俺は士官学校卒業後、キシリア閣下の命令でモビルスーツテストパイロットとしてグラナダ工廠に配属になって1週間がたっていた。実戦での機体データをとるために2、3回敵艦隊と接敵してサラミス級やマゼラン級を沈める。だがそのたびに推進剤不足で全滅できなかったのだ。
「調子はどうだね?ナガト少尉」
「レム少佐殿、機体の調子は良好でありますが、航続距離が短いのが問題でありますなぁ、運用方法次第ではありますがこのままでは艦載機としての運用は厳しいでしょう。それに、こいつはじゃじゃ馬すぎる。エース向けで開発するのは頷けますが、機動性を維持しつつ戦闘可能時間はS型程度を目指さないと、とてもじゃないが戦えません。それに武装ですが、やはりザクマシンガンでは連邦がモビルスーツを開発した場合役に立つとは思えません。初弾が遅すぎる。」
機動飛行訓練を終了し、試製高機動型のコックピットから降りると当機の開発者であるエリオット・レム少佐殿が隈をつくり、疲れ切った顔をなんとか律しながら声をかけてきた。開口一番乗機をボロクソに言う。俺だってこの機体が嫌いで言ってるわけじゃない。好きだからこそ、この機体をもっと良い機体にしたいのだ。それにテストパイロットならこれくらい言っても問題あるまい。不完全な機体で出撃して死ぬのはパイロットだ。俺がボロクソに言うとレム少佐は苦笑いして頭をポリポリとかいた。
「そうだなぁ、それは問題だがどうしたものか…。」
「外部に外付けのプロペラントタンクを搭載してみては?被弾時のリスクはありますがないよりはマシになるかと思いますが」
「いや、技術者として開発者としてパイロットへのリスクは極力減らしたい。万が一、億が一に備えるのが私の、私達の義務だ。そうだろう?」
「えぇ。技術者とテストパイロットの義務です。半端な機体ではパイロットへの負担だけでなく整備兵達への負担になりかねません。私はこの機体を、現場の知らない馬鹿が作ったなんて言われたくありません。この機体は最高です。だからこそ欠点を減らしておきたいのです。」
「あぁ、そうだな。なんとしてもこの機体の欠点を減らそう。まぁ、今日はこれで終わりだ。ひどい顔をしているぞ?ゆっくり休んでまた明日から頑張ろう。」
「はい、少佐殿。お言葉ですが少佐殿も大差ありませんよ…。少佐殿もお休みください。休まねばせっかくの少佐殿の頭脳も発想も曇ってしまいます。」
「そうだな、私も休もう。ではおつかれナガト少尉。」
「おつかれ様です。」
俺はレム少佐を見送るとロッカーに向かいパイロットスーツを脱いでシャワーを浴び汗を流す。浴び終わったあと脱衣所の鏡で自分の顔をみる。ひどい面だ。こっちに来てからレム少佐とほぼ寝ずに機体の欠点を洗いざらい調べ改善しなんとか今の状態に持ってきた。と言うのもあの演習が終わりグラナダ工厰配属後初日の試験でエンジンが暴走して危うく死ぬところだった。その時暴走時に空中分解しかけたので機体の強度を調べ上げ開発しなおして。そこから1日で調整を行ないエンジンの暴走をしないように調整して実働試験での基準をクリアして実戦でのデータ集め。そのときに高機動による航続距離不足が判明、さてどうしようかと悩んでいるのが今なのだ。
ぐぅ…。
腹が減ったな、今日は外に飯を食べに行こう。たまにはいいだろう。そうと決まれば俺は軍服…、パーソナルカラーである漆黒に染まった軍服に袖を通して外にご飯を食べに行く。今日はステーキが食べたいなぁ…なんて考えたのでグラナダにある美味いステーキ屋に行くことにした。まさかそこに恩師が居るとは知らずに…。
