TS転生聖園ミカが先生と付き合いつつ先生にハーレムを作らせようとする話   作:tarako

11 / 13
空崎ヒナの純愛と聖園ミカの狂愛

こんにちは、空崎ヒナよ。

面倒くさいけどやらなきゃいけない事は、シャーレに行く時間を作るためになるべく早く終わらせるようにしているの。不良の鎮圧も、書類仕事も、これから先生とのデートが待っていると思えば、何も障害にはならない。私を止められるものは何も無い。

だからアコ、シャーレに行こうとする度にハンカチを噛んで『キー!』と悔しがるのは止めてもらいたいのだけれど。私は止まらないのだから。

 

 

 

 

 

先生と付き合うことになって、私は主にシャーレで先生とデートをしている。

というのも、先生に色々な場所に連れて行ってもらった時に思っていたことだが、私は特別に興味が有るというものが無いのだ。

そういうのを好む人が居るのは知っている。それはなんか流行っているらしいね。あぁ、風紀委員会の誰かがそれを好きって言ってたっけ。全部そんな感じ。

それでいて先生と一緒に何か楽しい話が出来るのかと言うとそうでもなくて、先生と一緒に居たいのに自分がそれを台無しにする。自分の事ながら、なんてつまらない人間なんだろうとへこむ。

そんな風にうじうじしていると、先生が提案してくれたのだ。

 

『それだったら映画を見るなんてどうかな。二人で同じものを見て、どう感じたかとか話し合うんだ。きっと自分一人だけじゃ気付かなかった面白さも見つけられると思うよ。……それとだけど、私はヒナと居てつまらないって思ったことは無いからね』

 

先生ありがとう。

そんなこんなで映画を先生と見るようになったのだけど、とっても楽しくて幸せなデートになっている。二人で映画を見て感想を話すだけなのに、先生の考えや私の考え、好きなものや嫌いなもの、段々とお互いの事が分かって、会話が弾む。自分でもこんなに喋ることができたのかと、驚いたこともあった。

 

 

好きな人と同じ時間を共有するというのが、これほど幸せな気持ちになるとは思わなかった。

私は今日も先生と見るための映画をシャーレに持っていく。

 

「今日はこんな映画を見てみない?先生」

 

「お、おお……直球の恋愛映画!」

 

「……私だって恥ずかしいけど……こ、こういう映画の感想も必要だと思うから!」

 

「が、頑張ります」

 

シャーレの視聴覚室に暗幕を垂らし、プロジェクターとスクリーンを用意する。

そうしたらそこは、先生と私二人だけの映画館だ。

映画をセットして、いざ。

──きょ、今日こそは頑張って自分から先生の手を握る!

 

 

映画が始まると、私が事前に調べた通りの教師と生徒の恋愛模様が描かれた映画が始まる。

先生は気まずそうにしていたが、私はストーリーにのめり込んでいった。生徒が教師に恋してる時に考えていることが、私にも心覚えがありすぎるのだ。この映画私のことだ……。

そして物語が佳境に差し掛かる時、ようやく私は先生の手を握ろうと決意していたことを思い出した。先生はすっかり映画に集中している。

 

今行くか。いや、まだか。

──いや、今か。

 

──ぎゅっ。

 

先生から少し驚くような雰囲気が伝わってくる。私はまともに先生の方を見られずに、顔を真っ赤にして映画に集中してるフリをする。そうしているとぎゅっ。と先生から手を握り返される感覚が伝わってきた。恥ずかしくて、心臓がドキドキするけれど、あぁ、こんなにも嬉しい。後はもう映画よりも先生の手の感触に夢中になってしまった。

 

 

今日の映画の感想戦は手を握った後のことはろくに話せなくなって、しどろもどろになってしまったので先生が察して早々に切り上げてくれた。恥ずかしい。

しかし、先生の手を握ることが出来たので、二人の仲は大きく進展した日だと言えるのかも知れない。嬉しい。

 

 

 

そうして幸せな日々を過ごしていると、私にとって初めて興味を持つものが出来た。

それは"星と星座"だ。

星がテーマの映画を見た時に、ふと夜の執務中に疲れた時は夜空を見上げていたなと思い出した。大きなヘイローが浮かぶ夜空越しに見える星はとても幻想的で、いつまでも眺めていたっけ。

