 

……オイルを返り血代わりに浴びない事を切に願う。

 

「……まあ、色々言いたい事はまだあるが、お前がやると言うならこちらに反対する理由もない。」

「そうだな。」

「まあ、好きにやれ。」

「フフフ、ではさっそく組み立てに入りたいと思います。」

 

といって、『ポケット』から、2.5のパーツをわんさか取り出すお嬢様。

事前にフレームに合わせて作成していたようで、次々に出てくる出てくる。

それを天使、悪魔達、コスモスシリーズのアンドロイド達がカルディナの指示に従って機器を操作して組み立てていく。

 

また、その両隣でも開発が同時に行われていた。

アズのヒュッケバイン30改は大幅な改造はせず、先の戦闘からの細かい調整と、編み込みADテープとパッチアーマーの追加装備を行う。

アズは回避重視の戦法であるため、現状以上の過度な増加はしない。

外見は、精々被弾時に使い捨てのチョバムアーマー代わりにするパッチアーマーを増設するぐらいでヒュッケバイン30改(あらた)め、ヒュッケバインmk-1(アインス)は仕上がった。

色々カラフルな色彩になったヒュッケバインmk-1(アインス)は無頼な30のイメージは吹き飛び、元の形は見る影もない。

 

と、同時にイングラムと叢雲劾(管理者)は自身の機体を整備する。

メンテナンス、機体整備は機動兵器には欠かせないものだ。

R-GUNのトロニウムエンジンは繊細なのでイングラムは細心の注意を払い、叢雲劾は動力炉をどうしよかと悩んでいた。

 

「やはり、主動力炉はバッテリーだと心細いな。ぶつかった時、どうも心細い。」

「核融合炉はどうだ?」

「それは無難だが、いっその事プラズマジェネレーターでもいい気が……」

 

……だが、男性陣達は忘れていた。

 

カルディナのヒュッケバインmk-2.5(ツヴァイハルプ)を意識し過ぎて、Hフレームを用いたアンネス・プレピュール(ハマーン・カーン)機であるヒュッケバインmk-3(ドライ)の事を……

 

 

 

……そして出来上がった。

標準的で、使い易い『ヒュッケバインmk-1(アインス)』、武装盛り盛りの血まみれ玄人向け『ヒュッケバインmk-2.5(ツヴァイハルプ)』。

そして『ヒュッケバインmk-3(ドライ)』はというと……

 

「………」

「………」

「………すまん。」

 

クヴォレーがイングラムと叢雲劾に頭を下げる。

その後ろには純白のヒュッケバイン───しかも初代ではなく『エグゼクスバイン』───の、肩から伸びるのは、肩から膝までを覆える巨大なフレキシブルバインダーが、4基。

そのフレキシブルバインダーには『マギウス・フェザー』がびっしり。

一見すると『機動戦士ガンダムW EW』のウイングガンダムゼロカスタムにも似ているが、トリコロールカラーではないので、違う機体だとわかるが、ところどころ紫のカラーが入っている時点で───

 

「何だこのキュベレイカラーは!?」

 

そう見えなくもない。

加えて4基のフレキシブルバインダーより伝わるイメージはダイエットした別人の『キュベレイ』。

エグゼクスバインをベースに、キュベレイ+クシャトリヤをミキシングしたような機体であった。

 

「お前が悪い訳ではないのは重々理解しているが……クヴォレー、いったいどしてこうなった?」

「実は、俺にもよく解らないんだ。コスモスシリーズの指示に従いながらパーツの運搬を手伝っていたんだが……」

 

既にパーツの開発というものは済んでいたようで、3機のヒュッケバインは組み立てるだけで済んだ。

その中で異様なフレキシブルバインダーを装着した辺りから、この機体の異様性を垣間見たクヴォレー。

次々にHフレームに装着されている外装に、巨大なフレキシブルバインダー。

 

そしてフレキシブルバインダーに設置されている無数の『マギウス・フェザー』が、フィッテイングをしているアンネスに全て反応し、全て稼働可能というところまで確認した。

 

「マギウス・フェザー……その特性は、MSに例えるならファンネルだな。」

「威力はビームライフルより上。カルディナが使っていたときの面制圧の威力は驚異に感じたが、まさかこいつも……?」

「どうなんだ、カルディナ?」

「ええ。問題なく稼働出来るようですわ。」

 

怪訝な表情で設計者のお嬢様を凝視する一同に、真っ向から肯定するカルディナ。

イングラムはもうカルディナに容赦がなくなったようで、正座をさせていた。

パイロットでフィッテイングを行っていたアンネスですら、機体性能を実感して引いている始末だ。

 

お前の機体(mk-2.5)に驚いて忘れていたが……まず、この機体のコンセプトを教えて貰おうか。」

「一言で表すなら『ニュータイプ専用PT』でしょうか。」

「ニュ、ニュータイプ……」

「専用、PT……だと?」

 

『ヒュッケバインmk-3(ドライ)』は、その特性の通り『マギウス・フェザー』を主軸として戦闘する事を想定しているPTである。

基本武装『マギウス・フェザー』はマギウス・ガオガイガーのものと同型で、その数64基。

実にふざけるな!と言う搭載数である。

キュベレイですら10基*6、クシャトリヤはファンネル6×4=24基で、『機動戦士ガンダム ヴァルプルギス』のディマーテル*7ですらファンネル10×3=30基だ。

それが倍以上の64基とか、ニュータイプ能力の限界を超えてパイロットを殺す気か!と狂気のNT研究所も正論で抗議する数である。

 