ステーキ屋に着いてカウンター席で一番端の席に座ると、この店で一番大きい1ポンドのステーキと白米、水とアップルジュースをジョッキで頼む。この店は何でもかんでもでかくできるし残さずに食べきれば普通のサイズと同じ値段で食べれるのだ。燃費の悪い俺にとってはありがたい。ちなみにアップルジュースは先に出してもらう。俺の好物の一つだ。疲れた体にはしみる。アップルジュースを飲みながらステーキを心待ちにしていると隣に女の人が座って店員さんにビールとステーキを注文している。制服だ、ジオン軍人らしい。珍しい、この店に来ても隣に人が来ることなんて今までなかったというのに。だがこの人、どこかで…。
「なんだい、挨拶もなしとはずいぶん偉くなったもんだねぇ。えぇ?ナガト。それともあたしの事がわからないのかい?」
「いや…すみま…ん?え?シーマ教官?!」
「あっははは!そうさね、シーマ教官さね!」
なんとなんとシーマ教官が隣に座っていた。開戦以降全く連絡を取っていなかったがこんなところで会えるとは思わなかった。
「失礼致しましたシーマ教官殿!ご無沙汰しております!」
俺は席を立ち直立不動の敬礼で挨拶する。
「声がでかい。非番なんだろう?楽にして早く座りな」
「失礼します…」
俺が座ってた席を叩いて座るように促されたので素直に座る。
「しかしあんたがグラナダにいるとはね、てっきりソロモンに居るもんだと思ってたよ。あんた達の活躍は聞いてるよ?初陣で連邦艦を何隻も沈めたんだってねぇ、流石はあたしの教え子たちさね」
「シーマ教官にお褒め頂けて光栄です。シンはソロモンに、自分はグラナダでテストパイロットの任を拝命しております。シーマ教官は今は何を?」
「そうかい、あんたはテストパイロットかい。良かった。あたしは裏の仕事さね、艦隊を率いて海兵隊共の指揮官さ。」
「海兵隊…、シーマ教官の艦隊ですからさぞ腕の立つ艦隊でしょう。シーマ教官のもとで働けるとは羨ましい。」
「なんだい、今の所属は不満かい?」
「いえ、ですが今請け負ってる機体が実戦配備しても問題ないレベルになったらソロモンのドズル中将の元に早く戻らなければ。ソロモンを、ドズル閣下をお護りするのが使命ですから。」
「そうかい…。まぁ何があっても死ぬんじゃないよ。あたしの教え子が戦死なんて一生の恥だ。」
「わかりました、シーマ教官も死なんでください。俺は葬式が大ッ嫌いなので。」
「当たり前だろう?あたしゃ簡単に死にはしないよ。」
そういうとシーマ教官は話している間に来ていたビールを飲んで一息つく。それを横目に俺もアップルジュースを飲んで一息ついてしばらく無言の時間が続くと俺が頼んだステーキとシーマ教官が頼んだステーキが運ばれてきた。程よく油の乗ったしっかり目に焼いてある1ポンドステーキとライス、レア目で焼かれた200グラムのステーキが並ぶ。ステーキが運ばれてくる頃にはアップルジュースが入ったジョッキは空になっていたので食後にまた同じのを持ってきてもらおう。
「「いただきます」」
二人は手を合わせてからフォークとナイフで食べはじめる。でかい肉だというのにあまり力を入れずにナイフで切れていく、それでもって味も良い。なのにリーズナブルなお値段、何か裏があるのだろうか?なんて考えながら美味い肉と米に舌を包みあっという間に半分をたいらげた頃シーマ教官が独り言のように
「この肉は美味いね、今度はあいつらも連れて来てやらなきゃねぇ」
と言っていたがあいつ等とはシーマ教官麾下の方々だろう。まったく、シーマ教官のもとで働けるとは羨ましい限りだ。シーマ教官ほどの腕の立つ指揮官ならドズル閣下も欲しいのではないだろうか?今度意見具申して見るだけしてみようかななんて考えながら黙々とステーキをたいらげ食後のアップルジュースを飲み始める。その頃にはシーマ教官も食べ終わりビールをお替りしていた。
二人とも飲み終わったあと
「時間あるかい?」
とシーマ教官が聞いてきたので時間があるのを伝えるとついてきなと自分の分と俺の分の支払いをまとめて済ませて店を出ていったので急いでシーマ教官の後ろをついていった。
