……っていうか、長くなってしまった。
もうちょいさくっと短くする予定でしたが、感情移入が強くなると、文章が長くなる傾向です。
それではどうぞ!
『管理者』の導き(強制)により、『スーパーロボット大戦30』の世界に跳ばされてしまったカルディナお嬢様と愉快な仲間達(笑)。
そして転移先でバラバラになり、カルディナとヴィータ、V.C.は日本に転移してしまう。
皆を捜すべく企業の社長となり、全世界規模の活動を行うのであった。
同じ頃世界中を旅するサブ主人公のアズ・セインクラウスが仲間になるのと同時に、連邦軍中央基地の連邦政府の高官より(カチコまれて、カチコんだ末に)受け取った『神文明エーオス』の遺産を元に造られた『ヒュッケバイン30(2号機)』でカルディナのマギウス・ガオガイガーと共に未知なる敵『クエスター』を撃退。
その後、インドはニューデリーにてイングラム・プリスケンとR-GUNパワード、クヴォレー・ゴードンと量産型νガンダム、叢雲劾とガンダムブルーフレームが乱入、共に機械獣の大群を撃退、その製造基地をマギウスが機転を利かし、HTBキャノンで撃退するにまで至る。
その後、クヴォレーと共に、量産型νガンダムに秘密裏に搭乗していたハマーン・カーンが、酒の席でシャア・アズナブルへの想いを爆発させる。
しかしカルディナより、ナタリー・ビアンキの事を指摘され意気消沈。
それでもカルディナの配慮(思惑も含む)により、一同は宇宙のアステロイドベルトに赴き、そこでララァ・スンとナタリー・ビアンキの霊体と会合する事に。
いよいよ、シャア・アズナブルを巡る女達の戦いの
「──いいわよ。」
「え??」
「だからいいわよ、少佐……いえ、大佐と結婚しても。」
「え、え……ええ!?」
「そう言っているでしょう、ハマーン。ナタリーもそうよね?」
「ええ、私も異論ありません。」
……落とされる事はなかった。
そんな風に結論を出したのは、ララァ・スンさん。
そしてララァの問い掛けに同調するナタリー。
土下座をキメてガクブル状態でありながら「シャアと……けっこんさせてくださぁーーいィッ!!」とのハマーンしゃま(笑)は、その言葉に戸惑うしかなかった。
十中八九、断られる事を想定していたのだが……
そして暇なので利き茶をしていた周りの男衆は、まさかという、ハマーンと同じような反応をしていた。
更に事の発端者たるカルディナは、アズ、ヴィータ、V.C.はと一緒にナタリーの
「ああ、そうなりましたか。」
「べろべろばぁ~」
「ほら~、ガラガラでちゅよ~」
「……赤ちゃん、可愛い。」
《ウッ、ウ~ウマウマ~♪》
「キャッキャッ♪」
むしろ、あやす方に夢中であった。
また、途中どこからかカルディナやアズと同い年ぐらいの女の子(霊体)が迷い込んで来たのだが、今はカルディナ達と一緒に赤ちゃんをあやしている。
(カルディナ、良いのか?いつの間にか部外者がいるんだが……)
(ああ、あの子はララァさんとナタリーさんとも面識があるようで……許可は貰っていますわ。)
(それならいいが……)
ファッション雑誌から赤ちゃん用の服をアズと共に見て、これはこれはと無邪気に会話する姿には、どこにも邪念はない。
「……あ、これ可愛い。」
「それ、素敵!」
(見た目は普通の年頃の娘。それにしても外にある気配は……)
(今は放っておいて良いのでは?手は出して来ないようですので。)
(仕方ない、害がないならいいか。)
それはともかく。
「あら?何を驚いているのかしら、ハマーン。」
「あの、その……絶対に反対されると、思っていまして……」
「普通はね……でも心境が変わってね、赦せるようになったのよ。」
原作では当初はシャア派だったけど、最後はアムロ派に片寄ったんじゃないかな~?と思わしきララァサン。
シャア相手に「邪魔です、大佐!」と言放ち、『逆襲のシャア』にて
「アムロにも言った事があるのだけれど……意識が永遠に生き続けたら拷問なの。」