だが、狂気はここにあった(問題なく実装済)

 

またマギウス・フェザーを4基合わせる事で『クロイツァー』という十字モードになり、エネルギーフィールドを纏わせ、突撃させて標的を斬り裂く『マギウス・リッパー』、4基のエネルギーを収束させて戦艦以上の火砲を放つ『クロイツ・ブラスター』、フェザー同士をエネルギーラインで結んでマギウスフィールドを展開する等、その使用応用は多岐にわたり、マギウス・フェザーだけならプチ・マギウスと言える。

また、マギウス・フェザーはそれ自体が推進器であるため、アクティブな動きを可能とするだけではなく、4基のフレキシブル・バインダーで機体を覆う事で、最高で亜光速まで加速可能な突撃形態となる。

その他、両腕にビームサーベル兼ビームガンをイメージしたライトセイバー兼フォトンガンを装備し、ツイン・グラビトンライフルを背面にマウントしている。

必殺技は、64器のマギウス・フェザーを連結し、創り出した増幅結界にツイン・グラビトンライフルを放ち、フリー・エレクトロンキャノンも真っ青な超射程砲撃『アルス・ノヴァ』。

 

……どう考えても、咎人を乗せる機体ではない。

 

ちなみに、マギウス・ガオガイガーのマギウス・フェザー搭載数は128基。

それを考えたら、まだ可愛い方、なのか………?

 

「……つまりは、ハマ……じゃなくてアンネスのニュータイプ能力を用いた、ファンネル(マギウス・フェザー)搭載機、という事か。」

「はい。」

「アホか!!マシンスペックが異常な機体で、裏切られたらどうする!?」

「当然そちらの可能性も考慮し、瞬時に私の制御下に置けるようコスモスシリーズを制御AIにしています。また、動力炉である『DSライド』には遠隔操作可能な『内蔵型弾丸X』」を搭載していますわ。」

「内蔵型……つまり自爆装置か。」

 

当然ながらカルディナの一声で機体で制御を奪えるような仕様だ。

また、カルディナの一声があれば発動可能な『内蔵型弾丸X』も搭載している。

これにより、自身を含めた半径50メートルの存在を瞬時に無に帰する事が可能である。

 

……お嬢様に、人の心は無いのだろうか?

 

「とは言っても、おそらくアンネス義姉様だけには使わないでしょう。もし使うなら……クワトロ大尉との心中、かと。」

 

マギウス・フェザーで追い込み、突撃形態で接近、フレキシブルバインダーで拘束した後、『内蔵型弾丸X』で消滅。

実に過激な心中である。

 

「ああ、そう言う使い方もあるのか。」

「……いざとなったら、それもやむなしだな」

 

イングラムが関心し、アンネスも同調しているがそれでいいのかとツッコミたいが、それをツッコむ人は誰もいなかった。

 

「とまあ、以上がヒュッケバインmk-3(ドライ)の説明ですが、如何だったでしょうか?」

「まあ……セーフティがあるなら、問題ないと思うが。」

「対策があるなら異議はないな。」

「満足に動くのであれば、後はどうにでもしてくれ……」

 

こうして『C商会』の看板三人娘が乗るヒュッケバイン3機が完成したのだった。

ちなみに、完成した3機のデータはファイクス准将とこの研究所に提出する事が開発に伴う条件だったのだが、提出された3機のデータはmk-1(アインス)はともかく、他2機はあくまで参考程度にしかならない、じゃじゃ馬のような機体であるのは間違いなかった。

 

 

 

《 シミュレータールーム 》

 

「──さぁて、参りますわよ!」

 

当然造ったからには動かしたい衝動は止まらないので、一同はシミュレータールームへ。

対戦カードは以下の通り。

 

アズとイングラム

アンネスとクヴォレー

カルディナと叢雲劾

 

「お願いします、イングラム少佐!」

「来い、アズ!」

 

初戦はアズとイングラム。

機動性と推力でmk−1(アインス)はRーGUNに勝るが、パイロット技能ではイングラムの方に軍配が上がる。故に近づくmk−1(アインス)にRーGUNは正確な射撃で応戦し、出鼻を挫く形に。

GSフィールドを展開するとmk−1(アインス)は機動性は落ちる、ろくに反撃出来ない事態が起き、何とか回避するもイングラムは容赦なく撃ち続ける。mk−1(アインス)もお返しにとフォトンライフルを放つが、流れるような回避で一切当たらない。

 

「このままじゃただの的になっちゃう……だったら!」

 

するとアズはパッチアーマーを使い捨ての盾に、RーGUNの攻撃をいなしながら突貫するのだった。

当てられる度にパッチアーマーは剥離するが、mk−1(アインス)のスピードは弛まない。

 

「なんと曲芸紛いの事を!!」

「お姉ちゃんなら絶対こうするって思いました!!」

「「「「………」」」」

「ぅえッ!?わ、私知りませんわ!!」

「……言わずともお前ならやりかねん。」

「良くも悪くも姉妹だな、お前ら。」

 

だが、効果はあったようでRーGUNが弾切れにまで追い込む。その瞬間、アズはmk−1(アインス)のスラスターを上げ、RーGUNへと肉薄する。

フォトンライフルを放ちながらビームソードで斬り掛かるがRーGUNは冷静に回避。

反転して再度フォトンライフルを放ちながら突っ込みつつリープスラッシャーを飛ばすが、事前に読んでいたようにマガジンを交換しようとした所作で放った、カウンターのT-LINKブーメランがリープスラッシャーにぶつかり、無効化。更にツイン・マグナライフルの精密射撃で動きを制限され、パッチアーマーも全て使いきり、更に紙一重で避ければ実弾とビームのどちらかで被弾。

mk−1(アインス)の動きが制限された隙を突かれて……

 

「ハイ・ツインランチャー、デッドエンド・シュートッ!」

 

見事に直撃、イングラムが勝利した。

 

「動きに無駄が多い上に、機体性能に頼りがちだ。もっと最小限の動きで動けるようにしておけ。」

「……はい。」

(……とはいえ、こちらも危なかった。弾を撃ち尽くさなければならない程に牽制せねば、()()の使い方は厄介だな。あのスピードで更に踏み込まれれば、やられたのは俺の方だった。これでここにいる奴らに揉まれ、成長したら……)

 

いったいどんな成長を見せるのか?