色々思い返せば、私は夜の静寂の中、星空を見上げるのが好きなんだ、とすっかり納得したのを覚えている。

 

 

 

星座の事を調べていると、私が過去に見上げていた星空に、どんどんと意味やストーリーがあるのを知って夢中になっていく。あの星の並びでそんな事を考えるんだ、とか。言われてみればそんな形に見える、とか。

星座の並びを検索した時だったか、プラネタリウムという単語が検索に表示される。

軽い気持ちでサイトへ行ってみると、そこでは施設の紹介をしており、ドーム状の室内に映し出される星空は作り物とはいえ、とても綺麗だった。キャッチコピーも手が届くような星空と中々に洒落ている。

すっかりそこが気に入った私は食い入るように場所や、値段なんかを調べる。……よし。

せ、先生をここへのデートへ誘ってみよう……!

そう決意した私だったが、すぐに大変な事に気づいた。

 

デートに着ていく服が無い!

 

私服としてスーツっぽいものは有るけれど、デートに着ていっても大丈夫なのか、堅い印象を与えないだろうかとぐるぐる色々考えた末、私はある人に相談してみることにしたのだ。

 

 

 

 

「あ、いたいた☆ヒナちゃんお待たせ~!」

 

「ううん、全然待ってない」

 

そう、先生とのデートの服装を相談出来る人なんてミカだけなのだ。

幸いにも快く了承してくれた彼女は、私のコーディネートをすると張り切っている。

それにしても待ち合わせ時間の10分前なのに、もう来るとは思わなかったな。意外と時間にはきっちりとしているのかもしれない。

 

「ヒナちゃんの魅力を引き出して、先生も気に入ってくれるような服は【知ってる】からね!どんどん行こー!」

 

「お手柔らかに頼みたいわ……」

 

洋服店が固まったショッピングモールで、彼女はお目当ての物が決まっているかのように、色々な店に入っていく。そして彼女が『これはどうかな?』と選んでくれた服はなるほど、どれも私にとても似合っていた。

 

「わー☆ヒナちゃん可愛い……!」

 

「あ、ありがとう。この服も……うん、気に入った」

 

彼女の強い勧めで試着をしてみた服は特に素晴らしいものだった。

この服を来て、デートに行く自分を想像してみるがとてもしっくり来る。先生も気に入ってくれると嬉しいな。

先生に連れられて服屋に来た時には服に大して興味が無かったけれど、その先生の為に服を選ぶのは楽しんでいるあたり、心の持ちようで楽しさはいくらでも変わるんだなと思う。

私はすっかりショッピングに夢中になっていた。

 

 

 

私達は散々歩き回り買い物を楽しむと、一息入れるため喫茶店でコーヒーを飲んでいた。

 

「今日はありがとう、ミカ。私一人だけじゃこんなに可愛い服とか選べなかったと思う」

 

「私も今日は楽しかったよヒナちゃん!」

 

ニコニコと色々な笑顔を見せるミカは、私の為に似合う服を事前に調べて選んでくれたのに、それを感じさせない明るさで、今日の買い物を楽しい日にしようと盛り上げてくれた。

 

「それにね、私にとっても今日は素晴らしい日だったの。だ、だって……」

 

笑顔なのは変わらないまま、彼女の瞳孔が開いていく。

 

「先生と浮気相手のデートの為に服を選ぶなんて、そんな最高の機会滅多にないと思うから!!」

 

これさえなければ……。

 

「相変わらず難儀な性癖をしているのね。……変態」

 

「うぅ……ヒ、ヒナちゃんからの言葉責め……!」

 

先生から聞いてはいたが、罵倒されたりしても喜ぶらしい。

なので私は服選びに付き合ってくれたお礼に少しだけ、サービスする。

 

「貴方が選んでくれた服で、先生とのデートを成功させるから応援して欲しいわ」

 

「はぁ…はぁ…私の先生なのにぃ……が、頑張って幸せなデートにしてね、ヒナちゃん」

 

「ありがとう、ミカ。それと先生は私のものよ」

 

「うぅ……と、とらないでぇ……♡」

 

