異世界迷宮と斉奏を   作:或香

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140 円滑

 掛け布団を跳ね除けた足の先に日差しが届き、暑さを感じたところで目が覚めた。

 十分な睡眠が取れたので、伸びをしつつ体を起こす。

 ベッドには自分以外いない、いつもどおりの朝だ。

 

 一時的に着るための部屋着が用意されていたので、ドレスの受取でナルザさんに会うから、後でちゃんとした服装に着替え直す必要があることを思い出した。

 

 顔を洗って歯を磨き、未だに残る眠たさで食卓へと突っ伏そうとしたところ、目の前に香ばしい料理が運ばれてきた。

 

 イモにタマネギに、これはハーブをふんだんにつかったベーコン……っぽい肉。

 預けていたラム肉や塩と、畑のハーブでリカヴィオラが作っていたやつだな。

 野菜の色は現代とは違うが、具材自体と香りはジャーマンポテトにそっくりだ。

 

 朝の焼き立てパンを買ってきてもらっているので、まだ温かく柔らかい。

 コンソメっぽいスープにトウキビ粉を混ぜた甘みのあるスープも飲みやすくて、ベーコンもどきの塩辛さを抑えてくれる。

 

 どの分野でもそうだが、食については特に遠慮しなくていいと伝えてあるので、比較的工程を抑えた朝食でもエンゲル係数なんて気にしていない。

 そろそろオリーブオイルや肉類も補充しに行かないとかな。

 

 

 食べ終えた後はお湯を作って食器洗いと洗濯だ。

 その間に自分は家中の水を入れ替えての水やり作業に移る。

 

 それが終わって戻ってくる頃には手際の良い仲間たちが洗濯物を干し終えているので、今度は出かけるための身支度の時間になる。

 

 アコルトが準備してくれたワンピースに着替え、髪を結ってもらっている間に皆の支度も整っている。

 今日はアップにまとめた後ろ髪を片側に流して大人っぽさを出すらしい。

 

 ついでにリカヴィオラも捕まえてきた黒うさ一番奴隷様は、あれよあれよという間に自分と色違いの衣装を着せて、髪型も同様にして自分とは反対方向へと流した。

 リボンで整えられた後に横に並ばされて、2人ともカーテシーに似たポーズを取らされる。

 

 ニコニコしながらうんうん何度も頷くアコルトが「姉妹風です」と告げたのに対し、「おー」と小さく拍手をしてまじまじと見比べてくるシャオクとミーラスカ。

 まだパンプスを履いていないのでこちらのほうが背が低く、こちらに姉妹の()の時の視線を投げられた気がするのはちょっと物申したいが。

 

 ……まあいい。

 受け取りの間だけでもナルザさんの機嫌が良ければそれでいいのだ。

 美容とか服装のお小言をもらう方が面倒だからな。

 

 

 さて、いつの間にかメイド服に早着替えしているアコルトは見なかったことにして、本日の予定を確認しよう。

 

 

「まずはアルヴナでシャオクの手続きが進んでいるか聞いてこようか」

「そうですね。

 予定通りであれば、次にフウルバリに送ってもらってボクが確認している間に、ミツキ様たちはカルメリガのご用事を進めてください。

 こちらは終わり次第冒険者ギルドで待っていますので、ボクを拾ってシームに全員で戻ってくれば、スムーズに終えられると思います」

 

 

 シャオクらしい効率的な進め方だな。

 

 どの道鍛冶師ギルドには別種族は干渉できないし、手続きや対応は当事者である本人任せになる。

 こちらとしても不都合はないし、ガゴレ工房でも依頼品を受け取るだけなので、ドワーフのスラク語が分からずともブラヒム語だけで問題ないだろう。

 

 そういえば昨日リカヴィオラにパーティーを組んでもらったままだったことを思い出し、解散してもらってから自分が全員を勧誘し直した。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 アルヴナの商店街の絨毯へとワープする。

 そのまま皆で鍛冶師ギルドの方へと足を進め、近くまで来たところでシャオクが手荷物から封書を取り出した。

 

 前回、転属先に渡すものとして預かった手紙だな。

 内容の変更もあるかもしれないし、再確認の必要があるからだろう。

 

 

「では手続きがどうなっているか確認してきます!」

「わかった。

 ここで待ってるけど、長引きそうなら商店街の方にいるね。

 終わったら向かってきてもらえば、パーティーメンバーだからこっちも気付けると思う」

 

「わかりました!」

 

 

 頼もしいシャオクの背中を見送り、近くの木陰に移動する。

 鍛冶師ギルドは視界に入っているから、彼女が出てくればすぐに分かるだろう。

 

