転生独立傭兵のわくわく3周クッキング   作:おーるどあっくす

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本編はミッションをこなしていくだけのルビコンさくさく傭兵ライフだったのでもうちょっと丁寧に日常回とかやりたかったなぁ…とかの無念を晴らす為の作品です。

要するに長文タグがやりたいだけ
よろしくお願いします。


Chapter -10
移設型砲台破壊/先輩と後輩


『認めよう、君の力を。今この瞬間から君はレイヴンだ』

 

『その翼が君たちをどこへ運ぶのか、見届けさせてもらうとしよう』

 

 

 

 ルビコンへ密航し傭兵ライセンスを探していたわたしは武装ヘリ相手に苦戦していた所を、独立傭兵オルクスに助けられた。

 

 「独立傭兵レイヴン」のライセンス回収という奇妙な依頼を受けてやって来たというオルクスは、自分の依頼を破棄してまでわたしにライセンスを譲ってくれるらしい。

 

 

 

〔…何のつもりだ、オルクス〕

 

『俺は金次第でどこにでもつく独立傭兵だからな。君たちは金になる…言い方が悪かった、この密航者に価値を見出したのさ』

 

〔対して変わらない気もするが…無償の善意よりは信用に値するか〕

 

 

『ひとつ提案がある、レイヴンのオペレーター』

 

〔ハンドラー・ウォルターだ。聞かせて貰おう〕

 

『…なるほど。ではウォルター、戦力が足りないと感じたら俺を雇うと良い。貴方も猟犬をそう簡単に失う訳にはいかないだろう?』

 

〔…こちらは何を支払えば良い?〕

 

『報酬の15…は流石に安すぎか。基本報酬から20%、加算報酬は山分けでどうだ?』

 

〔…良いだろう〕

 

『契約成立だな、これが俺の連絡先だ。仕事の誘いからプライベートな相談まで、なんでも歓迎するよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[登録番号Rb23識別名レイヴンによる認証を確認

 安否不明状態を解除 ユーザー権限を復旧します]

[傭兵支援システム「オールマインド」へようこそ

 レイヴン 貴方の帰還を歓迎します]

 

 オートパイロットが解除されたわたしはガレージで目を覚ます。今日からはここがわたしの拠点となるらしい。

 

 

「認証は通ったようだな…「レイヴン」それがルビコンにおけるお前の身分となる」

 

 傭兵支援システムからの通達を聞き終えるとハンドラーから通信が入った。ACのモニターにデータが送信されてくる。

 

 

ーーーーーーーーーー

[ RANK 》07/A

 オルクス

 AC//アンファラR

 

【挿絵表示】

 

コーラル反応再検出の後に頭角を現した独立傭兵

 

オルクスは性質の異なる機体を使い分けることで

安定した戦果から高い評価を得ている

 

本来強化人間でない彼が全身を組み替えて

即座に適応するのは至難の業である筈だが

事故で致死量を超過するコーラルを浴びた結果

第6世代強化人間相応の恩恵を受けたようだ

ーーーーーーーーーー

 

 

「独立傭兵オルクス…奴がお前に肩入れする理由は分からないが、あの条件で上位ランカーの助力を得られるのは破格だ。この縁は上手く活用していけ」

 

 送られてきたのは独立傭兵オルクスについて傭兵支援システムが公開しているデータだ。説明文とウォルターの口振りから察するにどうやら中々の凄腕らしい。

 

「早速だが仕事を取ってきた。確認しろ621」

 

[ユーザー権限復旧に伴うお知らせです。オールマインドは傭兵支援の一環として戦闘技能教習シミュレータも提供しています。貴方のライセンスは休止状態にありました、多少のブランクもあるk…]

 

 拾い物のライセンスである以上わざわざ聞く必要はないだろう。それよりもハンドラーに与えられた仕事を確認すべきだ。

 

 

 

 ハンドラーが取ってきた仕事はふたつ。一つ目は汚染市街にルビコン解放戦線が配備した移設型砲台の破壊、二つ目はグリッド135に展開するだーふぉん?核心工業集団のMT部隊掃討。

 

 最終的にはどちらもやる事になる仕事だ。先に目に入った移設型砲台破壊を受けることにする。

 

 

「621 仕事だ。ルビコン進駐を行った星外企業勢力のひとつ、ベイラムグループから公示が出ている」

 

 

ーーーーーーーーーー

独立傭兵の諸君!