アズが敗北したとはいえ、アズに光るものを見たイングラムであった。

次にアンネスとクォヴレー。

アンネスはヒュッケバインmk−3(ドライ)だが、クォヴレーは……

 

《クォヴレーさん、私達の力を見せてやりましょう!!》

「あ、ああ……」

「ええ~??何故に量産型Hi-νガンダム?」

 

解体し量産型νガンダムに戻したはずの、量産型Hi-νガンダム。

データ上では残っているので、シミュレーター・マシンでは使用可能である。

鼻はないが「フンスッ!」しているサクヤ08の姿が目に浮かぶ。

 

「まさかNT専用機同士とはな……」

《問題ありません、あの愚か者(サクヤ08)にスペックの差を教えて差し上げましょう。》

「お前も大概だな、『C.Y.A.S.』。」

《お褒めに預かり光栄です。》

 

ヒュッケバインmk−3(ドライ)の制御AI『C.Y.A.S.』。

アンネス(ハマーン)の監視及び、ヒュッケバインmk−3(ドライ)の搭乗キーであり、全システムをサポートするコスモスシリーズ。

監視以外ではV.C.やH.A.L.L.と同じサポートAIである。

 

フィン・ファンネルとインコムユニットを展開した量産型Hi-νガンダムを見ながら、何だこの茶番は……と思うアンネスだが気持ちを切り替え、自身のニュータイプ能力を使い、機体の隅々まで意識を行き渡らせる。

 

「キュベレイの時より機体の感覚が判る……まったくとんでもない機体だな、このヒュッケバインmk−3(ドライ)とやらは。」

《もちろんです、この機体は貴女の為に造られたもの。しっくりくるのは当然です。規定範囲内の目的の用途であれば存分にどうぞ。》

「フッ、AIでありながら言い回しも中々ユーモアがあるな。いいだろう、私の新たなる目的(シャアとの結婚)のため……C.Y.A.S.、そしてヒュッケバインmk−3(ドライ)、その力を見せて貰うぞ。」

 

アンネスが自身のニュータイプ能力を発揮する時、カルディナの手により造り上げた、オリジナルより性能を飛躍的に上げたサイコフレームがアンネスの意志に応え、拡張する意識をサポートする。

そしてファンネルを扱うのと同じ感覚で、フレキシブルバインダーに格納されているマギウス・フェザーを起動、射出し、機体周辺にゆっくりと配置された。

その数、12基。

 

「向こうも出してきたか。」

《行きますよー!!》

 

オールドタイプ用にチューンされたフィン・ファンネル(有線式)とインコムユニットより、ビームが一斉発射する。

そしてmk−3(ドライ)はその雨あられの攻撃を予め何処にどう来るのかが解っているかのように、一切無駄のない最小限の動きのみで回避し、フェザーも動いたのはごくわずかだった。

その中に紛れ込ませるように放ったビームライフルの一撃も、だ。

そして被弾ゼロ。

 

《な、全部避けられた!?》

「速いのはマシンスペックから解っていたが、あの動きは……!」

《被弾ゼロ。軽微損傷も皆無です。》

「……フ。」

《どうしました?》

「いや。シミュレーションとはいえ、放ったフェザー達からも戦場の空気を感じ取れる……戦場(そと)気配(くうき)を過分なく感じ取れるとは、全く……大したものだ。」

《!?クヴォレーさん、全基こちらに照準!!》

「来るか!」

 

「さあ行け……フェザー!」

 

12基のマギウス・フェザーが一斉に動き出す。

散り散りになった12基の羽根ペン(マギウス・フェザー)が弧を描き、一斉に光学術式を書き出し、閃光を放つ。

一歩間違えば全弾直撃コースの軌道をクヴォレーは紙一重で避けるが、まだ避け易く、違和感を覚える。

 

「誘導させられている!?」

《軌道修正します!》

「いや待て、まだ奴らは手数を残している!」

「……中々の動きだ。C.Y.A.S.、もう12基追加だ。」

《YES》

 

追加で放たれるマギウス・フェザー。弧を描き、12の閃光を今度は同時に放つ。

クヴォレーは弾道予測から瞬時に射線の交わらない個所を見つけ、回避するがそこには密かに待ち受けていたマギウス・フェザーが3基。

閃光を放ち、フィン・ファンネル3基を破壊する。

 

「しまった!」

《迎撃します!》

 

すかさず残りのフィン・ファンネルを迎撃に向かわせる08だが3基を囮に、残り21基が一斉斉射して残りのフィン・ファンネル、更にインコムユニットを破壊。動きが一瞬止まった瞬間に四肢のサーボモーターに追撃。

辛うじて右腕だけは損傷を免れたが、最早量産型Hi-νガンダムは()()()であった。

 

「こうなれば仕掛ける。」

 

スラスター出力を最大にしつつ、周りから放たれるマギウス・フェザーの照準、攻撃をかいくぐってヒュッケバインmk−3(ドライ)に肉薄する量産型Hi-νガンダム。

mk−3(ドライ)は反応出来ないのか、その場から動かず……

 

ゴンッ!!

