異世界迷宮と斉奏を   作:或香

104 / 186
104 食事

 食事の支度を、という号令に皆テキパキと動き出す。

 食材のレパートリーをどうにかしたかったが、魚がなぁ。

 

 白身を落とすマーブリームは、カルメリガもクラザも群れの魔物が最大5体に増える16階層以降という話だし、ルテドーナの迷宮に至っては区切りの最終回の22階層らしい。

 シームの12階層にも出るそうだが、他が弱点属性の違うニートアントに、逃亡のあるエスケープゴートだとシャオクが言っていた。

 同階層はさらに待ち伏せの盗賊を警戒するのが面倒であるが、そちらへ行って少量だけ拾ってくるのが無難になるだろうか。

 

 仕方ないのでできる素材で作ろう。

 

 ラム肉を切り分けてから小麦粉をまぶし、オリーブオイルをひいて焼いていく。

 焼色がついてきたら、一旦皿に上げておいた。

 

 野菜をフライパンに入れて軽く炒めたところに、ワインと砂糖と魚醤を加えて煮詰める。

 火も通って甘辛いタレがじゅわじゅわと泡を立てているところに、先程の肉を投入し、タレを絡めて完成だ。

 生姜は見つからなかったが、似たような香味野菜を刻んで加えていたので生姜焼きもどきとしよう。

 

 うーん、白米が欲しい。

 大農園のノポモで聞き込みすれば、手がかりくらいみつかるかなぁ。

 パン以外の主食…………あ、小麦粉も卵も塩もあるのだから、パスタができるじゃないか。

 

 昼食を食べ終えたら生地を作って夕方まで寝かせておいて、出掛けた帰りに木工販売店の方で麺棒っぽいものを買ってこよう。

 パン屋があるんだから、均一にのばすための棒もきっと扱っているはずだ。

 

 料理の方はというと、3人とも不思議な表情をして食べていた。

 塩味や辛味のある味付けが一般的で、なかなか甘い味付けというのはないらしく、物珍しそうに食べている。

 飲み物や果物以外での甘みが新鮮なようでわりと好評、特にアコルトは気に入ったようだ。

 

 焦げ付きやすいなどと注意点を伝えつつ、ミーラスカも手順を覚えてくれたようなので、今後はお願いしてもいいかもしれない。

 

 

 食べ終えて片付けた後は、パスタ生地づくりをやってみる。

 ボウルに小麦粉と塩を入れて軽く混ぜた後、中央に卵を割り入れた。

 

 最初はフォークで黄身と白身を崩しながら粉を巻き込みつつ練り混ぜていく。

 少しずつ生地がまとまってきてからは、手で捏ね始める。

 

 粉っぽさがなくなって黄色い一塊になってからは、力を入れて捏ねていくが、腕が疲れた。

 ミーラスカに代わってもらって、生地が滑らかになるまでしっかり捏ねていく。

 手に水をつけたり、粉を足したりして生地の調整をしながら、ツヤが出てきたところで丸め始める。

 

 ボウルの中央に生地を置き、乾かないように濡らして絞った手拭いをかけて、涼しそうな棚の中に置いた。

 このまま夕方まで寝かせよう。

 ミーラスカには、たまに手拭いが乾いていないかだけ確認するように伝えておいた。

 

 

 一段落して水筒の水も補充して、再び迷宮へと向かうとするか。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 カルメリガの13階層の小部屋に移動して、レベルを確認する。

 今は戦士がLv19……と確認したところで、探索者がLv30になっていることに気づいた。

 すぐにジョブの一覧にも目を移す。

 

 

武器商人

 効果  体力小上昇 知力微上昇 精神微上昇

 スキル 武器鑑定 カルク アイテムボックス操作

 

防具商人

 効果  体力小上昇 知力微上昇 精神微上昇

 スキル 防具鑑定 カルク アイテムボックス操作

 

料理人

 効果  器用小上昇 体力微上昇 敏捷微上昇

 スキル レア食材ドロップ率アップ アイテムボックス操作

 

 

 作中と同じように、探索者のレベル条件で解放されたようだ。

 装備の売り買いも、料理も経験済みなので大丈夫だろうとは思っていたが。

 これで村人から数えて19ジョブ目となった。

 