ベイラム同盟企業大豊による依頼を公示する

 

ルビコン解放戦線が汚染市街に

BAWS製の移設型砲台を配備した

あの市街自体に価値はないが

コーラル調査領域を拡大するには押さえる必要がある

 

野心ある諸君!解放戦線の砲台を全て破壊せよ

我々はMT撃破に対しても追加報酬を用意した

可能な限り敵方の戦力を削いでもらおう

 

これは諸君らにとって手堅く実績を作る好機だ

奮闘を期待する!

ーーーーーーーーーー

 

 

「不特定多数に向けたばらまき依頼だ。肩慣らしには悪くないが…お前にとっては初めての依頼だ。俺の方でオルクスを雇っておこう」

 

 

 ハンドラーがオルクスに僚機依頼をしておくらしい。わたしにとって初めての依頼というのは建前で、恐らくオルクスの意図や実力を測るつもりなのだろう。僚機がいてもいなくても興味はない、わたしは与えられた仕事を望まれるままにこなす道具だ。

 

 

 

 

 

[メインシステム 戦闘モード起動]

 

 

〔ミッション開始だ。ルビコン解放戦線の移設型砲台を全て破壊しろ〕

 

『早速のお誘いありがとう、後輩。先輩として恥ずかしいところは見せられないな』

 

 こうはい…とはなんだろうか?おそらく「こうはい」がわたしで、「せんぱい」がオルクスを指していると思うが…

 

 

 …考える必要は無いものだ。先導するオルクスを追って汚染市街に突入する。

 

「企業の傭兵が来たぞ!」

「もう情報が流れたのか!?耳聡い奴らめ…!」

 

 オルクスの機体は傭兵支援システムの説明に記載されていたように、武装ヘリからわたしを助けた灰色の逆関節ACではなく白い中量2脚ACとなっており、両腕武装の細身の銃身から発射された青いレーザーがMTを一撃で貫いていく。

 

〔見えたな、あれが目標の砲台だ。正面は装甲で守られている、背後に回れ〕

 

『取り巻きは俺が請け負うから、後輩は目標を叩いてくれ』

 

「戦闘配備につけ!迎撃するぞ!」

「なんで襲撃者が2機も居るんだ…!?」

 

 オルクスの背部武装から放たれたミサイルが着弾地点でプラズマ爆発を発生させてMTやガードメカを吹き飛ばしていく。それを尻目にわたしは砲台に回り込みパルスブレード、ミサイル、アサルトライフルを駆使して砲台3つを破壊。

 

〔ここは片付いた 次の地点に向かえ 621〕

 

 

 

 

 

『…そういえば後輩、オールマインドの戦闘技能教習シミュレータはもう試したかい?』

 

 オールマインドの…確かこの仕事を受ける前に何か言っていたような気がする。

 

『ルビコンの傭兵支援システムは中々親切な奴でさ、教習を受けるとパーツが貰えるんだ。気に入ったらそのままACに載せれば良いし、気に入らないなら売って他のパーツの購入資金に充てると良いよ。どうせ売値も買値も同じだからね』

 

 さっきは無視してしまったが中々有用そうだ。戻ったら試してみることに…

 

『それと…向こうのグレネード砲台はこちらを曲射してくる。のんびり喋りかけていた俺も悪いが、壁があるからと油断していると痛い目を見るぞ』

 

 …わたし目掛けて放たれたグレネードが、オルクスの左背部のシールドによって阻まれた。もし彼がいなければ直撃していただろう。

 

 

 

 

 

〔敵は量産型のMTだ。必要に応じて排除しろ〕

 

「敵襲!砲台を狙われているぞ!迎撃しろ!」

 

 2つめの地点に到着。先程同様オルクスがMTを片付けているうちに砲台を叩く。

 

