慧音と一緒!   作:緑人間

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絶賛スランプ中ですっごい時間をかけてしまいました。これはまずいぜ!!!しかも、いつもに比べると以上に文が少ない。更新を待ってくれてる方、本当にすいません。でも、見てくれると嬉しいです。

 今回の内容は、

 後藤明が仕事探し

 現れる八雲紫の影

 慧音がトラウマをほじくり返される

 後藤明もなんかトラウマを思い出す

 後藤明が理不尽にキレだす

 という感じです。ほんとにこれだけしかありません。ほとんど後藤明とかwwwそれはなんて悪夢だwww慧音をもっと出さないといけない。


蠍男は出ない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「上白沢。働きたい。」

 

 「...へ?」

 

 朝一番で、後藤明の口から放たれた何の脈絡のない言葉に慧音は思わず変な声を上げてしまった。

 

 「働くって...また急になぜ?」

 

 「金がいる。それにお前が俺に買った物、返した方が良いんじゃないのか?」

 

 「へ!?....ああ、良いんだぞ、そんな事気にしなくても。私が好きでやっている事なんだから。」

 

 「HURM....」

 

 時間は早朝。昨夜の一波乱から一夜明けた朝だ。

 慧音はいつもの様に朝ご飯を作ろうと台所に立っていた。だが、その背後にいつものように音も無く後藤明は現れた。あいも変わらず不気味な登場の仕方である。

 だが、慧音ももう慣れた物で、冷静に対処する。

 

 「しかし、お金がいるって...何か欲しい物でもあるのか?」

 

 後藤明は少しの間考える素振りを見せるとこう答えた。

 

 「...実は俺は小説が好きなんだ。ここでしか手に入らない珍しい小説でもあるかなと思って。」

 

 その答えを聞いた途端、慧音の様子がガラリと変わる。やけに楽しげにテンションが上がった様子だ。

 

 「そうなのか⁉︎奇遇だな!私も小説は好きだぞ。」

 

 「知ってる。お前の本棚を見ればなんとなく分かる。」

 

 「それで?一体なんのジャンルが好きなんだ?私は歴史小説とかが...って本棚を見たんだったな。言わなくても分かるか。」

 

 「推理小説。」

 

 「へー....誰が書いた物が好きなんだ?...って外の小説家の名前を聞いても分からないな...」

 

 「だろうな。」

 

 相変わらず無愛想で嫌な返し方をする後藤明であった。だが、その反応にも慧音はだいぶ慣れた物だった。そしてその対応の仕方もだいぶ分かった...ような気がした。

 

 「んー.....でも、仕事を得るのはちょっと難しいと思うぞ。」

 

 「なんだと?」

 

 「いやー...その、ちょっと言いにくいんだが...」

 

 「早くしてくれ。」

 

 「その...はっきり言って今の君は周りの人間からの印象が凄ぶる悪い。」

 

 「確かにそうだな。あれだけやって絡んでくるお前がおかしいんだ。」

 

 「こう、君は一言余計だな...」

 

 「良く言われる。だが、どうでも良い事だ。今は仕事の話だ。」

 

 「...ああ、そうだったな。仕事の話。」

 

 話を元の軌道に戻すと、慧音は続ける。

 

 「それで?周りの連中に良く思われて無い俺でも出来る仕事ってあるのか?」

 

 「んー....ちょっと難しいと思うな...」

 

 「...あるのか、無いのかはっきりしろ。」

 

 「無い事はないが...危険な物ばかりだな...多分....人里の外に薬草を取りに行くとか。」

 

 「hmmm...狩りか....外に出れば妖怪に襲われるかもしれないんだったな。それで人里が安全だと...」

 

 微妙にかみ合っていない返事を返すと、後藤明は少し考える。

 

 「少し話が逸れるが、ここには執政者は居ないんだよな?」

 

 「ああ、そうだが。それがどうかしたのか?」

 

 「そうか....前から気になってはいたんだが、誰が『人里を妖怪が襲ってはいけない。』ってルールを作ったんだ?」

 

 「え...?」

 