肉体を失い、他に干渉出来ず、見ているだけの存在としているには、この宇宙は寂し過ぎ、そして残酷だ。
そして霊体となった今、自我を維持するのは困難を極める。
今までは生きとし生ける者との関わりが、自我を維持と成長が出来る行為の一つだったが、霊体では明確な意志を持つ者はそうそういない。
「だから私はシャアとアムロとの間にいる事で『
霊体故の特性が、ララァ程の人物を苦しめている。
だが、今はそれに変化が生じているという。
その一つ目が、ナタリー・ビアンキと出会った事。
それがある意味、奇跡であった。
お腹に子を宿している霊体は滅多にいないらしく、いたとしても存在が色々な理由で危ぶまれるという。
それでも類い稀なる意志で我が子を守ろうとするナタリーに、ララァは興味を持ち、交流するに至った。
だが話してみればナタリーはシャアの子供を孕んだ人物。
ララァにしては面白くもない存在であったが、ナタリーの生い立ちとシャアと結ばれた経緯を聞くと、シャア・アズナブルという人間性を思い出し、そして納得した。
その後はナタリーが孕む子供がどんな子か、互いに話し合う仲となった。
だが、そこまでであった。
そもそも霊体は
つまり、お腹の子供も成長せず、いつまでもナタリーのお腹に、永久に留まるしかない存在なのだ。
未来を語りながら、その事に気付き、いつの間にか絶望するナタリーを、不憫と思うララァ……
だが、二つ目の奇跡が起きた。
それがカルディナのアステロイドベルトへの来訪。
宇宙にやって来たカルディナとアズは、これまでに宇宙で散った人々の魂を慰める、もしくは昇華させるべく一年戦争や他の戦いによる激戦区の周辺で、様々な魂が集まり易いアステロイドベルトに赴いた。
膨大な力の奔流がカルディナを中心に噴き出した後、感じたのはまつろわぬ魂が次々に昇華される光景。同時に自身の
その際にカルディナはララァを見つけ、そしてナタリーに出会い、交流を持った。
その時に互いに情報収集を兼ねたお茶会を開き、大いに話し合った。
その中で、ナタリーのお腹に赤ちゃんの魂が宿っている事をララァからカルディナに話をした。
もしかしたらと思うララァに、悲しげに「ずっとこのままなのかしらね……」とナタリーが悲しげに微笑んだ後、少し考えたカルディナが答えた。
「でしたらそのお子様の魂、外に出してみましょうか?」
その答えに2人の時が一瞬止まった。
その後、カルディナの提案によってなされたのは『お産』。
当初は不安な2人であったが、ナタリーにこれまた膨大な力を注ぎ、臨月間近なお腹になったナタリーが分娩台で「ひっひっ、ふー!」して横でララァとアズ、ヴィータが「頑張ってー!もう少しよー!」と励ましている時点で、もう普通に出産である。
ちなみにV.C.が主治医となり、出産に立ち会った経験のあるカルディナが取り上げ、そして産まれたのは、元気な男の子。
その日、宇宙はアステロイドベルトの片隅にて、新たな魂の産声が響いたのであった。
「……お前達は、いったい何をしに行ったんだ。」
「言うなれば、お祓いと供養、ですわね。」
「お供え物も持っていきました。お酒が大半でしたけど。」
「MSパイロットの人達には大好評だったわね。」
「本当の目的は宇宙での魔法行使に必要な力場の整理ですわ。なまじ邪念の強い魂がいると制御に困るので……」
「――違う、そうじゃない。」
「何故、宇宙に来て出産が行われたんだ、という事だ。」
《何故って……そこに妊婦がいて、出産に困った事があれば医療関係者としては相談に応じる事は当然です。》
「さすがV.C.、いいお医者さんがいて助かったわ。」
《ありがとうございます。》
「……すまん、もういい。」
「つまりナタリーの出産はたまたまだった、という事で、カルディナ達にはあくまで善意で手伝ったという事か。」
