起きたら尻尾が生えていた   作:カピバラバラ

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起きたらパパラッチに絡まれた

迷いの竹林をルーミアを背負いながら帰路に着いている。

 

 

「……」

 

 

濃密な一日の過ぎる事はなんと永き事か、それに比べて平坦な毎日という人生のあぜ道の過ぎ去ることはなんと瞬きの事か……なんて詩に浸ったりしちゃって。

 

 

「なんてなー…」

 

 

「…アンタ本当に一人言が多いよな、見てて飽きない事は良いんだが…」

 

 

「こういう性格なもんで、仕方ないって奴ですよ」

 

 

「……後、今回は最後に私の事情に巻き込んでしまって悪かった、こう見えても出店してる身だ、私の焼き鳥屋に寄ってくれた時にはサービスさせて貰う」

 

 

「へ?いやいや、こっちこそあんな依頼料でこの仕事量をさせちゃって……私も、妹紅さんの焼き鳥屋にルーミアと寄った時は…ふんだんにお金を使わせてもらいましょうか」

 

 

「ははは!良いな、ソレ……まっ、侘しい個人店だから何時でも寄ってくれ、もう少しで人里に着くからな、飛行もここら辺で終わりだ」

 

 

後は徒歩か〜…今日はずっと忙しかったし、漸く落ち着けるなぁ。

 

 

朝から紅魔館で色々ありまくって、フランちゃんの所で働く事になり、決闘はするわ帰ったらルーミア死にかけてて、治して輝夜姫に出会って宴会するわ……

 

 

…本当にこれ一日の内容か?

 

 

 

 

「……」

 

 

明日からはお仕事と、慧音先生の夜塾と、ルーミアの朝昼晩のご飯作って……大ちゃんとチルノと草の根ネットワークの面々との遊びの約束を果たして、洗濯と買い物と、霖之助さんところに洗剤買いに行って…

現代服作って阿求ちゃんにお礼参りと……枕作ってフランちゃんにプレゼント……。

 

 

霊夢打倒の弾幕練習、パチュリーさんに研究と複製の頼み込み、『初吸血』の責任を取って、ルーミアの機嫌取りして……。

 

 

…………尻尾解呪の目処、何時立つだろうなぁ…。

 

 

 

「ゲッソリ…」

 

 

「ぷっ…あはははは!ほ、本当に面白いな、ひょ、ひょうじょう…が……あははは!はは、はぁ………ふふ…」

 

 

「……」

 

 

「……もこう〜…おさけー!どこいったのー!!もーこーうー!」(変化して輝夜さんの顔で表情百面相)

 

 

「ぶふぁっ!!?や、やめて……」

 

 

「あれぇ〜〜もこー?もこー!どうしちゃったのよだんまりして!……あ、これ酒瓶か…」

 

 

「 ミッ 」

 

 

「えいりーん……ぁああ…顔色悪いわねぇ……」(コケ石を撫でる)

 

 

「ゲホッゲホッゲホッ!!?や、やべで…あは、はははは…ひ、ひぃ…」

 

 

「おわっ!?なになになに!?世界が急に暗く……自分の前髪じゃないのよ!!」(自分から頭に乗っけたあんみつ団子を叩きつける)

 

 

「ぉ゛ぁっっ」

 

 

 

その後、帰り道で雑モノマネ100連発をして妹紅さんを笑い殺しかける寸前までボロボロにしてから帰りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっちらおっちら…」

 

 

どうも、私でーす。

 

 

「行き道に本当よく絡まれるんだから……」

 

 

あの後、酒くさいルーミアを風呂にぶち込んで服も洗って、色々準備し終えてから翌朝に紅魔館への道で野良の獣やら雑魚妖精を、ビームでボコボコにして歩いてる途中です…。

 

 

「そろ…そろっ…と、自分で弾幕打てるようにならないとな〜…まぁ今のままで別に困ってる訳じゃ無いから良いんだけどさぁ…」

 

 

「アリスお母様の言いつけを今日も今日とて守っときますか……」

 

 

私がやるべき事は三つ。

 

尻尾の呪いの解呪、霊夢を説得できる位の実力の確保、現実へ帰る…いや、『幻想郷の外に出る』事。

 

初日から殆ど変わっていないけど、変わったのは優先順位。

 

 

「解呪最優先だ…!」

 

 

「二番目の…はぁ、目標はそもそも、私が妖怪だから対立するのであって…!ふぅ…美鈴さんの言う通りまだ他の事情があるかもしれないとはいえ、人里の退治屋が人を退治してどうすんだって話だ…!!」

 

 

一山超えて、湖を超えて…それで紅魔館に着くんだけど、これがまた大変。飛べばいいって言われたらそうだけど、何時解呪出来るか分からないのに飛行に頼りっきりだと酷い目に合う可能性がある。

 

 

解呪における問題点も多い、そもそもそんなことが出来る人を探し回らないといけないし、ルーミアとかいう同居人が私の事食べるし、フランちゃんの吸血に耐えられ無いから……解呪後は一瞬で現実へと帰らなきゃ死。

 

 

「事情に巻き込まれ過ぎも……よくないな…」

 

 

 

パシャッ…

 

 

 

「あ?」

 

 

途中で拾った木の棒を支えに、折れそうな足を動かしていると……背後からシャッター音が聞こえてきた。

 

 

シャッター音、そう…シャッター音だ、携帯?カメラ?なんにせよ…。

 

 

 

「出てこい」

 

 

返ってくるのは沈黙。

 

