遂にUAが10000突破しました。
今まで旬を逃してたりマイナーコンテンツばかり書いてたのでこんな早くに到達するとは思っておらず人気コンテンツのパワーって凄いんだなと思ってます。
「対デカグラマトン大隊?」
カイザーの依頼を遂行する中、エックスはそんな話を聞いた。
「ええ。この会社のエリート中のエリートが集められて編成されているそうです。この間の騒ぎにも出動しかけてたとか」
エックスはカイザーでよくアビドス基地の彼らと仕事する様になった。
理事長が処分を取り下げ、エックスが配属されたと聞いた彼らはそれはそれは狂喜乱舞したものだった。
「隊長、前に言ってたデカグラマトンの情報です」
「隊長はやめてくれよ」
「今更何言ってんです。もう基地のみんなが貴方のことを認めてるんですよ」
事実、アビドス基地の隊員はエックスを見れば敬礼しやれ隊長、エックス隊長と慕っている。
「俺は何もしてないんだけどな」
「またまたご謙遜を。貴方が居なければ俺達は終わりでした」
「誇ってください。やられちまった仲間への手向けにもなります」
「そうは言ってもな……」
中々むず痒いものがある。
(俺が、隊長か……)
エックスにとって、隊長と言えば在りし日のシグマを思い出させる。
彼がイレギュラーとして反乱を起こすまでは、高いカリスマ性と能力で凄まじい人気をほこっていた。
「失礼します!」
また事務室に新たな人物が現れる。
「エックス隊長に用件があり参りました!」
「ああ」
隊員はエックスの前まで来ると、手にしていたファイルを手渡してきた。
「……これは!?」
「ミレニアム近郊の部隊からです!現在調査中です!」
ファイルに添付されている写真は、以前アビドス基地を襲った白いロボット達が廃墟から出てくる瞬間だった。
ビナーと共に現れ、ビナーと共に消えたあれらがデカグラマトンと無関係だとは考え辛い。
何かしらの接点があるのではないだろうか。
「その部隊と連絡は?」
「手配します!」
エックスは、ヒマリ達に連絡をいれる準備をした。
――――――――――
エックスは、手首に嵌められているリングからコネクタを引っ張り出す。
ある程度ケーブルが伸びて、目の前の通信設備に接続された。
これが、エンジニア部とヴェリタスがエックス用に開発した外付け接続端末。
名前は特にない。
「さて……」
これで特異現象捜査部に繋げられる筈だ。
と言うわけでエックスはアビドス基地の通信設備を借りる事になった。
一応ダメ元で聞いてみたら顔パスだったので一応部外者のエックスは少し心配した。
なお部外者だと思っているのはエックスだけである。
『ご機嫌ようエックスさん。そちらでのお仕事はどうですか?』
接続完了。
モニターにはヒマリが映されていた。
休憩中なのか、片手にはコーヒーの淹れられているマグカップが握られていた。
「やぁヒマリ。ちょっと問題が」
『……デカグラマトンですか?』
「ああ」
『5秒ください。少々お待ちを』
ヒマリがカップを置き、居住まいを正す。
「先日ミレニアム近辺のカイザーがデカグラマトンの尖兵を発見したらしい」
『ミレニアムの?』
「写真のデータを送った。後で確認を……」
『確認しました。これは……以前アビドスでエックスさんが交戦したハッキング済の兵士ですね』
……あの時戦った兵士達は、全てハッキングされ手駒にされていた別のPMCの兵士だったらしい。
エックス達は戦場の後始末の際に回収し、彼らを弔った。
『ですが……おかしい所が一つ』
「?」
『このタイプを採用しているPMCはミレニアムの傘下にはいません』
「というと……?」
『……何処からかミレニアムの土地へ侵入しているという事です』
「……!」
――――――――――
「クッークックッ……素晴らしい……」
フラスコ頭の老人……バイルが、一人で嗤っていた。