心の底から幸せそうな、溶けるような笑顔で彼女は小さく喋り、浸っている。

こら、そこ。下半身をもぞもぞさせないで。

なんか人を手玉に取る快感が分かってしまいそうで嫌だな、と思った買い物帰りの一幕だった。

 

 

 

………

……

 

 

 

デートの為の服装、良し。待ち合わせまでの時間、良し。

今日は初めてのシャーレ以外でのデートということでかなり緊張している。先生にも楽しんでもらえるといいのだけど。

待ち合わせ場所で、私はそんな事を考えながら先生を待つ。所在なさげに髪をいじっていると、よく聞いた覚えのある靴音が雑踏から聞こえてきた。

 

「ごめん、ヒナ。待った?」

 

「ううん、今来たところ。……なんて、まだ待ち合わせ時間前よ」

 

「ははは……おお、今日のヒナの服、凄く似合ってて可愛いよ」

 

「ありがとう。先生も格好良い……と思うわ」

 

そこははっきり言ってほしかったなぁなんて先生が軽く笑う。私の服装も先生が気に入ってくれたみたいでなにより。そして、緊張も不安も先生と会えば、すっかり吹き飛んでしまった。私は今日行く目的地のプラネタリウムについて先生に話す。

少しでも、自分の好きを一緒に楽しんでもらえたらいいな、と。

饒舌になっている自覚はあったが、先生が上手く相槌を打ってくれるのでついつい話してしまう。

 

「ヒナは星のどんな所が好きになったの?」

 

「そうね……。最初は夜に見ると落ち着くって位の感想しかなかったかもしれない。でも仕事で疲れている時に何度も星空を見上げたりして、その度に綺麗だなって感動して。夜空に瞬く星々から見守られているような、元気を貰えるような、そんな所が好きなのかも、うん」

 

「じゃあ私もヒナに元気を与えて守れるようになるよ!」

 

「……もう、お星さまと張り合わないで……ふふ」

 

プラネタリウムまでの道のりは、先生とのお話に夢中になってとても短く感じた。

 

 

 

手が届くような星空という謳い文句のプラネタリウムは正にその通りで、上映が始まると広がる満天の星空は息を呑むような美しさだった。

自分が知っている星座の知識と照らし合わせながら、ゆっくりと動く星々の群れを眺めるのは、まるでこの場所だけ世界から切り離されたかのように、神秘的で癒やされる時間だった。

上映の中にはキヴォトス上空に浮かぶ巨大なヘイローを通した星座の見方、なんてものもあってこれには本当に感心したけど……そもそもなんで上空にヘイローが浮かんでいるんだろう……?

 

 

 

 

「凄かったね、先生。本当に手が届きそうだった!」

 

「手を伸ばしてたもんね、ヒナ」

 

くすくすと先生が笑う。

 

「え、う、嘘!……忘れてちょうだい」

 

まさか、そんな事をしていたとは……。恥ずかしい。

 

「あんな可愛いヒナ忘れられないけど、分かった。忘れるように努力するよ」

 

「恥ずかしいわ……でも、うん。先生と来れて良かった」

 

「私もだよ。ヒナの好きなことを知れて、本当に良かった。誘ってくれてありがとうね」

 

そういうと先生は優しく私を見つめる。

あぁ、本当に幸せだ。だから私は勇気を出す。ここで頑張る。

 

「……よし。先生、ちょっとしゃがんでもらえる?」

 

「ん?こんな感じかな?」

 

──ちゅっ。とほっぺに口づけ。

本当は唇にするつもりだったけど、至近距離の先生は格好良すぎて、まともに見れなかったからこれが精一杯。空崎ヒナの精一杯。

自分でキスをしたくせにすぐに顔を赤くしちゃって、もう帰るよなんてぶっきらぼうに言っちゃったけど、私の気持ちは伝わったかな。好きです、先生。いつもありがとう。

 

────────────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~ッッ♡♡~~~~~~ッッ!!♡♡~~~~~~ッッ!!!!♡♡♡♡

はぁ…はぁ…ッ♡……………ふぅ。

 

突然失礼しました。聖園ミカです。

 

【知る力】を使ってデートを覗き見していました。ずっとしていました。

今日のヒナちゃんのデートは最高でした。寝取られは浮気エッチをしている所を覗き見するのや、聞き耳を立てているのが最高。そんな私の浅い見識を粉々に打ち砕くかのような、素晴らしい恋心でした。"心"です。先生の"心"がヒナちゃんにキスされた瞬間、確かに寝取られていたのです。

そして、まぁ思わず絶頂してしまった訳です。はい。

あと、これはかなり大事な事なんだけど、先生に恋してるヒナちゃんが可愛すぎる……!!

