「おい!エックス!おい!」
ヴィアが、砂嵐だらけになったモニターに向かって叫ぶ。
返事は返ってこなかった。
「ど、どうしましょう……」
「エックス本体への強力なジャミング……キヴォトスのものじゃないな」
「と言うことは……」
「ハッ!ロックマンX……それかロックマンZEROのレプリロイドの仕業だな」
「待ってくださいヴィアさん。確かアインヘリヤル八闘士に電子戦特化レプリロイド……居ましたよね」
「プープラ·コカペトリか……アイツはタネが分かればなんてこと無い相手だ……ゼロも瞬殺してたし」
「エックスさん……大丈夫でしょうか」
「セレナードが着いてる。それに……アイツはエックスだ。なんとかするさ」
祈るように、そう呟いた。
「頼むぜ、イレギュラーハンター」
――――――――――
「……一先ず、時間は稼げたか」
コカペトリが視認できるが、向こうからは見え無い絶妙な物陰に息を潜めた2人。
「エックスさん……何か、対策を?」
「ミモリ、君が見た調子の悪そうな俺は……多分本当に調子が悪い」
「どういうことですか……?」
『私から説明しましょう』
セレナードが会話に割り込む。
『あのイレギュラー……プープラ·コカペトリは電子戦向けのレプリロイドです。スマホの妨害もそのせいでしょう。そして……エックスも機械です。何かしらの工作を仕掛けることは容易い。私とエックスの体内時計が今の時間と大幅にズレています。先ほどの戦闘中何度も全機能がストップしたのでしょう』
ミモリの時計と、エックスのスマホの時計は大幅にずれていた。
「……なるほど。ハッキング……もしくはウィルスによる機能停止。それで止まっていたのですね」
「厄介な相手だ。搦手に長けていて正面切っての戦闘は不得手だと思っていたが……」
『提案します。こちらは2名……エックスの停止中はなんとかミモリに防衛して頂きたい』
「……分かりました。頑張ってみます」
「無理はしないでくれ」
『エックス。恐らくコカペトリに有効な属性は無いと思われます』
「根拠は?」
アインヘリヤル八闘士に有効なのは特殊武器ではなく、特殊武器の持つ属性そのもの。
ヒートゲンブレムへの雷属性、フェンリー·ルナエッジへの炎属性の様な。
「ダブルサイクロン、アイスバーストが効いていた様子は見られなかった……なるほど。搦手が得意で防御力も高い、か……」
『そう言った手合いにはゼットセイバーが有効では?ブレードアーマーを提案します』
「確かに……だが、ブレードアーマーは特殊武器との併用でゼットセイバーを活かすアーマーだ。特殊武器が効かないのなら半分も性能を発揮出来ないだろう」
『なるほど……』
「……だが、セイバーを使うもう一つのアーマーがある」
『……なるほど?』
「エックスさん。私は、いつでも行けます」
「よし、反撃開始だ!」