とある魔眼の介入物語   作:@グラール

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第2話

やぁ、こんにちは。そういえば前回は自己紹介を

してなかったな。

 

俺の名前は衛宮光度だ。

親はとても優しい両親で俺が学園都市に行きたい

と言ったら快く行かせてくれた。

ちなみに特典だが、身体能力UPはすぐに実感出来た。

一度本気で走ったら速すぎて壁にぶつかってしまった。

痛かったぜ...

 

そして学力UPも役に立っている。学校の授業で

分からないところなんて無いし勉強する必要ないから

遊び放題である。あと推理などの能力も上がっているらしい。

 

そして最後に直死の魔眼。

これは使ってみて神が言っていたことがよく分かった。

使えるようになったのはつい最近なのだが、なんと言うか...

物にしか線や点が映らないのだ。 つまり生物の死は視れない

のである。時々物でさえ視れない時もあるが...

まぁ、人を殺す予定なんてないから別に構わないんだがな。

ちなみに目も青くなっていない。

 

あと重大な知らせがある。...なんと原作知識がほとんど

抜けてしまったのだ。今はもう主人公くらいのことしか

覚えていないのである。

いろいろと考えてみたのだが、これは神がやったことだと

考えている。おそらく、原作知識であまり先回りされても

困るのであろう。まあ、やっておきたいこともあった気がするがこの世界を楽しみたい俺はそんなことはしない

のだが...

 

ーーーとここまで俺のことを説明してきたが、

そろそろ現実に戻ろうか...

今俺がなにをしているかと言うと...

 

「おるぁ!!ちくしょうこのクソガキ共止まれやぁ!!」

 

「うう、不幸だーっ!」

 

「うっさいぞ当麻‼︎元はと言えばお前のせいだろ⁉︎」

 

「うっ、それを言われると言い返せない...」

 

...不良から逃げているところだ。

何故こうなったかは賢い皆様はお分かりだろうが

 

当麻と一緒にファミレスへ行く

⬇︎

俺はトイレに行く

⬇︎

帰ってきたら当麻に引っ張られ店を出る

⬇︎

振り返れば不良がいっぱい

 

本当に、どうしてこうなった。

「ホントにどうやったらこんな短時間でトラブル起こせるんだよ⁉︎巻き込まれた俺の身にもなれ!」

 

「俺だってこんな不良に追いかけられる状況になるとは思わなかったんだよ!」

 

「おらぁ‼︎呑気に喋ってないでさっさと捕まれやぁ‼︎」

 

「捕まれと言われて捕まるバカはいねぇよボケ‼︎」

 

そしてさらに1.2キロほど走りつづけて大きな川にでた。その川に架かっている橋で俺たちはようやく足を止めた。あとを追ってくる不良が一人もいなくなったからだ。

 

「く、くそ...やっと撒いたか」

 

「ったく、いつもいつも面倒ごと巻き込みやがって」

 

「それについては悪いと思っていますですはい」

 

(はぁ、俺一人なら全力で逃げておわりだったんだがなぁ)

世の中うまくいかないものである。

そうして無事に不良から逃げきったことに安堵しついると...

 

「 ったく、何やってんのよアンタ等。不良を守って善人気取りか、熱血教師ですかぁ?」

 

刹那、ギクリと当麻の体が凍りつき、俺はため息をついた。

俺は気づいていたが、鉄橋に灯りの一つもなかったためか、当麻は気づかなかったらしい。俺たちが走ってきた方向から5メートルほど先に、女の子が一人立っている。見た目は何の変哲もない中学生ぐらいの女の子だ。

確かファミレスから出る時に視界の端に見たな...ああなるほど理解した。

「...つー事はアレだろ?後ろの連中が追ってこなくなったのも」

 

「うん。めんどいから私が焼い(ヤッ)といた」

 

バチン、という青白い火花の音が響いた。

別に女の子がスタンガンを持っている訳ではない。肩まである茶色の髪が揺れるたびに、まるでそれが電極のようにバチバチと火花を散らしているのだ。

 

「はぁ、ホントお前って行動に余計な部分が多いよな」

俺はそうつぶやく。

当麻はおそらく、いや確実にこの女の子を助けようとして不良に追いかけられるはめになった訳ではない。当麻は不用意に彼女に近づいた少年達を助けようとしてたのだ。

 