寝取られの為にデートを覗……見守っていた訳ですが、何度ヒナちゃんの可愛さにほっこりして、

何度先生に『いけー!先生ー!もっと褒めろー!』と恋愛劇を見るような気持ちになったことか。

私の性欲を打ち消す可愛さを持つなんてヒナちゃん……恐ろしい子!

まァ……最終的にはイったから私の勝ちってとこだと思うケド……♠

 

 

 

ところで【知る力】といえば、シャーレで二人が映画デートをしている事も知っているんです。

先生とヒナちゃんが映画デートに使っている視聴覚室、あそこって私が朝に勉強で使っている部屋なんですよね。本当に人が来ない聖域だったんですけど、二人のイチャイチャに使われてしまいました。興奮します。日常的なスペースで恋人が浮気していたのを知ると、凄い、こう、キますね。

それを無意識でやってくる辺り、先生とヒナちゃんはどれだけ私を喜ばせるんでしょうか。

二人とも好きです。あ、そろそろ先生がかえってくる時間だね。迎えに行かないと。

 

 

 

「おかえり☆先生!」

 

「あ、あぁ。ただいま、ミカ」

 

にこにこと先生を出迎えると、何かに後ろめたさを感じる先生が居ました。

一体どうしたんでしょうね。

 

「今日は休日なのに一日お疲れ様。美味しいご飯作っておいたからね!」

 

「……ありがとう、ミカ。その……うん、ご飯楽しみにしてるよ」

 

ふふふ。罪悪感まみれの先生可愛い……。

いきなりヒナちゃんとデートしてきたよなんて言いづらいよね?言わなくてもいいんだよ。

でもね。

 

「ただいまのキス……今日は先生の方からして欲しいな」

 

そう言うと私は目を瞑り、先生のキスを待つ。

ちょっとの逡巡を感じ、やがて意を決した先生が強めのキスをする。

 

──ちゅっ。

 

唇同士のキスは、ヒナちゃんとは出来なかったキスだ。

愛情を確かめ合う恋人同士のキス。先生が自分の意志でしたキス。

自分から浮気を仕向けておいてなんだけど、先生がされた事を上書きするのは凄く興奮する。

先生もほっぺにキスされるより唇同士のキスの方が興奮するよね?ね?ね?

キスが終わり、私の目が開いた時に見た先生の顔は罪悪感が薄れ、愛情と情欲を強く感じるとても私好みの顔だった。

 

「改めて()()()()()()、先生」

 

「ただいま、ミカ」

 

きっとこれからもヒナちゃんは勇気を出して、先生に愛を伝えると思うから、しっかり答えてあげてね。そしてその度に私とも愛し合おうね。

先生は私と、ユウカちゃん、ヒナちゃん、これから増えるであろう人にどんどん愛を伝えようね。

そうすればきっと先生は沢山の暖かい心を持てるから。心同士で繋がれるから。

本当に大好きで愛してるよ、先生。この心もきちんと伝わるといいな。

 

 

 

そうそう、今日は先生の大好きなカレーだよ。

【知る力】で先生が世界で一番美味しく感じる味にしたからね。

ご飯の準備をして今日の晩ごはんがカレーだとわかると、先生はとても喜び始めて、

『ミカのカレーは本当に美味しいから楽しみだよ』と今日一番の笑顔で話すのでした。

待って、カレーの立ち位置高くない…?私やヒナちゃんよりカレー…?ぐぬぬ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──おまけ:とある日のシャーレでのヒナちゃん可愛い問題

 

今日のシャーレの当番はヒナちゃん。

少し仕事が溜まってるから片付けるのを手伝ってほしいと先生から要望があったので、私もヘルプに入ることになりました。

今日も先生の負担を減らすため頑張ろう。

 

「ああ、来てくれてありがとうミカ。助かるよ」

 

