ソロモンに咲いた桜   作:ユウ・ベルフ

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6話

俺はグラナダ工厰からソロモンに異動となり、同じく異動命令が出たシーマ艦隊と合流。シーマ艦隊護衛の元ソロモン行きの補給艦隊とともにグラナダを後にし、ソロモンまであと半分の航路で補給艦隊護衛の任を命じられたコンスコン艦隊と合流。道中敵に出くわすことは二回ほどあったが名将コンスコンとシーマ中佐が率いる2つの艦隊と連邦の艦隊では練度の差は歴然。難なく連邦の艦隊を蹴散らし、無事ソロモンに到着。到着後すぐに着任の挨拶をするため、シーマ教官とともにドズル閣下の執務室を訪れていた。

 

「シーマ・ガラハウ中佐、ナガト・ヨシノ中尉、本日付でソロモン宇宙攻撃軍に配属されました。よろしくお願いします。」 

 

「あぁ、よく来てくれた。早速だがシーマ中佐、シーマ中佐麾下の艦隊は宇宙攻撃軍ドズル親衛隊海兵隊、武装偵察部隊として連邦の拠点偵察、補給路の破壊、ソロモンの近海警備についてもらう。またブリティッシュ作戦時の作戦行動はアサクラ大佐の責任とし、不問とする。貴官のような人材を汚れ仕事役で終わらせれるほどジオンの余力はない。海兵隊としての実力を公式作戦で思う存分発揮してもらう。」

 

「はっ、ありがとうございます。我がシーマ艦隊は武装偵察隊の任につき、このソロモンを守りましょう。」

 

「ナガト中尉はドズル親衛隊に配属、シン・マツナガ中尉と共にソロモン防衛の任につき戦ってもらう。また武装偵察隊との合同作戦などにも参加してもらう。」

 

「はっ、拝命します。再びドズル閣下の元で戦えること、光栄に存じます。全力で任務に励みます。」

 

「よろしい、着任の挨拶ご苦労だった。シーマ中佐は退室してくれ。ナガト中尉は残れ、話がある」

 

「「はっ」」

 

失礼します。とシーマ中佐が執務室から出るとドズル閣下はふぅ…と息をつくと背もたれに体を預け姿勢を崩したあと張り詰めた空気から友人同士の空気に変わり

 

「久しぶりだな、ナガト。」

 

「はい、ご無沙汰しております。ドズル閣下のご助力でようやく帰って来ることができました。」

 

「あぁ、お前を呼び戻すのは大変だった。何度連絡してお前を返せと言ったことか…。やっと分かったと言われたと思ったらシーマ艦隊もやると言われて調整と説得で大変だったぞ、親衛隊の中からは反対の意見が多くてな。一人ひとり説得して、ブリティッシュ作戦時の毒ガスはアサクラ大佐の責任という裏付けをしてと…。まぁせっかく転がり込んできた有能な人材だ、みすみす潰すことなどせん。」

 

「シーマ中佐は腕の立つ軍人です。必ずや職務を全うしてくださるでしょう。」

 

「そうだな、現状艦隊戦力は少しでも多いほうがいい。連邦が新型のモビルスーツを開発しているとの情報も上がってきている。また少数だが連邦のモビルスーツ部隊との戦闘の報告が上がっている。おそらく近いうちに連邦はモビルスーツを大量生産に入るだろうな。ソロモンの戦力増強は急務となってきている。ナガト、お前もソロモンの戦力の一人として頼りにしているぞ。」

 

「はっ、ドズル閣下の信頼に応えれるよう全力で戦いましょう。頼れる上官に友人がいますから、思う存分に暴れて連邦に後悔させてやります。」

 

俺が言いきるとドズル閣下は深く頷いたあと、もじもじしはじめ少し顔を赤くしながら

 

「実はな…、娘が出来たんだ。」

 

ときりだした。

 

「娘…?ドズル閣下に…?」

 

「あぁ、ゼナとの子でな。名前はミネバだ。」

 

そこまで聞くと俺は姿勢を正して真面目な顔をし

 

「閣下、おめでとうございます。ドズル閣下もひとりの父親となったことはとても喜ばしいことです。子育ては大変かと思いますが、子は親の愛と優しさと温もり、背中と生き様を見て育ちます。夫婦で助け合って、共にミネバ様を愛して生きてください。」

 

「あぁ、分かっている。大切な娘と妻だ。なんとしても守らなくてはな」

 

「はい、そのいきですよ。間違っても戦場に単機で乗り込むなんて馬鹿なことはしないでくださいね」

 

「分かっているできる限りやらないつもりだ」

 

「できる限りではなく絶対にやらんでください…」

 

その後は他愛もない話をしたあと執務室を後にして一度船に戻り荷物を持ってあてがわれた自室に向かう。二人部屋ではなく個室だ、士官だからと個室を頂いた。ありがたく使わせていただこう。さて、スーツケースから必需品を取り出して置いていこうか。歯ブラシその他は洗面台に、小説はここで、士官服の予備はハンガーにかけてクローゼットに入れておかないとな。

 

コンコンコン

 

ん?ノック音だ…幽霊?なわけねぇか、誰だろうか?

 

「はぁい、どちら様ですかー?」

 

俺はドアは開けずに呼びかけると

 

「俺だナガト。」

 

「シンか?待ってくれ、今開ける」

 

俺は鍵を開けシンを招き入れる。

 

「久しぶりだな、兄弟。元気にしてたか?」

 

「あぁ兄弟、すこぶる元気だぜ。お前はどうだ?」

 

「俺も元気だ、たまに来る連邦の艦隊を蹴散らせるくらいにはな」

 

「流石だよ兄弟、ところでその髭はどうした?イメチェンか?」

 

「なに、生やしているだけだ」

 

俺とシンは拳をぶつけ合い互いの再会をよろこぶ。何も変わって…いや、髭が生えてるな。こんな立派な髭を生やしやがって、そんな年じゃねぇだろう。

 

「そういえば高機動型ザクは受領したか?」

 

「あぁ、ついさっきな。シーマ教官にもあった。あの人は変わらないな。まだ資料にざっと目を通しただけだがあれはいい機体だ。スペックが段違いだな。」

 

「そうか、それは良かった」

 

「あぁ、あの試製高機動型がこんなに改修されてロールアウトされるとはな」

 

「ジオンの技術力は世界1イイってか?はっはっは」

 

なんて久しぶり?の再会に喜びながら冗談を言い合い俺は荷解きを済ませ姐さんたちに挨拶をしに行くと熱烈な歓迎を受けた。懐かしい感じだ、整備兵たちに囲まれ揉みくちゃにされながらこれからまたよろしくお願いすることを伝え、機体の資料を姐さんに渡す。

 

「あんたとあんたの機体の世話は任せな」

 

と言うと他の整備兵たちも頷き笑って見せてくれた。その後シンと姐さんたちと一緒に飯を食べて一日が終わった。

 

 

 

 

 

   




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