「デカグラマトン……自己証明をするAIか。この技術レベルの世界にそんな物が発現するとはな……黒服から話を聞いておいて正解だった」
バイルは、眼下で生産されている量産型レプリロイド……バリアントシリーズを見て満足気にしていた。
「接触したAIを自身を信奉する配下に変えると言うのも興味深い……だが、洗脳としては甘い。だからワシの様なわるーい大人に利用されるのだよ……クッークックッ……」
バイルは、デカグラマトンの預言者に接触し細工を施した。
レプリロイド技術に精通する彼には、AIにコードを差し込む程度造作も無かった。
「じゃが……やはり再現は難しいか」
バイルの最後のカプセルには、一体のレプリロイドが安置されていた。
「元の人格の再現はせず、ボディと戦闘能力の再現……中々に難航しているな」
赤い、金髪のレプリロイド。
「まぁ、気長にやろうじゃないか。幸いにも時間はたっぷりある……なぁ、エックス?」
手元に出現させたホロスクリーンには、憎き仇敵の姿が映し出された。
「キサマをワシの手でスクラップに変えるのが待ち遠しいぞ?クッークックッ……!」
廃工場に、バイルの笑い声が響いた。
――――――――――
「エックス臨時顧問に敬礼!」
「「敬礼ッ!」」
ミレニアム近傍に駐屯しているカイザーPMCまでやってきたエックスは、早速そこの兵士達に出迎えられた。
「俺はあくまで臨時で来てるに過ぎない。歓迎はしなくても……」
「ご高名はかねがねお聞きしております。貴方と共に仕事が出来て光栄です、イレギュラーハンター」
出迎えに来ていた参謀タイプのロボットに握手を求められたので、それに応えた。
「ご謙遜なさらないで下さい。我らしがない雇われ兵士ではありますが、戦う為に生まれた存在。戦闘に優れた貴方に敬意を表するのは当然です」
「……そうか」
エックスとしては、どれだけ戦いに明け暮れても欲しい平和を手に入れられなかったという苦い経験があるので、素直に喜べなかった。
「それで、デカグラマトンの件だが」
「こちらへ」
基地の建物に案内される。
その中の資料室へ案内された。
「指揮官をお呼びします。少々お待ち下さい」
「ああ、済まない」
「何でしょうか?」
「俺の協力者も同席させたいんだが……」
「構いません。上からは貴方の要望は全て通せと言われています」
あまりにも至れり尽くせり。
あの理事長がどれだけエックスを買っているかがいやでも分かる。
「カメラとモニターを貸してくれないか?」
「こちらに」
「ありがとう」
エックスはケーブルを抜き出し、モニターに繋いだ。
『通信、繋がりましたよ』
「おや、貴女は……ミレニアムの」
『あら……ミレニアムが誇る超天才清楚系病弱美少女ハッカーであり、『全知』の学位を持つ眉目秀麗な乙女であり、そしてミレニアムに咲く一輪の高嶺の花である『特異現象捜査部(仮)』部長(仮)の』
「明星ヒマリ様ですね。聞き及んでおります。会えて光栄です」
『……まぁ!まぁ!PMCとは言え中々礼儀を弁えいるじゃありませんか』
『部長、本題』
『こほん。我々もデカグラマトンを追っています。情報を融通していただけるならこちらからも協力出来ると思います』
「それは有り難い申し出。それでは指揮官をお呼びします。少々お待ち下さい、エックス様」
そう言うと、参謀は退出していった。
「……はぁ」
『なんだか疲れてるね』
「何処へ言っても英雄扱い……」
『良いではありませんか。顔が効いて動きやすいのでは?』
「あまり好きじゃないんだ、そういうの……」
暫くして、指揮官タイプのロボットがやってきた。
軽い紹介と打ち合わせを行う。
後日、ミレニアムの廃墟の調査と侵入経路の偵察を行う運びになった。
そういえば原作で戦うデカグラマトンと称されているのはほぼ預言者なのでこの作品ちょっとタイトル詐欺ですよね(
次のデカグラマトンの片鱗と欠片も出てこないバイル……釣り合い取れるかな……。
バイルも居たら勿論あのヤロウも居ますよね。