「いつでも呼んでよ先生!」

 

「仕事の為に呼び出しちゃってごめんなさいね。後でお礼も用意してあるから」

 

「お礼?わぁ、ありがとうヒナちゃん!」

 

ヒナちゃんが何かお礼を用意してくれてるらしい。ありがたいね。

二人とも今日は映画デートはせずに仕事に徹するらしい、真面目だね。

私達は黙々と仕事をする──

 

「せ、先生、この書類なんだけど……えいっ

 

ヒナちゃんが先生に書類を見せようとして、小さく掛け声をすると、先生の方へ身体を軽く倒していた。明らかにわざとだけど、か、可愛すぎる……!

 

「おっと、大丈夫ヒナ?この書類はね──」

 

「そ、そうなんだ。ありがとう先生」

 

顔を赤くしたヒナちゃんはそのまま自分の席へと戻っていった。先生の様子を見るけど、今のかわかわヒナちゃんがわざとだったと気づいていないみたいだ。せ、先生!これに気付かないのは人生損してるよ!

そうして仕事をしていると、しばらくしてからヒナちゃんが立ち上がった。

 

「コーヒーを取ってくるけど、二人も何か飲む?」

 

私と先生もせっかくだからとコーヒーをヒナちゃんにお願いする。

何となく今日のヒナちゃんが何をやりたいか分かってきた気がする!

 

「お待たせ、熱いから気をつけてね」

 

「ありがと~☆助かるよ」

 

私の席にコーヒーカップを置くと、ヒナちゃんはふんすと気合を入れて先生の席へ向かった。

 

「お待たせ。先生、あんまり根を詰めないようにね……くっ

 

「ありがとう、ヒナ。ほどほどで頑張るよ」

 

ヒナちゃんはコーヒーカップを置くと、先生の手を優しく撫でようとしたのだが、先生の手は忙しなく書類の上を滑っていて、ヒナちゃんは彷徨わせていた手を諦めて下げた。

先生!!ヒナちゃんに手をなでなでされるのをキャンセルするのは世界の損失だよ!!

 

 

 

私は突然始まったヒナちゃんのいじらしいアプローチ劇場に悶え狂っていた。

その後もヒナちゃんは何かと先生へのスキンシップを狙い、流石に先生も4回目辺りにはわざとやっていると気づいて、その可愛さに戦慄していた。

私と先生はヒナちゃんの可愛らしいアプローチに悩殺されつつ、誘惑を振り切って何とか仕事を終わらせたのだった。

 

「きょ、今日はお疲れ様。ミカとヒナのお陰で助かったよ」

 

「おつかれ~。うん、先生は特に頑張ったよ!」

 

「はぁ……はぁ……お、お疲れ様」

 

ヒナちゃんはかなりの誘惑疲れを起こしている。だけど最後の気力を振り絞り、キリッと表情を引き締めると、先生の方へ歩いていき、先生の腕へと抱きついた。

 

「ふ……ふふ、う、うらやましいでしょう?ミカ。こ、これが私からのお礼よ……!」

 

顔を真っ赤にして、息もたえだえで私に向かって宣言するヒナちゃんは、まさに本日の集大成といった輝きをしていた。

 

「ま、まさか先生とのスキンシップが多かったのも……!?」

 

「ふふ……そ、そういうのに興奮するのでしょう?全部仕組ませてもらったわ」

 

少し得意気な顔で宣言するヒナちゃんは、もう、もう、理性を駄目にする可愛さです。

当然、先生も例外ではなく、ヒナちゃんを撫で始めます。

 

なでなで。なでなで。

 

「わ、ちょ、先生!?」

 

──私もいい? ──もちろんだよ、ミカ。

私と先生は目と目で通じ合うと、早速私もヒナちゃんを撫でます。

 

なでなで。なでなで。なでなで。なでなで。

 

「み、ミカまで!もう……な、なんなの…………うぅ」

 

私と先生は散々仕事を妨害してきた悪女を撫でて堪能しました。

 

「な、なんか思ってた反応と違う…………けど、悪くない」

 

そう呟いて、私と先生のなでなでに安心したように身を任せるヒナちゃんの姿は、絶対に忘れられない私達の大切な思い出になるのでした。めでたしめでたし。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。