ちなみに、どうして霊体状態のナタリーの赤ちゃんの魂を成長、出産まで漕ぎつける事が出来たかというと、霊体に詳しい友人がいて、その友人と共にとある母親の魂から同じケースに出くわした、という理由がある。
(……だから出来たと?いやいや、電位生命体の生命を半ば創成する行為だぞ、それは。)
『管理者』の血の気が引くような事案だが、既に成立しているため、時効のようなものだ。
そしてナタリーの赤ちゃんは僅かながら成長し始め、それは2人に希望をもたらした。
同時にこれからの事を考えた。
子供はナタリー中心に2人で育てるとして、父親は……
「ちょっと待て、そこで呪い殺して自分達のモノに縛り付けようとか考えていないだろうな!?」
「嫌だわハマーン、そんな事ちょろっとでも……」
「考える訳が……」
「……」
仲良く自然と明後日の方を向くララァとナタリー。
当然あっただろう。
考えること自体は自由なのだ。
だが実行しなかったのは本人達の偉いところ。
というより……
「あの人自身に、私達を感知出来るニュータイプ能力がないの。」
「だから今更現れても、ねぇ……」
実際、シャアにはアムロやカミーユのような感受性高いニュータイプ能力がない。
当時は、シャアはララァの人柄に惚れ込んでいるのだが、ララァの理想はアムロのようなニュータイプ能力の高い、包容力のある者だ。
なので、アムロが先にララァ出会っていた場合、シャアは相手にされない可能性があったのだ。
故に、2人が出会った時、ララァは事の他思い苦しんでいる。
理想的にはシャアの人柄+アムロのニュータイプ能力。
(ポ○ラがあれば、どんなに楽でしょうね……)
(……フュージョンより恐ろしい事を言うな。)
何かカルディナと『管理者』が危ない事を考えているが、無視しておこう。
分離できない可能性もあるが、それ以上に最強のニュータイプが爆誕する勢いだ。
「ニュータイプ能力で、包容力とは……?」
「ちなみに、こんな感じですわ。」
「───ヒィ!?土足で私の心を覗くな──って、これは
「ご理解頂けましたか?」
「……何かヤダ。」
「フフ、そこは人によりけりね。少なくとも私が大佐に求めたのは、その感覚なのよ。」
カルディナを通して、ハマーンはその感覚を知ったのだが、やはり戯れ合うようで好きではない。
そこはグリプス戦役の事柄そのままである。
とは言うものの、今のシャア・アズナブルには同じように求めても、きっと受け入れてくれないだろう。
ララァやナタリーを喪った感情と、アクシズを落とした責任感、罪の意識とその贖罪で頭がいっぱいのようで、それどころではない。
「何より私達を感じ取れないようでは……ねぇ?」
「ええ。だから今の大佐の事は、私達のような死者ではなく──」
「血の通った人に大佐を託す事にしたのよ、ハマーン。」
「……いいの、ですか?」
「ただ、貴女はスタートからしてハンデがありそうだけど……」
「うぐっ!」
「………」
そこはハマーンとナタリーの事柄そのまま、言い訳は不要でしかない。
そしてララァ以上に根が深いナタリーはというと……
「正直、貴女を許せない点もあった……でも私自身もシャア大佐に思いこそ通じたものの、その存在の大きさを、運命を受け止めてあげれなかった事が悔しいのよ。」
シャアをジオン残党による徹底抗戦派に変節させなければならなかった事もそうだが、ジオン軍にとってのシャア・アズナブルという存在の大きさを今更ながら知ったナタリー。
キャスバル・レム・ダイクンとしてのシャアを知らずとも、ネオ・ジオン総帥のシャア・アズナブルを死して知った時、何故もっと彼を支えてあげれなかったのだろう、と後悔した。
更に後で知った事だが、あまりにも悲しいシャア・アズナブルの経歴、やりたくもないネオ・ジオンのトップに祭り上げられ、最後に望んだのはライバルとの一騎討ち。
だがその根底にあった、ある意味変えようもないシャアの過去の傷をナタリーは知る。