 彼が遊び人を取得した時点で23ジョブ、つまり遊び人を除いて22種類のジョブを解放していた。

 彼の得ていた村長のジョブの代わりに、こちらは細工師のジョブを得ている。

 あとはこのまま戦士のレベルを上げて、騎士に賞金稼ぎに暗殺者でちょうど22種類だ。

 

 着実に遊び人に近づいている。

 字面では落伍者だが、パラレルジョブのある自分なら誰にも真似できない唯一無二の武器となる。

 

 待ち遠しさを感じながらも、午後の狩りを始めよう。

 

 

 

 

「ミラさんにも装飾品が必要でしょうか?」

 

 

 倒したサラセニアの附子を手渡してくれながら、アコルトが首のチョーカーを指し示す。

 

 そうだ、2人には同じモチーフを付けたチョーカーとイヤーカフを与えている。

 ミーラスカもうちの子になったのだから、なにかあげたいな。

 

 というか身代わりのミサンガも渡しておきたい。

 まだ糸とモンスターカードの状態ではあるが。

 

 魔物の出ない小部屋へと移動し、小休止しつつリュックの底から糸を取り出す。

 出てきたのは4つだ。

 

 

「シャオ、ミサンガ作ってくれる?」

「4つともですか?」

 

「うん、お願い」

 

 

 アコルトに周囲を確認してもらってパーティーがいないと判断できた後、糸と強壮丸を手渡した。

 迷宮内で鍛冶スキルを使うのも変な感じだが、これでスロットなしだけなら帰り際にグリーンキャタピラーを狩りに行ける。

 

 2つミサンガを作って薬を飲み、もう2つ作成してもらう。

 

 4度の詠唱と光が終わると、スロット付きのミサンガは2つあった。

 予備もできたと伝えると、シャオクの顔も綻んだ。

 スロットなしは蝋燭用にまた集めておくか。

 

 カード融合の方は帰ってからでいいだろう。

 渡す相手もこの場にないので、流石にそこまでは迷宮でやる意味はない。

 ミーラスカに鍛冶師のスキルを見せておく、というのも必要だろうしな。

 

 

 その後は順調にドロップアイテムを増やしていった。

 新たな料理が控えていることでアコルトが謎のパワーを発揮したのか、石化が多くなり戦闘がスムーズに行われていた。

 狩人のレベルは昼前と一緒だから、単に乱数が良かっただけだろう。

 

 さすがにこのレベルになってくると、13階層ではなかなか上がらない。

 階層を上げたいが耐性装備が追いつかない。

 

 あのドカンと稼ぐ金策が決まってくれれば、一気に打開できそうな気もする。

 それこそ戦闘奴隷も追加で……という手も選択肢にいれられるし。

 

 明日の夕方、ではなく明日の昼前にカルムを探しに行くか。

 前回出発する旨を伝えて丸5日なのだし、まぁ大丈夫だろう。

 

 

 

 冒険者ギルドは17時の鐘の頃から一気に混んでくるので、迷宮での狩りは早めに切り上げて移動する。

 シームなのでカルメリガやルテドーナほどではないが。

 

 いつもは昼休憩時に売却していたが、今日はアイテムを買いたいというのもあったのだ。

 ボーナスポイントを割増買い取りへと振り分け、カウンターへと並ぶ。

 

 自分の番がきたら、ザラーッと深底トレイに附子だけを流し込んでいった。

 遠志は強壮丸へと変わるし、ミノの皮はサンダルや靴につかうのだ。

 ドロップ品をすべて売れば金貨に届くかというくらいだが、1種類だけなので銀貨ばかりが増えていった。

 

 その後は販売カウンターに並び、酪と白身、スライムスターチを買う。

 迷宮産の食材を高値で買うのは癪だが、せっかくの初パスタだ。

 クリームパスタにしたいだろう。

 アイテムボックスに納めた後は、ギルド内の絨毯から商店街へとワープした。

 

 

 目的の木工家具屋へと来る頃には、夕方の鐘が響いていた。

 店員にパン生地を伸ばす棒はあるかと尋ねると、お目当ての円柱状の木製の棒が出てきた。

 グリップも磨いてあって滑りがいい。

 

 店内を彷徨きながら他になにか必要だったか思い出していると、編み棒が目に入る。

 太さや長さが異なるそれは、菜箸に使えるのではないか?

