ブルアカ×ポケモン   作:クロの騎士

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レポート12

=ハートにビビビ=

 

 早朝……シャッターに絵を書いているポケモンがいた。

 えかきポケモンのドーブルである。

 

「じー……」

 

 尻尾を上手に動かして絵を書いていく。

 そんなドーブルを見つける生徒がいた。

 ミレニアムの小塗 マキだ。

 

「その絵……凄くいい!」

 

 絵を描き終えたドーブルにマキは近づく。

 自身の描いた作品を褒められてドーブルは無表情だが尻尾をウネウネと動かしている。

 

「ねえ、私の作品も見て見て」

 

 マキは端末に記録した自身の作品をドーブルに見せる。

 

「!」

 

「どうかな?」

 

 ドーブルの尻尾が先ほどよりも速く動かす。

 どうやら気に入ったようだ。

 

「ねえ、私と一緒に絵を描いてみない?」

 

 との問にドーブルはコクリと頷く。

 こうしてマキはドーブルを相棒にするのであった。

 

 ちなみに、熱中し過ぎて警察に捕まり先生のお世話になったのは言うまでもないだろう。

 

=お酒は二十歳になってから!!=

 

 連河 チェリノに呼ばれてレッドウィンター連邦学園へとやって来た。

 

「カムラッド、このポケモンなのだが……」

 

 机の上にはっこうポケモンのツボツボがいる。

 今回呼ばれた理由はこの子の中に出来ている液体について調べて欲しいのだそうだ。

 

「……ただのジュースだね」

 

 液体を実際に飲んで答えた。

 

「お酒ではないのか?」

 

「うん、発酵したきのみのジュースだよ。アルコールは無いと思うけど、一応ミレニアムに調べて貰おうか」

 

 どうやらこのツボツボでお酒を造ろうとしたらしい。

 まさか造酒をする生徒がいるとは……銀行強盗とかファウストとかヤンチャな生徒は何所にでもいるようだ。

 

「因みにそのシグレって子は?」

 

「懲罰房の中だ……今回は未遂だが厳しく処罰する」

 

 間宵 シグレと言う生徒は何度かやらかしているらしい。

 ちなみにこのキヴォトスでもお酒は二十歳からである。

 

 未成年の飲酒ダメ!絶対!

 

=カイザー襲来=

 

「あの土地はカイザーコーポレーションのものだ。即刻退去を命じる」

 

 カイザーコーポレーションのお偉いさんが直々にシャーレへとやって来た。

 目的はアビドス砂漠に現在常駐している連邦生徒会の調査隊の早期撤退らしい。

 

「いいですよ」

 

「なに?」

 

 簡単に了承の言葉を口にしたので呆気にとられるカイザーコーポレーションのお偉いさん。

 私は彼にこう告げた。

 

「君たちが欲していた船はもう使い物にならないからね」

 

 テーブルに資料を放り込む。

 それらはミレニアムの協力で行われたアビドスにあったウトナピシュティムの本船の調査結果である。

 結論から言えばメルタンの住み家になっており、既に動かないし修復不可能とのことだ。

 

「そんな馬鹿な! これが事実ならあんな砂漠など……」

 

 一瞬怒りの感情を表に出したが、すぐに落ち着きを取り戻した。

 

「であるならば、アビドスの借金を即効返済してもらう」

 

「それは不可能だと理解していますよね?」

 

「もちろん百も承知だ。だが、生徒ではなく先生なら喜んで払うだろう?」

 

 嗚呼……そう来たか。

 予想通りで笑いが出そうだ。

 

「だが、先生もこんな大金を払うのは不可能でしょう。そこでサンクトゥムタワーを我々にくれるのであれば---」

 

「お金を払うよ」

 

 と私はお偉いさんの言葉を途中で遮り、最初から用意していた大金の入ったスーツケースを取り出す。

 

「このお金で君たちが所有するアビドス自治区をすべて買おう」

 

 ユウカに見積もって貰った最高限度額の金額である。

 もっと要求するのであれば受けて立つ。

 

「そ、そんな大金どこから……トリニティの生徒にでも泣いて頼んだのか?」

 

「いや、自力で稼いだお金だよ」

 

 私がこの世界に来てから数ヶ月……それだけの時間があれば都市一つを買えるくらいのお金は簡単に用意できる。

 もちろん、真っ当な方法で稼いだよ。

 

「君たちカイザーコーポレーションは度重なるやらかしで既に火の車状態なんでしょ? ならアビドスを手放して大金を得た方が利口では?」

 

「誰のせいで経営が傾いていると……くっ」

 

 出ていた言葉を途中で飲み込む。

 そして、しばらく沈黙して答えを出した。

 

「あんな砂漠などくれてやる!」

 

 悪党を言い負かすのは気持ちがいいものだ。

 ロケット団を相手にしていた時を思い出したよ。

 

=アビドスの夜明け=

 

「……それが今から一週間前のことだよ」

 

 現在、当事者であるアビドス生徒たちに報告をしている。

 

「えっと……つまり、アビドスの借金が無くなったと言うことでしょうか?」

 

「いや、借金している相手がカイザーから私に変わっただけで借金はまだあるよ」

 

 アヤネの問に答えてから一枚の紙を取り出した。

 

「これは私と君たちとの契約書だ。よく読んで各位のサインを書いてね」

 

 私はアヤネに手渡す。

 すると、他の子たちがアヤネに近づいて契約書の内容を確認し始めた。

 

「先生、返済期間が卒業してから一年後と言う部分はいいのだけれど……」

 

「うん、金額が少ない」

 

「記入ミスでしょうか?」

 

 とセリカ、シロコ、ノノミの順で言う。

 私は彼女たちの疑問に答えた。

 

「金額はその通りだよ。差額については私からの寄付金と相殺と言うことになっている」

 

「せ、先生それは流石に……」

 

「そうだね。そんなことされたら私たちの今までの努力がなんだったの~ってなるよ」

 

 アヤネとホシノが言う。

 やはりすんなりと受け入れてはくれないよね。

 

「気にしなくてもいい‥‥と言っても君たちは納得しないよね? だから、寄付について条件を二つ提示するよ」

 

 一つ、アリウス生徒二十名をアビドスに転入させること。

 二つ、アビドスに棲むポケモンの見守りと該当地区の警備をすること。

 私の提示した条件はこの二つである。

 ちなみにアリウス生徒はアリウススクワッドを除いた中から私が選定した子たちだ。

 

「二つ目の条件はいいとして一つ目の条件のアリウス生徒と言うのは?」

 

「ちょっと訳ありの子たちでね……一癖も二癖もある子たちだから無理とは言わないよ」

 

 アヤネの問に私はそう返答した。

 

「生徒が増えるのは構わないけどさ……それでも借金の一部を無くす条件としては破格だとおじさんは思うな……」

 

 ホシノの言葉に他の四人も頷いて同意した。

 

「なら三つ目の条件……私が困った時がきたら助けて欲しい……それじゃダメかな?」

 

 三つ目の条件を提示した後、しばらく沈黙が続く。

 そして、ホシノが「うへ~」と言ってからこう答えた。

 

「先生、交渉下手だね~」

 

「あはは……悪党相手ならどうとでもなるんだけどね」

 

「……解ったよ。その条件でいいよ」

 

 ホシノは四人に「それでいいかな?」と問う。

 それに対して三人は頷いて了承の返事をした。

 

=レポート12のポケモンおよびトレーナー=

 

マキ:ドーブル

シグレ:ツボツボ

 




アビドスの借金が一部消滅!
では、次回もよろしくお願いします。
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