そこで、必要だったのは憧れを叶えてもらう包容力ではなく、未だシャアの中に燻り、泣きじゃくる
だがそれも全て過ぎ去ってしまった事……
ナタリーがシャアの全てを知った頃には全てが遅過ぎたのだ。
「『私には出来なかった事……それをやって欲しいの。』それで許すわ、貴女の事を。」
「ナタリー…本当に、いいのか?私は、貴女を見殺しにしてしまったのだぞ?」
「いいのよ。それくらい認めてあげる器量はあるもの。好きなんでしょう?私と同じ人を。その気持ちは充分に解るわ。だって、貴女は―――私の『妹』よ。」
「ナタリー……ッ!ごめん、なさい……!私、わたじ……!」
「まったく……いつまでも弱虫ね。」
「ナタリー……!」
ナタリーの言葉に、涙して数年越しに自分の過ちに心から謝ったハマーン。
その姿は、かつてのネオ・ジオンの宰相ではなく、一人の女性、一人の女の子としてのハマーンの姿があった。
そんな姿を見て、ナタリーはかつての姉のような微笑みで優しくハマーンに語る。
「大丈夫よ。私にはこの子がいるもの。それに、今の
「……ふぇ??」
「私達は既にカルディナの手によって半永久的な存在になったの。だからいつか大佐が天寿を全うした後でも、私達の存在を現す事が出来る。それだけの事よ。」
「だから、カルディナには感謝しきれないわ。改めてありがとう、カルディナ。」
「ありがとう、カルディナ。それに貴女もそうじゃなくて?ハマーン。」
「……ああ、そうだな。礼を言うぞ、カルディナ。私をここまで連れて来てくれて。ナタリーと出会う機会を与えてくれて。『私は、やるぞ』!」
「あ、はい……頑張って。」
当事者達だけでは成しえなかった事、それを仲介したのがカルディナであった。
三者はそれぞれカルディナにお礼を述べるが、当のカルディナは嫌に困惑している。
「……しかし、上手くいけば良いとはいえ、男目線でもハンデがあり過ぎる。失敗した時はどうするんだ?」
そんな場面に、イングラムがボソリと嫌なIFを呟く。
感動の空気に冷や水を差す行為だが、当然の疑問である。
「ああ、もしハマーンが大佐を振り向かせられなかったら、
「そうね、ララァ。そこはもう予め決めているから問題ないわ。」
「…………はい??」
さも当然のように、決定事項をスラスラ喋るように返答するララァとナタリー。
その発言に、場が氷河期を迎えた。
……いや、元々宇宙空間は摂氏以下なので変わりないだろう。
「ちょ、ちょっと待て!それはどういう事だ!?」
「簡単な話じゃない。ハマーンが大佐の心を掴めなかった場合……ハマーン、貴女生きていられる?」
「そ、それは……!」
「ただでさえ元ネオ・ジオンの人間がシャア・アズナブルと接触した……それだけが露見しただけでも、この世界が震撼するじゃないのかしら。そうなった状況で、大佐はどうするかしら?」
「それはもちろん、私を受け入れてくれ──」
「──現実を見なさい、
「んなぁ!?」
「求愛するのに、相手からは拒絶される……なんて無情なのかしら。愛は怒りに、怒りは憎悪に、憎悪は殺意に……求愛行動は闘争の引き金になるわ。」
「それ以前にその時、貴女平静を保っていられる?他に生きる目標があるのかしら?大佐に拒まれる確率が高いから、第二の人生を平穏無事に謳歌出来るかしら?」
「あ、あぐ……!」
ララァとナタリーの散々な物言いに、コテンパンにされるハマーン。
少々どころか酷いのでは、と思うだろうが……
「お姉ちゃん、V.C.。結局のところどうなの?」
「今のところの成功確率は最初期のファイナル・フュージョン成功確率より低いわね。」
《具体的にはエヴァの最初期の起動確率の105.2倍低い数値が算出されています。》」
「……何を言っているのかわかんないけど勝算は絶望的、というのは解ったよ。」
という目算。
アズの目には赤く怪しく光る眼光をぎらつかせたララァ・スンと、ナタリー・ビアンキの姿が。
最初の優しい雰囲気は既に霧散している!
