「あ!エックスさん!」
「こんにちは、ミモリ」
天候は快晴。
気温もそれほど高くない。
エックスは木材を抱えて歩いていた。
「今日もお手伝いですか?」
「ああ。少しでも役に立ちたくてね」
「そんな……エックスさんが来てくれたから、被害も最小限で済んだんです」
あれから1週間が経った。
壊滅的な被害を受けた街並みの復興が始まり、エックスも暫く滞在して支援をしていた。
『エックスさん!俺たちも手伝います!』
『行かせてください!俺、PMC入る前は大工だったんです!』
『俺はクレーンの免許持ってます!』
『この前宅建取ったんスよ!』
百鬼夜行のカイザーPMCに立ち寄った際、彼らが申し出てくれたのでお言葉に甘えて労働力として借り受けた。
そして、
『ハーッハッハ!見ろ!温泉だ!』
明らかにゲヘナ出身の生徒たちが勝手に穴を掘り始め温泉を掘り当ててしまい……何故か翌日旅館が建っていた。
住民たちは混乱したがここを起点として再生を図ることが決定。
この世界の人々の逞しさを改めて思い知ったのだった。
「1週間でもうここまで復興してるなんてな……」
「今回は規模が大きかったですが……争いは日常茶飯事ですからね」
「皆、慣れてるんだな」
「はい」
ミモリと並んで歩く。
木材を届けて、エックスはスマホの時間をチェックする。
「何かご予定が?」
「今日、一度D.U.に戻って上司に報告しないといけないんだ」
「上司……ですか?」
「ああ。カイザーPMCの理事長」
「……そう言えば、エックスさんはカイザーPMC所属でしたね」
「ああ。まぁ……今回の復興支援で多少名前は売れたから……イメージは若干良くなったと思いたいがな」
リコとヴィアから紹介されたアロナと呼ばれる管理者のことを思い出す。
――――――――――
「俺とセレナードだけにして、何を話そうと言うんだ?」
コピーエックス戦後。
事後処理の為に現場が慌ただしく動き始めてから……エックスは少し離れた場所でヴィアから連絡を受けていた。
『いや……その、紹介したい奴が居るんだが……』
妙に歯切れの悪い。
『ヴィアさん?』
『わーったよ!エックス、コイツはアロナ。よろしくな』
「あ、ああ……」
『んんっ。初めまして、イレギュラーハンターエックス。ディープログの管理人のアロナです』
「さっきは助かったよ」
『いえいえ。これも仕事ですので。エックスさんは私の管轄で助けてもらってますのでこれくらいサービスですよ』
『……じゃあちゃんと説明してくれよ』
『そこ、何か言った?』
「……私の管轄、とは?」
『あ、そこ気になります?そうですねぇ……エックスさんが今いる世界、私が管理してるゲームなんです』
「……え?」
――――――――――
ブルーアーカイブと言うゲームの世界に入り込んでしまったイレギュラー。
そういうことになる。
「………………」
「エックスさん?」
「ああ、すまない……考え事をしていた」
この世界で見聞きしたもの全て、データに過ぎない。
そう言われても……納得は出来なかった。
現実と同じように、人々は生活し、傷付いて、戦っている。
「大丈夫です」
「……え?」
「百鬼夜行はまた立ち上がります。今度は、綺麗になったこの学院を見に来てくださいね」
ミモリが笑う。
エックスも、釣られて笑った。
「ああ。また来るよ」
これにて百鬼夜行連合学院編は終了です。
エックスの戦闘にブルアカキャラが関わりきれなかったり、ミモリ以外の百鬼夜行の生徒のエミュが足りなくて全然出せなかったりと反省の多い話でした。
あと、長期の更新停止から久しぶりの再開だったので矛盾が多くなったなーと感じました。
残す目標はアビドスですが、アインヘルヤル八闘士はまだ残っています。
まだまだ話は続きそうです……。
ここまでお読み頂きありがとうございます。
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