 

「ぐぅ!?」

《しょ、衝突!?障害物なんて、どこに……》

《残念だ、08。こちらのGSフィールドの存在を忘却するなど。》

「便利なものだな。ビームだけではなく、物理的な物体までも遮るとは。」

 

密かに4基、追加して機体周辺に旋回させていたアンネス。

4基あればエネルギーラインを構築し、防御フィールドを発生させる事が出来るのは周知の事実だが、タイミングを見計らいフィールドを展開するとは思いもしなかった。

更に、強化したとはいえ、MSの全力の突撃を遮って尚無傷のフィールドの頑強さにも、だ。

そして無様にGSフィールドに激突して損傷した量産型Hi-νガンダムへ、いつの間にか上下32基ずつ、計64基全て配置したマギウス・フェザーから放たれた一斉掃射が放たれたのは言うまでもなかった。

 

「終わりだ。」

 

アンネス、勝利。

 

「いや~。攻めに入らず、Iフィールド張って防戦に回ればまだ勝機はあったかもしれませんわ。」

「……いや、Iフィールドを展開したところで、貫かれそうだ。それ以上に完全に機体性能とパイロットの技量が完全に合っていた。完敗だな。」

「それもあるが、08との連携がいまいちだった。」

「ああ。どこかクヴォレーの意向を置き去りにして先走っていた個所があったな。」

《搭乗者の足を引っ張るのはサポートAIとして愚行ですよ、08。》

《がびーん》

 

散々である。

 

「だがカルディナ、このカラーリングは止めないか?どうしてもキュベレイを連想してしまう。」

「……では紫は止めて、黄色にしましょうか。そうすれば『百合』に近い感じですし。」

「白い百合か……それがいいだろう。」

 

後に各方面から『白百合(ホワイトサレナ)』と呼ばれる機体となった。

……間違っても『黒百合』(ブラックサレナ)にならない事を祈る。

 

そして最後は、カルディナと叢雲劾(管理者)

 

「だらっしゃああぁぁぁーーーですわ!!!」

「うおおおっ!!!」

 

赤と青の機体が、閃光と思わせる速度で斬り合っている。

ブレイブソードと、タクティカルアームズSによる剣閃であるが、斬り返しの速い細身のブレイブソードに、同じように斬り返す大型剣のタクティカルアームズで互角に戦う両者の技量は手汗を握る程だ。

だが悲しい事に機体性能の差が殺陣に現れていた。

ブルーフレームが押され始めたのだ。

ブルーフレームのせい……というよりも叢雲劾(管理者)の反応速度にブルーフレームが追いつけなくなってきたのだ。

加えてしゃがんでタクティカルアームズを回避、斬り返して左右に避けられ、PTでもMSでも再現不能な生々しいヒュッケバインmk−2.5(ツヴァイハルプ)機動性に目を疑う。

 

「……流石カルディナだな。俺の太刀筋を読み切って捌くだけでなく、避けもするとは。加えて拳打だけでなく、剣術にも秀でているとは。」

「当然ですわ。我がヒュッケバインmk−2.5(ツヴァイハルプ)にも、G&Jファイバーは仕込んであります。私の動きに追従出来て当然。そして私の剣術はお父様譲り、みっちり鍛えられていますわ!」

「確か二つ名が『殲滅公』だったか?!」

「ええ!剣閃にて魔獣、軍隊問わず『殲滅』する───それが我が父の二つ名ですわ。」

 

ブルーフレームと一度距離を取り、ブレイブソードを左腕の鞘に納めるヒュッケバインmk−2.5(ツヴァイハルプ)

 

「いざ……参ります!!」

 

そしてスラスターを最大に突撃、迎え討つブルーフレームに対し、抜刀────と見せ掛け、繰り出したのはブレイブソードの(かしら)を用いた打撃。

 

「何ッ!?」

 

剣閃を予測していた叢雲劾だが、予測を上回る加速に不意を突かれ、タクティカルアームズを構えたブルーフレームが踏ん張りが足りず、衝撃で吹き飛ばされる。

そして更に追撃。

 

「てりゃりゃりゃりゃりゃ───ッ!!」

「ぐッ!抜き打ちからの連撃か!!」

「───隙有り!!」

「ぐはッ!!」

 

そして重心が崩れたところに右足を軸にした左脚の回転蹴り、からの───

 

「──必殺、ブレイブソード一文字斬りッ!!」

 

ツインアイが紅く光り、スラスターを全開にして鞘からブレイブソードを抜き放ち、一文字斬りのモーションでタクティカルアームズを真っ二つにしたヒュッケバインmk−2.5(ツヴァイハルプ)

刃を一振り、納刀した直後、タクティカルアームズが爆散する。

 

「当身から斬撃まで……まさか『シシオウブレード』のモーション(自己流)か。」

「はい。このモーションはヒュッケバイン系が一番美しく見えると、私は思いますの。」

「だが、俺が簡単に降参するとでも───!」

「──行くわよ、V.C.!!」

《了解、リープスラッシャー起動……行きます!》

 

タクティカルアームズが爆散した瞬間に、後退したブルーフレームが、ローエングリン・ランチャーの発射シーケンスを開始した直後、フォトンライフルの弾幕がブルーフレームを襲う。