「だから失敗した場合……ハマーン、貴女には大佐を『
「私に死ねと!?」
「心中出来る権利が与えられた、と思いなさい。ちなみに、それも失敗したら自滅だから。」
「きょ……拒否権は??」
「ダメ。それ以前に貴女は私達と『契約』したの。」
「契約?!」
「さっき言ったでしょう?『私には出来なかった事……それをやって欲しいの。』って。その中身が『霊体となったシャア・アズナブルをここに連れてくる』なのだから。」
「詐欺商法か!」
「まあ、どっちにしても貴女は『私は、やるぞ』って同意した訳だし……ね?」
「そ、そんな事……ひい!!」
その時、ガクブル状態のハマーンの身体の周りに黒い靄が現れ、凄まじい嫌悪感と共に吸い込まれるように入り込む。
そして某RPGの有名なBGMと共に、メッセージが。
『 ハマーン は ララァ と ナタリー に 呪われた 』
「……きゅう~」
そしてショックのデカさに、倒れ昏倒するハマーン。
「ハマーンが倒れたぞ!?」
「……な、叢雲!今のメッセージは何だ!?」
「俺は知らんぞ!?俺が聞きたい!」
「ああ、私がV.C.に頼んで、タイミングを見計らってホログラム投影して貰いましたわ。」
《ララァさんからのお頼みでしたので。》
「ああ、そういう……なら問題なしだ。」
「……良いのか?ハマーンが昏倒したんだが。」
「いいのよ。退路を塞いどかないと、ハマーンがこれからの事に逃げ出しちゃうから。けれどそれでもやってもらわないと……大佐が可哀そうだわ。今の大佐は孤独、そして世界中の憎しみを背負っている……」
「今はまだいいとしても、これ以上はダメ。それを癒すせるのは、人との直な温もりと確かな繋がり。ハマーンにはそれを頼みたいのよ。今のハマーンなら出来る、私はそう信じているわ。」
「……そうまで信頼が強いとはな、本気でさせるつもりなのか?さっきも言っていたが、相当」
「はい。大佐を……シャア・アズナブルを愛する女の一人ですもの、その気持ちは本物なのは確かです。そして皆さんにはそれを手伝って頂けませんか?」
「ララァ、ナタリー……」
何とも異様な依頼である。
ハマーンとシャアの恋路を助けてくれ、等と。
カルディナとアズ、ヴィータ、V.C.はこうなるだろうと予測していたようだが、端から見ていてハラハラしていたのは間違いない。
「……ちなみに一つ聞きたいのだが、こうなるだろう算段は、カルディナが全て行っていたのか?あまりにも段取りが良過ぎるのだが。」
「半分そうですわね。ララァさんとナタリーさんと出会った際に霊的回線を構築しまして、ハマーンと出会って会話している間、常にどうしようかリアルタイムで相談してまして……」
「なるほど。どうも変だとおもったんだ。急にハマーンを擁護する発言しつつ、上げて落とす様な真似をし出した理由はそれか。そしてここまでエスコート……実にスムーズだった。まあ、下手にハマーンを遊ばせる真似をさせずには済むか。」
(……霊的回線構築に関してはスルーなのか。)
「……で、どうかしら?」
「……まあ、こう関わってしまった以上、我々も無関係ではないか。だがあまり色沙汰には期待はするな。」
「カルディナ達女性陣はともかく、俺達男共は世界が変な方向に向かわないように、この世界で出来る事をやるしか出来ないからな。せいぜい露払いぐらいしか出来ないが……」
「乗り掛かった船だ。その依頼、承った。」
「……ありがとう、恩に着るわ。」
男3人も渋々だが了承した。
その様子に安堵するララァとナタリー。
「「でもハマーンに掛けた
(((……この2人、本当は悪霊なんじゃ。)))
と、思ってしまったのはある意味仕方ない。
そして気絶したままのハマーンをそのままに、「さようなら〜」と姿を消すララァ、ナタリーとその子供。
その光景に呆気にとられているのは、女の子(霊体)。
「……何か、大変な事になっちゃいましたね。」
「ええ……ところで、貴女ももう行くのかしら?」
「はい。赤ちゃん、可愛いかったです。お茶も美味しかったです。久々に味のあるものを口に出来て………生きていた時の実感を思い出せました。」
「そう?なら用意した私も嬉しいわ。」
「……カルディナさん。また、会えますか?」
「ええ、もちろん。」
「私も会いたいです!」
《私もです。》
「私も宜しいですか?」
「うん、私もまたアズやV.C.、ヴィータに会いたい!」
ひしっと抱き合う女性陣は、お茶会で育んだ友情を確かめ合っていた。