しばらく歩いて途中の店で飲み物を買って、シーマ教官が借りている部屋に行くとテーブルを挟んで対面で座る。しばらくの沈黙の間シーマ教官は部屋にある酒をジョッキに入れて飲んでいた。
「そういえばシーマ教官、今の所属はどちらなんですか?」
俺は気になっていた突撃軍か攻撃軍なのかを聞いた。するとシーマ教官は
「突撃軍所属の汚れ役さね」
と苦虫を噛み潰すような顔をしながらジョッキを勢い良くテーブルに叩きつける。
「汚れ役?シーマ教官がですか?」
「あたしらはジオンの汚れ仕事をさせられてるのさ、上の奴等はあたしらを体のいい捨て駒としか見ていない。ブリティッシュ作戦だってそうさ、あのガスは睡眠薬だと聞かされていた…」
「なんの事ですシーマ教官、睡眠薬?あの作戦で使われたコロニーには人はいなかったはずでは?」
「いいや、あのコロニーには無抵抗な一般市民が大勢いた。あたしらは睡眠ガスだと言われていたものをコロニー内に流し込む作戦を命じられた。だが本当は睡眠ガスなんかじゃなかった。G3ガスだった、毒ガスだったのさ!あたしらは無抵抗な一般市民を、同じスペースノイドを殺しちまった…。家から、ビルから人が壊れた人形みたいに出てきた。けど知らなかったのさ!!G3ガスだなんて!!」
悲痛な叫びに聞こえた。そしてシーマ教官が抱えていたものが余りにも大きいことに気づいた。なんてことだ。上層部はコロニーを地球に落とすだけじゃなくコロニー内に居る人々をガスで虐殺する作戦なんて立案しやがって、しかも俺の恩師をクソみたいな作戦に使いやがった!内心荒れ狂う上層部への怒りを抑えながらシーマ教官の話を聞く、今まで溜め込んでいた感情を。しばらくするとシーマ教官はテーブルに突っ伏して眠ってしまった。そっと体を抱え…お姫様抱っこのようにしてベットに運び布団をかけて置き手紙に今日のお礼と会えて嬉しかったこと、そして俺の連絡先を書いて部屋を出て工厰の自室に戻りシャワーを浴びて寝た。
次の日、試製高機動型の開発チームの技術者達と戦闘可能時間の改善とザクマシンガンの性能向上に頭を悩ませていると呼び出しがかかった。こんなときに誰だってんだと思いながらグラナダ基地の佐官室に行くとマ・クベ大佐が足を組んで座っていた。なんでいるの?暇なの?いやここマ・クベ大佐の部屋か…。なんて馬鹿な考えが一瞬よぎったがすぐにかき消し敬礼して
「お初にお目にかかります、マ・クベ大佐殿。自分は宇宙突撃軍所属、グラナダ工廠でテストパイロットの任を拝命しております、ナガト・ヨシノ少尉であります。本日はどのような要件でございましょうか。」
「貴官がナガト少尉か。テストパイロットでありながらザクの高機動試作機で何度か敵艦隊を壊滅に追い込み敗走させていたのは。」
「はっ、全滅まで至らず何隻か沈めて追い払うだけでありますが、今の試作機の改善ができれば戦果は期待できるものと考えます。」
「ふむ、戦果は期待できる…か。だがそれは乗り手次第だろう?ジオンは君も知っての通り資源は限られている。そんな中で高機動型を作る理由があるというのかね。」
「はい。現場の腕の立つパイロットや熟練と呼べるパイロット達からは今のザクじゃ機動力に限界があるとの声を多数寄せられております。また自分もそのように感じております。連邦がモビルスーツの開発に成功し実践に配備されたとき、通常のザクでは熟練搭乗員は満足に戦えないものと考えます。」
「だが、それでは整備兵に負担がかかる。整備だけではない。部品やパーツも流用が効かないところも出てくるだろう?」
「いえ、自分が今テストパイロットをしています、高機動型は約8割のパーツはザクと変わりません。また整備性も見直し、ほぼザクと同じ手順、工程で整備できるように調整している最中であり、すでに8割がた成功しております。」
