特撮日本&世界vs怪獣の歴史 怪獣大戦争編   作:クォーターシェル

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第5話 反撃開始

目倉島の世界教育社の別荘……に偽装されたエクシフの侵略前線基地。その内部の牢屋には哲男が捕えられていた。

 

「はあ……、これからどうなるんだろう」

 

そう呟く哲男。使節団がS-40遊星に行く前に波川を追ってこの島までたどり着いた哲男だったが、罠にはまりエクシフに捕えられてしまったのだ。金を催促する筈だったのに、どうしてこんな事になったんだろうと哲男は思う。するとそこに、2人の人物がやって来た。牢番が巡回に来たのだろうか、哲男は思ったがどうも違うようだ。度々巡回に来ていた牢番と顔が違う。すると、2人組の1人が哲男に向かって

 

「鳥井哲男さんですね?」

 

と言う。哲男は

 

「はい、そうですが……」

 

と答え、もう1人の人物が

 

「俺達は特生自衛隊、M(ミュータント)部隊の者だ」

 

と言う。M部隊とは自衛隊の中でも非公式の部隊で普通の人類の何倍もの身体能力を持つミュータント達で構成されている。M部隊の1人が

 

「俺はM部隊の尾崎です」

 

と自己紹介し、もう1人も

 

「同じくM部隊の風間だ」

 

と言う。哲男は

 

「僕を助けに来たんですか?それにしてもどうして此処が?」

 

と聞く。尾崎は

 

「エクシフの捕虜から聞き出しましてね、この基地に貴方が囚われている事も分かったんです」

 

と説明する。哲男は

 

「有難うございます!では、早く此処から出してください!」

 

と言う、尾崎は

 

「ああ、落ち着いてください。直ぐに出します」

 

と此処に来るまでにエクシフからくすねた牢の鍵を取り出す。その時風間が

 

「そういえば、あんた『レディガード』を持っているそうだな」

 

と哲男に聞く。哲男は

 

「はい、試作機を持ってますけどそれがどうかしましたか?」

 

と聞く。風間は

 

「エクシフはある種の音波に非常に弱いということが分かった。つまりそれはあんたの発明したレディガードの音だ」

 

と言う。哲男は

 

「そうか、だから連中は僕のレディガードの権利を買い取ろうとしていたんだな……」

 

と納得する。尾崎は牢の鍵を開けて哲男を出しながら風間に

 

「風間、何をする気だ?」

 

と尋ねる。風間は

 

「エクシフが本当にその音波に弱いのか試すのさ」

 

と言う。哲男はレディガードの音波を発生させる機能を付けた携帯を取り出す。その時だ

 

「侵入者め!」

 

「大人しく投降しろ!」

 

とエクシフの兵士達が光線銃を持ってその場にやって来た。哲男は思わずレディガードを起動する。すると、辺りにけたたましい音が響き渡った。その音は地球人にとっても不快ではあるがそれだけの音であったが、

 

「あああああああああああああああああ!?」

 

「ぐわあああああああああああああああ!?」

 

エクシフ達は頭を抱えて苦しみ始めた。

 

「上手く行ったようだな」

 

と風間は言い、尾崎も

 

「ああ。これで俺達はエクシフに対して優位に立てた」

 

と言う。哲男は

 

「それじゃあ、早く此処から出ましょう!」

 

と2人の手を取り基地の出口へと向かおうとする。哲男は一旦レディガードのスイッチを切り、進路上に邪魔をするエクシフ達は尾崎と風間によって気絶させられたのだった。基地に戻っていた社長は部下から哲男が逃げ出した報告を受けた。

 

「奴は今どこに?」

 

と尋ねる社長。部下のエクシフは

 

「船を奪って逃走しています!」

 

と答える。社長は直ぐ様に

 

「宇宙船に撃墜させろ!」

 

と命じる。目倉島から出航した船に対し、エクシフの円盤が出撃して光線を放ち船を攻撃、撃沈した。それを確認した社長は

 

「やれやれ……どうなることかと思ったぞ」

 

と言う。しかし、その船に哲男達は乗っていなかった。3人は船着き場に隠れていた。空の船が撃沈された事を確認した尾崎は

 

「よし、これで奴らは俺達が死んだものと思った筈だ」

 

と言う。哲男は

 

「でも、これからどうします?」

 

と聞く。尾崎は

 

「ああ、向こう岸への距離はそれほどでも無いし既に迎えも要請している。このまま泳いでこの島から脱出するぞ」

 

と言った。そして3人は泳いで島から脱出をするのだった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

統制官は波川が見つからない報告を受けていた。統制官は

 

「始末出来なかったのは気がかりだが、1人でガイガン軍団の前に何もできないだろう」

 