咄嗟に抜いたビームコーティング付きのアーマーシュナイダーで回避しながら弾くも、弾幕を背にしたリープスラッシャーがブルーフレームを襲い、ローエングリン・ランチャーを破壊する。

だがまだ終わらない。ローエングリン・ランチャーを破壊する瞬間───

 

「───切り裂け、ファングスラッシャー!!」

 

右肘から抜き放ち、抜刀と変わらない速度で襲い来るファングスラッシャー。

煙で視界が効かないが……

 

「だがこの程度、俺が避けれないとでも───!!」

「───行きなさい、チャクラムシューター!!」

「嘘だろ!?」

 

当然予測していたように射出されるチャクラムシューター。ファングスラッシャーを回避する軌道に合わせて来た直後に襲来したため、コックピット周辺に見事に直撃。

幸いにも、TP装甲でダメージは無効化出来たが、瞬間的にチャクラムシューターの連撃を浴び、ガリガリ削られる事でエネルギーは一気に消費させられた。

だがそれとは関係なく、直後にリープスラッシャー、次いでファングスラッシャーがブルーフレームを襲い、最後にチャクラムシューターのワイヤーブレードが機体に巻かれる。

 

「ま、まさか……!」

「当然、チャクラムシューターは……こういう使い方が正道ですわッ!!」

 

チャクラムのエッジが唸りを挙げ、ワイヤーブレードが急速に巻き取られると、連続で衝撃を与えられたのと同義となり、バッテリー容量が底をつき、TP装甲をも切り裂く。

幸いにもコックピットは免れたが、左肩から斜めにバッサリ両断。

もう完全に死に体だろう……と、誰もが思っていた時、ヒュッケバインmk-2.5(ツヴァイハルプ)が左腕を掲げ、リープスラッシャーが収納された後、サークルザンバーとして起動。本家より2.5倍は大きい光輪を発現させる。

更に戻って来た右手に持つファングスラッシャーが先程よりも纏っていたエネルギーフィールドを強く発生させており、誰が見ても殺る気満々。

 

《DSライド、フルドライブ。》

「さあ……終局と参りましょう。」

「あ、あの~、カルディナサン?もうこちらは死に体で動けないのですが……」

「ああ、すみません。ですがこれ、必殺モーションの途中で止められませんので───お覚悟を。」

「全部マニュアル制御だろうが!?」

《ナンノコトデショウカ?》

「キコエマセン。」

 

あ、これはもうオワタと叢雲劾(管理者)は思った。

そして光の翼と思える程のスラスター出力で、ヒュッケバインmk-2.5(ツヴァイハルプ)が突撃して来る。

 

「お受けになって、サァァーークル、ザンッ、バァァーーー!!!

 

前、そして斬り返しの2連撃。

そしてファングスラッシャーによる逆袈裟切りによるトドメの一撃で、ブルーフレームは跡形もなく爆散した。

 

「……これが、ズーザム・コンビネーションですわ。」

 

───ズーザム・コンビネーション

 

複合兵装(ズーザムゲゼット)』による連撃コンビネーションで、メインはリープスラッシャー、チャクラムシューター、ファングスラッシャーの三連撃。

時には他の兵装も入るが、トドメはサークルザンバーで行われる。

ファングスラッシャー?あれはお嬢様の趣味。

場合によっては、シシオウブレードと同じようにファングスラッシャーで滅多切りからのサークルザンバーでトドメのモーションもある。

そして必殺モーションが綺麗に決まった事で、とても公には見せられない、素敵な笑顔で嗤うお嬢様に、一同ドン引きしたのだった。

 

……その時、雨が降った。

 

シュミレーターには予定のない、黒い雨が降った。

その雨はヒュッケバインmk−2.5(ツヴァイハルプ)に降り掛かる。

その黒い雨は、赤いヒュッケバインmk−2.5(ツヴァイハルプ)のボディに掛かる事で、血を浴びたように───

 

「ちょ、ちょっとお待ち下さい!何ですのコレ!?」

「……ふむ、成功したようだな。」

叢雲劾(管理者)!?貴方の仕業ですの!?」

「ああ。パイロットの技量は同等しても、機体のスペックで完全に負けているんだ、試合に負けるかもと予想はしていた。なので、血糊代わりにオイルを多めにな……しかし予言通りに血塗れ仕様になったなぁ?」

「は……図りましたわねェェーーー!!!」

「フハハハ!!」

 

実に大人気ない、捨て身のイタズラであった。

試合には勝ったカルディナであるが、ある種の勝負には勝った叢雲劾。

お嬢様の悲痛な声がシミュレータールームに響く。

それを見ていた他のメンバー達は呆れる───と同時に警戒もした。

 

叢雲劾(管理者)のパイロット技能は一パイロットとして、戦闘用コーディネーターとして最上の力量を持つ。

ブルーフレームも上位機種とも言える。

だが、そのマシンスペックを軽く凌駕し、かつ十全に力を発揮出来るカルディナとヒュッケバインmk−2.5(ツヴァイハルプ)は、異常である。

単純に強いだけならまだ叢雲劾(管理者)に勝つ見込みあったが、手数と技量で終始圧倒するヒュッケバインmk−2.5(ツヴァイハルプ)を見て……

 

((((味方じゃなくても、せめて敵にだけはしたくないっ!))))