 

 ちょうど滑りを良くするための漆のようなものでコーティングされているし、一度煮沸でもしてそれが落ちないようなら、水も吸わずに長く使えそうである。

 短いものは自分用の箸にもなりそうだし。

 

 高いものでもなかったので、用途にちょうど良さそうな大きさのものを4セットほど買った。

 菜箸用に2セットと、自分用に2セットだ。

 持ち方が特殊だし、他の者は無理して使う必要もないしな。

 

 買い物を終え、商店街から自宅へと帰ることにする。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 家の中に出てくると、掃除をしていたミーラスカが迎えてくれた。

 だいたいの戻る時間を伝えていたからか、ワープで帰ってくることにも穏やかな見た目通りにあまり驚いていないように見える。

 聞いてみれば、しっかり驚いてはいたようだが。

 

 装備を外してアイテムボックスに仕舞いながら、購入品を台所に並べていく。

 

 

「そうだ、シャオ。

 サンダルと靴、あとはミサンガのカード融合もお願いしていい?」

「わかりました!」

 

 

 今ある普段使い用のものは、自分たちの分の3つずつだ。

 履いてない方をミーラスカに回していたが、人数分以上にセットを用意したほうがいいだろう。

 

 どちらも皮1つで出来るサンダルと靴を作ってもらい、残りの皮はシャオクのアイテムボックスに入れてもらおうか。

 呼び寄せておいたミーラスカが、シャオクの手元が光る度に装備品ができていく様子を、頬に手を当てながら見学している。

 

 シャオクの顔色もまだ大丈夫そうなので、先にスキル付与をしてもらってから薬を飲んでもらうかな。

 芋虫のモンスターカードとスロット付きのミサンガを並べて、シャオクが息を整える。

 

 

「今ぞ来ませる御心の、言祝ぐ蔭の天地の、モンスターカード融合!」

 

 

 眩く光ったかと思うと、隣りにあったカードだけが消失して、身代わりのミサンガが残った。

 

 予め取り出しておいた強壮丸を、シャオクが落ち着いて飲み込む。

 アコルトが水を注いだコップを手渡して喉を潤す。

 

 かなりスムーズに熟してくれるようになった。

 

 

「同じ装備にいくつも強化スキルを融合することに比べたら、これくらいは……」

 

 

 こちらの労いにシャオクが答える。

 心労が段違いだよね、そりゃ。

 

 一つ一つのスキルが発動する度に、おめでとうございますと小さくパチパチと手を叩いていたミーラスカに、ミサンガを手渡した。

 

 

「じゃあこれ、ミラの分だからつけてね」

「ええと、わたくしの分というのは……」

 

「ウチはみんな万が一のために身代わりのミサンガをつけてるんだ。

 材料が揃って鍛冶師のシャオに今作ってもらったから、足首にでもつけておいてほしい」

 

 

 それぞれズボンの裾をめくったり足を上げて、装備しているミサンガを見せた。

 

 

「主様。

 わたくしにまで貴重な品をご用意頂き、感謝致します」

「うん、みんな大事だからね。

 滅多なことで効果が発動することはないと思うけど、今後も予備を作れるようにはするつもりだから、切れちゃったりしたら言ってね。

 誰かを失う方が嫌だから」

 

 

 深々と頭を下げてしまったので、ぽんぽんと背中を撫で、ミサンガをつけるように言う。

 体を折り曲げて足元に手を回すのは大変そうなので、椅子に足を乗せて結べばいいと伝えた。

 

 ロングスカートの裾から覗かせる脚は、思っていたよりも筋張っている。

 筋肉量というよりも形状という意味での話だが、立ち仕事が多いといっても戦闘はからっきしのはずなので、牛人族の種族由来だろうか。

 やはり本来は戦闘に適した肉体を持つ種族なんだろう。

 

 そうやって固有ジョブで考えると、人間は繁殖して、エルフは木を管理する種族みたいで変な感じになってしまうが。

 

 

 渡すものは渡したので、夕食の準備といこう。

 

 寝かせていたパスタ生地はしっとりとして、中の水分も落ち着いたようだ。

 言いつけどおり、ミーラスカが掛布を絞り直して濡らしておいてくれたおかげで、乾いてしまっていることもない。

 

 削ったスライムスターチを打ち粉にして、麺棒で薄く伸ばしていく。

 どちらも期待していた用途通りの働きで、2mm程度の厚さにできた。

 

 ここから包丁を入れていくわけだが、麺状にしたところで食べやすいのは箸を使える自分だけだ。

 二股しかないフォークでは絡め取るのも難しい。

 パスタには様々な形状があるのだし、ソースが絡みさえすれば食べやすい方が良い。

 