「また出会う際には、最新号のファッション雑誌をお渡ししますわ。興味ありそうな様子でしたので、今回見せた分だけじゃ、物足りないでしょう?」
「あ、ありがとうございます!」
「それじゃあ、またお会いしましょう、
「……知ってたんですか?」
「たまたまね。ですが、ここでの縁は嘘偽りないですわよ。少なくとも、私やアズ、V.C.、ヴィータはそう信じていますわ。」
「……ありがとう、ございます。とっても嬉しいです!」
そして女の子(霊体)が手を振りながら宙に浮く。魔法で構成された量子空間であったお茶会の会場も消え失せ、周囲は全てアステロイドベルトの隕石群体が現れる――――
「……ん、は!!私はいったい―――って、何だ??」
―――と同時にハマーンが目覚めた。
その目の前には、全身煌めく金色のMSが。
背部には、尻尾のようなフレキシブルバインダーに大型ビームキャノンを放てそうな金色の大型シールドが一対。
頭部はバイザーでツインアイを隠したジム顔だが、トナカイのような大きな一本角を有する。
そして全身金色でありながら、そのMSはハマーンの記憶にある『百式』に非ず。それよりももっと光輝く金色である。
手を軽く振り、青い光に包まれたそのMSは、その後あっという間に光の速さでアステロイドベルトを離脱していったのだった。
その一瞬の光景に、一同唖然とする。
「な……何だ、あれは。」
「あれはMSか??明らかに異常なスペックを有しているようだが……」
「金色のMSと言えばA・Eの百式が有名だが……違うようだ。」
「それにパイロットは、あの幽霊の娘か?彼女はいったい……」
「お姉ちゃん、何か知ってる?」
「ええ、まあね……皆さん、会社でハマーンに状況説明をした際に、サイコフレームの話をしたのを覚えています?」
「ああ。」
「この世界でサイコフレームを用いて『特異点』たる力を発したのは、νガンダムと『
「ま、まさか……!」
「はい……私も実機は初めて見ましたが、あれこそ間違いないなく、ユニコーンガンダムが3号機―――名を『フェネクス』。」
―――ユニコーンガンダム3号機『フェネクス』
RX-0シリーズの3号機、つまりユニコーン、バンシィの兄弟機にあたるが、ビスト財団の干渉を受けるのを嫌がった地球連邦軍が自分たち主導でロールアウトさせたという独自の経緯を持つMS。
開発開始が最も後発なため、ジェネレーター出力など、単純なカタログスペック(ユニコーンモード)は1、2号機を上回り、特にパワー・ウェイト・レシオは3.9倍と、第二期モビルスーツと同等という驚異の数値を誇る。
外観面では、軽度のビーム耐性を持った黄金色のエマルジョン塗装を特徴としており、デストロイモードでは本体装甲がスライド拡張すると同時に、アームド・アーマーDEが展開。サイコフレームが青色に発光する。
劇中において、本機はニュータイプとフルサイコフレームにより、設計開発仕様にはない挙動と性能を発揮していくことになる。
また、その開発経緯も特異である。
『UC計画』にビスト財団が関与することを良しとしない、ラーソン中将を始めとした一部の地球連邦軍高官の思惑によって建造された機体で、試験用にAE社から先行納入されたフル・サイコフレームの素体を基にしつつ、1号機と2号機のデータを反映し、完成している。
AE社社長夫人であり、ビスト財団の血縁でもあるマーサ・ビスト・カーバイン女史からは「つまらない意地で勝手に作った機体」と揶揄されたというが、AE社ではブラックボックスとされたNT-DさえもOSに搭載するなど、総合性能は1、2号機と比較して大きく劣ってはいない。
「……そしてパイロットは、地球連邦軍の強化人間『リタ・ベルナル少尉』、でしたわね。ですが――」
宇宙世紀0095年12月4日。
性能評価トライアルとして、AE社と地球連邦軍が合同で機動試験を実施。その中でフェネクスはNT-Dを発動したが、そのまま制御不可能な暴走状態へと突入してしまう。
当該機はラーソン中将以下、試験評価員を乗せたアイリッシュ級「エシャロット」の艦橋へ、アームド・アーマーDEによる攻撃を加え撃沈した――すなわち数十人以上の軍人を殺害したのち、戦闘空域を離脱。
以降はパイロットであるリタ少尉も含め、行方不明となった。
「こちらの暦では2年ほど前ですが、この『エシャロット事件』発生後から今に至るまで『フェネクス』は行方不明でしたの。ですが、それが本日現れた。」