 

観戦していた誰もが思った感想だった。

 

 

《コロニー『L-5』》

 

「──では、こちらのデータをお願いしますわ。」

「確かに受け取りました……はい。」

 

ヴィクターがカルディナよりヒュッケバイン各機とシミュレーターのデータを受け取るが……いまいち活気がない。

これから現実味のないデータを提出し、絶句する上司に対し、どんな事を言われるか……想像するだけで胃が痛くなるのは想像に難くない。

 

「ま、ありのままに報告して貰おうじゃないか。」

「七割方、やらかしに近いがな。」

「ブラッシュアップする側の苦労が容易に目に浮かぶな。あんな戦闘記録……役に立つか?」

「仕方がありませんわ、ヒュッケバインはこの世界では公的評価を得ていないのです。開発経緯に秘密もある以上、私達が率先せねばいけませんわ。」

「お前が言うか。」

「非常人の第一人者だろうが。」

「……ぬぁにか仰りましたかぁ~??」

「「何も。」」

「あ、そうだ。カルディナお姉ちゃん、一つ聞きたい事があったんだけど。」

「??何かしら、アズ。」

 

カルディナにツッコミが集中する中、アズは不意に以前尋ねたかった事を思い出す。

 

「みんなと出会う直前に、ニューデリー上空でお姉ちゃん言ってたでしょ?『オルダケキアに尋ねた情報がある』って。」

「……あ~、あれね。」

「確か『ヒュッケバイン30のモデルは?』だっけ?」

「ええ……そうなのですが、ねぇ……」

「??随分歯切れ悪いな。そんなマズイ情報なのか?」

「まあ、考え様によっては、ですが。」

「……話してみろ、カルディナ。ロクな情報でない以上、俺やクヴォレーに関わりがあるやもしれん。」

「……話の前半はともかく、後半は私見が相当入っている予想話になるのですが。」

「構わん。」

「聞いておかねば、それこそ厄介事になるだろうしな。」

 

イングラムとクヴォレーの返事を受け止めたカルディナは、観念したように、オルダケキアから聞いた話を話し始める。

 

「まず、ヒュッケバイン30のモデルなのですが───」

 

 

 

 

《───まず前提として、アレに参考にしたモデルはない。そもそも開発したのは連邦軍でも、エーオスでもない。ドライストレーガの素体艦諸々、別次元の宇宙から来たのだ。》

「……え。」

《つまりエーオスにとっても謎な存在なのだ。》

「よく使いましたわね。」

《発見当時はそれほど優秀だったのでな。ごく一部を除き解析が可能だったので、エーオスでも複製、運用していたのだ。それだけではない、他にも『ゲシュペンスト』という機体もあった。》

「ゲシュペンストも!?」

《ただ、発見したものは全てフレームを除いた外装が破損しおり、データも欠落が見られ、完全とは言い難かった。唯一復元可能で運用出来たのがヒュッケバインだった、という訳だ。だがそのお陰で、奴ら『クエスターズ』に目を付けられたとも言える。》

「どんな理由でですの?」

《……ヒュッケバインの『ブラックホールエンジン』、そして『ブラックホールキャノン』だ。》

「その2つが、何を────敵襲?!」

 

 

 

「……とまあ、会話の途中でクエスターズが襲撃してきましたので、そこで会話は中断。後は皆さんが知る流れですが。」

「ふむ、HフレームとGⅡフレームがそこから出てきているとは……」

「別の次元からもたらされたドライストレーガーという戦艦、そして破損したゲシュペンスト、そのフレーム、復元可能だったヒュッケバイン、か……いったい何の冗談だ。

「そもそもブラックホールエンジン、ブラックホールキャノンでどう目に付けられるんだ。インスペクターやゲストじゃあるまいし……」

「私はもっと直接的な事だと考えていますわ。」

「直接的?」

「例えば、ブラックホールキャノン多用による環境破壊とか……

 

カルディナの発言に一同は固まる。

量産されたブラックホールキャノン持ちのヒュッケバイン達による、ブラックホールキャノンの乱れ撃ち。

それが地上、宇宙問わず常に撃ち続けられる……

冷静に考えれば、ブラックホール出現による影響は?

 

……いったいどんな環境破壊をもたらすのか?

 

……まあ、そんなのは他の破壊兵器でもよくある事でしょうし。ならグランゾンはどうする?って話ですわね。」(汗)

「………」

「ああ、そういえば太陽系内で中性子星を複数召喚したところで、特に影響もない実例もございますし、マイクロブラックホールが複数あったところで……ねぇ??」(滝汗)

 

「「「「………」」」」

 

ちなみに、中性子星は臨界を起こすとブラックホールになる。

それを知らぬ者は……アズを抜かした全員が知っている。

 

「アハハ……」

叢雲劾(管理者)、そこのところはどうなんだ。」

「……この世界はあらゆる因果を内包(ゲームをベースに)しているが、流石にそこまで無理難題は……出来んぞ。」

「今まで疑問視していなかったが、ブラックホールによる惑星への影響はどうなんだろうか。」

「未知数だな。ただ、グランゾンとアストラナガンがぶつかりあった時、ブラックホールと中性子星の衝突による宇宙崩壊が予想されたのは、イングラムも知っての通りだ。」

「なるほどな……ならば特異点が生まれる可能性は??」

「複数のブラックホールが出現した場合なら……有り得るな。」

「……そうか。」

 

とにかくヤバイ経緯がエーオスにはあったと皆が予測する。

もしブラックホールキャノンによる弊害があったのなら……

『クエスターズ』が攻めて来る事は不可避かもしれない。

 

そしてその事に一番ダメージを受けていたのはカルディナであった。

何故なら、RTX-009(カッパバイン)を造ると明言しているからだが、それの本当の意味するところは……

 

───最終目標がmk−1(アインス)mk−2.5(ツヴァイハルプ)mk−3(ドライ)の『エグゼクスバイン化』。

 

つまり、『ブラックホールエンジンを搭載する』である。

 

トロニウムエンジンはDSライドで代用可能だろうが、RTX-009(カッパバイン)の正当進化を目論むならブラックホールエンジンは必須。

 

目指せ、三姉妹によるブラックホールキャノン同時発射!!

