【完結】デカグラマトンハンターX   作:塊ロック

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お久しぶりです。
ちょっとメンタルやられてたりリアル忙しかったりして更新滞ってました。




WARNING WARNING WARNING WARNING


戦闘スタート。
推奨BGMはロックマンゼロ3、オープニングステージのボス戦です。


Exiled One !!

 

「行け!オメガよ!」

「!」

 

エックスは咄嗟にエイミを突き飛ばした。

 

「うわっ……!?」

「ごめん……!来るぞ!」

 

先程まで2人が立っていた場所に、リング状のビームが着弾した。

散らばったコンクリートが赤熱化する。

 

「このっ!」

 

エイミは躊躇わずに手にした銃を発砲。

しかし、オメガと呼ばれた巨大レプリロイドの装甲に弾かれた。

 

エックスもすかさずバスターを連射する。

 

「硬い……!」

「クッークックッ……!キサマの火力など分析済だ!」

 

エックスのバスターは、この世界には存在しないエネルギー性の弾丸だ。

カイザーPMCで試したが、基本的にこの世界の金属で防ぐ事はできない。

ただし、表面を焼く程度のダメージに抑えることは可能だった。

 

しかし……あのオメガの装甲。

エックスのバスターを受け止めずに()()()のだ。

 

何かしらのコーティングか、バリアか。

エックスのバスターはコイツに()()()()()()()

 

「エックス!」

「エイミ!退くんだ!俺では勝てないかも知れない……!」

「なっ……!?」

「けど、君一人を逃がす事はできる!」

「エックス、何を言ってるの!」

「クッークックッ……!悲しいなぁエックス!涙ぐましいな!ああキサマはどこまで偽善者なんだ!!」

「うるさい!」

 

エックスはバイルにバスターを向け……。

 

()()()()()()()()()()()()()

 

「な、に……!?」

 

撃てない。

つまり……アレは、人間だ。

 

「撃てるか!撃てまい!ワシは人間だ!」

「そんな……!確かにレプリロイドの……いや、混ざっているのか!」

 

よく解析してみれば、Dr.バイルはレプリロイドと混ざっている……いや、レプリロイド部分に生かされている。

 

「エックス!」

「あっ!?」

 

意識が逸れた瞬間、エックスはオメガの腕に掴まれた。

 

ミシミシとボディが悲鳴を上げる。

 

「ぐ、あ……!?」

「クッークックッ……!良いではないか……!デカグラマトンとやらを組み込み、レプリカとして作り上げたにしては上等な出来ではないか!」

「デカグラマトン……だと……!?」

「おや、キサマも知っていたか。ワシはデカグラマトンの一体を捕獲しソイツを素体にオメガを組み上げたのだよ」

「何を……ぐうううう!!」

 

足元でエイミが懸命にオメガの腕を攻撃しているが、火力が足らない。

その間も、オメガはエックスを締め上げ続けていた。

 

「フン、煩い小娘め!やれ!オメガ!」

「!」

 

オメガの額が光り、ボール状のエネルギー弾が放たれた。

エイミは走って懸命に回避する。

 

「ほう……?人間と思っていたが違うのか……?」

 

確かに、常人の動きではない。

反撃出来ずともオメガの攻撃を被弾せぬよう捌いている。

しかし……エックスから距離が離れてしまった。

 

「しまっ……!」

「遅いわ!」

「なっ……うわっ……!?」

 

オメガは、エックスを地面に叩きつけた。

何度も、何度も。

 

「がはっ……!?」

 

ザザッ、とエックスの集音部にノイズが走る。

先に耳がイカれたのか。

 

『……っ!……………さ……………!?』

 

声が聞こえる。

エイミの悲鳴だろうか。

 

『……さん!……さん!大変です!!』

 

……違う、これは知らない少女の声だ。

 

段々と通信がクリアになってくる違和感。

 

(……通信?)

 

そう、エックスの耳には何処かからの通信が入っていた。

 

『ちょ、ちょちょちょ大変ですヴィアさん!!これ、これっ……本物のエックスさんです!!?!!』

『はぁ!?リコ見せろ……マジじゃねぇか!?何でコイツがオメガと戦ってんだ!?』

 

……通信から、あまりに場違いな声が聞こえた。

 

「は……?」

 

エックスはうつ伏せに倒れながら間の抜けた声を出してしまった。

いつの間にか解放されて、地べたに這いつくばらされていた。

 

「クッークックッ……ハハハハ!!良い、実に気分が良い!あの英雄サマがワシの足元で惨めに這い蹲っておるわ!!この百年何度この日を夢見たことか!」

 

バイルが喚いている。

しかし、エックスの耳にはそんな戯言は一つも入っていなかった。

 

『あ、あのー……えーっと、今どういう状況でしょうか……?』

「どうって、戦闘中だ……!映像をつなげ!新人か!?」

『は、はぃぃ!すみませんすみません!!』

 

流石のエックスも通信相手が能天気すぎてつい怒鳴ってしまった。

視界に現れた通信相手のウィンドウ、白を基調とした制服のようなアーマーに身を包む少女を見て、エックスは疑問符を浮かべた。

 

(こんな子……ハンターベースに居たか?)