「2年か……あのリタという娘はあの様子からして、おそらくもう……」
「だろうな。飲まず食わず、無補給状態ではああもなるのは明白だ。」
「そんな曰く付きの機体が、どうしてここに……?」
「さあ?ですが、案外理由は単純なのでは?」
―――宇宙には滅多に感じられない、温もりと、人の優しい感情、生命の息吹がそこにあったから……
「気になって来たのでしょう。私にはそれだけで理由は充分かと。」
「全く、予想を大きく上回るものもあったものだな。」
「この度の会合が、何かの吉兆でなければいいが……」
「滅多な事を言わないで下さい。」
だが、この
「……とはまあ、余興説教御座いましたが、こちらが本日より我が社に入社致します、ハマーン・カーンさんですわ。」
「……ハマーン・カーンだ、宜しく頼む。」
艦内で軽い入社式を行っていたカルディナ一行。
一応は歓迎された。
そしてやる気は充分だ。
自分の命とシャアとの結婚が掛かっているのだから。
「しかし、どうするつもりだ?まさか馬鹿正直に働かせる訳ではあるまい。」
「それはもちろん。変装と偽名を用いて、会計総務の一人として働いて貰いますわ。」
「裏方に徹してもらう訳か。」
「いえ、私達に付き添って貰います。ときどきCMにも参加してもらいますが。」
「待て。」
「だぁって〜、磨けば美麗になる方を裏方って……絶対に周囲が放っておきませんわ。シャア・アズナブルのお嫁さんになる方(不確定)ですわよ。」
「宣伝してどうする。磨かずに放っておけ。その方が世界の平和の為だ。」
「ですがイングラム少佐、嫌でも手元に置いておかねば、後々面倒になりますわ。特に戦闘では戦力なるでしょうし。」
「ハマーンはどう考えている?」
「今の私は生活基盤がない。どう転んでもカルディナの決定に従うしかない。そこに異論はないが……手柔らかに頼みたいところだ。だが、嫌でも戦闘には巻き込まれる事を見越して、私にMSの一機でも用意して欲しいものではある。」
「確かに。会社の仕事はさておき、ハマーンという優秀なパイロットを遊ばせるのは悪手だろう。」
「今更裏切り等、考えんよ……
「そうだな。(棒)」
「頑張れ。(棒)」
「骨ぐらいは拾ってやる。(棒)」
「……お前らな。」
等とわいわいガヤガヤしている最中に、通信機に連絡が入る。
「あ〜、はい。もしもし。あ、ファイクス准将?どうしまし………………え、はい…………んなななななぁッ!?」
「どうした、騒々しい。」
「お姉ちゃん、何かあったの!?」
カルディナが只事ではない―――それも決して明かされてはならない情報がどこからか漏れ、絶望した表情をしていた。
いったいどんな事が知らされたのか……全員が固唾を飲んでカルディナの言葉を待った。
「……今、ファイクス准将から連絡があって………GGGに、私のマギウスの存在がバレましたわ!!」
「「「………」」」
「幸い、私とマギウスがC商会と繋がっている事まではまだ知られていないようですが、何故かマギウスがガオガイガーに似ていると、そして虱潰しに連邦軍へ調査依頼をしているとか……ファイクス准将は何とか誤魔化したようですが、バレるのは時間の問題かもしれません……ですがどうして?!」
「「「………」」」
「お姉ちゃん、それ本気で言ってる?(アズ)」
「鏡を見て来い。戦闘記録もだ(イングラム)」
「そもそも、バレないと思っていたのか?(クヴォ)」
「あれだけの規模で、無理があるぞ。(管理)」
「最低限の情報しかない私でも気付いたぞ。(ハマーン)」
《だから言ったんです、バレますって。(V.C.)》
「すいません、お嬢様はそういう所が抜けてまして……(ヴィータ)」
「ぐぬぅー!!ですわ!!」
カルディナ以外の全員がカルディナを白い目で見ていた。
当然である、戦闘規模や発揮したマシンスペック、更には戦術までもが一部異常なのだ。
それでいて当の本人が自覚なしとか有り得ない。
あれだけの戦果を出しておいて、GGG規模の組織を出し抜こう等と、GGGを舐めてはいけない。
「……そもそも、カルディナ。俺やクヴォレー、ハマーンならともかく、お前程の社会的地位を得た人間ならどうとでもなるだろう?」
「甘いですわよ、少佐!社会的地位を得た人間だからこそ下手な事はしません!それにマギウスを見られ、こちらの所在がバレたら、GGG諜報部が待った無しですわ!そういうのは友好な関係を築いてこそ、ですわ!」