 

だが……

 

「……お姉ちゃん、大丈夫?」

「だ……大丈夫、です、わ……」

((((……絶対、何か企んでいたな。))))

 

何とも言えない虚無感を抱きつつ、一同はA・E(アナハイム・エレクトロニクス)のある月へと向かうのだった。

 

 

《 NEXT 》

 


 

 

《 次回予告 》

 

量産型νガンダムを届けに、A・E(アナハイム・エレクトロニクス)の月面工場に訪れたカルディナ一行。

 

だが待っていたのは、量産型νガンダムを隠蔽しようと策を講じるA・E(アナハイム・エレクトロニクス)上層部の暗躍であった。

 

だが、そんなA・E(アナハイム・エレクトロニクス)に、ヒュッケバインを狙うクエスターズの襲来が。

 

混乱し、応戦するカルディナ達であるが、激戦の渦中となるA・E(アナハイム・エレクトロニクス)

 

混乱の最中、放り出される量産型νガンダム。それを追ってサクヤ08が目にしたものは?

 

その時、渦中に現れた『悪魔』が降臨、その力を顕現させる!!

 

そして放て!新たに手にするのは、新たなる銃神の力!!

 

……今、A・E(アナハイム・エレクトロニクス)が地獄と化す。

 

次回、お嬢様と往く『スーパーロボット大戦31』

11『お嬢様、崩壊する月面と、悪魔を見る』

 

これが勝利の鍵だ!!

『H・D・Bキャノン』

 

 


 

《 現在公開出来る情報 》

 

 

・ヒュッケバインmk-1(アインス)

ヒュッケバイン30改の改修機。

構造は同じであるが、フレームはミクロ単位で強化されており、HフレームでありながらゲシュペンストのGフレーム並みの剛胆性となっている。これは後述の二機にも当てはまる。

また、内部設定の調整により機体出力が1.5倍になっているため、スラスター出力も上がっている。

また、マギウス・ガオガイガーよりマギウス・フェザーを4本譲渡されており、スラスターに併設されている。これは防御や攻撃に使用する他、推進器としても使え、簡易『光の翼』が使用可能とか……(それ以上はいけない)

そのため、バックパックの『リープスラッシャー』のマウントポイントが変更になっている。

OSの他、メインシステムは独立型V.C.(H.A.L.)と共に運用される。

メイン動力炉には『DSライド』を搭載している。

ただし、リミッターが掛かっているため、クォータードライブまでが可能。ただし出力は現行のMSや特機をも凌ぐ。

機体の主カラーは、ネイビー……と言いたいが、パッチアーマーやADテープの使用で赤、オレンジ、黄色も増えている。

パイロット:アズ・セインクラウス

〇武装

90㎜重力子バルカン砲

ロシュセイバー

フォトンライフル・改

マギウス・フェザー

リープスラッシャー

ツイン・グラビトンライフル

 

〇特殊機構

GSフィールド

 

〇必殺技

フルウエポン・コンビネーション

 

 

・ヒュッケバインmk-2.5(ツヴァイハルプ)

ヒュッケバインmark-Ⅱを『近接戦特化』したパーソナルトルーパー。

そのためビルトシュバインをベースにヒュッケバインmark-Ⅱを掛け合わせたような外見をしているため、mark-Ⅱにリデザインしたビルトシュバインとも見れるが、GⅡフレームを採用しているため骨太。

しかし機体の主カラーは『赤』であるため、見た目は『ヒュッケバインEX風ビルトシュバイン』。もしくは『血塗れヒュッケバイン』

この機体の特徴として左腕の『ズーザムゲゼット』と呼ばれる複合兵装で、これは『リープスラッシャー』、『チャクラムシューター』、『サークルザンバー』の複合体であり、由緒全部乗せの武装。また、ガンダムSEEDのプロヴィデンスガンダムの『MA-V05A 複合兵装防盾システム』も参考にされており、ライトセイバー、ノーズ・フォトンキャノンも併設されている。

また、右腕の肘には『ファングスラッシャー』が装備されており、ヒュッケバインシリーズの武装全部盛り仕様で、後に試乗したイングラムからは「お前以外使えるか、こんなもの!」と言われる程。

また、片刃実体剣『ブレイブキャリバー』や、銃身を短くした『ツイン・ショートグラビトンライフル』等の武装を使うあたり、変態染みた玄人向けの近接仕様となっている。

内部はマギウス・ガイガーの並みの反応速度を出すためにG&Jファイバーを採用。他の2機にも採用している。

スラスター出力は訓練された兵士でも確実に失神するレベルで、他のパイロットが搭乗する場合はそれ相応に設定を変える必要がある。

そんな馬鹿みたいな出力を支えているのが、メイン動力炉の『DSライド』。リミッターはない。

 

ちなみに犯人(カルディナ)は「全部使いたかった、全部乗せは正義、変態設定はデフォルト」と供述しており……

パイロット:カルディナ・ヴァン・獅子王・アースガルズ

〇武装

90㎜重力子バルカン砲

ノーズ・フォトンキャノン

ライトセイバー

フォトンライフル改

ブレイブソード

リープスラッシャー

チャクラムシューター

サークルザンバー

ファングスラッシャー

マギウス・フェザー

ツイン・ショートグラビトンライフル

 