 数センチの幅で縦長に切った後、今度はそれを斜めに分断して、ひし形の短冊になるように切り分けた。

 これならフォークで刺したり、スプーンで掬っても食べられるだろう。

 全体を軽くもみほぐして、1つ1つが分かれるようにしておこう。

 

 ミーラスカが予め作っておいてくれたスープの鍋を火から外し、パスタを茹でるためのお湯を沸かしておく。

 

 切り分けた白身に塩胡椒で下味をつけ、小麦粉をまぶす。

 フライパンにはオリーブオイルを広げ、片面ずつ白身を焼いていく。

 

 両面にこんがりと焼色がついたところで、皿に取り出しておいた。

 正直このままでも魚醤をたらして食べたい。

 

 魚の脂の香りが残るフライパンに、刻んだ野菜とハーブを加えて炒める。

 全体にしっかり火が通ったところで酪を加え、調味料で味を整えつつ、鍋の縁が泡立ってきたところでスープ鍋と入れ替えた。

 

 さて、パスタを茹でていこう。

 

 沸騰した湯に塩を入れ、続いて短冊パスタをボトボトと投入していく。

 本当は半分ずつとかに分けて茹でるのがいいんだろうが、引き上げるような取手付きのザルがなく、木を編んだ籠しかないので1回でやるしかない。

 いや、鍋をもう1つ使えばいいんだろうが、竈がそれで埋まるし、流石にそこまでするのも面倒だ。

 

 ぐらぐらと沸騰した湯の中でパスタが回っている。

 吹きこぼれないようにと気をつけている間に、スープと飲み物を配ってもらった。

 

 少しすると、火が通ってきたようでパスタが浮いてくる。

 おおよそ全部が浮きあがってきたので、1つをスプーンで掬い上げて噛んでみた。

 もちもちとした弾力があって、芯や粉っぽさもない。

 

 これで大丈夫そうだと、ミーラスカに鍋を持ってもらい、流しで編み籠にあげてもらった。

 ブワッと湯気が湧き上がる。

 軽くぬめりをとるために桶の水にさっとさらし、すぐにまた編み籠にあげて水を切る。

 水で締めるのも大事だが、温かいほうがいいだろう。

 

 白身と共にそれぞれの皿に取り分けてもらっているうちに、クリームソースの方をまた火にかける。

 打ち粉に余ったスライムスターチを水に溶かし、ソースの鍋に回し入れた。

 小麦粉とバターでホワイトルウにするのは大変なので、水溶き片栗粉もどきでとろみを付ける。

 

 ふつふつと沸いてきたところで焦げ付かないように混ぜ、とろみが出てきたところで完成だ。

 パスタの上からソースを掛けてやり、シチューのような香りが食卓に広がった。

 パンの切れ端をつかって、フライパンのソースを取り切る。

 あんまり行儀がよくなさそうだが、洗う際にも汚れが減らせるからいいだろう。

 

 流しで鍋に水を入れておいて、先に食べることにする。

 

 

「スプーンかフォークで、ソースを絡めつつ食べてね。

 味が物足りなければ塩でも胡椒でも好きに掛けちゃって」

 

 

 小麦粉も卵も流通している以上、似たような料理は大衆向けにあるはずだ。

 それこそ、前にニョッキのような団子スープは露店であったしな。

 あれはイモを使っていたのだっけ。

 

 どちらかというとそれらとの違いは、白身と酪の迷宮食材を使っていることだろう。

 白身が3つで360ナールに、酪が400ナール。

 スライムスターチだって1つ320ナールもした。

 え、これだけで銀貨10枚いってるのか……。

 

 スライムスターチは半分しか削っていないが、それにしたってやはり買って作るものじゃないな。

 自分でドロップを集められれば1/4の売却値分で済んで、もっと気軽に食べられるだろう。

 

 ただ、それに見合うだけの味はした。

 深みを出すには野菜を煮詰めたりする時間が圧倒的に足りないが、迷宮食材の味へのブーストがそれを底上げしてくれている。

 濃厚なミルクの旨みを感じさせる味わいで、パスタと白身によく絡んで、自分も含めて皆の顔を綻ばせた。

 

 

「ミラを歓迎して、ってことで特別にちょっとよさそうな食材を使ってみたけど……表情を見るに皆満足そうかな?」

「はい、とても美味しゅうございます。

 主様に仕えさせていただきまして、このようなお食事も、衣服も、……ベッドでお休みを頂けるなど、感謝しきれません」

 

 

 アコルトもシャオクも、料理を頬張りながら頷いている。

 ……アコルトの皿、減るの早くない?