と言う。そして地球連合宇宙局ではAサイクル光線の最終調整が行われていた。その時、グレンと哲男が部屋に入ってくる。それを見た富士が

 

「グレン!何処に行っていたんだ?」

 

と言う。そして、

 

「まあいい、Aサイクル光線だが金属片を散布して電磁波の遮断は完璧になったぞ!」

 

と言う。それに対し哲男が

 

「へええ!」

 

と感心する。哲男がいるのに気づいた富士は怪訝そうに

 

「君は?何しに来たんだ?」

 

と言う。ハルノが

 

「何しに来たは酷いわ」

 

と言いグレンが

 

「そうだ、彼はエクシフ撃退の重要なアイディアを持っている」

 

と言う。富士は

 

「ええ!?」

 

と言うが、グレンが

 

「彼の作った小型警報機の音がエクシフを狂わすんです」

 

と説明する。桜井博士が

 

「本当かね!」

 

と聞き、グレンは

 

「既に実験済みです。そこで、この警報機の音響を電波に乗せ、拡大して奴らに放射したらきっと効果はあると思います!」

 

と力説する。桜井博士は

 

「よし!早速作業に掛かってくれ、あと3時間しかないぞ」

 

と言い、地球連合宇宙局の面々は行動を開始するのだった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

その頃、エクシフの統制官達の居る宇宙船内では、エクシフの1人が

 

「統制官。計算に異常が生じました」

 

と報告する。統制官は

 

「何?第5計算機、異常はなんだ?」

 

と言い部下のエクシフが

 

「原因不明!」

 

と答える。それを聞いた統制官は

 

「よし!計画変更、直ちに地球を攻撃する!答えは?」

 

と言う。部下は

 

「チェックマークがだんだん減少していきます」

 

と言う。統制官は

 

「よし!ゴジラ、ガメラ、攻撃開始!」

 

と宣言する。そして、エクシフの電磁波コントロールによりゴジラジュニアとガメラが進撃を開始するのだった。ジュニアとガメラの行動開始は直ぐに自衛隊の知る事となった。

 

「ゴジラ、ガメラ動き出しました!」

 

とエクシフの指定していた時間前に怪獣達が動き出した報告をスーパーXⅢの機内で受けた黒木は

 

「直ちに作戦開始!Aサイクル光線発生装置が到着するまでゴジラジュニアとガメラの足止めを行う!」

 

と部隊に通達するのだった。

 

その頃、世界各地ではエクシフの指令を受けて2大怪獣と同じく、配置されていたガイガンミレースの軍団が起動して攻勢を掛けていた。アメリカのロサンゼルス近郊でもガイガンミレースの1体が攻撃目標に向かうべく進撃を始めるが、その前に1体の巨大なロボットが立ちはだかった。

 

その機体の名前はロミオ・ブルーサード。地球人類の保有する対怪獣兵器イェーガーの1台で、アメリカを何度も怪獣から守った名機『ロミオ・ブルー』の後継機だった。ロミオ・ブルーサードはガイガンミレースに対し、その拳で殴り掛かった。ガイガンミレースはそのハンマーハンドでロミオ・ブルーサードを攻撃、ダメージを与えるがロミオ・ブルーサードはひるむことなくさらに殴り掛かりその巨体にお返しのパンチを喰らわせる。ロミオ・ブルーサードの、そのパンチはガイガンミレースに着実にダメージを与えていた。そして、ガイガンミレースはロミオ・ブルーサードの猛攻の前に斃れ、機能を停止した。

 

しかし、ロミオ・ブルーサードは勝利の余韻に浸っている暇は無かった。アメリカを攻撃しているガイガンミレースはこの1体だけでは無いのだ。他所でもアメリカ軍がガイガンミレース達を迎撃しているが、何しろ数が多く何処から防衛線を食い破られるか分からない、ロミオ・ブルーサードは直ちに他のガイガンミレースが襲来している場所に迎撃に向かう。

 

「クソったれ!後何匹倒せばいいんだ?」

 

とロミオ・ブルーサードの2人のパイロットの内1人が悪態をつく。もう1人のパイロットが、

 

「他のイェーガーも手一杯だそうだ。取りあえず近い場所から片付けて行くしかない」

 

と宥めるが、ガイガンミレースとの連続戦闘で機体にガタが来ているのが分かる。これ以上戦い続けると故障の恐れがあった。だがそれでも彼等は戦う事をやめない。地球人類の未来の為に!

