勝利の花を胸にかざして。
推奨BGM「勝利のうた」
「う、ぐぅぅぅぅっ……!!ウッザ……ウッザ……!もう、何なのよ……!」
呻きながら、ティターニャンは起き上がる。
ヒマリ手製のウイルスに侵食されて能力が半分以下にまで落とされた。
しかも、人工太陽が機能停止。
空に浮いているだけのオブジェと化してしまった。
「あり得ないんだけど……!ビナー!」
ビナーの方はと言うと……カイザーPMC達の決死の反抗により足止めを食らっていた。
よく見れば、エックス達もそっちに向かっている。
「私を無視?!ウッザ!絶対許さない……!」
「放置しているつもりは、無い!」
「なっ……!?」
いつの間にか、エックスがティターニャンの真上に居た。
「こ、この……!」
「ストライクバレット!」
ティターニャンが動くよりも先に、ミニガンから弾丸の雨が降り注ぐ。
「あ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ティターニャンのボディに次々と風穴が開く。
「こ、この……!私を、見下して……!」
「トドメだ……インパクトキャノン!」
もう片方の腕に装備された大口径のキャノン砲が、ティターニャンを捉える。
「こんな……こんな終わり方……ダッサ……」
発射された弾丸が、ティターニャンの身体を真っ二つ引き裂く。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
爆発。
アビドスの砂漠を照らし続けた太陽の蝶は、あっけなく爆散した。
『エックスさん!対策委員会とエイミさんがビナーとの戦闘に加わりました!』
「ああ!俺もすぐに向かう!」
背中のブースターを全開にし、砂漠を一瞬で横断する。
「来たぞ!」
「エックスだ!」
「また姿が違うぞ!」
「まるで要塞だ!」
「エックス!」
足元からカイザーPMC達の声援が聞こえる。
既に、アビドスの廃校対策委員会がビナーに攻撃を加えていた。
また、傷付いた兵士たちをアヤネが応急処置したり、他の兵士に知らせていた。
ホシノが、ビナーの攻撃から兵士を護り、また兵士たちもホシノをカバーするように立ち回り、火力支援を行っている。
セリカも、シロコも、ノノミも。
今、この戦場では確かに両者の確執が消えていた。
浴びせられる弾丸に、ビナーは怯む。
エックスが、到着。
それと同時にインパクトキャノン、ストライクバレットを構える。
「フルバレットファイア!!」
更に上空からエックスの火力支援が始まる。
「エックスさん!」
「皆!聞いてくれ!」
エックスがこの戦場にいる全ての戦闘員に告げる。
「今こそ全員の力を合わせる時だ!ビナーを倒すため……力を貸してくれ!」
「「「「ウオオオオオオオオオ!!!エックス!エックス!エックス!!」」」」
「あ、あはは……凄い人気ですね」
「……それで?ノノミちゃんは力を貸すの?」
「はい」
「うへー……即答」
「ん。今のノノミには何を言っても無駄」
「ほんっと……!アイツのせいでノノミ先輩おかしくなっちゃった」
『そうはいっても、皆やる気ですよね』
「もちろん。2週間のお昼寝、返してもらわないと」
「エックスって、他の校区でもこんな感じなのかな……非効率。全然ロボットらしくない。だけど……エックスらしいや」
『ロックマンという存在は……どの世界でも影響力が高いのですね』
対策委員会とエイミがそれぞれの火器を構える。
「全砲門開け!!ありったけを叩き込んでやる!」
「撃って撃って撃ちまくれ!!」
エックスの全身のミサイルハッチが開く。
胸部の発射口が展開、エネルギーがチャージされる。
「ノヴァストライク!!」
エックスの全身からミサイル、ミニガン、キャノン砲が次々と発射された。
ビナーの身体に凄まじいまでの弾幕が叩き付けられる。
『今です!全ての火力を半壊した頭部に集中してください!』
ヒマリの指示で全員が頭部に攻撃を集中する。
「エックス!」
「エックスさん!」
『エックス!』
「「「いっけええええええええええぇ!!!」」」
エックスの胸部発射口から、光が溢れる。
「うおおおおおおおお……っ!!」
ビナーの口からも、光が溢れる。
「ファイナル、ストラァァァァァイク!!!」
エックスが、極大のレーザービームを放つ。
ビナーの口から、光の奔流が撃ち出された。
「貫けぇぇぇぇっ!!!」
エックスのファイナルストライクが、ビナーの攻撃をかき消し……頭部を完全に消し飛ばした。
鳴り響く地響き。
巨大な蛇は、地に伏した。
「「ウオオオオオオオオオオッ!!!」」
雄叫びが響き渡る。
勝利のうたが今ここに鳴り響く。
この大地が、揺れ動くように空気を揺らした。
アビドス事変、ここに終結。