 

 茹でて膨らむことを考えずに作ったので、ちょっと多すぎたかなと思ったくらいなのに。

 しっかりパンも食べてるし、お母さんあなたの胃袋が怖いです。

 

 

「こっちもミラが来てくれて助かることも多いし、ありがとう。

 今は毎回こんな料理は厳しいけど、上の階層に登れるようになったら食材も魔物から取れるようになるし、もっと色んな美味しい料理を食べられるようになると思うよ」

「……食材を落とすような魔物との戦闘は長くなるものだと聞いたことがございますが、大丈夫なのでしょうか……」

 

「魔法で攻撃できるから、弱点属性を突ければそんなに長くはかからないけど、魔物の組み合わせにもよるかな」

「えーっと……、魔法使いの魔法1回は、武器での攻撃1回分より遥かに威力を持っています。

 なので魔法使いがいるパーティーは、いないパーティーよりずっと早く魔物を倒せて、経験を得て強くなるというわけです。

 わけなのですが……、ミツキ様はたくさんのジョブを組み合わせているからなのか、そもそものミツキ様の魔法の威力が、並の魔法使いの比ではないんです」

 

 

 そりゃあ魔法使いの知力小上昇の他に、英雄や森林保護官の中上昇の補正がついて、知力2倍の武器を持っているからな。

 同階層に潜るような魔法使いと比べれば、単純に1発が倍どころの威力じゃないんだろう。

 

 

「主様はそんなにお強い……のですか?」

「……1分です。

 今の階層では魔物を見つけてから1分耐えれば、ほとんどがアイテムに変わっています」

 

「いや、弱点を突けたときだけだよ」

「それでも弱点のないミノだって、2分耐えれば終わっています……」

 

 

 そう出来るような階層にしか上がっていないのだ。

 もしかしたら少し上でも5発程度で済むかもしれないが、麻痺や毒の耐性防具が揃っていないから安全を取っている。

 

 

 シャオクの説明を聞いてミーラスカは考え込んでいたが、迷宮に実際に行って経験してみないと分からないだろう。

 そこでやっぱり無理でした、でも構わない。

 心情も含めた適性はどうしたって存在する。

 

 ただ、入る際には装備をつけてあげなければならない。

 タンクにするなら尚更だ。

 その確認用の装備を揃えるためにも、資金策には期待しているところである。

 

 揃えるといえばスズシロのモチーフの装飾品もだな。

 あれ、単体だといくらなんだろう。

 結局ザノフへ請求がいったので、工房のガゴレ親方には値段を聞いていない。

 

 当初2つ分の装飾品で2万ナールと言われて、それよりは安く仕上がるとは思うが……。

 一応明日のカルムへの確認のあとにしようか。

 出費の目的ばかりできてしまうのも困りものだ。

 

 

 その後、パスタはソースもきれいに食べきってお風呂の準備をすることにした。

 




スズシロ・ミツキ エルフ ♀ 18歳 魔法使いLv29
魔法使いLv29/英雄Lv25/探索者Lv30/僧侶Lv28/森林保護官Lv24/戦士Lv20
(村人5 農夫1 剣士9 巫女7 商人30 錬金術師1 細工師1 薬草採取士30 武器商人1 防具商人1 奴隷商人1 料理人1 盗賊1)


アコルト   兎人族 ♀ 16歳 狩人Lv23

シャオク  ドワーフ ♀ 19歳 鍛冶師Lv20

ミーラスカ  牛人族 ♀ 24歳 探索者Lv10
  アクセサリ未装備 → 身代わりのミサンガ(身代わり)



所持モンスターカード
・蟻         1
・山羊        1
・芋虫      1→0
・挟式食中植物    1
・コボルト      2

他製造物まとめ
・ミサンガ(○)    1(予備)
・ミサンガ      2(スロットなし)
・皮のサンダル    1(普段履き用)
・皮の靴       1(普段履き用)



---
次回は4/21更新の予定です。

料理をしていると全然話が進まないし、まとめにくいので困る……(自業自得)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。