 夏の中月11日、夏真っ盛りという認識でいいんだろうか。

 日差しがジリジリと地面を焼いているが、風は少しばかりあるので木漏れ日の中なら過ごしやすい。

 湿度が低いからかな。

 

 こういう日に氷の塊でも出せたらいいのだが、魔道士のジョブは取得できていない。

 それでもジョブ設定で魔法使いLv38という表記を見れば、あと12レベルというカウントダウンにはドキドキしてくる。

 おそらく同じだけ階層を上らなければいけない、という重圧(レベルキャップ)ものしかかってもくるのだが。

 

 準備の良いアコルトが薄手ではあるが敷布を広げてくれたので、草地の上で服を汚さずに座ることが出来た。

 軽食でも用意していればピクニック気分になれたのにな、なんて枝葉が揺れる様を眺めながら水筒を傾けていると、鍛冶師ギルドからこちらへ向かってくる影が見える。

 

 皆に出発を告げて立ち上がると、パーティーの縁取りがされたシャオクであると自分にも見て取れた。

 まぁ、向こうにもこちらの縁取りは見えているわけで、途中から呼びかけながら近づいてきていたんだけども。

 

 

「おかえり、どうだった?」

「無事手続きは進んでいました!

 転属元になるフウルバリのギルドには本来は向かう必要はないそうですが、足を運ぶようならあちらの製造手帳を買った方が現実味が出そうだと、購入の口添えになる手紙を書いてもらえました」

 

「へぇ、だいぶ良くしてもらってるね」

「書いてもらっている間に追加の製造依頼をいくつか頼まれましたが……」

 

 

 いいように使われている感じもするが、本来の日程よりかなり前倒しでやってもらえたから、その見返りと思えばいいか。

 謝礼はシャオクに入るのだし。

 

 

「その後は、シームでの手続き用の封書を渡せば完了だそうです。

 あちらに所属後、説明を受けたりで時間を取られるかもしれないとは言われましたが、昼からなら大丈夫ですよね?」

「うん、昼以降は特に用事はないから長引いても問題ないよ」

 

 

 シームの鍛冶師ギルドにはシャオクの知り合いがいるわけだし、慎重に進めてもらいたい。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 フウルバリの冒険者ギルドには、この前ドロップ品を売りに来たか。

 例の盗賊のいるリュタルゴが近いということもあって来る機会自体も控えているし、来ても冒険者ギルド周りくらいしか出歩いていない。

 

 ギルド員に鍛冶師ギルドの場所を尋ね、あとはシャオクにお願いして自分たちはカルメリガへと移動する。

 

 

 

 冒険者ギルドからガゴレ工房へと移動する道程にはもう慣れっこだ。

 何日か置きに移動を繰り返していれば当然だし、金属加工の繊細な作業をさせられているので、ここに来ればどこへ向かうのかを体が覚えている。

 

 今日は追加依頼もないので、安心して受け取りだけを済ませられるな。

 

 工房へ入り挨拶をすると、見たことのある職人のドワーフが出てきてくれた。

 

 

「おっと、あんたは……ミツキさん、だったか。

 親方が今日辺り来るだろうと言っていたが……。

 ozadukayk、ukedurat!」

 

 

 隣の部屋に呼びかけるようにドワーフが声を張り上げるも、応答はない。

 

 

「…………aneenok

 部屋まで案内する、ついてくるといい」

「よろしくお願いします」 

 

 

 ブラヒム語と、おそらくスラク語を切り替えて対応してくれたが、どうやらタルデクはいないのか今日はこの人が通してくれるらしい。

 

 

 作業場脇の通路を抜けると、ガゴレの部屋の前まで進んだ。

 案内してくれたドワーフが入室前に声を掛け、部屋の中から聞き覚えのある低い声が返ってくる。

 

 

「失礼します」

 

 

 声に出してから入室すると、案内人は軽く会釈だけして戻っていってしまった。

 

 

「来たな、ミツキちゃん……と共の娘たち。

 依頼の品じゃが、ちゃぁんと出来とるぞ」

 

 

 そう言って既に手の内にあった銀色の輪をこちらに差し出してきたので、リカヴィオラの背を押して受け取らせる。

 

 

「あ、ありがたく存じます、ガゴレ様!」

「リカ、つけてみてよ」

 

 

 フィンガーバングルを身に着けた自分の左手を伸ばすと、リカヴィオラも左手首を通してその横に差し出した。

 