当麻はこの中学生と知り合いらしいがそれは俺にも当てはまる。

彼女と始めて会ったのは魔眼が使えるようになって数日のことだった。補習で遅くなった学校帰りに飲みものでも買おうと自動販売機の前に立ち横を見たら茶髪の中学生が5.6人の不良に囲まれついたのである。そのうちの一人が俺に気づき他の奴もぞろぞろきてそいつらと口喧嘩してたら中学生が電撃を放ってきたのである。俺は持ち前の身体能力と使い慣れてきた魔眼を咄嗟に発動して電撃を殺した。...後から思うとコレがまずかったらしい。それからと言うもの彼女に見つかっては勝負を挑まれそれを適当にあしらうのが日常になってしまった。ちなみに全戦全勝だ。

...と過去を振り返っていたら話が進んでいたらしい。

 

「ねぇ、超電磁砲(レールガン)って知ってる?」

 

「あん?」

「む?」

 

「理屈はリニアモーターカーと一緒でね、超強力な電磁石を使って金属の砲弾を打ち出す艦載兵器らしいんだけど」

ピン、と少女はポケットから出したメダルゲームのコインを真上へはじき飛ばす。回転するコインは再び少女の親指に載って、

「ーーーーこういうのを言うらしいのよね」

言葉と同時。

音はなく、いきなりオレンジ色に光る槍がやや離れていた当麻と俺の間を突き抜けた。

向こう30メートルに渡って破壊の限りを尽くしたオレンジの残光は動きを止めても残像としてあたりに焼きついている。

 

「こんなコインでも、音速の三倍で飛ばせばそこそこの威力がでるのよね。もっとも、空気摩擦のせいで50メートルも飛んだら溶けちゃうんだけど」

 

「ーーーーて、メェ。まさか連中追い払うのにソイツぶっ放したんじゃねぇだろうな⁉︎」

 

「だとしたら過剰防衛にもほどがあるぞ。俺が風紀委員だったら真っ先に連行するな」

ふう、いきなり何か打たれてぼーっとしてたら話に入るのを忘れてたぜ。

 

「ばっかねぇ。使う相手ぐらい選ぶわよ。私だって無闇に殺人犯になりたくないもん」

言いながら、少女の髪が電極のように火花を散らす。

「あんなーーー追い払うにゃこいつで十分でしょ、っと!」

 

瞬間、彼女から槍のごとく一直線に雷が俺たちに襲いかかってきた。

俺は嫌な予感がしていたためあらかじめ発動していた魔眼で雷の死の線をなぞった。

そして雷はなかったかのようにその場に消える。

隣を見ると当麻もうまく対処したらしい。

 

「で、何でアンタ等は傷一つないのかしら?」

少女は犬歯を剥き出しにしてこちらを睨んでくる。

「まったくなんなのよ。そんな能力、学園都市の書庫にも載って無いんだけど。」

 

当然だ。俺に至っては最近開眼したものだし当麻の幻想殺しイマジンブレイカーも学園都市が解明できるようなものではない。

あと当然の様にあしらったけど俺たち少しでもまちがえたら黒焦げだからな⁉︎分かってんのかあの中学生⁉︎

 

「そんな能力を相手にケンカ売るんだから、こっちもレベルを吊り上げるしかないわよね?」

 

「お前、それでいつも負けてるんじゃなかったか?」

今度は俺だけに電撃が飛んできた。っく、あいつ返事代わりに電撃うちやがった!

 

「ったく、めんどくせえが仕方ねぇ。当麻よ、ホントついてねーよな」

そういって当麻にアイコンタクトをとる。当麻はそれで此方の意図が伝わったらしく

「ああ、ついてねーな」

そして次は声を揃え

「「オマエ、本当についてねーよ」」

 

その言葉を放った瞬間俺たちは走りだした......後ろに。

 

「へ?」

彼女はいきなりのことに放心してしまったらしい。こっちが戦う気になったとでも思ったのか?これは好都合だ今のうちに逃げてしまおう。

 

「はっ!コラ、待ちなさい‼︎」

 

「はっは〜、またなビリビリ中学生!」

俺たちは当然彼女を待つなんてことはせず走り続ける。

 

「待てって...言ってんでしょうが‼︎」

 

その瞬間、俺たちがいる橋に一筋の光が舞い降りた。

 


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