「………………」
視界が開ける。
目の前にはこちらを伺う様に心配していたミモリの姿があった。
あれからどれくらい経ったのだろうか。
体感はそれほど経過していないような気もする。
「……エックスさん?」
「なんだい?」
「いえ……なんだか心ここにあらずと言った様子でしたが……」
「少し、な」
スマホを確認すると、1分も経っていない。
セレナードは黙っている。
おそらく気が付いているだろう。
「リコ、ヴィア。聞こえるか」
『どうしましたか?』
『エックス、お前今数秒何かと繋がってるように見えたが……』
「話が早い。デカグラマトンに接触された」
『なんだと……!?』
ヴィアとリコへデカグラマトンに依頼された内容を共有する。
その間、ミモリはただただ困惑していたが最初から教えている暇はない。
『……なるほど。今回の異常の概要が大体読めて来たぜ』
『最初はバイルが管理から外れてこの世界にイレギュラーが起きているのかと思いました』
『実態はデカグラマトンが管理から外れうる不穏分子で、そこへイレギュラーであるバイルが接触した……』
「辻褄は合う話だ」
『なるほどな……分かった。エックスはこのままデカグラマトンの反応を追って行ってくれ。帰れる確証は無いからな』
「分かった」
通信終了。
『終わりましたか?』
セレナードが、終了のタイミングで声をかけてきた。
「ああ」
『先ほど数瞬、外部から接触を受けていたようですが……そう言う事だったのですね』
「あまり詳しく説明している暇はない。後で話す」
「あ、あのー……エックスさん?」
『すまない、ミモリ。話の途中だったろう?』
「だ、大丈夫です。それで……例の、エックスさんそっくりの敵なのですが……」
ミモリの話に耳を傾ける。
ツバキ曰く、百鬼夜行連合の街並みを破壊し進行しているが……特に明確な目標なく無差別な破壊を振りまいているだけらしい。
雑兵のレプリロイドは生徒たちだけで対応できていたが、プープラ・コカペトリによる電子妨害で連携を崩され劣勢に立たされていた。
「私たちが妨害電波の元を撃破したので、統率が戻り押し返し始めている……というのが現状です」
「ふむ……」
『現在、偽物……便宜上「コピーエックス」と称します。コピーエックスは監視カメラに姿は映りこそしますが特に何か行動をしているわけではありません』
「俺を待っている……」
『その可能性はあります』
「分かった。奴の現在地は?」
『こちらです。ミモリ、分かりますか?』
「ここは……分かりました、案内します」
「行こう」
次回、VSコピーエックス!