「エックス!早く逃げて!」

「さっさと逃げていれば良いものを!小娘!!」

「!」

 

 

合流したエイミが、オメガに立ち向かっている。

エックスはなんとか四肢に力を入れて立ち上がる。

 

『ひ、酷いダメージです……』

『エックス、無理するんじゃねぇ。今周辺に救難信号を出した。周りの奴らが寄ってくるはずだからそれに乗じて逃げろ』

「……ゼロ……?」

 

白い少女の隣に居るレプリロイド。

忘れるはずも無い。

それは唯一無二の親友……ではない。

 

ボディの色が燃えるような真紅ではなく、青だったからだ。

 

『悪い、説明は後だエックス。今はそこから逃げ……』

「出来ない……!」

『おい!』

「エイミを置いては行けない……それに……仲間もまだ……撤退し終わっていない筈だ……俺が……俺がやらないと……」

『はっ!馬鹿野郎!死んじまうぞ!』

『ヴィアさん!大変です!データバグ反応です!』

『はぁ!?ここはディープログじゃなくて……』

『アレです、Dr.バイル!』

『マジかよ……』

 

通信相手は二人で好き放題騒いでいる。

話が進まないので、若干エックスも苛つき始め……。

 

「うっ……!?」

「エイミ!?」

 

オメガに吹き飛ばされたエイミが、近くまで転がってきた。

 

「エックス……やっと起きた?」

「すまない……なんとか」

「どうしよっか」

 

エイミが呆然と呟いた。

相手は健在。

対するこちらはボロボロ。

勝敗はもう既に決まり切っていた。

 

その時、

 

「何だっ!?」

 

オメガの背中が爆発した。

それも2度、3度と何度も。

 

「テメェら!好き勝手やってくれたツケ、ここで精算してやらァ!!行くぞお前らァ!」

「「「うおおおおおおおおおお!!!!」」」

 

エックスが辛うじて見えたのは、ボロボロの半壊状態のカイザーPMC参謀が先陣きって突撃しながら怒号を上げている姿だった。

 

「え、な、なにこれ……!?」

「これは……酷い状況ですね……?」

 

続いて、二人の生徒も現場へ乱入してくる。

片方は……ミレニアム生徒会会計の早瀬ユウカ。

もう片方は、長い白髪を流している、おっとりした印象の子だった。

 

「エイミ!……と、エックスさん!?大丈夫ですか?!」

 

ユウカが駆け寄り、エイミを助け起こした。

 

「ふたりとも、ここは危ない……!エイミを連れて逃げてくれ!」

「エックスさんは……?」

「俺は、アイツを破壊しないと……!」

 

ユウカと少女は、オメガを見やる。

 

「撤退を検討した方が良いかと……ちょうど、カイザーPMCが注意を引いてますし」

 

無事な兵士は一人も居ないのに、カイザーPMC達は果敢に、そして苛烈にオメガに攻撃を加えていた。

 

「ええい忌々しい!オメガ!焼き払ってしまえ!」

「……あっ!?」

 

オメガが四方八方デタラメに攻撃し始めた。

そのうちのいくつかがこちらに飛来する。

 

「くっ……!」

 

エックスは3人の前に立ちはだかり、

 

「ガイアシールド!!」

 

エックスの正面に岩の盾を展開する。

 

「うっ……!?」

 

爆発、なんとか盾は保ってくれたようで、背後の3人は無事だった。

 

「あ、ありがとうございます……」

「礼は後で……まだ、乗り切ってない」

 

未だオメガは健在。

せめて、あの装甲を突破出来る武器があれば……!

 

『開通完了!エックスさん、聴いてください!』

 

先程まで黙っていた通信相手が、再び喋り始めた。

 

「今度は……」

『オメガを倒す方法を用意しました!』

「何……!?」

『今のオメガに、エックスさんのバスターは通じません……なので、少し未来のエックスさんの力を借ります!』

「な、何を言ってるんだ……?!未来?」

 

突然通信相手がおかしなことを言い始め、流石のエックスも狼狽した。

 

『時間がありません、信じられないかもしれませんが……』

「……分かった」

『えっ、良いんですか!?』

「どの道それしか多分……方法はない。ただ……騙していたら、ただじゃおかない」

『はい……!ありがとうございます!それでは……転送!』

「う、わあ、えっ、!?!!!?」

 