 並べてみれば肌の違いがわかるものの、自分のバングルと彼女のブレスレットの光り方は同一に見える。

 前はくすんでいて鈍い色合いだったが、輝きを増した装飾品は白銀で出来ていると言われても信じてしまいそうだ。

 

 花のモチーフはというと、手首を返した内側に留められている。

 太さの違った腕輪の幅も、収縮後のバングルとほぼ同じ細さに揃えられているし、皆と共通の花芯の青い宝石も目立たずだが確かに添えられていた。

 

 これならば離れた場所から見れば、同じ腕輪をしているように見えるだろう。

 近づけばそこからチェーンリングが伸びていたり、内側にモチーフが付いてるのが分かるが、そこまで寄られれば瞳の色でバレるので一緒だろう。

 

 実に素晴らしい仕事だ。

 リカヴィオラも、自身の手首に収まったブレスレットを撫でつつ嬉しそうに見つめている。

 

 

「ふむ、その様子なら出来には満足そうじゃの。

 他に依頼はあるのか?」

「いえ、今のところはこちらで全てです。

 本当にありがとうございました!

 ……ところで」

 

 

 椅子にもたれかかってのびているドワーフがいる。

 ……タルデクに見えるが。

 

 

「アレか?

 そいつの磨きと調整を昨日の夜中までやっとったから大目に見てやってくれ」

「か、彼にも感謝していたとお伝えください。

 ではそろそろ失礼を……」

 

「じゃあの……、っとそうじゃ。

 この後ナルザちゃんの所へ行くつもりなら、……これを届けてくれんか」

 

 

 ガゴレが机の脇に置いてあった木箱を取り、こちらへと差し出す。

 

 

「これはナルザちゃんに頼まれとったものじゃ。

 悪いが手渡してくれると助かる」

「分かりました。

 お忙しい中ありがとうございました」

 

 

 いつもなら自分で喜々としてナルザに会いに行きそうなものだが、それができないくらい多忙なんだろう。

 小さいリュックくらいの箱になるので重そうに思えたが、持ってみると意外と軽い。

 中身が入っていないんじゃないかってくらいだ。

 

 

「いや、今日は暑いから外に出たくないだけじゃ。

 また来るといいぞ」

 

 

 あっ、はい。

 いくら作業場の熱には強そうな鍛冶師だって、それはそうか。

 

 出入り業者に頼むつもりだったが、今すぐ向かう者がいるならそちらが早いと思っただけらしい。

 依頼品を預けるくらいには信用されているってことにしよう。

 ミーラスカが木箱を持つと申し出てくれたので、預けることにした。

 

 ガゴレにも、通りがけの職人たちにも挨拶をして工房を後にする。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 次に向かうのはブティックの裏手だ。

 リカヴィオラは移動中もずっとブレスレットを気にしているし、だいぶ気に入ってくれたようだ。

 

 毎回、店の表から入らず裏で作業員と取引しているというのは、今更ながらおかしい気もする。

 オーナーからの紹介を受けて知り合ったのだから、問題はないっちゃないと思うが。

 

 そんなわけで彼らを労うためにも、今日も肉串を買っていくか。

 今回は昼前だし、足りないよりはということで従業員それぞれに2本ずつは行き渡るように多めに買っておく。

 隣から捕食者の目で爛々と見つめてくる黒うさぎメイド様に貢物を捧げ、他の者も1本ずつ頬張った。

 

 空の串の束が出来上がる頃には、例の建物の裏へとたどり着く。

 外休憩の従業員はいないようだったので、アコルトに声掛けに行ってもらった。

 

 

 今回は時間帯もあってか、出てきた従業員は少なかった。

 それでも一番忙しそうなナルザは出てきてはいたが。

 

 

「毎回悪いわねぇ。

 あ、その箱!」

「はい、ガゴレ親方から預かってきました。

 ミラ、こちらに」

 

 

 木箱を受け取ったナルザが、通路の隅においてあった台を引き寄せて、その上に箱を置いた。

 箱の側面についた取手を引くと、観音開きになって木箱の口が開く。

 

 

「残りの串焼きを包みごと入れてくれるかしら?」

 

 

 言われるがままにまだ温かい包みを木箱に入れると、ナルザが取手を動かして木箱が閉まった。

 そこに顔を寄せて、うんうんと頷くナルザ。

 

 

「流石ガゴレ工房さんね!

 匂いが漏れてこないわ」

「確かに……」

 

 

 しっかりと密閉されてシャットアウトしているようだ。

 先ほど開いた時にちらっと見えたが、仕切りに革か何かが詰めてあって隙間ができそうな所を埋めているのだろうか。

 

 

「これで差し入れをもらったり、配達を頼むことができそうね!

