【完結】デカグラマトンハンターX   作:塊ロック

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鶏眼なる賢蛇

 

ディープログ、ロックマンX部門。

 

「しかし……コピーエックスときたか」

 

コンソールで忙しく作業するリコを尻目に、ヴィアが呟いた。

 

「流暢に喋ってたしこのコピーエックスは1号機って事ですかね」

「そうだろうが……バイルの差し金だとするなら2号機の線もある」

「でも……いくら精神が幼いとは言えエックスさんのコピーですよ?協力しますかね……バイルに」

「さぁな……だが」

 

モニターには、ミモリと名乗った少女がエックスの手を取りぶんぶんと振っている様子が映し出されていた。

 

「間違いなく一悶着起きるだろうな……」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

「こちらです」

 

ミモリに、コピーエックスが映った場所を案内してもらっていた。

 

「ひどい有様だな……」

「はい……だからこそ、止めないと」

「ああ」

 

エックスは乗ってきたバイクの後ろにミモリを乗せて、破壊された市街地を走っていた。

 

聞けば、彼女は同じ修行部に所属する二人の生徒を探していたそうだ。

結果論だが、同行した方が色々都合が良かったのだろう。

 

「エックスさん、そちらを右です」

「分かった」

 

最初こそバイクに刻まれたカイザーPMCと言う文字を見て、少し不信感を持たれたが……今は特に気にしていない様に見える。

 

「君は……」

「はい?」

「俺がカイザーPMCに所属してると分かっても何も言わなかったな」

「それは……」

「理由を聞いても良いかな」

「噂を耳にしたからです」

「噂?」

「はい。悪徳企業を内側から更生させて立て直した人がいるって」

「……そんな噂が」

「それと……耳にしていたからです。様々な場所で誰かの為に身体を張る人……蒼き雷霆(アームドブルー)の噂を」

「まさかここでもその名で呼ばれるとは……」

 

エックスは思わず苦笑いを浮かべる。

キヴォトスにいる間、そのあだ名はずっとついて回りそうだ。

 

「それに、私も……エックスさんは良い人だと思いましたので!」

「そうか?」

「自分が疑われてるのに、迷いなく私を助けてくれました」

「………………」

「これが理由では……不足ですか?」

「いや……充分だ」

『エックスさん、気を付けて下さい……コピーエックスの動きが止まっています』

「なんだって……?」

 

ヒマリからの通信。

監視カメラの映像は、ずっとコピーエックスを映し続けているらしい。

 

「……待っているのか?」

『分か……ま……え……通……』

 

ザザザ、とヒマリとの通信にノイズが走り始めた。

 

「なんだ……?セレナード!」

『通信妨害です!特異現象捜査部との通信ロスト!』

「何だって……!?リコ達は?!」

『同じく……ロスト……強力なジャミングですが……』

 

セレナードが思案する。

数秒して、意を決した様に口を開いた。

 

『これは、スマホ等に対する妨害電波ではなく……レプリロイドへ直接妨害をかけている……?』

「通信機の障害は副次効果だと言うのなら……」

『相手は、レプリロイド……!』

「ミモリ、飛ぶぞ!」

「え、ええっ!?」

 

エックスはそう言うやいなや、ミモリを抱えて跳躍した。

次の瞬間、無人となったバイクに様々な攻撃が加えられ、爆発した。

 

「なっ、えぇっ!?」

「攻撃だ!君は避難してくれ!」

「わ、私も戦えます!」

 

ミモリが懐から拳銃を取り出す。

彼女もキヴォトスの生徒だ。

自分の身は自分で守れるだろうと判断し、エックスは彼女を降ろした。

 

「ケーッ!!出やがったな英雄気取り!!」

 

甲高い声が聞こえてくる。

 

「お前は……!」

「ケケーッ!久し振りだなエックス!」

「だ、誰だ……?!」

 

ニワトリの様な姿の、小型レプリロイド。

エックスの背丈の半分程度の大きさだ。

 

「何ぃーッ!?俺様の事を覚えてねぇだと……!?これだからイレギュラーハンターは!俺様の名はプープラ·コカペトリ!」

「プープラ·コカペトリ……?」

 

心当たりが無い。

そしてある結論に思い当たる。

 

「バイルの手下だな……!」

「ああそうだとも!あのいけ好かない野郎に従えられたアインヘリヤル八闘士の一人さ!」

「答えろ!あの俺のコピーは何だ!」

 

エックスは右腕をバスターに変型させて威嚇する。

 

「ケーッ!!あのガキが何だったんだ!偉そうにしやがって!アイツもテメェも気に食わねぇんだよ!」

「……なんだ?」

「トサカに来るぜ!アイツより先にテメェを片付けて吠え面かかせてやらぁ!!」

 

バサッ!とコカペトリが両の翼を展開する。

戦闘は避けられない。

 

『エックス。あのレプリロイドから妨害電波が放たれています。恐らく電子戦特化モデルです』

「アイツを片付けれなければ、どのみちコピーの元へは行けない……!」

「エックスさん!」

「……ミモリ、気をつけろ!」

「はい!戦闘開始します!」

「セレナードも、出来る限りの援護を頼む!」

『了解しました。戦闘を記録し解析します。ご武運を』

「行くぞ!みんな!」

『バトルオペレーション、セット!』

「イン!」

 

「ケケーッ!!」

 

 




電子戦モデルにミレニアム来られると困るのでここで来てもらいました。
コカペトリとコピーエックスの連戦ってマジで……?
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