「………………駄目です。修理は……厳しいです」
カイザーPMCの衛生兵が、力なく呟いた。
「あまりにも内部機構がオーパーツ過ぎます……これ以上我々が手をつければ、エックスさんはエックスで無くなってしまう……」
『そんな……』
ヒマリが、息を呑む。
『どうすれば……』
「まさか、我々が全く理解できないブラックボックスの塊だとは……」
「班長……どうしますか……」
「……俺達は、無力だ……」
あれから、カイザーPMCに回収されたエックスは……修理の為にスリープさせられている。
しかし、アビドス駐屯地の力ではエックスを復活させることは不可能だった。
「内装のダメージもかなり深刻です……代わりとなるパーツも、機能も……ここには有りません……いえ、この世界に存在しません……」
『……どうします?ヴィアさん』
『って言われてもなぁ……』
まさにこの世の終わりみたいな雰囲気を出すカイザー一同。
それに対して苦い顔をするリコとヴィア。
――――――――――
ディープログ、ロックマンX部門。
「………………どうしますか?」
「どうって言われてもな……あそこまで損傷したエックスの修理……あの世界で出来るわけ無いしな……」
お互いに顔を見合わせる二人。
そしてため息を吐いた。
『何とかならないんですか……?』
ヒマリがそう言っても、
「あるには、ある……」
ヴィアの表情は晴れない。
『……何か重大な問題が?』
「そちらには問題無いのです……」
「あるのは……こっちなんだ……」
ちらり、と背後に立つ影を見て一言ヒマリに告げる。
「すまん、作戦会議だ……一回切るぞ」
キヴォトスとの回線を切る。
そして、振り返った。
「アロナ……」
「お困りのようですね」
「はい……とても」
「うーん……あちらに修理用の資材を送る案はないのですか?」
「送ったとしても……理解して正しく使用できるかどうか……」
「……なるほど。レプリロイド技術がないためにエックスさんの完全な修理が出来ないと」
「その通りです……ロックマンXには回復担当のレプリロイドも特に居ませんでしたし……」
「いや……居るには居る……」
「あ……いらっしゃいましたね、ひとり」
「……じゃあちゃっちゃとお願いします。許可は取ってきてますので」
「は、早いですね……!?」
「いずれこうなるだろうなーとは思ってました。ただ、今回の1回限りの特例だと思っててください」
なんにせよ、これでブルーアーカイブに干渉が可能となった……訳だが。
「……アイツ、エックスにとっては未来で出会うキャラクターだからなぁ」
「本人のデータを行かせると、事情が分かってもらえない可能性が高いですよね……」
「説明してるヒマもないしな……」
「じゃあヴィアさん。トランスオンでその人になって行ってきてください」
「えっ……俺ェ!?」
「リコさんは戦闘向きじゃないですからね。貴方なら、いざって時は切り抜けられるじゃないですか」
「け、けどよ……!」
「……ヴィアさん。諦めましょう」
「……くっそぉ……やるしかないか……」
ヴィアが、諦めたように呟いた。
「トランス、オン……」
シリーズでほぼ唯一の回復担当レプリロイド。
はて、誰でしょうね……?