 後藤明の言葉が慧音の顔を、どこか呆けたような間抜けな表情えと変えた。

 その様子を見て後藤明は『馬鹿みたいだ。』と検討違いな事を考えた。

 

 「なんだ?言えない様な事か?」

 

 「いや、今まで考えた事が無かった...そういえばそうだな....」

 

 「今まで疑問に思わないのか....馬鹿め...」

 

 「.......私が生まれる前からあったからな....なんの疑問にも思わなかった....」

 

 後藤明は慧音に対してまたしても罵倒の言葉を口にするが、考え始めた慧音にはあまり気にならなかった。

考えてみればこんな重要な事に何も疑問を持たなかったのがおかしいのだ...特に慧音の様な性格ならなおさらだ。何故今まで疑問にも思わなかったのか、慧音には全く分からなかった。そして、多分妖怪の仕業だと思った。

だが、同時に慧音はなんとなく、この事に関してこれ以上考えてはいけない様な気がして来た。何故そう感じたかは、慧音には全く分からなかった。触れてはいけないタブー。触ったら最低でも死ぬ様なレベルの物だと。

 慧音は瞬間的に分からない物だらけになった。『それも多分妖怪の仕業だ。』と思った。

 だが、慧音は止まる訳にはいかないとも、思った。自分は今の自分達が今普通だと思っている事がおかしな事かもしれないのだ。そんな状況で下手したら自分だけが、違和感に気がついたのかもしれないのだ。

 

 「今はそんな事どうでもいい...で?どこに行けば仕事を探せる?」

 

 だがしかし、そんな慧音の思考を後藤明が遮る。すると、驚く程簡単に慧音はさっきまでの考えを止め、後藤明の方に意識を移す。瞬間的にあれだけ考えたのに、おかしな事の筈だが、慧音は特に違和感を感じずに対応した。すると次の瞬間には彼女の頭の中から先ほどまで考えていた事が消え去った。

 

 「うーん....まあ、地道に探すしかないな。」

 

 そんな慧音の奇怪な様子に若干の不信感を覚えながらも、後藤明は『まあ、仕事が見つかればこの事に関してそれとなく周りの人間に聞けばいい...まあ、仕事が見つかればの話だが。』と考え、頭の中に書き留めておくだけにした。

 

「協力感謝する。」

 

 取り敢えず早く仕事を見つけたかった後藤明はさっさと外へと出ようとする。

 

 「ああ、待て!私も一緒に探すぞ。」

 

 「....手伝う...とかいうのか?」

 

 「ああそうだ。」

 

 「別に一人でも大丈夫だと思うんだがな。」

 

 「どちらにしても私はお前を一人には出来ない。」

 

 「そうか。早く外の世界に帰りたい物だな。お前と居ると不愉快だ。」

 

 後藤明の暴言に慧音は少しの苛立ちとどうしたらいいのか分からない不安感を感じつつ。彼と一緒に外へと出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________________________________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 上白沢と仕事を探しに来たは良いが、この女の言う通り仕事は見つからなかった。そして、見つからないままに日が暮れつつある。朝からほとんど歩いていたが、この女が疲れた様子は全く見えない。やっぱり化け物だ。

 しかし...『人里を妖怪が襲ってはいけない。』とかいうルールの件はこのままだとおあずけになりそうだ。こんなに重要そうな事を調べられないのはとてもむずかゆい。一体どんな存在がこんなルールを作ったのだろうか...人間の認識をずらしている?...それこそ人間牧場という事実をずらす?...これが妖怪の仕業という事なのだろうか?やはり早急に調査が必要だ。少し質問をしないとな。

 ...そうか...この女が俺に付きっ切りなのももしかしたら俺に余計な調査をさせない為なのかもしれない。遠まわしに知り過ぎるな。と警告しているのか?それとも単純に監視しているとか?...理論が飛躍しすぎているな。幅広い思考も大事だとは思うが、幅広過ぎるのも考えようだ。これも調査が必要だ....そういえば調査、調査と言っているが今の状況上仕方ないとはいえ、あまり調査を出来ていない。これは駄目だな。