「ほぉ、だが航続距離がS型の半分というのはどうするのだね?」
「それを現在レム少佐を含め開発チームの者たちと改修しているところです。」
「目処はたっているのか?」
「いいえ、しかし課題は航続距離だけではありません。ザクマシンガンの改良も同時に進めております。」
「ザクマシンガンの改良?」
「はっ、従来のザクマシンガンは初弾は遅く、艦船に対しては有効でありますが、連邦がモビルスーツの開発に成功し、我々のモビルスーツを上回る性能を有している場合、有効な攻撃には至らないと考えます。そこでザクマシンガンの初弾及び威力、連射性の改良も同時に行なっております。」
「ほぉ、ザクマシンガンの方は目処が立っているのかね?」
「はい、ザクマシンガンのほうは既に目処が立っております。既にザクマシンガン改として試作段階ではありますが製造しており、1丁目では従来のザクマシンガンを上回る初速を記録しました。」
「そうか、意外と貴官は技術者としての腕もあるようだな。」
「いいえ、開発チームと、主任であるパトリックレム少佐の腕が優秀でありますから、自分は限界値まで機体を可動させることしかしておりません。」
「そうか…。」
ここまで話すとマ・クベ大佐は席から立ち壺を愛でるとこれを見たまえといいモニターを降ろすと統合整備計画と書かれた資料を映し
「会社に囚われないパーツ等の規格の統合による整備性の向上、未熟なパイロットでも効率よく操縦できる操作性など、バランスの良いものにするための計画だ。これによりジオンは僅かな資源で長く戦える。素晴らしいとは思わんかね。」
マ・クベ大佐は壺を愛でながら計画書を映したモニターを見つめたあと俺を見て聞いてきた。
「素晴らしいものとは思います。現場の負担を考えた良い計画だと。しかしながら大佐殿、先程大佐殿は長く戦えると仰いました。長くとはどれ程ですか?前線で戦う勇敢な兵士達が、未来ある若者たちが、戦える能力のあるものが全員死ぬまでですか?」
戦争なんか長くやるもんじゃない。それに長期戦なんてジオンが持つはずがない。ただでさえ資源はすくないのに。それに兵士は機械じゃない。人間だ。換えは効かないしポンポン産まれるわけじゃない。この人は人間を理解しているのか、愛する者が戦地に行き帰りを待つ家族がどんな思いをしているかなど考えたことはないのか。
「ジオンが勝つまで…、いや、冗談だ。私も心が無いわけじゃない。そんなに怖い顔をしないでくれ。ただ、兵士達の負担と資源を考えるとコストの掛かる機体よりもこちらの計画で新型を製造したほうが良いと思ったのだ。だが、君達は現場の負担もよく考えてくれていた。今日君を呼んだのはレム少佐の計画を潰すためだった。しかしここまで考えているなら少数生産、エースパイロット向けとしての生産を認め、キシリア閣下に進言しておこう。」
「ありがとうございます、大佐殿。必ず航続距離の欠点を改善しより良い機体に致します。それと、先程の無礼、申し訳ありませんでした。少尉風情が佐官にとるべき態度ではありませんでした。如何なる処罰も甘んじてお受けいたします。」
俺は頭を下げながらマ・クベ大佐の言葉を待つ。
「頭を上げなさい。先程の態度は不問にします。これからの活躍、期待していますよ。」
「はっ、ありがとうございます。」
頭を上げて敬礼で答えると部屋を出て工廠に戻る。
