魔法科高校の劣等生 規格外な力と異常な心 作:ほっとひといき
うん、そうしよう。
魔法。
それが現実となって約百年。
国家はこぞって魔法技能師を育成する。なぜなら魔法技能師は国家の力そのままだからだ。
しかし、魔法は平等ではない。
徹底した才能主義。
残酷なまでの実力主義。
例えそれが生まれた時から備わっていたものだとしても、何の努力をしなかったとしても、それが高みにあるとすれば覆すことはできない。
それが望まぬ力だったとしても。
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第一高校入学式の日。しかし、開会二時間前の早朝。
新たな生活に心を踊らせる新入生。それ以上に舞い上がっている父兄。
そして入学式の会場となる講堂を前にして、三人の新入生がいた。
一人は感情の読み取れない瞳。無機質な機械を連想させる雰囲気。しかし、平凡な容姿。これらの要素が相まって存在感があり一瞬目を止めてしまう。
彼一人だったら間違いなく彼のみが見られていた。
しかし、この場には彼以上の存在感を持つ者たちがいた。
一人はストレートに黒髪を伸ばしている美少女。
人の目を惹かずにはおかない。十人が十人美少女だと認めるだろう。
そしてもう一人は茶色の髪を横で括る、いわゆるサイドポニーという髪型をしている。メリハリのあるボディに整った顔立ち。こちらも誰もが美少女と認めるだろう。
そんな三人が固まっているのだ。視線はここだけに集まっていた。
「納得できません」
「まだ言っているのか・・・?」
「仕方ないよ。達也くん。」
会話の内容は幼稚としか表せなかったが。
「何故お兄様が補欠なのですか?入試はお兄様がトップだったじゃありませんか!」
「それはペーパーテストに限っての話だろう」
「でも達也くんが補欠というのには私も納得できないかな」
「桜花・・・君まで」
「だって達也くんの本来の力を使えば「桜花」・・・わかってるよ。納得してはいないけど」
「とりあえず、そろそろ移動したほうがいいんじゃないか?新入生総代が遅れたら不味いだろう」
「・・・後で話し合おうね」
その言葉を聞いた瞬間達也は顔を青ざめ、深雪は思わず後ずさった。具体的な内容を知っているからこそ、いやそのプレッシャーは既に一つの魔法とも言えるだろう。実際周りの野次馬たちも震えている。
桜花の姿が見えなくなってようやく平常に戻る。
達也と深雪は思う。
絶対に新入生のトラウマになっていると。
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達也が講堂に入って座った時には既に席は半分埋まっていた。深雪は先に行かせた。一科生と二科生が一緒だといろいろと問題になるからだ。深雪は不満そうだったが埋め合わせをする形で納得させた。
達也の読みは当たっていたと言える。
前半分は一科生。左胸に八枚花弁のエンブレムを持つ生徒。
この学校のカリキュラムをそのまま受けられる生徒。
後ろ半分が二科生。左胸のポケットが無地のままの生徒。
補欠的な扱いでこの入学を許されカリキュラムを満足に受けることができない生徒。
同じ新入生でありながら、エンブレムの有無によって綺麗に別れている。一切強制されていないにもかかわらず。
(最も差別意識が強いのは、差別を受けている者である、か)
逆らうつもりもなかったので後ろの空いている席に座った。
既に隣は埋まっていたが。
「失礼します。」
「あっ、どうぞ。」
見知らぬ女子生徒の隣に座ってしまうという失態?をおかしてしまったが、相手が嫌がっていないようで救われた。
そしてその隣から、
「すごいね~美月。もうナンパされたの?」「エッ、エリカちゃん!?」
と声がかかる。
「あたしは千葉エリカ。エリカでいいよ。え~と「司波達也だ、達也でいい。」うん、よろしくね達也君。」
「私は柴田美月と言います。よろしくお願いします。」
「わかった、よろしく。エリカに美月。」
「はい。あっ、始まるみたいですよ。」
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桜花の答辞は、見事なものだった。
その容姿と相まって記憶に焼き付けるには充分だった。
明日から人気者だろう。
そして今、自分たちはIDカードの交付の時間だ。
達也と美月とエリカはそろってE組となった。
おそらく深雪はA組だろう。そして桜花も。
学校で関わることは少なくなるだろう。
そう思っていたのだが・・・・
「遅いよ。達也くん。」
「・・・何でいるんだ?」
彼女、桜花は微笑みを浮かべてそこにいた。
口調がうまくつかめない。
あと、桜花の容姿は高町なのはです。
踏み台はもうちょっと後です。