 周りを見渡すとまだまだ人は多い。子供達はもう既に帰り始めているだろう。というか、この時間まで遊んでいたら問題だ。

 .....そういえば彼だ。吾郎君だ。あの子の事は上白沢から聞いたが、信用出来ない。こいつが俺に対して嘘を言うメリットはあの子を通してからこそ余計にあるのだ。俺はあの少年の事を気にかけていた。つまりはこれが俺に付け入る隙だと奴は考えるだろう。もし、本当に子どもを利用しているのなら俺は上白沢の舌を抜いてやりたい気分だ...と言うのは流石に冗談だが。子供には好かれているようだし、ほんの少しなら信じてみても良いかもしれない。子供、子供と馬鹿にしてはいけない。子供の方が大人の悪意に鋭い物なのだ。俺のそう長くない人生の中で得た教訓の様な物だ。それにあれだけ子供に好かれているのだから、子供を騙していたとしても何かしらの良い所があるのかもしれない。

 そうだ、それで吾郎君だ...上白沢に聞いた話によるとだいたい俺の予想どうりだった。あまり明るい子供では無く。友達も決して多いとは言えないらしい...もっとも彼の場合は、あまり人間と関わるのを避けてる節があるそうだ。やっぱり一人の方が好きなんだろうか?もし本当なら仲良くなるのはそう難しくは無いかもしれない。

 それにやっぱり気弱なタイプらしく、よくいじめられているらしい。上白沢も何とかしようとはしているらしいとかなんとか...どうだかな。

 そういえば最近は多少は治安が良くなってきたらしい...との事だが、昨日の事も含めると、とてもじゃ無いが信じがたい話だ。上白沢も疑いがあるが、とんでも無い変態のロリコンのクズ野郎が何処かに潜んでいるかもしれない。

 そういえば、巧ノ助が赤マントなる怪人の話をしていたな...話を聞いた時はただの犯罪者か噂話かと思っていたが...実際ここで言う妖怪って奴もそういう異常犯罪者の事を指しているのか?だが、それなら上白沢の飛行はいったいどう理由つけるんだ?....考えた所で、分からないな。データが足りないと言えば聞こえがいいが、実際は分からない事には変わりは無い。やはり実際に妖怪を見てみたい物だ。

 

 「なあ、後藤君。」

 

 「なんだ?」

 

 急に上白沢が話しかけてきた。今度はなんの用なのだろうか?

 

 「例ののっぺら男の事....どう思う?」

 

 「どう思うって...なんだよ?」

 

 「君から見て、彼はどんな印象なんだ?」

 

 なんだそんな事か。

 

 「俺に罪を擦りつけようとしたしたクズ。それだけ。」

 

 「やっぱり...そんなところか...」

 

 わずかに苦笑を浮かべながらも返答を返す上白沢。その笑みがとても鬱陶しかった。

 

 「私...昨日、奴を見た時に自分に似ていると思ったんだ。」

 

 「はぁ....?」

 

 「い、いや!何言ってるのか分からないと思うし、あって間もない君にこんな事言うのの変だなと思うんだが...」

 

 「そうだよ。なんで俺にそんなどうでもいい事言うんだよ....ああそうか、お前お話が出来る友達いなさそうだもんな。すまないな、気にしてそうな...ああもうやっぱめんどくさいから黙れ。」

 

 「お前って奴は...」

 

 上白沢は頭を抱えている。ざまあみろ。ちょっと気分が良くなった。

 

 「確かに私は友達が多い方じゃないが........」

 

 「おんや~~~?上白沢さんじゃありませんか~~?」

 

 上白沢の間抜けな声をさらに間抜けで不快な声が遮った。声をした方を見ると”いかにも”やくざといった感じの風貌をした男がこちらを小馬鹿にしたような笑みを間抜け面の上に浮かべながら立っていた。

 

 「....貴方達は...」

 

 「そこの彼は新しい”お友達”ですかねぇ~~?また借金を作るつもりなんですか?」

 

 上白沢の表情が何かを耐えるような様子に変わり。手を強く握り締める音まで聞こえてきた。どういう事だ?