 

一方、東京近郊でもジュニアとガメラに対し自衛隊が奮戦していた。放射熱線やプラズマ火球を吐き攻撃してくるジュニアとガメラに対し、ネオ・メカゴジラがバリアを張り巡らして味方への攻撃を防ぎ、その後ろからスーパーXⅢと機玄が冷凍メーサー砲でジュニアとガメラの足元を凍らせてその動きを封じようとする。しかし、ジュニアとガメラは足元の氷を砕いて再び進撃を開始する。スーパーXIIIの黒木はネオ・メカゴジラに

 

「ネオ・メカゴジラ、近接戦闘でゴジラジュニア達の足を止めてください」

 

と言い、ネオ・メカゴジラパイロットの神宮司が

 

「了解!」

 

と言って、ジュニアとガメラに対し、ネオ・メカゴジラのメーサーライトニングフィストを起動し近接戦闘を仕掛ける。メーサー・フィールド・ブレードは並の怪獣なら一撃で撃破することができる装備だが、ジュニアとガメラに対してはネオ・メカゴジラの重量もあってまずまずのダメージを与える武器だった。ジュニアとガメラはダメージを受け、後退するが、その傷はみるみる内に再生していく。長期戦になればネオ・メカゴジラが負けるのは火を見るよりも明らかだった。

 

「このままでは埒が明かない。どうする!?」

 

と黒木は考える。その頃、富士やグレン達は。

 

「やあ、グレン。そっちはどうだ?自衛隊の方は奮闘しているそうだが、やはりあの2体相手では分が悪いらしい」

 

と言う富士の言葉にグレンは

 

「大丈夫、もうすぐだ。移動放射隊の方も準備中だ」

 

と返す。それを聞いた富士は

 

「じゃあ頼むぞ。俺は博士と一緒に現場に行く」

 

と言い部屋から出ていく。グレンは

 

「OK!」

 

と言い、他の職員と共に準備を進めていく。その頃エクシフの円盤の中では統制官が

 

「計算に間違いは無いな?」

 

と部下に尋ね部下も

 

「計算に異常はありません」

 

と言い、統制官は

 

「よし、ガイガンレクスを加えて集中攻撃」

 

と命令をだす。ガイガンレクスがゴジラジュニア、ガメラの居る戦場へ向かうのだった。奮戦する自衛隊だったが、ジュニアとガメラに押され、徐々に市街地へと戦いの場が移っていった。しかも、そこにガイガンレクスが飛来し破壊活動へ加勢する。自衛隊はゴジラジュニアとガメラ、そしてガイガンレクスによって押されていく。

 

ネオ・メカゴジラはジュニアとガメラと違い明確な敵であるガイガンレクスに向かってフィンガープラズマミサイルを次々と発射して攻撃する。ガイガンレクスはフィンガープラズマミサイルを受けるが、直ぐにジュニアとガメラを盾にするように隠れた。

「くっ!?」

 

と驚くネオ・メカゴジラパイロットの神宮司。ガイガンレクスは腹部より光線を放つがネオ・メカゴジラはぎりぎりの所でバリアを張る。ガイガンレクスの光線はネオ・メカゴジラのバリアによって防がれる。だが、エネルギーの消費が激しく直ぐにでもエネルギー切れになりそうだ。

 

「クソ!このままじゃ!」

 

と焦る神宮司。その時、グレンから通信が入る。

 

「こちらグレン!準備ができたぞ!」

 

それを聞いた富士が

 

「よし、攻撃開始だ!」

 

と言う。そして日本各地のオーディオ機器からこんな音声が流れて来た。

 

『だだいま、緊急放送を行います。皆さまの受信機にこれから不協和音が流れますが、故障ではございません。また、どうぞスイッチをお切りにならないでボリュームを最大に上げて鳴らして頂きたいのです。お願いいたします。どうぞ、スイッチはお切りにならないでください』

 

それと共に各地のオーディオ機器からレディガードの不協和音が流れ始めた。それを確認した富士は

 

「グレン達がやり始めました!こっちも発生装置を出動させてください!」

 

と自衛官に言う。自衛官は

 

「了解!」

 

と言い、装置を出動させる。レディガードを起動させたグレン達は

 

「僕達は目倉島に向かおう」

 

と言う。日本中に響き渡る不協和音。そして

 

「統制官!」

 

「どうした!」

 

エクシフの円盤が大きく揺れる。どうやらレディガードの不協和音はエクシフのコンピューターにも重大なダメージを与えるようだ。統制官が

 

「何事だ!?」

 

と言う。部下の1人がコンピューターに表示されたデータを見て

 

「これは!我々の計算機に多大な故障が!」

 

と言う。統制官は動揺しているが、

 

「一旦地球基地のある場所まで後退!」

 

と命令する。目倉島の方に後退していく円盤だったが、富士達はその隙を逃さず、Aサイクル光線発生装置を搭載した車両を発進させるのだった。

 




恐らく次回で完結です。

駄文閲覧ありがとうございました。ご感想お待ちしております。
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