 

〔最後の地点に向かえ、順調に片付いてきている〕

 

 

 

 

 

〔この一帯にある砲台を破壊すれば仕事は終わりだ〕

 

「撃て!包囲しろ!」

 

『数が多いな…突っ込むのは得策じゃない。俺が前に出て撹乱する、君は背後から叩いてくれ』

 

 オルクスが砲台に囲まれた中央に突入し、MTをレーザーライフルで撃ち抜き、砲台をプラズマミサイルで装甲の上から破壊していく。

 

「薄汚れた侵略者に我々の結束を見せてやれ!「灰かぶりて 我らあり」!」

 

 オルクスの指示に従い、ビルに身を隠して射線を切りながら距離を詰めて砲台を破壊していく…これで最後だ。

 

 

〔目標砲台の全基破壊を確認した。621 仕事は終わりだ、帰投しろ〕

 

『お疲れ様、後輩。ここにいるMTはほぼ片付けたし、この感じなら追加報酬も期待出来そうだ』

 

 メインシステムの戦闘モードを解除、オートパイロットに切り替えて休眠モードに入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[傭兵支援システム「オールマインド」よりお知らせします。登録番号Rb23 識別名レイヴン 貴方の傭兵活動再開が確認されました。パーツショップの利用権限を復旧します]

 

 休眠モードが解除され、傭兵支援システムからの通知が入る。前回のように有用な情報を聞き漏らすかもしれないので、今度は最後まで聞くことにした。

 

 

「戻ったか621」

 

 通知を書き終えるとコアが展開し、ハンドラーがわたしをコックピットから降ろして車椅子に乗せる。ACを動かす為に必要な機能以外を削ぎ落とされ、簡単に裂けてしまう脆弱な皮膚を保護する為の包帯によって痩せ細った身体を包まれたのがわたし…強化人間C4-621だ。

 

 別に支障は無い。ACさえ動かせるならばわたしはウォルターに与えられた意味に応えられる。わたしという道具に求められているのはそれだけのはずだ。それなのに…

 

「後輩か…名前が増えたな、621」

 

 記号でしかない名前に、なぜそこまで気分を高揚させる必要がある?

 

 

「パーツショップが利用できるようになったようだな。分からないことがあればお前の先輩に聞くと良い。俺よりも知識を持っているはずだ」

 

 

「…はんどらー、“こうはい”とはなんだ?」

 

 喉に取り付けられた発声装置が、わたしの声を代わりに届ける。

 

「そうか、知らなかったのか…後輩というのは…」

 

 ハンドラーがわたしに後輩と先輩という関係について説明していく。なるほど、わたしとオルクスの関係を示すには相応しいのかもしれない。




◯C4-621
機能以外は死んでいる
一周目なので本編より身体がボロボロだが、ウォルターの配慮で顔と頭髪は整えられており生春巻きは回避した
ドライな性格で感情が無い(中2並感)

◯オルクス
戦闘以外知らない少年兵に人生を教えて死ぬ系先輩
Chapter5でどすこいエアちゃん号のおっぴろげバードアタックに殺される(ネタバレ)(逃れられぬ運命)
おせっかい焼きな性格だが、2周目ではウォルターのコーラル照射で焼却されて死ぬ(ネタバレ)(逃れられぬ運命)
リリース計画の協力者なのでAMのステマもする

◯アンフォラ
3機ある設定を活かしきれなかったのを後悔しているので最初から全て完成させておいたオルクスの機体
これまでの投稿で投稿者のアセン知識もついてきたので所々本編より改良されている

◯アンフォラM2

【挿絵表示】

中量2脚のアンフォラ
頭部をマインドαに変更してEN負荷を僅かに抑えた
今回は雑魚掃除を重視して両腕をVP-66LR、右背部をVvc-70VPMに換装している

◯オルクスのエンブレム
そろそろ作っとくかぁ…と適当に作成
名前の由来である「お爺さんの古い斧」から持ち手を剣に置き換えた斧をメインに据え、ブランチ、AM、オーバーシアーといったルビコンで暗躍する組織を意識した欲張りセット
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