(既にその機会を蹴飛ばしたような気がするが……)
「それよりも!それよりも先にGGGと会合してしまったら……未熟な出来のマギウスをGGGに晒してしまうのですわよ?そうなったら私……お嫁に行けませんわ(泣)」
「「「………」」」
「………すまん、今の発言はギャグか?」
《いえ、至って本人は真面目のようです。》
「お姉ちゃんにとって、マギウス・ガオガイガーは一心同体……もっと言うなら渾身の一張羅、だそうです。」
「ご自身で調整出来る故に、余計に未熟なものを見せたくない……お嬢様の意地とこだわりと流儀です。」
ナニと何処が?というのは、ツッコまないで欲しい。
それさておき。
「……こうなったら、取る手段は一つしかありませんわ。」
「何をする気だ?」
「GGGがこちらを調査しようというなら、こちらは徹底的に偽装するまでです。なので、代替機を創ります。」
「代替機……」
「まあ……悪くはない案だが、創る?」
「はい。この後、アナハイムに量産型νガンダムを返納するのですが、まだ3日程予定が空いていますので、その間にヒュッケバイン30の2号機を開発したコロニーへ向かい、そこでヒュッケバインを創ります!どうせですので、ハマーンの機体も一緒に創ろうかと。」
「む、ヒュッケバインを……」
「とは言っても、アズのヒュッケバインと類似データを参考に、主に私とハマーンの機体を新造します。その間アズのは改良し、『管理者』のブルーフレームと少佐のR-GUNはメンテした方が宜しいのでは?」
「ふむ、確かにな。一度メンテナンスしたかったところだ。」
「丁度良い機会かもしれんな。」
「では、これよりそのコロニーへ向かいます!」
そうして、物質創造高速移動艦サクヤは、進路をコロニー『L-5』に向けたのであった。
「………すまん、カルディナ。一ついいか?」
「何でしょうか、クヴォレー。」
「俺の、量産型νに替わる機体は……」
「あ………すみません。予算と資材の都合上、クヴォレーの新機体までは着手出来なかったんですの。なのでアナハイムでいいMSを見繕う事で……」
「……そうか」(´・ω・`)ショボーン
《 NEXT 》
カルディナ一行は、新しい力を手に入れるべくコロニー『L-5』と向かう。
そこで行われるのは、新たなるヒュッケバインの創造。
改名したハマーンと共に、新造ヒュッケバインが誕生する!
「ちなみにどうする気だ?」
「目指すは、カッパバインです。」
「「「 !? 」」」
次回、お嬢様と往く『スーパーロボット大戦31』
09 お嬢様、凶鳥を造る
これが、勝利の鍵だ!
『ヒュッケバイン
『ヒュッケバイン
『ヒュッケバイン
《 現在公開出来る情報 》
◯ハマーン×シャアのマルチエンド
・HAPPY END
教会の祝福の鐘がなる下で………
「おめでと〜」
「おめでとうですわ〜」
「フフ、ありがとうカルディナ、アズ。二人のお陰で私は、ここまで……グズっ!」
「ほら、泣かないで下さいませ、ハマーン。旦那様がお待ちですわよ。」
「そうです、お幸せに!」
「ハマーン……ここに居たのか。おいで……」
「シャア……共に幸せになろう!」
・BAD END
アステロイドベルト隕石群にて……
「ハマーン!血迷ったか!?」
「フフ、フハハハ!!私は正気だよ、シャア。だが互いに猶予はない、ここで共に……死んでくれ!!」
「ええい、冗談ではない!!む、カルディナ、それにアズか!済まない、救援を―――ぐあ!!」
「……逃がしませんわよ、シャア・アズナブル。」
「ハマーンさん、今です。」
「捕まえたぞ、シャア!!」
「ハ、ハマーン……!」
「……ありがとうカルディナ、アズ。シャア、ついに私を見てくれなかったな。私のアプローチを一度も……ならば私と共にララァとナタリーの元に行こう。」
「ハマーン、止めろ、止めるんだ!!」
「さようなら、ハマーン、シャア。」
「さようなら、ハマーンさん。」
「……フフ、弾丸X起動!!」
そして跡形もなく吹き飛ぶシャアとハマーン……
の、どちらかを予定しております。
中間はない。
やっぱりハマーンは過ちの塊。
そんでシャアの嫁’sは力量高い。
ララァさんの正妻っぷりと、ナタリーさんのママァ度は半端ない……心中する呪いを受けて、ハマーンに勝ち目あるのか?(絶望感並々)
そして次回はオリヒュッケ!
どんなハタメタな機体になるか、こうご期待!