『そうなんですか……次は百鬼夜行連合に』
何時ものように、エックスはノノミと連絡を取っていた。
今回はゲヘナ学園での出来事を話している。
「ああ。そこと……恐らく、またアビドスに行くことになると思う」
あの蛇のような大型のロボット……ビナーの存在が気掛かりだ。
『ビナー、ですね……こちらでも探してみるんですけど……』
「ノノミ、あくまで片手間……余力があればとお願いしている筈だけど……」
エックスは、ノノミの……アビドスの事情については聞いている限りでしか知らない。
だから、ヒマリにも正式に協力を仰ぐようには言われていない。
『え、ええ!大丈夫です。あくまで手が空いている時……それとなく探しているだけですから』
「なら、良いんだけど……」
『それより……その、イブキさん?とは……』
「ああ、イブキかい?連絡は取ってるよ」
ゲヘナを去る際、イブキにはせがまれて連絡先を交換していた。
たまにモモトークへ連絡が来る。
内容は実に微笑ましく、エックスは顔を綻ばせることが多かった。
『そ、そうですか……』
「?」
『い、いえ……エックスさんは、別の学園の自治区に行くたびに交友関係が増えていっていますね』
「確かに……まぁ、やってる事の関係上現地での協力は必要不可欠だからな」
アビドス、ミレニアム、トリニティ、ゲヘナ。
今まで訪れた場所で誰かしらと出会い、交流し、協力した。
何となく、エックスはアクセルがイレギュラーハンターに加わった時のことを思い出した。
(あの時、俺は……余裕がなく、アクセルに対して強く当たってしまっていたな……)
『……所で……その……エックスさんって、気になっている方は……いらっしゃったり……?』
過去の出会いに思いを馳せていると、ノノミが意を決したように口を開いた。
「気になっている方だって?」
気にしている方。
ノノミの言い方から考えると相手は人間だろう。
しかし、何故それをノノミが聞くのだろうかとエックスは首を捻る。
「そうだな……最近になって動き出したバイルは気になるが……」
『え、えっと……!そうではなく……』
「そうではない?どういうことだい?」
『あ、えーと……その……』
エックスが聞き返すと、ノノミはしどろもどろになって言葉にならない声を上げ始めた。
『ご歓談中に失礼します』
『えっ?』
ノノミが映されたスマホの画面の片隅に、セレナードが現れた。
『エックス、お客様です』
「客?俺に?」
『あ、え、あの……?こちらは、どなたで……?』
「うん?ああ、紹介がまだだっ……」
ピーンポーン、とエックスの間借りしている部屋のインターホンが鳴った。
「すまない、ノノミ。少し出てくる」
『い、いえ……また日を改めますね』
「ああ、またな」
ノノミが通話を終了したので、エックスはスマホを充電器に繋いで玄関を開いた。
「はい……うん?」
そこに立っていたのは……。
「えっと……失礼を承知で行くけど……君は?」
「お、お姉ちゃん……ホントに聞くの……?」
「こんにちは!メガマンさん!」
「……メガマン??」
緑と桃色の、猫耳のようなカチューシャをした双子の姉妹が訪れていた。
お久しぶりです。
更新するたびに言ってる気がしますが性分なので勘弁してください。