 食べるのは外でするし、匂いも移らないなら兄さんに文句は言わせないわ」

 

 

 ああ、そういう……。

 一緒に来た従業員も嬉しそうに頷き、元あった場所に木箱ごと台を戻す。

 残りの串焼きは後で食べるらしい。

 

 

「じゃ、片付けてドレスをお渡しするわね」

 

 

 食べ終わった串のゴミや手洗いなどを済ませ、一同作業部屋へと向かう。

 

 部屋に入ると、奥に置いてあるトルソーにはシックな赤色のドレスが着せられていた。

 鮮やかというよりは落ち着いた色合いで、デザインは言われていたように自分の青いドレスによく似ている。

 その、胸元については少々違っているが。

 

 

「どうかしら?」

「よろしければ……、着させて頂きとうございます!」

 

「ふふ、もちろんよ。

 アコルトちゃんも一緒に来てくれるかしら、セットの仕方を教えるわ」

「かしこまりました」

 

 

 興味津々のリカヴィオラが、得意気な表情のナルザに連れられていく。

 

 ミーラスカと一緒に従業員の作業を眺めていると、呼ばれたので着用スペースへと近づいた。

 

 

「ご、御主人様、いかがでございましょうか……?」

 

 

 ……すごくいい。

 自分の好みのキャラメイクに近いだけあって、選ばれた色とデザインのドレスがそれを引き立てている。

 

 

「よく似合ってるよ」

「ありがたく存じます……!

 ナルザ様にも、皆々様にも感謝しております!」

 

 

 いいよなぁ、こんなキャラクターを自分で動かし……ているんだった。

 やはり鏡を置いて日常的に自分の姿を自覚しないと、普段は上半身くらいしか視野に入らないので、時々意識が薄くなる。

 視線の高さなんて、50日も経てば今の高さで慣れてしまったし。

 

 

「気に入ってくれたみたいでよかったわ!

 あとはミツキさんのドレスだけれど、もうしばらく掛かりそうなのよね。

 どこかで使う予定は入っていたりするのかしら?」

「いえ、今のところないのでお手隙の際に進めてもらう形で構いません。

 最初に作っていただいたドレスもありますし、相当ゆっくりで大丈夫です」

 

 

 あわよくば完成しなくてもよい。

 というか勝手に測られて勝手に作り始められたのだから、もうわかりません。

 

 

「分かったわ。

 結構後になるけれど私もシームに行く予定があるから、その時に間に合えば持っていくわね」

「は、はい。

 ではそれでお願いします」

 

 

 

 なんとか乗り切ったので、リカヴィオラが着替え直すのを待ってブティックを後にする。

 ちょっと時間を取られてしまったが、シャオクを待たせ過ぎていないか心配だ。

 

 急いで冒険者ギルドへと移動し、人混みに紛れて外壁からフウルバリへとワープした。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 こちらの冒険者ギルドの絨毯から出てくると、ギルド内の隅の方のテーブル席にシャオクの縁取りを見つけた。

 近づいてみると、椅子に座ってなにかの冊子を読んでいるようだ。

 

 

「ごめん、シャオ。

 お待たせ」

「おかえりなさい、ミツキ様。

 こちらでの手続きも問題なく、あとはシームで終えるだけですね」

 

「それは?」

「こちらがギルドの製造手帳ですね。

 来たばかりでしたが、口添えの手紙のお陰で買わせてもらえました。

 必要な素材と、装備の簡単な特徴が書かれているようです」

 

 

 そっちも無事買えたか、よかった。

 

 移動の手間もあるが、転属元の鍛冶師ギルドには来ない者が多いらしい。

 まぁ他人の所属ギルドを根掘り葉掘り暴くなんてことはそうそうないだろうから、挨拶などせずとも話だけ通っていればいいのかもしれない。

 

 ちなみに手帳は5000ナールだったそうだ。

 持ち出しせずにギルド内での貸出は無料らしいが、購入は結構するようだ。

 多分誰かの写本を買い取ったものなんだろうが、シャオクいわく綺麗な文字らしい。

 

 

 シャオクを回収したのでシームへと戻ろうか。

 

 とりあえずは転属手続きの手紙だけ通しておいて、昼食を取った後にシャオクにギルドで話を聞いてきてもらおうかな。

 担当になるギルド員だって、昼休憩を取れたほうがいいはずだ。

 

 

 

 フウルバリとシームの冒険者ギルドをゲートで繋ぎ、途中でMPを回復しつつ全員の移動が完了した。

 