エックスの体に、不思議なデータが流し込まれる。

知らない装備、だが、不思議と身体に馴染む。

 

『お願いします!今は……エックスさんがやるのです!』

「ええい、ちょこまかと……!エックスを……なっ、キサマその姿は!?」

 

エックスの背中から、一対の赤い羽根が生える。

 

「エックス……?」

「全エネルギー解放……!」

 

エックスの身体が、光りに包まれる。

そして、光が収まった瞬間……エックスの姿は、また変わっていた。

 

黒をベースに、各所に施された金の装飾。

頭部から伸びる2本の角。

そして、バスターからは3本の爪が生やされていた。

 

「装着!(クロス)ファイア!!」

「ええい!オメガ!やれ!」

 

オメガの両手と額からありったけのビームが放たれる。

エックスは背後を一瞥する。

 

「うおおおおお!!」

 

エックスの周囲に着弾、土煙が上がる。

 

「エックス!」

「チャージ、」

 

凄まじく甲高い音が鳴る。

まるでドリルが回るような。

 

土煙が一気に中心へと引き寄せられ、晴れる。

 

「な、何の音!?」

 

轟音。

エックスが居た地点の瓦礫、地面が弾け飛ぶ。

凄まじい強さの跳躍。

 

目にも止まらぬ速度で、エックスはオメガの目の前まで一瞬で移動した。

 

「オメ―――」

「コレダァァァァァァァ!!!」

 

(クロス)ファイアは、格闘戦を視野に入れて調整されたアーマーだ。

バスターの射程は落ちたが、エネルギーを3本の爪の中に押し留め、ドリルの様に撃ち込むチャージコレダー。

 

チャージショットを上回る破壊力が持ち味だ。

 

「貫けぇぇぇぇぇ!!!」

 

装甲を削る音、エネルギーがぶつかり合う音。

凄まじい衝撃波が当たり1面に広がる。

 

「凄い……」

 

ユウカが呆然と呟く。

カイザーPMC達が歓声を上げる。

 

その時、初めてオメガが体勢を崩す。

大きくのけぞり、そのまま仰向けに倒れた。

 

エックスも弾かれて後方に吹っ飛んだ。

 

「くっ……!?うっ!」

 

背中から地面に激突、その衝撃でアーマーが解除され元の姿に戻る。

エイミ達が駆け寄ってきた。

 

「エックス、大丈夫……?」

「オメガは……?」

「分からない……吹き飛んで倒れて……」

 

エイミの見る方は、オメガが倒れた衝撃で巻き上げられた土煙の方を見る。

 

「おい、見ろ!」

「なっ……!?」

 

兵士達が叫んだ方を見る。

 

……そこは、何か巨大な物が倒れたクレーターだけが残っていた。

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

「……報告は以上だ」

 

エックスは、手元にあった書類をカイザーPMC理事長の前に差し出した。

 

「分かった」

 

理事長は書類を受け取り、パラパラと中身を流し読みする。

 

「部隊の3割が損耗……全滅だな」

「申し訳ない」

「……お前の実力はこの一ヶ月の間で重々承知している。そのお前が追い込まれた相手だ……安く済んだ、と言うことになるか」

 

エックスは、なんとなくこの男の事を読みあぐねていた。

こちらを高く買ってくれているのは好都合だが、些か過大評価が過ぎるのではないか。

 

あまりにもエックスを自由にさせ過ぎている。

それと、定期的にエックスに直接報告させに来ているのにも不可解だ。

 

「対デカグラマトン部隊を再編するには時間が掛かりそうだ」

「………………」

「お前がだいぶ手酷くやられた相手……Dr.バイルと言ったか」

 

報告書に記載された老人。

エックスにはまるで面識の無い相手だった。

 

だが、向こうは一方的にこちらを知っていた。

 

「それに、巨大ロボットか……攻撃パターンは少ないが破壊力は凄まじいな……これも、お前の居た世界とやらの技術か?」

「いや……少なくとも、俺はアレを知らない」

「そうか……エックス、暫くお前は休め。状況が変われば……お前の都合が付き次第呼ぶ」

「……分かった」

 

エックスは、理事長室を後にした。

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「随分と彼を買っているようですね」

 

エックスが部屋を去った後、黒いシルエットが理事長の前に現れる。

 

「黒服……!奴は何だ!」

「過去に利益関係にありました」

「何だと……!なぜ」

「言う必要が?貴方も……あのレプリロイド(おもちゃ)を随分と重用していたようですが」

「それは……」

「アレに私達をどうこうできるとは思えませんが……こちらの計画を邪魔するのだけは辞めていただきたい」

「………………」

「何やらあの老人とただならぬ関係の様だ。上手いこと処理して頂けるならこちらとしては何も言いません」

 

 

 




はい、というわけでXdive要素が入りました。
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