工厰についた頃には14時を過ぎていた。その後軽食を食べながらすぐに少佐たちとマ・クベ大佐との統合整備計画を除いての話をし、チームのやる気が上がり様々な案が出た。その中でリスクが少ないもの、コストを極力抑えれるものを選別し、その中から更に実用性があるものを徹底的に検証していたらいつの間にか朝の9時をまわっていた。その頃には俺を含め10人いたメンバーは、俺とレム少佐を除いて皆寝ていた。2時間後、ようやく納得のいく案にまとまった。それは余分な箇所で尚かつ削っても問題ないところを削りできた空白にタンクを入れること。また被弾時の危険は防弾性の向上と消化システムの向上によって解消。追加で装甲に覆われたプロペラントタンクを装備することで航続距離、継戦能力が向上することが立証され早速寝ていたチームの者たちを叩き起こし急ぎ改修を行いテストを実施。その結果本体重量が55.6t、全備重量が75.6t、出力が1,250kw、推力59.500kgとなり、試製高機動型ザク改の開発が完了。
…後に正式採用される高機動型ザクⅡRN-1型はS型を上回る性能を持ち、ザクの拡張性をあまり殺さないでの開発が成功しパイロットの戦闘スタンスに合わせたカスタムが可能になった当機はエースパイロットが愛用することとなる機体がいまここに誕生した。またザクマシンガンも改良され威力はそのままに初速、連射速度、弾数の改良されたザクマシンガン改の開発が完了した。
開発に成功しグラナダ方面に連邦の哨戒艦隊、(サラミス級3隻やマゼラン級1隻サラミス級2隻など、艦隊の編成はまばらであった)が4度くるがこの艦隊との実戦にて敵艦隊を全滅せしめ連邦の哨戒の頻度がしばらく減ることになった。グラナダ工厰配属時のスコアは巡洋艦18隻、戦艦3隻とテストパイロットが出すスコアでは無いと突っ込まれるぐらいの戦果だったがそれは俺の知るところではない。
開発が終了した2日後、俺はグラナダ基地司令のキシリア・ザビ閣下に呼ばれ司令官室に出頭していた。キシリア閣下は圧がすごいであります。怖いであります。などと考えながらキシリア閣下の前に立つ。
「高機動型ザクの開発、見事であった。当機は宇宙で戦うエースパイロットには優先的に支給されることになる。この功績は大きいぞ。それに単機で巡洋艦18、戦艦3隻撃沈の奮戦ぶりは見事である。これにより、ナガト・ヨシノ少尉を本日付けで中尉に昇進。更に高機動型ザクを受領、またソロモンへの補給物資などの輸送護衛艦隊と共に宇宙攻撃軍に移動とする。道中コンスコン艦隊と合流しソロモンへ向かえ。」
「はっ!拝命いたします!輸送艦隊と合流しソロモンに向かいます!」
敬礼しながら答えるとキシリア閣下も答礼で応えてくれた。嬉しいことだ。
「楽にしろ。貴様は私の元に置いておきたかったのだがドズルがうるさくてな、さっさとナガトを寄越せと。あまりドズルをいじめるのは私も可愛そうだと思ってな。ロールアウトしたばかりの高機動型ザク8機と補充のザク、武器、弾薬、パーツ等の補給物資を補給艦隊に積ませてある。また護衛はシーマ艦隊が務めそのままソロモンに配置換えだ。仲良くやれよ?」
「はっ、感謝致します。キシリア閣下。」
「あぁ、だがドズルに愛想が尽きたら何時でも戻ってこい。貴様をみすみす死なせるには惜しい男だ。」
「ありがとうございます。しかし私はドズル閣下に愛想が尽きる事はないでしょう。それと閣下、無礼と無理を承知でお願いがございます。」
「聞いてやろう。言ってみろ。」
「ありがとうございます。もし連邦がソロモンを攻略目標とし攻勢してくることがあったとき、援軍を送っていただきたいのです。ソロモンはジオンにとって要であります。もしソロモンが落ちればジオンの勝利は難しくなるでしょう。」
「ほう、確かに身の程を弁えぬ願いだな。だがお前の功績は大きい。分かった、多少は援軍を送ってやるが期待はするな。」
「はっ!ありがとうございます!」
その後司令官室を後にし、レム少佐から俺用にチューニング、カスタム、塗装された高機動型ザクを受領しドックにむかい輸送艦隊に合流。シーマ教官の乗るリリー・マルレーンに着艦しソロモンに向けて出港。途中コンスコン艦隊とランデブーしながらソロモンに到着した。