ブルアカ×ポケモン   作:クロの騎士

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レポート16

=対デカグラマトン=

 

 デカグラマトン……かつてキヴォトスの旧都心廃墟にてとある組織とゲマトリアが作り上げた対・絶対者自律型分析システム。

 アビドス砂漠にいたビナーがその一種である。

 

「先日、ミレニアムに第四セフィラ・ケセドの存在を確認しました」

 

「そんな報告こちらでは入っていないんですが……」

 

 黒服の言葉にユウカが真っ先に反応する。

 自分たちの自治区で自分たちが知らない情報を持っていたのだから驚くのも無理はない。

 私も黒服が言うまで全く知らなかった。

 

「存在は確認しましたが、既にその機能は完全に停止していますのでご安心を」

 

「完全に停止……理由はなんだい?」

 

 と私は黒服に問う。

 

「このポケモンが理由です」

 

 黒服の手に乗ったとあるポケモンを見せる。

 そのポケモンとはメルタンがいた。

 

「嗚呼……」

 

「な、成る程……」

 

 私とユウカは察した。

 

「クックックッ……このメルタンにとってデカグラマトンは極上の餌のようです……この調子では他も今頃……クックックッ」

 

 声だけで解る……黒服は元気がない。

 

「大丈夫かい?」

 

「お気になさらず。デカグラマトンなんて今の我々には不要……クックックッ」

 

 強がりだろうか……今度飲みにでも誘おうかな?

 

=救急医学部は平常運転=

 

 近くで不良たちの抗争があったらしいので一応様子を見に行ってみる。

 抗争自体は既にゲヘナ風紀委員の子たちが沈静化させたようで、現在は後処理をしているようだ。

 

「……ん?」

 

 少し経ってゲヘナの緊急車両が到着した。

 救急医学部の部長である氷室 セナが近くにいた風紀委員の子に問い掛ける。

 

「救急医学部現着しました。それで死体はどこですか?」

 

「し、死体? ……えっと、負傷者はあちらですが……」

 

「解りました」

 

 セナは動けない負傷者を次々と車両に投げ込んで行く。

 車内にはかんじょうポケモンのオスのイエッサンがおり、投げ込まれた負傷者をキャッチして車内に寝かせた。

 ちなみに軽傷者は別の救急医学部の子が治療している。

 

「あら、先生」

 

 セナがこちらに気付いた。

 

「セナ、お疲れ様」

 

「はい、お疲れ様です」

 

 軽く言葉を交わした後、動けなくなった負傷者の回収と軽傷者の治療を終えたセナたちは緊急車両でその場から離れて行った。

 なお、運転はイエッサンがしているようだ。

 

=執事またはボディガード=

 

 ショッピングモールにて日用品を買いに来た。

 

「先生」

 

 声を掛けられて振り返ると、ノノミと荷物を持ったゴーリキーの姿があった。

 

「やあ、ノノミとゴーリキー」

 

「こんにちは先生。先生もお買い物ですか?」

 

「あぁ、日用品を買いにね」

 

「そうなんですね。私はお菓子とかトレーニンググッズとか買いに来たんですよ☆」

 

 ゴーリキーの持っている荷物は結構の量だ。

 それなりの出費と言うのは想像が付く。

 ノノミの実家はお金持ちらしい。

 それこそアビドスの借金を返せるくらいだそうだ。

 ノノミの実家を頼れば借金はすぐに返済できただろうが、ホシノたちはそれをしなかった。

 恐らく自分たちの手でどうにかしたかったのだろう。

 そう考えると、私のしたことは誤りかもしれないが……やはり、彼女たちの人生を借金と言う足枷で台無しにさせたくはない。

 

「先生、どうかしましたか?」

 

「いやなんでもない……そろそろ、お昼時だし一緒にお昼でも如何かな?」

 

「はい☆」

 

 この後、ノノミとゴーリキーと共にレストランに行った。

 もちろん私持ちである。

 

=ピンクの悪魔コンビ=

 

 ある日、不良生徒たちがおだやかポケモンのミブリムを虐めていた。

 

「ちょっと! 何してるの!?」

 

 偶然通り掛かった下江 コハルがミブリムを庇うように割って入る。

 いきなりの邪魔者に不良のリーダーは舌打ちをした。

 

「なんだテメェ?」

 

「弱い者虐めはエッチなの以上に駄目!」

 

「はぁ!? 正義の味方気取りかよ……」

 

 すると、コハルを見て一人の不良生徒が気付いた。

 

「こいつトリニティの正義実現委員会では?」

 

「え? それってヤバいんじゃ……」

 

「はん、正義実現委員会が何だってんだよ……相手は一人だ、囲んでボコボコにしてやんよ」

 

 コハルはミブリムを庇いつつ、この状況をどうするかを考える。

 この場にいる不良は十人で逃げ道を塞いでいる。

 自分が強くないことくらい自身でも理解しており、返り討ちにするのはほぼ不可能。

 

(せめてこの子だけでも……)

 

 どうにかしてミブリムだけでも逃がそうと考えていると……

 

「ねえ、そこの貴女達」

 

 声が聞こえて来る。

 そちらの方を見るとそこにいたのはピンク髪の少女とピンクのクマがいた。

 

「その子はうちの生徒だけど……何をしようとしているのかな?」

 

「聖園……ミカ……」

 

 不良の誰かが彼女の名前を呟いた瞬間、数名が逃げ出した。

 

「あは☆ 逃げるってことは悪いことしてたって言ってるもんじゃんね………やっちゃえキテルグマ」

 

「クゥー!!」

 

 キテルグマは走り出して逃げ出した不良生徒たちへと回り込み、先頭にいた生徒に向かって腹パンをお見舞いする。

 それは綺麗に決まり、腹パンをされた生徒は倒れ込んだ。

 

「ま、待てくれ……私たちはそいつにまだ何もしてない!」

 

「まだってことはする気はあったんだよね? それにポケモンを虐めてたみたいだし…うん、ギルティ☆」

 

 その後、ミカとキテルグマが不良生徒たちを全員倒したのは言うまでもないだろう。

 

=魔女ではなく聖女=

 

「……で、大丈夫?」

 

「は、はい……助けてくれてありがとうございます、ミカ様」

 

「気にしないで☆」

 

 不良生徒の山をキテルグマに任せ、ミカはコハルへと近づく。

 見たところコハルに怪我はないがミブリムはかなり傷ついているようだ。

 

「正実と救護騎士団を呼んだからもう少しで来るよ☆」

 

 ミカはミブリムを抱えているコハルの頭を優しく撫でる。

 

「大人数にも関わらずこの子を助けようとして偉いね☆」

 

 コハルにとって聖園 ミカと言う人物は雲の上の人物みたいなものだ。

 そんな人に褒められたコハルは……

 

「うぅ……うーん……」

 

「え? ちょ、ちょっと!?」

 

 気絶してミカの方へと倒れたのである。

 

=レポート16のポケモンおよびトレーナー=

 

セナ:イエッサン

ノノミ:ゴーリキー

コハル:ミブリム

 




各地にいるデカグラマトンを食べたメルタンが集まればどうなるのか……解りますよね?

では、次回もよろしくお願いします。
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