 

「…ずっっとうっすら気配があったな、出発の時から覗いてた?」

 

 

「……」

 

 

「吹き飛ばすまで、3、2、1…」

 

 

「わー!ストップ!ストップして下さい〜!」

 

 

木陰から飛び出てきたのは……。

 

 

 

「…スーツ??はぁ?……えっと幻想郷なら………わっかんねぇや、オラオラ身元あかしやがれこの野郎」

 

 

「あややー…見た目からは想像もつかない程に乱暴なお方ですねぇ……失礼しました、私ルポライター兼ジャーナリストのアヤメユウと申しま…ーー」

 

 

「はいマスパ」

 

 

「あっちゃぁっ!?な、何するんですか!?あちち…羽根が焼けるとこでしたよ!?」

 

 

「私は身元を明かせと言ったんだ、嘘をついていいなんて一言も言ってないぞ〜?」

 

 

「…なるほど、少し侮りすぎたかしら?……どうも!鴉天狗の凄腕新聞記者、話題の人物は見逃さない、文々。新聞の射命丸文です!」

 

 

「お時間少し、宜しいですか?」

 

 

 

人里に流通してた新聞の記者か、鴉天狗とな? へぇ…そんな妖怪まで幻想郷に来てるのか…。てか射命丸文か、阿求ちゃんから色々聞いとるぞ。

 

 

 

「ゴシップなんか特に無いよー品切れ品切れ、質疑応答もめんどくさいのでやりません」

 

 

「えー?少し位いいじゃないですか〜!貴方、案外幻想郷で話題になってるんですよ?」

 

 

「はいぃ?なんで?」

 

 

「そりゃ幻想郷の有力者達と軒並み関係を持ってるからに決まってるじゃないですか、稗田家に押し掛けて阿求さんを顎で使っても文句は言われず、湯水の様にお金を使って作るものは枕で、その資金元も謎」

 

 

「夜に里の外へと何度も何度も出歩いて無傷で帰ってきて、妖精達と遊び、慧音先生の口からは何度も貴方の話題が出てくるんですよ?霖之助さんとも良い顧客関係だと聞きます」

 

 

「昨日からはなんと紅魔館へと足を運んで、そこの妹さんと遊んで…太陽の花畑を散歩することを許され、仕舞いには妹紅さんとも仲がよろしいと来た」

 

 

「なんでそんな詳しいんだ…」

 

 

「チルノさんと妹紅さん、慧音さんや阿求さんに聞き取りを行いましたからね、妖怪としても人間としても、外来人の貴方の話は噂が絶えません、事実確認が新聞を作っていくので聞き込みは必須なんですよ」

 

 

「これだからパパラッチは…」

 

 

「新聞記者です〜!……まっ、そんな所で『これは特ダネの気配!』と凄腕記者の私は貴方へ独占聞き込みを…」

 

 

「お断りします、それじゃ失礼」

 

 

尻尾の毛を大量の鳩と動物に変えて、文の目の前に放つ。

 

 

後熊と牛と虫も向かわせて退散退散。

 

 

「どぅわぁ!?!?げ、幻術!?貴方みたいな低級の妖怪の……!うわわ!ちょ!熊はヤバいですって!!」

 

 

「ふん、次は水ぶっかけるからな」

 

 

濡鴉ってな、ほなサイナラ。

 

 

「ま、待ちなさいっ!待ってーー!?」

 

 

「……」

 

 

確か二つ名は、幻想郷最速だって阿求ちゃんが言ってたな…姿消しとこ。

 

 

 

 

「待って下さいぃぃぃぃ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…てな事があってね」

 

 

「その子、ユウにとって邪魔?」

 

 

「あ〜……まぁ、そうかなぁ」

 

 

「じゃあ破壊してあげる!私との時間を遅らせた原因でしょ?鴉天狗……羽根をもいで、紅魔館のカーペットにでもしよっかな〜」

 

 

「ストップストップ、フランちゃんがそんな事しなくていいよ、私がメタメタにしとくからさ」

 

 

「うん!分かった!」

 

 

という訳で、どうも私だ。

 

 

現在フランちゃんのお部屋のベットの上で2人仲良くお話中、勿論……。

 

 

『かぐや〜?か……ぐ…や、オロロロロ…』(雑マネ中)

 

 

『アハハハハ!!面白い2人なのね!』

 

 

 

昨日の事やルーミアの死にかけ事件、同居拒否でココと家を行き来する事になったのを既に話し合っている。

 

後は私がもし幻想郷に長居して成人したら、一緒にお酒を飲もうとも。

 

 

 

 

「ユウのお話の仕方、とっても面白くて……こんなに時間が早く過ぎるのは初めて!」

 

 

「ふふん、ありがと!…よし、だいぶ長く話し込んじゃったね…昼前か、外出前にご飯たべる?」

 

 

「食べる!…でもいいの?前ので嫌になってたりしない?」

 

 

「ぜーんぜん、フランちゃんが優しくしてくれたからね……ほら、おいで〜」

 

 

「あは………ユウ、ダメだよ?そんな……ううん…頂きます、あ〜…ーー」

 

 

 

フランが牙を突き立てようとした瞬間、部屋にノックの音が響く。

 

 

 

「どうもーー!!文々。新聞の者ですけどー!」

 

 

「「………」」

 

 

「ユウ…彼女の事、よね?」

 

 

「う、うん」

 

 

「殺すわ」

 

 

…ノーコメントを貫かせてもらいます。

 

 

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