〇必殺技

ズーザム・コンビネーション

 

 

・ヒュッケバインmk-3(ドライ)

『エグゼクスバイン』を参考にしたパーソナルトルーパーだが、外見は白い『アッシュ』にガンダムU.C.の『クシャトリヤ』のファンネルラックを四枚の翼にしたような純白の外見を持ち、それそれがフレキシブル・バインダーとしての役割を果たす。

量産型νガンダムの機構や搭載されていたサイコフレームを参考にしているため、MS寄りのPTとしての側面が強い。

ボディも他の二機と違い細身である。頭部はゴーグル無しのエグゼクスバインのため、外見は純白塗装のウイングガンダムゼロカスタム

エグゼクスバインをベースに、キュベレイ+クシャトリヤをミキシングしたような機体なのだが、4基のフレキシブルバインダーと、隠しきれない溢れ出るオーラより、結果的にダイエットした『別人化したキュベレイ』に見える。

四枚の翼にはマギウス・フェザーが計64基搭載されており、ファンネルではなくフィン・ファンネルのような感覚で、マギウス・ガオガイガーと同様の運用が可能となっている。

他の武装は、ビームサーベル改の他、アーム・フォトンガン、ツイン・グラビトンライフルで、基本的には遠距離攻撃仕様である。

ただ、マギウス・フェザーの使用方法を考えれば、オールレンジ攻撃もさることながら、その応用力は相当なものとなる。

マギウス・フェザーを4基合わせる事で『クロイツァー』という十字モードになり、エネルギーフィールドを纏わせ、突撃させて標的を斬り裂く『マギウス・リッパー』、4基のエネルギーを収束させて戦艦以上の火砲を放つ『クロイツ・ブラスター』、フェザー同士をエネルギーラインで結んでマギウスフィールドを展開する等、その使用応用は多岐にわたり、マギウス・フェザーだけならプチ・マギウスと言える。

また、マギウス・フェザーはそれ自体が推進器であるため、アクティブな動きを可能とするだけではなく、4基のフレキシブル・バインダーで機体を覆う事で、最高で亜光速まで加速可能な突撃形態となる。

その他、両腕にビームサーベル兼ビームガンをイメージしたライトセイバー兼アーム・フォトンガンを装備し、ツイン・グラビトンライフルを背面にマウントしている。

 

必殺技は、64器のマギウス・フェザーを連結し、創り出した増幅結界にツイン・グラビトンライフルを放ち、フリー・エレクトロンキャノンも真っ青な超射程砲撃『Gインパクト・ブラスター』。

他のフェザー・ラックのフェザーを合わせての連携を合わせると、ネームド以外での戦闘はいくら集まっても苦戦もしない、近付かれても傷一つ負わせられない程度の戦力を単機で持っている。

ただし、マギウス・フェザーを操作する際には補助があると言えど、適確なイメージを伝える強い脳波が必要なため、ニュータイプ的な素質を持つ者しか搭乗出来ない。

〇武装

アーム・フォトンガン

ライトセイバー

ツイン・グラビトンライフル

マギウス・フェザー

マギウス・フェザー『クロイツ・ブラスター』

フェザー・リッパー

マギウス・フェザー『Gインパクト・ブラスター』

 

○特殊機構

GSフィールド

 

〇必殺技

フルウェポン・コンビネーション

 

 

○合体攻撃

『オーバーGインパクト・トライブラスター』

 

「……何だこれは?」

mk−1(アインス)mk−2.5(ツヴァイハルプ)mk−3(ドライ)の合体攻撃ですわ。マギウス・フェザーの増幅結界に3機のグラビトンライフルを全部叩き込んで、超重力衝撃砲を撃ち出すという技です。威力と規模はコロニーレーザー並みで……」

「おい。」

 

 

《つづく!》

 

 

*1
後のヒュッケバインMk-Ⅱの他、PTX-009とビルトラプターのデータを元にしてR-1が作られた経緯がある

*2
機体色で言うならこの場合『カッパー=銅』ではなく『青銅=ブロンズ』が正しい。移動に水適応があるため、海での戦闘多いOG1リュウセイ編では水を得た河童の如く活躍できるかも……という意味にもかかっているかもしれない。

*3
ビルトラプターを始め、ビルトシュバイン、ビルトビルガー、ビルトファルケンがある

*4
ゲームでは『赤』より『朱色』のような気がするのは気のせいか?(筆者主観)

*5
そのためブラックホールエンジンは搭載していない

*6
演出でそれ以上にも見えるが……

*7
グリプス戦役で華々しく活躍したキュベレイの後継機。第一次ネオ・ジオン抗争後期、第四世代MSに苦戦を強いられるキュベレイの性能向上・欠点解消を図ったプロトタイプ・ディマーテルの改修機。パイロットはハマーン・カーンを名乗る女性





以上が私なりのオリジナルヒュッケバインです。
アズは基本に従順。
カルディナは変態仕様。
アンネスは制約付き。

ブラックホール兵器に制約を掛けているのはヌルゲーを防ぐ仕様です。
もちろん完全にダメって訳ではなく、抜け穴もありますが、冷静な話、ブラックホールの連続出現に対し、環境に難の影響もないのはどうか?と思い、ネタとしました。

また、mk−2.5(ツヴァイハルプ)はpixiv上にあるオリジナル・ビルトシュバインを参考にさせていただきました。
サークルザンバーとリープスラッシャー、チャクラムシューターの組み合わせは素晴らしい。

……だからって、これはないんじゃないか?!

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