 異種族融和とレオニー伯爵が言っていたんだし、シームの鍛冶師ギルドには自分もついて行ってみようかな。

 シャオクに確かめてみたが、極端にドワーフが多い街以外なら普通に別種族がギルドに来ても変な扱いはないらしい。

 というか、鍛冶師ギルドに依頼をしてくるのは鍛冶スキルを使えなかったり人員を確保できなかった者になるので、必然的にドワーフ以外となることが多いと言われてしまった。

 

 当たり前の話すぎて視点が足りてないことを反省しつつも、それを聞けたことで足取りは軽くなった。

 

 

 鍛冶師ギルドに入ってみると、冒険者ギルドよりも商人ギルドに近い作りだった。

 ギルドとしては外向けに特に販売するものもないので、専ら商談向けなんだろうか。

 奥の方は作業部屋もあるらしく、そちらで斡旋された装備製造とかを行なっているのかもしれない。

 

 シャオクが隅の方にいたギルド員に目をつけ、少々の話をした後にアルヴナで受け取ったと思われる手紙を渡していた。

 何度か頷き合って話した後、カウンターの隅で何かを見せてもらったシャオクが、礼をして戻って来る。

 表情的には問題無さそうに思える。

 

 

「どうだった?」

「大丈夫でした!」

 

 

 この場所で詳しく話せないので、それだけ聞ければ十分だ。

 

 鍛冶師ギルドを出て冒険者ギルド方面に移動しつつ、アコルトに周囲に人がいないことを確認してもらう。

 立ち止まって皆で集まり、もう少し詳しく聞いてみる。

 

 あの手紙を受け取ったギルド員が手続き担当の者だったらしい。

 アルヴナで特徴や名前を教えてもらっていたそうだ。

 

 転属手続き自体はほぼ完了していて、念の為の本人確認やシームでのローカルルール的な内容の確認が午後から行われるのだという。

 つまりは、身内になら転属を報告しても問題はないとのことだ。

 仮にその後に徐々に話が広まったとしても、その頃には鍛冶師ギルド側もシャオクも対応できる。

 

 

「昼食は、眠る人魚亭にしよっか?」

「……はい!」

 

 

 元気に返事をしたシャオクを先頭に、少しだけ背筋が伸びたように見えるその背中に続いた。

 




スズシロ・ミツキ エルフ ♀ 18歳 魔法使いLv38
魔法使いLv38/英雄Lv37/探索者Lv38/森林保護官Lv37/遊び人Lv32/巫女Lv31
(村人5 農夫1 戦士30 剣士9 僧侶30 商人30 錬金術師1 細工師26 薬草採取士30 賞金稼ぎ17 騎士1 暗殺者1 武器商人1 防具商人1 奴隷商人1 料理人1 盗賊30)


アコルト   兎人族 ♀ 16歳 狩人Lv29

シャオク  ドワーフ ♀ 19歳 鍛冶師Lv27

ミーラスカ  牛人族 ♀ 24歳 巫女Lv24

リカヴィオラ エルフ ♀ 15歳 探索者Lv23


---
次回は8/25更新の予定です。



(訳)


ozadukayk、ukedurat!」
 (タルデク、客だぞ!)

「…………aneenok
 (…………来ねえな)


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これまで何件か似たようなメッセージを頂いていたんですが、個別に回答せずこちらに記載します。

だいたいの内容としては『この作品で公開された仕様を使って小説を書いてもいいか』との問い合わせでしたが、拙作は二次創作、追従様を数えて三次創作であるため、それをとやかく言える立場ではありませんので、そのあたりは好きにしてもらっていいと思います。
公開した仕様の未公開部分との差異が発生しても責任は取れませんが。

拙作主人公が把握した内容(本文に出てきているもの)と、設定した仕様は全てが全て同じではありません。
検証などしても、行動の結果分かる部分と、内部設定された見えてこない(本文にもでてこない)部分はどうしても出てきます。
検証方法自体が間違っていて、誤った理解をしているということも出てくるでしょう。
明確な指標もないのに必ず正しい情報を引けるというのは、都合が良すぎるかなと思ったからです。


利用させて頂いているのに名前も挙げずにでは失礼かと考えましたので、拙作は「原作様・追従様の設定を参考にしている」とあらすじに作品名を記載し、折に触れて参考作品様のどこを流用してどの部分を独自設定にしたと書くことで、リスペクトとさせていただいております。
こちらとしてはあくまで、他者様が考え抜いた設定を使わせて頂いているという立場だからです。

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