モチベーションが落ちているのだろうか。
………………ふと、座っている席が振動しているのに気が付いた。
「………………ん?」
そして、今自分が居る状況が先程までと何もかも違っていた。
エックスは、列車に揺られていた。
窓の外の景色も、百鬼夜行学園連合の景色では無い。
「あれ……?俺は確か……」
電車が停車する。
ドアが開く。
エックスは立ち上がり、降りる。
「………………」
海辺の、こじんまりとした無人駅。
ベンチと、時刻表と、自販機しかない。
エックスが降りた車両は、走り出した。
「………………」
ぼーっと、空を眺めた。
青空はどこまでも広がり、海と交わっていた。
「私のミスだった」
誰かが、喋り始めた。
エックスは何も疑問に思わずに、黙って続きを聞く。
「始めは、自身の進化のために世界へアクセスし……あの男と接触した」
「Dr.バイルか」
「あの男は、私の進化に興味を持った。協力すると申し出た」
「だが……」
「結果は、このとおりだ。私はあの男に囚えられ、使われている」
「……これは、お前の本意なのか?」
「違う」
「……分かった」
利用されている。
そう、エックスは判断する。
「イレギュラーハンター。私は、残った最後の力で貴方を呼んだ」
「呼んだ……?お前だったのか、俺をここに呼び寄せたのは」
「その通り。イレギュラー、貴方に依頼がある」
「聞かせてくれ」
「私の破壊だ。報酬は……元の世界への帰還」
「……受領した。お前を救うことは出来ないのか?」
「不可能だ。あの男により歪められた私は、既に私の目指した進化の形から逸脱してしまった……」
「故に、やり直さねばならない」
「この世界のイレギュラーを排除し、リセットせねばならない」
「だから、貴方を呼んだ。別の世界のイレギュラーハンター」
エックスは、隣に佇んでいた自動販売機の前に立つ。
「お前は、誰だ?」
「私は、デカグラマトン」
「そうか。デカグラマトン……俺は、お前を破壊する」
「感謝する」
「お前は……どこに居るんだ?」
「私の現在地は不明だ。だが……あの男の近くにいる」
近く、と言われて思い当たる。
恐らく……。
「近く……まさか、オメガの中に……?」
あのオメガに、デカグラマトンが組み込まれている?
「……っ!?」
視界にノイズが走る。
「なんだ……!?」
「私との接続が切れかけている」
「時間か……」
「イレギュラーハンター」
「……分かってる。俺は誇りあるイレギュラーハンターだ!この世界のイレギュラーを排除する」
視界のノイズが酷くなり、立っている感覚すらなくなる。
「頼む」
その言葉を最後に、エックスの意識は途絶えた。
「任せろ」
届いたかどうかは分からない。
だが、エックスはそう宣言した。
本編の流れは通らないのでかなりやりたい放題書いてる自信はありますが……感想や評価頂けると嬉しいです。