 男は嘲笑と侮蔑を込めた笑みを上白沢と俺に向けながらも話かけ続ける。なんなんだこいつは...どうやら俺の事はまだ知られていない様だ。

 しかし...友達?借金?どういうことだ?

 

 「へっへっへっ!借金の為に体でも売ったらあんたの所に行ったのによ!むしろ俺らの所で働かせてやっても良かったんだぜ?あんた顔と体だけはいいからなぁ....」

 

 上白沢の事を舐めつけるような目で見るやくざ。こういう奴は気に食わないな....こういう奴は気持ち悪い。見ていると不快な気分になる。女のグラビア写真を見ているのと同じくらい不快だ。

 しかし、友達に借金に身売りか....なにか臭そうだ。

 

 「どういうことだ?」

 

 「えぇ?俺達はここのハクタクさんに借金をしてたんだよ。こいつ馬鹿で無様なんだぜぇ?馬鹿みてえに保証人になって騙されてんやがんだぜぇ!?」

 

 上白沢に聞いたつもりだったがやくざもどきが答えた。まあ、今の上白沢は少し喋れるような状態じゃない。というかかなりヤバイ。下を向いている上に、さっきまで聞こえなかった歯ぎしりの音まで聞こえてきた。更に手はもう握り過ぎて白くなっている...血でも流れるんじゃないだろうか?

 しかし、こいつらの言ってる事は本当だろうか?こいつらと上白沢がグルで、俺の信頼を得る為に下らない悲劇を演じさせていた?....いや、今日の俺の外出は予想できる様な物では無かった筈だ。じゃあこいつの言ってる事は本当なのか?....友達に騙される......

 ....体が少し震えてきた。胸がズキズキしてな嫌な気分だ、鼻がつんとして、目頭も熱くなってきた。こっちも最高に嫌な気分になってきた。このままだと今の冷静な状態を崩されそうだ...駄目だ。冷静になれ。俺は自分をコントロール出来る人間なんだ.........少し落ち着いた。やはりこれは便利な言葉だ。

 

 「その上、妖怪になって暴れたその”友達”をこいつ自身が....」

 

 「....さい。」

 

 ん?上白沢が小声でなにか言ったような気がする。そんな事は聞こえないのか話続ける目の前の男。こいつ.....

 

 「殺したんだっけな!裏切られたのがそんなに悔しかったのか!」

 

 「うるさいと言っている!!黙れ!!!」

 

 その言葉と共に顔を上げる上白沢。その顔は激昂と悔しさに歪んでいた.....別にこいつがどんな目にあってようが関係無い....恋人に裏切られる?...違う....今度は吐き気が襲ってきた。

 

 「へっ....な、舐めてんじゃねえぞ!」

 

 ビビッていたのか何なのかは分からない。だが、さっきまで饒舌に喋っていた男は上白沢に殴りかかった....が、おもわず蹴りを男に向けて放っていた。こういう時に暴力を振るう事に躊躇がないとやっぱりいい...いや、何がいいんだ?俺はこいつが嫌いで鬱陶しくて不愉快な上に、気に食わない....よし、俺は自分をコントロール出来る人間だ。

 今度はこちらに殴りかかってきた、だがこちらも鼻に一発きついのを入れてやった。拳に何かを潰すような感覚を一瞬残したが、すぐに離れる。相手は倒れた...気絶したか?

 ここまできて正気に戻ったのか、上白沢がこちらに向かって来る。

 

 「...なあ..おい..」

 

 「うるさい!!知るか!!!」

 

 この女の声を聞いた途端頭に血が上った。なんだよ...クソめ...くたばれ..

 ....俺は自分をコントロール出来る筈だ。だが、今はこの女の話を聞いてると非常に嫌な気分になる。最悪だ....この女と今話すと、自分じゃ無くなりそうな気がする。そんなのはごめんだ。こんな状態を解消するためにも、”オレ”であり続ける為にも今夜は色々とやらなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 展開がクソ遅い。この調子じゃ一章終わるまでどんだけ時間かけなきゃいけないんだ!!! 
 そんな事にならないように、次回こそは...次回こそはもっと早く投稿したいです。
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